「……私、これからどうしたらいいんだろう。」
持ち主が不在になったベッドに裸のまま体育座りをして顔を伏せた。
入江さんはミルフィオーレ・ホワイトスペル第2ローザ隊隊長兼メローネ基地最高責任者の入江正一さんであって……。
私の知っている入江くんじゃない。
ため息をついて人けのないタイミングを見計らって廊下に出ると隊員たちが慌ただしく駆け回っている。
「何かあったのかな……。」
、、、
「今、ミルフィオーレファミリーとボンゴレファミリーが抗争してるから。」
スパナさんは淡々と事実を告げるとノートパソコンに向かった。
「抗争って……。」
マフィアなのは知っていたけれど、本当に人を殺めたりしていると信じたくない。
「モスカも戦線に導入してる。」
作業場のモスカのいくつかが居なくなっている。
「まさか……そんな……。」
彼のトラックボールの動きに合わせて画面上の機体シミュレーションが沿って、webカメラ越しに火花が散った。
「サキが作ったシリンダーは滑らかに動く。」
私が作った部品で、人が傷つき血を流しているの?
「オェェ……。」
全身の血の気が引いて手足の先が冷たくなる。
「具合悪いなら寝てて。」
今、この瞬間も画面の向こうでは人が争っている。
「……や、やめましょう、抗争なんて……おかしい……。」
スパナさんの腕に縋り付くと振りほどかれ、代わりに拳銃が手渡された。
「サキも自衛のために持っておいて。」
拳銃は重く、持っているだけで手が震えた。
「い、要らないです、私……私は人を……。」
私はマフィアじゃない、人を傷つけたくない。
「サキが犯されそうになったり、他の人間を助けるために必要。自衛だから。」
そうなったとしても、私は……
「あ……こうなったか。サキ、ウチもモスカに乗って出ることになったから留守番してて。」
そう言うと彼は立ちあがりスタスタと歩いてモスカに乗り込もうと機体のハッチを上げた。
「行かないで!!」
スパナさんの背中に抱きついてどうにか阻止しようと踏ん張るも振りほどかれ、唇にキスが落とされる。
「ウチは戻ってくる。」
頭を何度も撫でられて涙が溢れた。
「お願いだから行かないでください……。」
スパナさんが複数のモスカを引き連れて戦地に向かったあと、ただ呆然とモニターで見ていた。
「お願いします……無事に帰ってきてください……。」
ただ祈る事しか出来ない自分に腹が立ち、モニターの数値を追った。
「下水道に入った……メローネ基地の地下に侵入されたんだ……。」
だとしたら戦況は不利、圧されているということ?
「モスカ複数機体破損……相手はたった一人?」
相手の様子が映し出される寸前のところで遠隔操作の通信が切れた。
「嘘……嫌、嫌だ……スパナさん……。」
真っ黒になり何も情報を映さないモニターの前で只管に祈り泣き明かした。
「死なないで……。」
、、、
「ただいまサキ。そんなところで寝たら風を引く。」
涙で乾いた瞼を擦ると、そこには見慣れたスパナさんの顔があった。
「スパナさん!!生きてて……生きててよかった……。」
思わず抱きつくと、背中を撫でられた。
「サキ、今はエッチより沢田を介抱しないと。」
沢田……?
見ると私の布団に男性がツナギを着て寝ていた。
「な、え……どなたですか?」
彼は拳銃を持って寝ている男性に突きつけた。
「ボンゴレ十代目。沢田綱吉。」
……は
「まだ若い……若すぎます……な、んで……。」
スパナさんは首を傾げて語り始めた。
「サキは何も知らない?入江から何も聞かされてない?沢田は十年前の過去から来た。」
十年前……過去……?
「知りません……私は……何も……」
頭の整理がつかない。
マフィアの抗争、十年前、過去……。
「ウチは沢田のX BURNERを完成させるから。」
X BURNER……武器のこと?
でも沢田さんは敵のファミリーで……
「……匿うんですか?ここはメローネ基地ですよ?どうやって……」
廊下に出れば直ぐに隊員たちに見つかってしまう。
「サキは本当に何も知らないのか。入江の匣でメローネ基地が作られてる。そろそろ苔を活性化させて組み替えた頃。」
……それって
「あの……入江さんが沢田さんを……匿うみたいな……」
ミルフィオーレ幹部の入江さんがボンゴレファミリーの十代目を匿うなんて……まるで
「そう。入江は白蘭へ謀反を企てている。だから入江は隊長と最高責任者としての演技をして、重圧に耐えられないからサキを攫った。」
……最初から、演技だったの?
全部、嘘だったの?
「サキ、ごはんを用意して。ウチとサキと沢田の分。手洗い場とシャワールームの通路も組み替わってるから普段通りで問題ない。」
「わ!!よかったー……女の人いた……。」
ごはんをお盆に乗せてちゃぶ台に運ぶと沢田さんは起きてスパナさんと会話をしていた。
「大丈夫でしたか?」
「大丈夫じゃないよ!!いきなり銃を突きつけられて手錠までされて!!」
沢田さんはカンカンになって大声を上げたあと、座り直した。
「スパナとサキさんは味方……なんだよね?」
私は何も答えられない。
「ウチは沢田のX BURNERを完成させるだけ。」
スパナさんはお米を頬張りながらのらりくらりと会話を流した。
「はぁ……どうなることかと思ったけど、リボーンと連絡を取って……。」
彼は頭を抱えたあと「いただきます」と手を合わせて食事を始めた。
「美味しい!!サキは日本人?」
純粋無垢な瞳を向けられて、コクリと頷いた。
「……ならどうしてマフィアなんかにいるんだよ。」
声のトーンが変わった。
「……どうしてだろう。」
私だって分からないよ。
「はぐらかすなよ!!マフィアに入って人を傷つけていいのかよ!!」
何も言えない。
「……ごめん。カッとなって……さっきまでモスカと戦ってたから。」
あの人影は沢田さんだったんだ。
たった一人でモスカ複数機体と交戦して……。
「……ごめんなさい。」
私には謝ることしか出来ない。
、、、
「とりあえず、寝よう。」
沢田さんの事情を粗方聞いたあと、とりあえず休息が必要という判断だけれど、あいにく布団は2枚しかない。
「私は床で寝ますね。」
毛布を手にすると沢田さんに拒まれた。
「サキが床で寝ることないよ!!オレが床で寝るから!!」
水場に落ちてまだ体調が万全でない彼を床で眠らせるわけにはいかない。
「ウチとサキが同じ布団で寝ればいい。」
スパナさんが腕を引いた。
「なっ……こ、恋人同士だったの!?」
沢田さんは顔を真っ赤にして下を向いた。
「違……」
「そう、ウチとサキは恋人同士。」
腰に当てられた手を叩いた。
「う……なんかカップルな邪魔したみたいで……悪いことしたなー……。」
彼は頭をかきながら恥ずかしそうに照れ笑いをして顔を背けた。
「ん。邪魔は邪魔。」
「おやすみー。」
「おやすみなさい。」
「おやすみ。」
布団に入り込んで手元のスイッチを切ると作業場の蛍光灯の灯りが消えてモーター音と機械の駆動音だけが響いていた。
色々あった1日だったな。
ミルフィオーレファミリーとボンゴレファミリーは抗争していて、沢田さんとスパナさんが交戦した。
それでも二人とも無事でいてくれて良かった。
不幸中の幸いだ。
スパナさんは沢田さんのX BURNERという技を完成させるために彼を匿って、それは入江さんの能力でメローネ基地自体を組み立て直すことで実現している。
入江さんは白蘭を欺くため、最初からミルフィオーレファミリーの幹部の演技をしていた。
どうして入江さんとスパナさんは私に秘密にしていたの?
……ならどうして私を拉致して無理やりセックスをしたの。
二人に対するどす黒い不信と疑心の念が心を重く染めていく。
……私は性のはけ口で、性欲処理の道具なの?
「サキ、起きてる?」
耳元でスパナさんに囁かれて寝たフリをする。
離れているけど、隣の布団では沢田さんが寝ているんだから。
「行かないでって泣いてくれて……嬉しかった。」
ゴツゴツとした指がへそのあたりをなぞって円を描いた。
「死なないでって……ウチ……凄く嬉しくて……」
吐息が耳に掛かって思わず股を閉じた。
「サキのこと……もっと好きになった……」
寝たフリをしなきゃ……しなきゃいけないのに。
「ダメです、彼が起きたら」
「起きないように静かにエッチしよ……サキ……できる?」
ツナギのファスナーが静かに下げられて胸と下腹部を指先が撫でる。
「でっ……できませ……んふっ」
バックハグの状態で舌が捩じ込まれ、涎が滴った。
「んっんっんうっ」
陰核と胸の先端を押されて愛液が太ももを伝う。
「声……大きい……沢田が起きてもいいの?」
そんなわけないじゃない。
「やっ……やめてぇ……」
指の腹でスリスリと撫でられて絶頂した隙に、指が腟内に入り込んでナカを掻き混ぜる。
「エッチな音……我慢出来ないんだ……かわいい。」
聞かれていたらどうしようという不安がよぎる度、愛撫の快感は強さをした。
「ああっ……ダメぇ……いやぁ」
太ももの付け根を撫でられただけで腰がガクガクと動いてお尻を突き出すような体勢になってしまう。
「こっち向いて……キス……沢山しよ。」
スパナさんに肩を掴まれて対面すると、リップ音をわざと立てるディープキスに発展して、息継ぎがでなきなくなる。
「んちゅ……らめ、だめ……ダメですから」
彼はお構いなしといった様子で舌と唇を貪った。
「ダメ?もっと欲しいの間違い……サキは天邪鬼。」
指が膣壁を擦る度に喘ぎ声が出て、それを抑えるように唇が塞がれた。
「ウチが欲しい?」
秘部に硬いモノが当てられて、太ももに擦り付けられるたびに身体が跳ねる。
「今は……お願いします……だ……めえっあっ」
舌と舌が絡み合うと同時にモノがズチュッズチュッと子宮口を突き上げて、その度に目の奥で火花が散った。
「あっあっイくっイくっああん……ああ」
パチュッパチュッという激しい水音がゆっくりとしたストロークに変わり、ヌチッヌチッという水音になっていく。
「あうっ……イくぅ……」
スパナさんの背中に爪を立てて絶頂すると、彼は満足していない様子で避妊具を付け替えて割れ目に沿わせた。
「ウチもイきたい。……イかせて?サキ……。」
「ふわぁ……よく寝たー……。」
沢田さんは私達の情事に気付かず、ぐっすりと眠っていたようだった。
「おはようございます。沢田さん。朝ごはん出来てますから顔を洗ってきてください。」
彼がそそくさと洗面所に向かうとスパナさんに抱き寄せられる。
「……スリルがあって興奮した?」
思わず平手打ちしてしまい、手を引っ込めた。
「……最低です。」
スパナさんの顔を見られない。
私の命が彼らが握られていることが分かっていても、許せなかった。
「なっ!?朝っぱらから痴話喧嘩!?」
沢田さんが慌てた様子で駆け寄ってきて此方の顔色を伺った。
「違いますよ。虫がいたんです。」
苦し紛れの見え透いた言い訳だけれど、彼は納得したようだった。
「だから?サキ、首に虫刺されの跡がある。」
ハッとして首筋を押さえてスパナさんを睨むと、目線をそらしてちゃぶ台に座った。
「朝ごはん。」
、、、
「なんとか形になってきたかな……。」
スパナさんは沢田さんに付きっきりで、私はそれの補助に回った。
「レンズがまだ……サキ、調整。」
彼の意図を汲んでノートパソコンに数値を打った。
今のところ、本当に施設内の接続が変わったようで今までの廊下には通じずに、日常生活に関わる場所とだけ行き来が出来ている。
「ん。沢田、角度を変えて。」
この穏やかな日々も長くは続かないとひしひしと終わりが近づくのを日に日に感じた。
「……サキ、シャワールームに行って。」
「え?シャワールームに……何をとってくればいいですか?」
石鹸が必要な仕様にはなっていないはず。
「命令。」
仕方がなくシャワールームに向かうと外側からシャッターが何重にも降りてきて出口が塞がれてしまった。
「な……何!?スパナさん!?開けて!!開けてください!!」
叫んだりシャッターを叩いても返事がない。
……閉じ込められた?
なんで?
……ビンタしたから?愛想が尽きたから?
性欲処理の道具として使えないから?
「開けて……開けてください……」
涙が止め処無く流れ出る。
……私は無力だ。
シャッターが降りてから暫く経った後、突然シャッターが開いて作業場に通じた。
「す……スパナさん……。」
作業場は争った跡があり、スパナさんが顔に傷を負って蹌踉めいている。
「ジンジャーに……はあ……沢田にコンタクトディスプレイを渡したから……」
倒れそうな彼を抱きかかえることが出来ず、尻もちをついた。
「それで沢田さんは!?無事なんですか!?」
辺りを見回しても沢田さんの姿がない。
「沢田はもう行った。ウチも追いかけるからサキは留守番」
「私も一緒に行きます!!」
またスパナさんが危険な目に遭うのなら、私が側でサポートしないと……私は
「私は貴方の技術パートナーでしょう?」
スパナさんはニコッと笑った。
「……ウチの恋人は頼もしい。」
、、、
「スパナ、負傷したのか。」
沢田さんと合流すると入江さんが平然と立っていて、思わず駆け寄って平手打ちをした。
「貴方が!!」
そこまで言って続く言葉が見つからず、口を結んだ。
「そうだね。僕が上手く立ち回れば白蘭を出し抜けて負傷者も抑えられた。僕に全責任がある。申し訳ない。」
……まただ。
また入江さんは被害者になろうとしている。
もう我慢の限界だ。
「死ぬ気弾……でしたっけ?」
スパナさんから渡された拳銃の銃口を自分の頭につけた。
「なっサキちゃん待って!!」
「サキ!!」
人が傷つき血を流すのをこれ以上見たくない。
入江さんやスパナさんが苦しむ姿も、彼らの行いによって誰かが苦しむのも耐えられない。
「……さようなら、私の」
パアンという破裂音と共に視界が揺れた。
「死ぬなんて……勝手なことを言うな!!」
ドサッと地面に倒れ込むと沢田さんが拳銃を握る私の手を押さえていた。
「みんなで……またごはんを食べて……くだらないことで喧嘩して……笑うためにオレはマフィアをぶっ壊す。……だから……死ぬな!!」
どうしてそんなに……包み込むように優しいの。
「……はい。十代目……。」
、、、
「まったく、スパナに入江、ジャンニーニ……ときて私を呼び寄せるとは。」
チョイスに継承式、代理戦争を経てもなお遥々とした地から雷のアルコバレーノの私を呼び出すとは、リボーンの奴め。
新設された施設内の扉を開けると見かけない女性の姿があった。
「……誰だ?技術者としては見ない顔だ。」
彼女はこちらを振り向くと笑顔で答えた。
「私はボンゴレ十代目の一番手。手先のサキです。よろしくお願いします。ヴェルデさん。」
「さ、サキちゃん……今晩その……僕の部屋に来てほしい。」
どうやら彼女は入江の情婦らしい。
「セックス?成果を出したらしてもいいですけど。」
彼女はそう言ってパソコンの前に座ってキーボードを叩いた。
「ウチとのエッチは?」
なんとまあ、スパナとも情が通じているとは。
ふしだらな女だ。
「上に同じです。さっさとボンゴレ十代目のために仕事をしてください。」
性行為を対価にするとは、女の武器を使わざる負えないのは若さや美貌による求心力が無いからか。
「なんなんだ、リーダーとして性を売り物にするとは、そのような手段に出る者を同業者として好きになれない。」
女の技術者や科学者は女を使わないと上に上がれんのか。
「いえ、違います。リーダーは未定です。」
な……
「ならなぜ君が司令官の席にいる。」
それを聞くとジャンニーニが笑いながら手を叩いた。
「暫定がサキ司令官なんです!!一番リーダーシップがあるでしょう?」
確かに、ムラっ気のある天才技術者二人を手玉に取ることで業務に集中させている。
「それに、彼女は僕の恋人ですから。」
「違う。ウチの恋人。」
二股をかけているということか?
「私は十代目の手先です。それだけは本当です。」
一体全体
「どういうことだ……?」
、、、
「サキちゃん、僕と結婚してください。」
「サキ、ウチの嫁になって。」
施設内の業務遂行が形になった頃、公開プロポーズがなされた。
「サキさんは一体どっちを選ぶんですかね!?」
ジャンニーニは目をキラキラさせてこちらを見た。
「ヴェルデさん、面倒なので私と籍を入れてください。」
肝の座った女だ。
「なぜそうなる、私は一向に構わないが。」
確かに妻がいた方が学会で立ち回ったり接待の場では楽になるが。
「はい、私とヴェルデさんは夫婦になりました。略奪愛をしたければ成果を出してくださいね。」
略奪愛……性行為、不倫はするのか。
「君はいわゆる『おもしれー女』というカテゴリーか。実に愉快だ。」
入江は愕然とし、スパナは不貞腐れていた。
「仕事しますよ!仕事!」
、、、
「サキ!どこだ!」
サキの部屋の電子鍵を開けても姿がない。
「まさか……。」
入江の部屋の電子鍵を解錠すると、開いた扉から半裸の彼女が出てきた。
「どうしました?ヴェルデさん。」
……
「どうしたもこうしたもない!!夫の許可なく他の男に抱かれるな!!」
怒鳴りつけると、彼女は「では、不貞をしていいですか?」と言うので頭を叩いた。
、、、
「サキ、君は女という手段で手綱を握れなくなったらどうするつもりだ?」
彼女は即答した。
「私の司令官の地位を奪い合わせます。やはり男性は権力を欲するものですから。」
……
「そうか。」
、、、
最近は彼女の膝の上に乗ることが多くなった。
「ヴェルデさん、今月のNewton読みました?」
彼女は学歴がない代わりに、知的好奇心が高い。
「ああ……タイムカプセルについてだったかな。」
サキの腕の中は暖かい。
「サキ……成人の姿に戻る薬を白乾児を元に開発した。時間がない。愛し合おう。」
背の高い姿になったヴェルデさんが息を切らして部屋に無断侵入してきた。
「時間はどのくらい持ちますか?」
ヴェルデさんをハグすると、ぎゅうっと抱きしめられた。
「分からない……1時間は持つはずだ。」
無理をしなくていいのに。
「ヴェルデさん、先ずは手を握りましょう。」
彼の手を握ると、硬く冷たい。
「時間が……早く済ませないと。」
焦るヴェルデさんの唇にキスをするとベッドになだれ込んだ。
「ヴェルデさん、性行為を済ませたいからですか?愛し合いたいからですか?」
そう問いかけると彼は私の首筋に顔を埋めた。
「……分からない……ただ……君を私のものにしたい。」
震える彼の背中と頭を丁寧に撫でた。
「私はあなたの妻です。焦らなくていいですから。」
ヴェルデさんはため息をついて唇を重ねた。
「君は手玉に取るのが上手いな。」
、、、
「キスが欲しいです。」
彼女の唇に触れると夢中で喰み貪るような口づけを交わした。
「フレンチキス……ダメですか?」
上目遣いをされると……
「愛してる……好きだ……好きだサキ……」
舌を捩じ込んで涎を啜る。
「ああん、ヴェルデさん……感じちゃいます」
……
「君は嘘が下手だな。……いずれ満足させるようにする。」
白く滑らかな首筋に吸い付くと彼女はビクッと身体を跳ねさせた。
「あう……すみませ……っうあっ」
彼女を悦ばせるためなら何でもしよう。
先端を摘むと甘い吐息が漏れ出した。
「……舐めて……ください」
言われたとおりに舌でつつくと大きく身体を捩らせる。
「……快感を感じるか?」
サキはコクコクと頷いて背中に腕を回して抱きついた。
再び口づけをして、秘部に指を這わせる。
「あっ……そこっ……」
中指を割れ目にそわせて上下させると愛液が指先に絡みついた。
「濡れている……。」
事実を告げると赤面して顔を逸らした。
滴る愛液を掬い取るようにして顔の前でピタピタと粘度を確認する。
「君の愛液だ。」
愛液がついた指を舐めて再び腟内に挿れる。
「あん……意地悪しないで……」
彼女の余裕を奪い去りたい。
「息が浅くなったな……今入っている指が何本か分かるか?」
サキは縋り付いて耳元で囁いた。
「わかりません……旦那様ぁ……」
淫らな媚態に嗜虐心が刺激され、避妊具を着用して無遠慮に挿入した。
「ああっ……旦那様ぁ……すごいっ……」
無我夢中で腰を振った。
「私を覚えろ……私を感じろ……私が夫だ……」
体位を後背位にして腕を引いた。
「あっあっあっあっあっあっ」
腰を打ち付ける度、嬌声は甘さを増した。
「ああっイくっ」
「出すぞ……受け止めろ……」
その瞬間に目の前が太ももに塞がれた。
「クソ……時間切れか……」
小さな姿に戻ってしまった。
「はぁ……あう、旦那様……来て……」
サキはベッドに仰向けになると脚を開いた。
「……いいのか?今の私では満足に愛撫もできない。」
小さな舌では何の快感も与えられないだろう。
「いいんです。……旦那様……抱いてください」
彼女の胸の上に乗って乳房を揉みながら先端を吸った。
「あん……旦那様……気持ちいいです……もっと……」
完全に掌の上で踊らされているな。
「いいだろう。愛してやる。」
「ははは!リボーン!アルコバレーノの呪いを受けた当時の姿に完全に戻る薬を白乾児を元に作ったぞ!!どうだ私の科学力は!?驚いたか!!」
成人の姿でリボーンと対峙する。
「ああ、おどろいたな。」
小さな姿のまま、つまらなそうにケイマンを指で突いた。
「そうだろう!!そうだろう!!」
白蘭でも辿り着かなかった領域。
確かにアルコバレーノの呪いは解けたが、結果は『成長が可能になった』に留まっている。
「お前が女房を抱くためだけにその頭脳を使って女房の尻に敷かれていることがな。夜も女房が強いのか?」
「……つ」
「図星だな。」