『【クソゲー】隠れインディゲーをやってみた【伝説】』
というタイトルで自作品ゲームが動画配信者によって拡散され、レビューが「プレイする前に分かるクソゲー」「黎明が引くレベルで草」と低評価爆撃を受けて炎上した。
「嘘でしょ……情報サイトもクソゲー特集……ひっそりとやってたのに……。」
内容は普通のゲーム配信のていで、ひたすらに作者の人間性のディスりとゲームの内容を馬鹿にしたものだった。
既に連絡用のメールボックスは大量のクレームと誹謗中傷のメールでパンパンになっている。
「……れ、黎明……?普段対戦ゲームしかしてない人……なんで急に私のゲームを……ADVだぞ……。」
私のゲームは瞬く間に「クソゲー」として話題になり、作者の人間性までも「クソ」として語られた。
広報用のSNSも荒らされてフォロワーも炎上ヲチで倍以上になり、毎日通知が鳴った。
通知を開くのが怖い。
引用やリプライで「クソゲー製作者はシネ」「アタオカ」と罵倒を目にするのに耐えきれなくなった。
「あ……死のう。」
世間を騒がせたせいで趣味でゲーム制作していたのが職場や友人にバレて、職場もコミュニティからも去ることになった。
個人情報を晒されて、さらに悪質なデマや憶測が飛び交った。
価値無いゲーム……無価値な作者……。
希死念慮を抱かせるには充分な環境と状態で、明らかに鬱になっていた。
そのおかげか、私の常識と神経は焼き切れたらしい。
「よし!叶黎明の動画を権利者削除……申請しよう!!アカウント永久停止!!垢BANさせたるわボケ!!一緒にくたばれ!!」
そして動画配信プラットホームに一本目の動画を権利者削除申請をし、それが通ると叶黎明の自作品を扱った動画は『権利者の申し立てにより削除されました』になり、削除された。
もちろんメールやSNSでの誹謗中傷は「削除申請とか権利者の敗北www」「黎明が可哀想、死ね」とエスカレートしていった。
「批評と誹謗は違うんじゃボケ!!」
……炎上対策としては悪手中の悪手なのは分かっていた。
達成感を一瞬味わった後、虚無感と絶望感が襲いかかってきて、いよいよという時にSNSのDMに通知が入った。
『PP公園の裏通りで待ってる 』
送り主は叶……叶黎明のアカウントからだった。
一瞬『偽装垢』かと疑ったが、もう守るものが何も無い……いわゆる無敵状態だった私は直ぐに電車を乗り継いでPP公園に向かった。
PP公園に到着するも、裏通りがどこを指すのか分からない。
「くそー……しくったな。ムカつくけど、直結聞くか。」
叶黎明のDMに「ついた、どこだ」と送ると直ぐに既読になり「 」という絵文字が返された。
「バカにして……叶黎明……許さんからな。」
叶黎明のメディア欄を漁ると痛々しい自撮りが無数にあり、派手な髪色に……特に目をフィルターで加工しているファンシー野郎だというのは分かった。
ファンシー野郎なら直ぐに分かる……いや、いつものファッションだとファンバレ……つまり普段着で来るかもしれない。
そうなったらファンでもないし分からない……。
いや、流石に夜も深まり人がまばらになっているし、こちらが先に発見できるはず。
私の晒された卒アルは古いし、最近の写真もほぼない。
先に発見しないと『クソゲー作者に凸された』などと実況配信されるかもしれない。
……ならなんで、私は。
叶黎明に直接会って「クソゲーと言ってごめん」と謝罪されたい?
別に他の配信者にクソゲーと言われても批評、批判だから気にしなかった。
ただ、叶黎明の場合は「作者をクソ」と……。
それって……「悪口を言ってごめん」と謝らせる……。
「子供の喧嘩か。あほくさ。」
叶黎明のDMに「すまん、大げさな対応を」と書きかけて止まった。
「一目見るか、自分の人生めちゃくちゃにした野郎だし。」
人と待ち合わせしている風の男性をチラチラと横目で確認するが、暗いし近づかないと顔が分からない。
「うー……。」
何度も叶黎明のメディア欄のファンシー野郎と公園内にいる男性たちと見比べる。
……分からない。
動画配信プラットホームの方を確認するとショート動画が2分前に上がり『例のゲーム作者さんとラブラブ❤️ランデブー 』とおちょくったタイトルで、叶黎明と思わしき男性の手がピースして映って公園内の空が映っている。
「野郎……この木の影……えーと……絶対に特定してやる。」
血眼になって風景と一致している場所を探す。
「……いねーじゃねーか。……絶対に先回りしてやる。」
頭に来て地団駄を踏んでしまった。
人生初のリアル地団駄。
「……ウケるんだけど。」
振り返ると背の高いスーツを着た男性が立っていて……フィルター加工だと思っていた禍々しい瞳をしていたので、叶黎明本人だと分かった。
「何がラブラブランデブーじゃボケナス!」
初めて人に対して暴言を、しかも大声で言ってしまった。
……罪悪感が込み上げてくる。
流石に謝ったほうがいいか?
でも、叶黎明は配信や動画内で散々私を侮辱した張本人。
叶黎明はこちらを見ているが、カラコンのせいで感情が読み解けない。
「作者さん、色紙にサイン頂戴。」
ふざけるのも大概にしろ。
叶黎明に色紙を渡されて固まる。
「サイン……書いたことないから……書けない。」
今は炎上したおかげ……。
おかげ様で悪名もとい知名度が上がったものの、それまでは鳴かず飛ばずでDL数2桁だったから、サインなど求められたことも自らが作者だと名乗り出ることもなかった。
「今考えて書いてよ。」
そう言われても咄嗟にサインなど……。
「あのさ、直接言いたかったんだけど」
手元を映した視線を上げると、不気味なカラコンのスマイルと目が合った。
「あの伏線、キャラクターの心理描写ありきだから時系列と意図が解らないプレイヤーにはカタルシス皆無になるから。基本的にお前の作風は『推察力があるプレイヤーがプレイする』前提なわけ。気づいてないだろ。だからレビューも無い。ライトユーザーには難解なんだよ。心情変化も『急に変わった』に映るからコアユーザーにしか評価されない。お前のゲームは究極の独りよがり。最新のレビューみた?評価が変わってるのにも気づかない。お前は自己中心的な作者だから。」
いきなり長文の批評を述べられて混乱する。
叶黎明は配信や動画内ではこんな建設的な批判をしていなかった。
ただただ「作者は馬鹿なんだろうな」「絶対に不細工」「頭が悪くて可哀想」「クソゲー作者、つまり作者はカス」と誹謗中傷しかしていなかったのに。
「あ……貴重なご意見、ありがとうございます。メモします。」
思わず頭を下げて色紙を小脇に抱えてスマホに言われたことを入力する。
対面で批評されたことがなかったので指が震えて上手く入力できない。
「それと、男女の関係……お前処女だろ。だから淡白で終わる。人の体温が感じられない。作者のお前が未経験だから人間関係や恋慕描写の深みが欠ける。広告のエロ漫画で単語を覚えてるだろ。リアリティが皆無。バレてるから。」
……図星だった。
まさかゲーム制作していてそんな指摘をされるとは……。
「はい……次回作では取材をしっかりとします。」
見ている人は些細な描写の不足も見ている。
確かに「こいつ童貞だろ」のようなレビューもいくつかあった。
「次回作……つくるの?いつ頃完成する見込み?」
咄嗟に「次回作」と言ってしまったが、具体的な案はない。
「はぁ……次回作……うー……。予定は未定……」
「プレイヤーを舐めてんの?」
言い返せない。
あれだけイキっていたのに、立場をわからされてしまっている。
「これから取材に行かない?」
取材……?
「ラブホ、入ったことないだろ。」
また図星……。
「で、でも情報誌でラブホの内装は確認したし。」
情報誌の後ろに近いページにあるラブホの施設案内写真を何枚か確認したのは事実。
「クオリティアップに否定的なのか。」
「違う!取材なら行きたい!!……でも世間体が……」
朝は死のうとしていたのに、今は次回作で頭がいっぱいになっている。
どうせ死ぬなら、世間の目くらいどうってこと……。
「……?叶黎明にメリット無くないか?権利者削除を食らわせた張本人……クソゲー作者の取材に付き合う義理などないだろ……」
叶黎明は権利者削除をされて損害を被ったはず。
憎い相手に手を差し伸べるか?
「メリット?あるよ。お前の弱みを握れるから。」
弱み?今さら?
叶黎明……いや、男性とラブホに入ったとして。
男性とセックスしたんだな、とされる。
弱み……?
「……逆では?叶黎明はクソゲー作者とラブホに入った……という弱みを抱える事になる。」
もし叶黎明に辱めを受けて写真や動画が流されても、撮影者の痕跡が少なからず残る。
そうなれば叶黎明自身の名誉に傷がつく。
「まさか……お前、俺に抱かれたいとか?」
「ない!それはない!」
確かに叶黎明と私がラブホに入ったとして、ファンなら「叶黎明がクソゲー作者をヤリ捨てしたwwwざまあwww」になるのかもしれない。
元から本気の可能性が無いから取れる提案か。
「どうすんの?行くの、行かないの?」
「行く!!……けど、念の為に今動画撮っていい?取材に行くって……わ、私のスマホで、流出とかさせないようにするから。」
叶黎明は私のスマホを奪い去って自撮りモードに切り替えて撮影を始めた。
「この子は作者さん。今からラブホに取材しに行きまーす!!ピースしてピース。」
言われるがままピースをする。
これで万が一辱めが流出しても黎明にも責任が及ぶ。
……大丈夫、だよね。
「ここがラブホ。」
叶黎明の大きい背中に引っ付くように歩くと、PP公園のすぐ近くにラブホがあった。
「ピカピカして……ない。」
ラブホの看板はエロ漫画でお決まりのピカピカ……ネオンのように光っておらず、オシャレな間接照明でホテル名を照らしているだけだった。
「地域差もあるけど、都内ならこんな感じ。」
私は上京したてのオノボリさんのようにフロントを見回した。
「すご……高級ホテルみたい……シャンデリアだ……。」
ラブホの内装はピンクだと思い込んでいたが、ホワイトとゴールドを基調にしたゴージャスで煌びやかなものだった。
「取材の大切さ、分かった?」
コクコクと頷く。
先入観を持っていたら、作品が薄っぺらくなる。
まさか、それを炎上の着火源に諭されるとは。
「希望の部屋とかある?」
希望……。ま、まてよ。
「あの、お金……下ろしてないから……手持ち……あんまりなくて……」
叶黎明は「何を言っている?」という表情を浮かべる。
「お前、会社クビになって貯金ないだろ。オレが払う。」
馬鹿にされるのも当然か。
私は会社をクビになった貧乏人。
叶黎明は配信者で金持ち。
「うー……あとで返す。」
「返す……って約束していいんだ。ならあとで返して。」
コクコクと頷いて、叶黎明が指さすパンフレットを見る。
プールまであるのか、すごいな。
「ベッドって回転しないの?」
「ここは無い。次は回転するとこに行こう。オレが決める。自販機見てきな。」
親と旅行にきた子供扱いされたが、叶黎明に従ったほうがいいだろう。
自販機にはよく分からないモノが売られていて、衣装コーナーにはたくさんのコスチュームがあった。
「なんだこれ……。」
広告のエロ漫画ではモザイクがかかっていたので、何に使うか検討がつかない。
本編を買って読めばわかるのか……。
知らないよりは知っておいたほうがいい。
「何?バイブ使いたいの?」
これ、バイブか!
「これがバイブ?何に使うの?」
叶黎明はしゃがんで目線を合わせる。
「エロに使うんだよ。お前、本当に馬鹿だな。」
そう言ってバイブを買って渡した。
スイッチを押すとバイブレーションした。
「あ!分かった。マッサージ機の……やつ!」
叶黎明き頬をググッと引っ張られる。
痛い。
「馬鹿なお前にも分かるようにちゃんと教えるから。」
「ここがラブホのプレイルーム。」
まるでセレブな人々が使うインテリアの見本のように装飾が施された内装は初めてみる光景だった。
「ここが……ラブホ……」
すかさずベッド脇を確認するとティッシュとコンドームがあった。
「確認ヨシ!……なんだこれ。」
謎の化粧品ボトルが置いてある。
「聞くんじゃなくて、まず自分で確かめろよ。」
それもそうだ。
手のひらに中身を出すと粘度の高い液体だった。
「……ローション?」
叶黎明の方を向くと、スーツのジャケットをハンガーにかけてシャツを脱ぎ始めていた。
「なんで脱ぐ必要があるの?」
「オレの配信みてるよな?」
苛立った口調でネクタイを外した。
「あ……いつもパーカーのファンシー野……ファンシーファッションだからスーツが窮屈!」
「半分正解。……手、貸して。」
言われるがまま叶黎明の元に行き、手を出した。
ローションを垂らした手を自分の腹筋に滑らせる。
「うわ……ヌルヌル……気持ち悪い……。」
ピタッと動きが止まる。
「取材する気あるの?あのさ、自分が理解しているかどうかでキャラクター描写が変わる。それを……」
「分かってる!分かってる!」
仕方がなく腹筋にローションを塗った。
「なら服脱いで。」
……は?
「いや、必要……」
叶黎明の禍々しいスマイルと目が合った。
服を脱ぐ理由として、おそらくは「自分でローションを塗ってみて、どのように感じるかを理解する」があるはずだ。
なら、シャツを捲りあげてローションを腹に塗ればいい。
ローションを取りに戻って同じように手のひらに出して、シャツを捲りあげて腹に塗った。
「……気持ち悪い。」
「オレの言うこと、聞けない?」
振り向くと叶黎明が失望を滲ませて立っていて、ローションボトルを取られた。
「ふ、服……服脱ぐ、服脱ぐ」
慌ててシャツのボタンを外そうとするも、手が滑って上手く外せない。
「オレが脱がせる。男に脱がされたことないだろ?ベッドに座れ。」
明らかに叶黎明の態度が悪化した。
素直に従ったほうがいい。
取材だという証拠はスマホにある。
ベッドに腰掛けると叶黎明も腰掛けてボタンを外し始めた。
自分の息が緊張で荒くなっている。
落ち着け、取材だ。ただの取材。
叶黎明の指が胸元に当たるたびに身体がビクつくのをなんとか隠し通して、ボタンが全て外された。
「き……緊張したー……ボタンを外すだけでもこんなに緊張するんだ。」
「緊張だけ?……感じてただろ。」
……違う。
「あ、いや、ビックリしただけ。」
初対面の相手に触られて感じたりはしない。
叶黎明が更に不機嫌になったのが分かる。
でも否定しないと。
「ひゃっ、ちょ……や、な」
いきなりローションをつけた手で腹を撫でられる。
「自分で塗るのと男に塗られるのの違い。」
「わっわか、わかった、わかった」
ゴツゴツした手が往復するたびに仰け反りそうになるのを必死で耐える。
「ローションは滑りを良くするから、手が滑る。」
叶黎明の手はブラジャーの中を弄って、ヌルヌルした感触と硬い指先の感触でベッドに背中から倒れてしまう。
「わかった……わかったから、だ、男性の手はゴツゴツしてる、わかったから」
「わかった?胸を揉まれたらどう感じるか」
涙を浮かべながら頷くと、指はクルクルと乳輪を撫でて乳首をかすめる。
「あっわか……あ、あ」
「乳首触られたい?」
嫌だ、取材はもういい。
「か、帰る……帰る、取材、協力ありが」
言いかけると、乳首をギュッとつねられた。
「あひ……か、かえ」
「帰すわけないだろ、お前馬鹿過ぎ。作者さん頑張れー叶黎明に犯されて処女を奪われるなー。厄介ファンに喰われるなー。」
厄介ファン……?
まって、私、帰りたい、やだ、処女は好きな人と。
「オレのこと……そこら辺にいるアンチだと思ってたの?」
だから炎上させたんでしょ?
私の個人情報が流されて人生がめちゃくちゃになったのを楽しそうに話していたこと、配信アーカイブを観たから知ってる。
「お前を陽の光の下に引きずり出したのはオレなのに?」
それでDL数が増えてレビューも増えて、誹謗中傷も増えて、私は職場に居られなくなった。
再就職しようにも「クソゲー作者」とみんな知ってるから炎上お断りと門前払いされてるのに?
「なら……なんで……あそこまで人格否定して……作者はゴミだって……価値無いっていって……ファンネル飛ばしたの……おかしいよ……もう行く場所も無くなっちゃった……」
腕で目元を抑えても、涙が溢れ出てくる。
悔しい。
人生をめちゃくちゃにしておいて、ファンを自称する男に身体を許したくない。
「作者の心情を考えよ、がお前の悪い癖。ファンの心情を考えろ。」
叶黎明にジーンズを脱がされて太ももを撫でられるたびに身体が跳ねる。
「……くたばれファンシー野郎……」
思い切り蹴り上げようとして、逆に太ももを掴まれ舌で舐められた。
「気持ち悪いんだよ……ボケナス」
「……いいじゃん。それの反骨精神こそ作者さんらしい。」
そのままビチャピチャと音を立てながら太ももを舐められて、下着を剥ぎ取られる。
「次回作でお前を殺してやる……」
「出演決定!?敬一くん達に自慢しよー。」
「オレさー、ク◯ニしない方なんだけど、逆ファンサ。」
熱い舌が膣内に入り込んでくる。
「やめろ……」
起き上がって叶黎明の頭をどかそうとするが、手を掴まれて手錠を掛けられた。
「て、手錠?」
「ちゃんと自販機みたー?殺したい程嫌いな男にイかされる気持ち、教えて。」
叶黎明は太ももの内側を撫でながら何度も舌を出し入れして、……絶頂してしまった。
「教えて?」
答えるわけないだろ。
「ならバイブ入れられた感想教えて?」
バイブ……入れ
「ひっひいい……や、やだや、いいい」
バイブって何かに当てる物じゃないの?
何で膣に入れ
「あ……おっぁあおっひおお……」
「バイブの用途、分かって良かったな。」
ころすころすころすころすころす
「じゃあフェラチオして。」
噛みちぎってやる。
目の前に出されたモノは、独特な嫌な臭いがして吐き気がする。
「無理やり喉奥突かれたいか。」
顎を掴まれてモノを捩じ込まれる。
「ゴホッ……う……く」
苦しい。
変な味、熱い、気持ち悪い。
「歯、立てるなよ。立てたらハメ撮りをライブ配信するから。」
そう言ってスマホを向ける……それ私のスマホ。
「さっきのラブホ取材宣言の動画、『トラブルの元凶☠️叶黎明とラブホ取材してたらラブラブセックスになった 』ってお前のアカウントで予約投稿した。オレの言うこと聞く?聞かない?」
本当に予約投稿したのか?
私のスマホを渡した時間は短い。ブラフでは?
「スマホの権限はオレ、作者さんなら言っている意味わかるよな?」
通信を掌握するプログラムが仕組まれた外部機器を一瞬でも端子にハメたのなら、あり得る話。
……そんなふざけた題名の侮辱的な動画を世に出すわけにはいかない。
私が叶黎明を社会的にころしてやる。
舌でモノを舐めるとモノはビクついて叶黎明は私の頭を撫でた。
なんとか吸ってみると、口内に射精されて臭くて苦い精液が舌にこびりつく。
「べー……フェラチオでイってんじゃねーよ早漏野郎。クッサイ精子、ペッ……」
精液を叶黎明のモノに唾と一緒に吹き付ける。
みたか?お前は作者に嫌われている。
「……最高。……もっと惨めに抵抗して?」
[newpage]
「……挿入の前に愛撫で無様にイくとこ見せて。」
叶黎明の指が膣内に入る。
「イ……かな、いい」
グプグプとかき混ぜられて脚を閉じても快感から逃れられずに絶頂してしまう。
「雑魚だなー。乳首舐められるのと耳舐められるのとどっちがいい?」
うるさい
「どっちもか。欲張りだな。」
指が増やされて乳首を舌先で舐められたり耳の輪郭をなぞられたりで、頭がボーっとしてくる。
「く……う、う、く」
意識を手放しては、駄目だ。
「挿入する。」
叶黎明は手早くコンドームを装着した。
手慣れている。
ヤリチンが、お前だけは許さな
「あっ……ああああ、ああっあ、ああ」
「お前、感じやすいなー。感度高過ぎだろ、ウケる。」
身体が言うことを聞かないから。
私の意思じゃない。
「あん……ああ……あんあん……あっ」
憎しみを抱いていないと、気を失いそうになる。
「ホテル代、オレに返すって約束したよな?次回作でオレをころすって言ったよな?オレだけを意識しろ、オレだけを視界に写せ、オレを憎め、オレのことだけ考えろ。」
叶黎明、お前だけは……。
……まて、叶黎明は「弱みを握る」と言った。
セックスをしたことが弱みなら、違う。
ファンの気持ち……厄介ファン……。
……認知、作者による認知か。
「……か、、かのう、かのうれ、かのうれいめいなど忘れ」
「あー……最高……ちゃんと自力でたどり着いた。」
当たった。
……で?
「オレのこと、忘れられそう?」
厄介ファンの気持ち……。
「忘れられるわけないよな。人生めちゃくちゃにされて、あげく抱きつぶされるんだから。オレのことしか考えられないだろ。」
考え……。
「あ、予約投稿の時間。……はは、コメントえぐ。イカれた作者の妄想……もう世間では叶黎明に抱かれる妄想してる異常者だ。忘れられないな。次はいつ会う?家に来る?家に行く?回転ベッドのラブホに行く?それともオレに見守られながら次回作作る?束縛しないほうがいい?答えないなら……まあいいか。GPSもあるし。突然攫って襲ったりする方が興奮しそう。」
し……
「死のうとするなら手元に置こうか。」
私は、何しに来たんだっけ。
「作者さんのサイン、あとで一緒に考えよう。オレのサインと近くして匂わせ、作者さん異常すぎて世間から非難されるなー。」
一つだけはっきりした。
私は馬鹿だ。