「……もう限界だ。」
記憶が戻った。
戻ってしまった。
私が自分から「はい」と答えて観音坂先輩と肉体関係を結んだの事実。
その前に先輩の親友である伊弉冉さんと関係を持ったのも事実。
私が全ての元凶だった。
「謝らないと……いけないから。」
私のせいで観音坂先輩がおかしくなってしまったんだ。
夜の電車は人が疎らだ。
今からシンジュクに行くのに、寂れた場所に行くかのようだ。
ガタンゴトンと揺れる車窓には夜景がキラキラと眩い光を放って目が眩む。
……神宮寺先生に会う前に伊弉冉さんに挨拶をしておこう。
伊弉冉さんの住むマンションのエントランスに赴くと新入社員の……今は社員か……元職場のモモさんと遭遇した。
「あ!!厄介クソ女!!クズ女がなんでいんのよ!!最低!!」
胸ぐらを掴まれて大声で怒鳴られる。
私は知らず知らずにモモさんにまでも迷惑をかけたのかな。
「……私、何かしましたか?」
彼女に思い切り平手打ちされると、彼女は血管を浮き上がらせながら絶叫した。
「あんたのせいで独歩センパイが警察沙汰になって職場で大変なことになったんだからね!!」
警察沙汰……なんでだろう。
私の指輪を投げたからかな、でもあの指輪は仮初めで私のものじゃないのにな。
「そのせいで一二三くんも精神病んじゃって引っ越ししたの!!最悪!!」
引っ越ししたなら、居ないのか。
会えないのか……困ったなぁ。
「事情聴取で済んだからいいけど、何かやらかしたって噂になって職場で居場所がなくなったんですけど!!可哀想!!」
大変だなぁ、また課長に怒られたのかな。
「人を犯罪者にしたクズ!!もし被害届なんか出してたらアタシがあんたを許さなかったから!!」
また平手打ちをされた。
人を怒らせてしまった。
「私が……犯罪者にした。」
人に迷惑をかけている。
「早くどっか行ってよ!!アタシは郵便の転送先で一二三くんの居場所を探すんだから……」
行かなくちゃ。
「私が人ひとりの人生を……」
私がやってしまった。
「二人!!独歩センパイに一二三くん!!二人の人生をアンタが壊したんだよ!!」
早く死にに行かなくちゃ。
、、、
街頭がチカチカしている夜の街をひたすら歩いた。
「あ、クゼちゃんだ、幻かな?」
懐かしい声と共に後ろから抱きしめられた。
「幻じゃないんだ……うれしい……一緒に来て……」
観音坂先輩だ。
彼が生きててくれて……よかったな。
「あっあああっあっあっあっイくっイくぅ……」
対面座位で伊弉冉さんに貫かれながら後背座位で観音坂先輩のモノを素股で扱いている。
「はぁ……クゼちゃんのおま◯こ気持ちいい……」
というより、観音坂先輩のモノがおま◯こを擦っているだけ?
よく分からないけど、気持ちいいから、いいか。
「クゼさんが居なくなって……俺っち……本当におかしくなりそうだった」
伊弉冉さんに舌を吸われるたびガクガクと腰が震える。
「おっんっんんっ……ふぅ」
観音坂先輩は何度も乳首をつねるから痛いのに、気持ちいい?
頭がクラクラしてどうでもよくなる。
「でも……クゼちゃんは俺たちの元に帰ってきてくれた……」
二人の吐息が耳にかかって体が火照り、下半身がグチュグチュになって混ざり合って、何も考えられない。
「クゼちゃんは俺たちの『救世主』だから……もう二度と離さないからね。……僕の『神様』」