無事特典を受け取った俺は制服に身を包み、舞台となる1-Dの教室へと足を運んでいた。教室前に張り出されていた座席表を確認して、俺は自分の名前を探す。
「……あったな」
一番後ろ、窓際ではなく、廊下側であるのは残念に思う。出席番号は関係ないのかと思ったが、この席は全体を見渡せる位置だし、余計な注目も集まりにくい。
「最高の一歩手前ってとこだな……」
教室に入ると、既に何人かが席に着いていた。軽く周囲を見渡しながら、自分の席へと向かう。
……さて。
俺は椅子に腰を下ろしながら、さっそく“特典”について考える。
『ご都合主義』
シンプルだが、使い勝手が良いとは限らないんだよな。俺があの時イメージしたのは特殊工作員……スパイだ。そうなると、出来ること出来ないことが自ずとわかってくるが……
何はともあれ、ターゲット選びが重要になる。
俺はさりげなく教室内の女子生徒たちに視線を向けた。
前方で友人らしき相手と談笑している明るい雰囲気の女子。スマホを弄りながら周囲を観察しているタイプもいる。グループを早速作っている人達も居れば、一人で静かにしている子もいる。
タイプは様々だ。
(誰にするか……)
といっても、最初のターゲットは決まっている。
ある一人の女が目に入る。あの後色々考えたけどやっぱり……。
美しい黒髪のロング。姿勢が良く、端正な顔立ちもあり、周囲を寄せ付けない、一線を引いているような雰囲気。
(堀北鈴音……)
「準備はしっかりとしないとな……」
初日だ。今日はオリエンテーション中心で、大きなイベントも起きない。
「初日はね」
原作を知っているのだ。しばらく波乱はないのも知っている。
小さく呟いたところで、教室のざわめきが少しずつ収まっていく。
どうやら教師が来るらしい。
俺は背もたれに軽く寄りかかりながら、視線を前に戻した。
挿絵からも分かっていたが茶柱先生はとんでもないスタイルしてるなと見惚れ、学校の説明も聞き流しながら、今夜の予定について考えていた。
その日の夜、自室で準備をする。用意したパソコンで学校の監視システムに侵入。映像がループするようにする。
これで出歩いても記録には残らない。あとは人目につかないよう、目立たない服装に着替える。
階を上がり目的の部屋のドアの前に立ち、素顔を見せないように目出し帽をかぶる。
鍵をピッキングで開け、部屋に突入する。
「誰!?」
勉強をしていたのか椅子に座っていた堀北は振り返りながら声を上げる。
「不法侵入……どこの誰かは知らないけれど許されるような行為ではないわよ」
警戒心をむき出しにしながらも、こちらを諭すように声をかけてくる。
「言われなくとも分かっているさ」
返事を返しながらゆっくりと歩みを進める。
「それ以上近づいたら痛い目を見るわよ……」
「そんなことにはならないよ」
「一応警告はしたわよ」
言葉が終わると同時に堀北が仕掛けてくる。武道に嗜みがあるようだが、俺にかなうほどではない。
堀北の攻撃をいなし、背後に回り込み締め技をきめる。
「っぐ、話しなさい……!」
「そう言われて離すやつがいるかよ」
「……っ、うぅ、っは」
「数分後にまた会おう」
言葉の終わりと同時に堀北の身体からは力が抜ける。そのまま抱きかかえてベッドへと運ぶ。服を脱がし、口にタオルを詰め、用意しておいた紐を使って身体を縛っていく。
堀北はまだ目を覚ましていないのでこの時間を使い、胸や秘所に刺激を加えて体をほぐしておく。堀北が性に興味がないことは知っているからな。元から丁寧処女を奪ってやるやるつもりなどないが、やらないよりはマシだろう。
「ん……」
「ようさっきぶりだな」
「っつ!んんっ!」
目を覚まし現状を確認した堀北が抗議の声を上げるが関係ない。ズボンのファスナーを下ろし、ローションでお互いの性器を濡らし、男根の先端を秘所へと押し付ける。
堀北は顔を青ざめ、足をバタつかせながら縛られた両手で拒もうとしてくるが大した力ではない。
「っんー!」
目に涙をためながら懇願するように首を必死に振る。が、関係ない。
「声を出したいなら好きにしたらいい」
「――っ!」
そう言い腰を沈める。膣内に男根を進入させ、感触を楽しみながら腰を振り始めた。
堀北の目からは涙が溢れ、部屋にはすすり泣く声のみが響いていた。
部屋にシャッター音が響く。
処女を奪われた堀北は力なくベッドに横たわっている。
目から涙はこぼれ、陰部からは赤みが混じった白濁液がこぼれ落ち、シーツにもシミが出来ている。泣き声は途中から聞こえなくなった。抵抗の意味がないと知り心がおれたのだろう。俺の連絡先を堀北の携帯に登録し、拘束を解いてやった後に部屋を後にした。
自室に戻った俺は携帯を確認しこれが現実であったことを再確認する。
「ははっ。やってやったぞ!」
その日は慣れないことで疲労感があったので、そのままベッドに入り眠りについた。