※この作品はR-18です。

【可哀想】じゃなきゃ抜けない!   作:BIBI

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一章【近親相姦編】
第1話 僕はただ、自分の気持ちに正直なだけさ。


 

 ――〈可哀想じゃないと抜けない〉。

 

 

 それが前世の僕の最大の悩みだった。

 

 

 イチャラブセックスしても気持ち良くなれない。そんな苦悩を抱えた結果、強引な寝取りに目覚めた。彼氏に罪悪感を覚えながら喘ぐ女が最高だった。浮気を隠しながら彼女とセックスするのも、背徳感でわりと抜けた。

 

 

 

 そして少しずつ行為はエスカレートし、自然と僕は気が弱い中学生を複数人レイプし、盗撮して誰にも言うなと脅迫していた。

 

 

 その時、僕は気づいてしまった。そこら辺にいる不良レイパーと、僕の違いに。

 

 

 僕は不良と違って共感性が高くて、普通の人より優しいし、人を深く愛する気持ちがある。それなのに何でこんなに酷い事ができてしまうのか。

 

 

 

 そう、これは単なる嗜虐心(しぎゃくしん)じゃなかった。

 

 

 

 この僕の性癖はまさに――〈キュートアグレッション〉。だからこそ、可哀想じゃないと抜けない。

 

 

 

 それを自覚してから気持ちが楽になり、一皮むけて成長したのか、僕は遂に小学生にも手を出し始めた。親戚の可愛い女の子は無邪気に何も知らず僕とお風呂に入り、破瓜の血を流していた。

 

 

 

 ……最ッ高だった。気持ち良過ぎて気持ち良過ぎて、こんな人生がずっと続けば良いと思っていた。

 

 

 だが19歳の頃。冷たい冬の時期。家の中で、僕は同棲中の彼女に刺されて殺された。

 

 

「ゴミ男……。死んでよ……」

 

 

 僕に馬乗りになる彼女は、泣きながら包丁を何度も振り下ろした。

 

 

 

 くそ……、でも、仕方ないか……。殺される様な事してきたしね……。何というか僕の所為で君が殺人なんかに手を染めてしまった事が申し訳ない。

 

 

 

 気持ちは分かるから……。やっぱり抑えられない気持ちの昂ぶりってあるよね……。僕もそうだったから気持ちは痛い程分かる。

 

 

 

 ただまぁ、あれだ。また来世があるのなら、こんな醜い欲望がない(きよ)らか人間に生まれ変わりたいもんだね――――……。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 結論から言う。転生したけど、僕の性癖は相変わらずだった。つまりはそういう事。神様は仰っている、やっておしまいと。そうに違いない。

 

 

 

 という訳で僕は今、モンスター蔓延(はびこ)るベッタベタなファンタジー世界で、童貞卒業レイプの準備を始めている。

 

 

 

「……こんなものかな」

 

 

 特殊な着色料や泥の入ったバケツに、手を(かざ)した。するとカッと眩い光が一瞬で洞窟の中を白く染める。そして――。

 

 

 

「ギャ!」

 

 

 バケツの中身は一体のゴブリンとなり、元気に短い声を上げている。

 

 

「問題ないね。命令通り喋るし、これならバレない」

 

 

「ギャ!」

 

 

 僕がニコニコ笑うと、ゴブリンは短く返事した。

 

 

 いやぁ我ながら精巧(せいこう)な泥人形だなぁ。これ完全に生きたゴブリンだよ。これなら処女厨の僕でも、安心して輪姦(りんかん)を楽しめそうだね。

 

 

 

「えい」

 

 

 気軽に草を(むし)る様に僕はゴブリンの腕を引き千切る。だがゴブリンは何の反応もせず、ただ命令通り直立していた。

 

 

 

 ……生物みたいな感触の泥人形でしかないし、壊されない様にしないとね。内臓どころか血も入ってないから怪しまれてしまう。

 

 

 

 輪姦する時は、かなり慎重にやらないと……。

 

 

 

 そう思いながら手元の腕を見る。感触は生物そのもの。しかし中身は泥が詰められていただけであった。このゴブリンはあくまで土塊(つちくれ)。壊されたら簡単に本物ではないとバレてしまう。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 公爵家の屋敷。とはいえ僕みたいな出来損ないに与えられる部屋は少し手狭だ。というか僕が家を放浪し過ぎて、狭い部屋で十分だと判断された。

 

 

 

 冷たい対応な気もするが、正直に言うと有り難い。

 

 

 あまりに僕に関心が無さ過ぎて、長期的に家を空けても許されてしまう。出来の良い妹は籠の鳥だが、出来損ないの兄である僕は一人で旅行だって自由。

 

 

 

『一人で旅行しても良いが、賊に捕らわれても助けないからな? 身代金を要求された所で、お前の為に切る身銭はない。諦めて死ぬように。分かったな?』

 

 

 

 厳格な父の言葉だ。超クール。最高の親の元に生まれて幸せだよ。

 

 

 そのおかげで僕は、この十五年間思う存分に修行が出来た。

 

 

 仙人の下で剣術を学んだり、伝説のモンスターを倒したり、一国を敵に回して姫を救ったり、危険地帯の遺跡でロストテクノロジーを学んだり、悪の組織に加入したり――……。

 

 

 

 他にも色々やりつつ、凄まじい力を得た。多分だけど、僕が世界最強の魔導師なんじゃないかなぁ。

 

 

 

 でも正直、どうでもいいんだ、力なんて。そりゃまぁ負ける事は悔しいし、強い方が良いに決まっているけど、あくまで目的はレイプだしね……。

 

 

 

 変身能力を極める為に修行していた結果、最強になっていただけ。別に最強を目指して強くなったわけじゃない。

 

 

 

「よし」

 

 

 姿見に映るのは、黒髪碧眼の高身長のイケメンの僕だ。

 

 

 我ながら超イケメンだけど……、正直、あまり好みとは言えないんだよねぇ……。やっぱりセックスは汚いオッサンが美少女を犯した方が興奮するよ、イケメンとか萎えるだけだし……。

 

 

 

 勿論、寝取り系のチャラ男は例外……。でも普段の姿で寝取り系のチャラ男すると立ち回りも面倒だし。

 

 

 

 今の所はチャラ男を演じなくていいかなぁ。

 

 

「さて、行くか……、嫌だけど」

 

 

 よくある貴族の正装に着替え、僕は廊下を出る。使用人たちは此方(こちら)に気づくと足を止めて軽く頭を下げて通り過ぎる事を待っていた。

 

 

 

 最初は一々頭下げなくて良いと言ったのだが、そういう訳にはいかないと断固拒否されてしまった。貴族と使用人の身分差は態度でハッキリ分けなければならないらしい。

 

 

 

 少し肩身が狭いし、家は本当に窮屈だなぁ。早く家を出て行きたいけど……、今回はレイプするという大いなる目的があるから、しばらく我慢するしかない。

 

 

 

「兄さん。いつ帰って来たの? せっかく冬休みは兄さんと一緒に居られると思ってたのに……。暇さえあれば家出して……。帰ってきた意味がないでしょ」

 

 

 

 黒髪を腰まで伸ばした妹――エルゼは、中背よりやや低いくらいの身長だけど決して発育が悪いわけではない。寧ろ出る所は出ていて、というかかなり大きくて、見ているだけでもムクムクというかぁ、何というかぁ……――。

 

 

 

「いや、その……、久しぶりの帰省だからこそ、近くの街にも行きたいし懐かしい気分を味わいたいというか……」

 

 

 

「それは私との時間より重要な事? 血の繋がった家族より優先する事情があるの?」

 

 

「まぁ、その……。ごめん。じゃあ今日は一緒に居ようか。もう用事も済んだ事だし」

 

 

「……今日は私が居ないから。婚約者と定期的に会えって御父(おとう)さんが(うるさ)くてね」

 

 

 

 一緒に過ごそうと提案する僕に、妹は肩を落として苦笑する。よく見れば外出用に黒いワンピースを着て、小さなハンドバッグを握っていた。……後、腰に剣が差してある。

 

 

 

「……そういえば兄さんって将来はどうするの? 御父さんは割と話を聞いてくれる人だし、自由にできるんじゃない? やりたい事がないなら、この領地で騎士団に入らない……? そうすれば家族皆一緒に居られるでしょ?」

 

 

 

 普段通り気だるい感じで喋るエルゼだが、期待の様なものが瞳に込められていた。妹は冷たそうな態度とは裏腹に、家族大好き人間なので出来損ないの兄だろうと、(そば)に置いておきたいのだろう。

 

 

 だが、その期待に応える返事は難しい。

 

 

「――実は今、〈着床免許(ちゃくしょうめんきょ)〉を取ろうと思っていてね。ゆくゆくは冒険者の仲間達と一緒にゴブリンやオークから女子供を守る旅に出ようと思っているんだ」

 

 

「……………………は?」

 

 

 僕の慈愛に満ちた宣言に、エルゼは呆けていた。

 

 

「に、兄さん、あの、冗談でしょ……? 分かってるの? 私達貴族だよ? それが〈着床免許〉を取得するなんて一族の恥どころの騒ぎじゃないんだけど……?」

 

 

 

 青ざめて声を震わせるエルゼ。「「…………」」周囲の使用人達も仕事の手や歩みを止めて呆然としていた。

 

 

 

「……エルゼも知ってるだろ? モンスターに孕まされたら、中絶は難しいって。だからモンスターの子を孕む前に、人の子を孕まないと危険なんだ。〈着床免許〉は持っているに越した事はない。知り合いがモンスターに凌辱(りょうじょく)を受けた時、役に立てるからね」

 

 

 

 実際この世界の大陸は9割が人間が住めない程に、強いモンスターで溢れている。各地の領地はモンスターの襲来に怯え、特に女は孕み袋にされるリスクを背負って生きている。

 

 

 

 恐怖は想像を絶するはずだ。

 

 

 何せモンスターは短期間で何度も何度も女を孕ませ、子供を出産されまくる。その上、稀に腹を引き裂いて生まれる個体もおり、想像するだけでも――。

 

 

「…………。兄さん……。こういうのは理屈じゃないから。〈着床免許〉なんて、ただただ汚らわしい……。絶対に〈着床免許〉なんて取らないで。残酷だけど公爵家が体を汚すのは駄目……。〈(けが)(もの)〉と(まじ)われば兄さんも〈穢れ者〉と扱われるから。一生を棒に振る事になるんだよ? 他人より自分を大切にしないと。たとえ婚約者でも見捨てるべきだと私は思う」

 

 

 エルゼの言い方がキツくなるのは、きっと僕の人生を心配した結果だろう。

 

 

「婚約者なら(なお)さら助けるよ……。僕は大切な人を〈穢れ者〉と(さげす)まないよ。そもそも家名に泥を塗る事にはならない。だって今月限りで僕は廃嫡(はいちゃく)だからね」

 

 

 

「…………え?」

 

 

 サラッと家を出て行くと告げる僕に、またもやエルゼは呆けてしまった。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「気持ちは変わらないよ。今まで育ててくれてありがとう。当然今まで使わせてしまった分のお金は返すから……」

 

 

 

 やたら豪華な食堂(ダイニングルーム)で、無駄に縦長のテーブルに、無駄に両親と距離を離して着席していた。

 

 

 

「……いらん。幾ら出来が悪かろうが、お前は俺の息子だ。そんな余計な気遣いより、この一ヵ月は気を引き締めろ。廃嫡手続きの前に、気を抜いて何かやらかした結果、家名に泥を塗る事があれば俺は容赦なくお前を殺す」

 

 

 

 呆れた様に笑う父さんだが、恐らく本気だ。厳格な顔つきで意外と穏やかな態度だが、この人は貴族としての矜持を強く持っている。家の名に傷を付けるなら息子だろうが殺すだろう。

 

 

 

 まぁ父さんの実力で僕を殺すなんて、到底無理な話だけど……。

 

 

 一応僕、最強だしね☆

 

 

「家を出た後もエルゼには会ってあげてね。軽口が多いけど、何だかんだ貴方に懐いているし……。多分あの子が一番貴方を心配しているのよ。廃嫡後も偶にで良いの。相手してあげて欲しいの」

 

 

 

「そうだな。エルゼの剣術指南をやってくれ。勿論冒険者への依頼として雇うから、金は出す。お前が相手ならエルゼも前のめりになって鍛錬を続けるはずだ」

 

 

 

 廃嫡を軽く考える母さんに、父さんまで追随(ついずい)する。どうにもこの二人は廃嫡のリスクを考えていないように思える。

 

 

 

 それに廃嫡は勘当(かんどう)とは違うけど……、貴族に限れば似た様なもの。実際に家名(かめい)は捨てる事になるんだし、赤の他人も同然だ。

 

 

 

「頻繁には無理だけど、偶になら依頼は受けさせてもらうよ。あまり頻繁に家族に会い過ぎるのも、僕が賊に狙われるリスクが高くなるから無理だけど」

 

 

 

「……分かってるなら良い。お前は十分にやっていける」

 

 

 僕の返事を聞いて、父さんは不敵に笑う。

 

 

 家族から大切にされている貴族の子供は、人質として美味しい。これを理解しているかどうかを、軽く試してきただけか。

 

 

 

 全く……。一々言われなくても分かってる。何せ公爵家の子息というだけで、何度も命を狙われてたからね。全員返り討ちにしたけど。

 

 

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