※この作品はR-18です。

【可哀想】じゃなきゃ抜けない!   作:BIBI

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第13話 エピローグ

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 いやぁ焦った焦った。まさかこんなバッタリ遭遇する事になるとは……、奇妙な偶然も有ったもんだね。

 

 

 

〈武闘祭〉の来賓(らいひん)として招かれている時期とか考えると、わりと有り得る確率なのに、完全に油断してたなぁ。

 

 

 

 セックスしている時、三姉妹には僕の恋人は『幼馴染』で結婚の約束をしていると言っちゃってたのはまずかった。

 

 

 

 セックスを盛り上げようとして、厄介な設定を追加しちゃったよ。勢いで適当な事を言う癖は良くないね。反省反省。

 

 

 

 とはいえ、『幼馴染の恋人はローレの事でした』。これで上手い具合に辻褄合わせもできたし結果オーライではある。ただ――。

 

 

 

『良かった。恋人なのが僕の勘違いじゃなくって……。幼馴染と結婚の約束をしていたって事だけは、何となく覚えていたので……』

 

 

 

 幼馴染の恋人がいるって言ってしまった以上、こう言わざるを得ないだけ。この発言に深い理由はなかったんだけど……、ローレに微妙な反応をされてしまった。

 

 

 

 一体、アレは何だったんだろ。

 

 

 

『…………ッ⁉』

 

 

 驚きと悲し気な表情を浮かべたローレは、隣のアデーレと一瞬だけ目配(めくば)せして、『…………そ、それあーしだから。アンタが浮気していたんなら、……知らないけど。アンタ、顔が良いし、強かったからめっちゃモテてたし……。でも浮気する様な奴じゃないから、あーしで間違いない……』と揶揄う様な、呆れたような微笑を浮かべていた。

 

 

 

 そして言い終わると少し、何か落ち込んだ様な表情になっていたけど……。

 

 

 あの妙な反応は、一体アレは何だったんだろ。

 

 

 まぁいいや。何か矛盾を指摘された所で、『記憶にございません』という最強カードを僕は握っているからね。トラブル続きの政治家の気分で応戦してやる。

 

 

 

 後は、恋人がいると知りながらも、ローレと再会しようとしなかった理由。自分の過去を調べようとしなかった理由だけど……。

 

 

 

 この二つに関しては、『亜人になって記憶喪失した今の自分は、もはや別人のようなものです……。こんな状態で会っても期待外れだと内心思われるだろうなと……』そう先に言っておくことで、矛盾を突かれる事を回避した。

 

 

 

『そんな事ない。アンタの中で過去は消えたのかも知れないけど、あーしの中でアンタとの思い出は残ってんだから。恋人だもん。記憶失くなったとしても見捨てない。記憶が抜けたからって、関係がゼロになる事なんて有り得ないから。つーか、あーしって昔嫌がらせられた事は根に持つタイプだし。たとえ相手が記憶にないって言ってきても許せないタイプだし。記憶がないからって過去をリセットとか、良くも悪くもしないタイプだから、そこは安心して』

 

 

 

 ローレが優しく抱きしめてくれた事には、何だかドキッとしてしまった。僕と同じ歳のはずなのに姉御肌というか、頼り甲斐が感じられたね。

 

 

 

 正直、一途で愛情深い上に、格好いい系のギャルは性癖に刺さりまくる。

 

 

 錬金術師だとしても、これはもうお近づきになりたい所だね。マルテ本人だと勘違いしたまま、知らない男に種付けされちゃうローレを早く見たいよ。

 

 

 

 でも、それはまた今度。流石に一週間放置していたからね。急いでエルゼの火照った体を抱きに行かないと!

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 ――という訳で帰宅。早朝で両親に会い、お叱りを受けて土下座かました後、僕はエルゼの私室に到着した。

 

 

 

「…………ッ!」

 

 

 屋敷の長い廊下の最奥。気配を感じ取ったのか、部屋の扉を開いてくるエルゼ。服装は黒いネグリジェで、豊満なオッパイが揺れていた。

 

 

 

 小柄な癖に胸と尻がデカく、相変わらずの美少女具合に服装も相俟って凄くエロい。白い肌も艶めかしく、長く綺麗な黒髪とのコントラストによって、とんでもない色気が漂っていた。

 

 

 

 やっぱり女は裸よりも薄着や着崩れくらいがエロいよね……。ていうか、こんな可愛い子がお爺さんの尻の穴を舌でほじっていたと思うと興奮する。

 

 

 

「……もしかして僕に会いたかった?」

 

 

 声を掛ける前にドアが開かれた事で、流石に苦笑してしまう僕。

 

 

「に、兄さん……。その、早かったね……。兄さんの一週間は三週間くらいだと思ってたから、ちょっとビックリ……」

 

 

 恥ずかしいのか、目を逸らし、頬を染めながらボソボソとエルゼは話す。恐らく僕が両親に先に会って、『エルゼが寂しがっていたぞ』と告げ口されていた事を察しているのだろう。

 

 

「まぁ少し用事があっただけだしね。これ、あげる」

 

 

 手のひらサイズの四角い箱を手渡した。

 

 

「…………。え……?」

 

 

 箱をパカッと開き、エルゼは困惑する。その反応に躊躇なく僕は「あくまで表向きの話で良い。僕達、結婚しよう」と告げた。

 

 

 

「…………ッ⁉ ど、どういう……」

 

 

 更に頬を染めて、目を泳がせるエルゼは箱に入ったリングが、結婚指輪だと理解する。別に嬉しがっている訳ではなさそうだった。困惑してどう反応して良いのか分からないという様子。

 

 

 

「エルゼが攫われた事で、ライザー家は周囲に協力を仰いでしまった。何より王家の口も軽い。あの一件は貴族の中で周知の事実。今さら隠すことはできない。だから、ここで重要なのは、子供の父親が誰なのか。その一点だけなんだよ」

 

 

 

 僕は言いながら部屋に入り、扉を閉めた。僕の私室と違ってお嬢様に相応しい程に広くて、ベッドも天蓋(てんがい)付きで大きい。家具の一つ一つが高級感があり、実際に高級。

 

 

 

 締め切られたカーテンからは淡く日差しも相俟(あいま)って、優雅(ゆうが)な雰囲気が強調されている。

 

 

 

「馬鹿正直に、兄妹で子作りしましたって……、公表するつもりなの? 父親が誰かなんて一々公表する必要ないんじゃない?」

 

 

 

 呆れた様子で肩を落とすエルゼ。どうやら彼女は近親相姦が周囲にバレる事に抵抗があるらしい。

 

 

 

「別に私は周囲にどう思われようと今さらだし? 全然嫌じゃないけどさ……。父親を公表したら兄さんまで穢れ者と扱われるでしょ……」

 

 

 

 どうやら僕を心配してくれているらしい妹。照れ隠しなのか、不安なのか、モジモジとして、どこか落ち着きのない様子。

 

 

「そこは安心しなよ。僕は学校だと公爵家のサボり魔として最初から評判が悪いから」

 

 

「……それはそれでどうかと思うけど」

 

 

 自慢げに胸を張る僕に、がっくしと肩を落とす妹。

 

 

「……でも、良いの? 兄さんは実力を隠したいんじゃないの? そんな目立つような事して平気な訳?」

 

 

 エルゼは僕の実力が高い事をもう知っている。実際に戦う姿は見せていないが、魔力密度の高さや雰囲気で圧倒的な強者だとは伝わっている様だ。

 

 

 

「……このままじゃエルゼは、『見ず知らずの他人に孕まされた』と嘲笑されてしまうよ。それよりは近親婚だろうと、『優秀な男の子供を身籠った』と思われた方が貴族の価値観的にマシでしょ。僕に任せておきなよ。〈剣武祭〉で軽く優勝して、すぐに実力を証明するからさ」

 

 

 帝都で新年に行われる大規模な(もよお)し――〈剣武祭〉。非常に注目度の高い、あの場所で優勝すればライザー家が落ちぶれていないと証明できる。

 

 

 

 そうすればエルゼの恥も多少は払拭できるはずだ。というか羨ましいと思う貴族の女は多いはずだ。

 

 

「…………私、兄さんにこれ以上負担は掛けたくないんだけど」

 

 

 暗い表情で、落ち込んだ様に苦笑する。手に持つリングを見つめ、エルゼは僕から視線を外している。その瞳には拒否というより、躊躇いが濃く浮かんでいる。

 

 

「僕と結婚した方が良い。たとえ近親婚だろうと、優秀な男女なら理解は示される。良くも悪くも貴族は実力主義だし」

 

 

 何となく僕は妹を正面からそっと抱き締める。「…………ッ⁉」戸惑い体をビクッと震わせたエルゼだが、抵抗する事なく心地よさそうに頬を僕の胸板に押し付けた。

 

 

「これから数々の功績を打ち立て、せめて子供が誇れる親になろう。親が滅茶苦茶強ければ子供が恥を掻かずに済むからね」

 

 

 

「…………。まぁ……。兄さんが良いなら、いいけど……。私達の子供の為だしね……。仕方ないか……」

 

 

 少し穏やかな声だった。子供の幸せを考えてくれた事が嬉しかったのか、エルゼは僕を強く抱き締め返す。

 

 

「……兄さんは、私に恋愛感情は持ってるの?」

 

 

 不安そうな声。エルゼが頬を僕の胸板に押し付けながら尋ねてくる。

 

 

「どうだろう……。家族だから大切だとは思うけど……。うーん。でもなぁ初めての相手がエルゼだったからなぁ。エルゼを他の男に取られたくもないかも。こういう独占欲がある以上は、恋愛感情も多少あるんじゃないかなぁ」

 

 

 

 何て返答するべきが悩んだ時、僕はいつも意識しているのは、一般的な価値基準で理解できる範囲で曖昧な返しをする事。

 

 

 

 そうする事で大抵の場合は、相手に引かれる展開を回避しつつ、相手が望まない答えも言わずに済む。

 

 

「…………。私は兄さんが好きだけど、恋愛感情とは違うと思う。監禁されてからずっと不安で……、私はただ、兄さんが強いから依存しているだけな気がする……」

 

 

 

 都合の悪い気持ちを吐露(とろ)するというのは、勇気の必要な事なのかも知れない。涙声で不安が込められた声。

 

 

 

 エルゼは僕に見捨てられたくないのか、恋愛感情はないと言いつつも抱き締める力を強める。ネグリジェの布越しに伝わる大きな乳房が、むぎゅむぎゅと押し付けられて、僕の情欲を誘っていた。

 

 

 とはいえ今はシリアスな雰囲気なので、僕は情欲を抑えて優しい笑顔を取り繕う。

 

 

「それで良いんじゃない? あんな事があったんだし、不安になるのは仕方ないよ」

 

 

 僕は弱々しく震えるエルゼを優しく慰めた。

 

 

「でも……、兄さんに体を求められたいし……。兄さんと暇さえあれば、ずっとセックスしていたくて……。こういう性欲的な気持ちも恋愛感情って言ってもいいのかな……」

 

 

 興奮で少しずつ息を乱すエルゼ。

 

 

「あれ……? もうシリアスな話に飽きたの……?」

 

 

 僕は空気の変化を感じ取る。というか、エルゼからすれば、最初から大してシリアスな話じゃなかったのかも知れない。

 

 

 

 明らかに、もうヤル気満々という様子だ。僕はシリアスな雰囲気を出して損したと、肩透かしを食らって抱き締める腕を解く。

 

 

 

 何だよもう……。真面目に話してた僕が馬鹿みたいじゃないか。

 

 

「だって一週間も放置されて……。エッチしたくて毎日悶々(もんもん)としてて……。もう暫くは(ただ)れた生活して貰うから……。夫婦なんだし、別にいいよね? 我慢しなくて。兄さんも私の体を独占したくなるくらい、大好きみたいだし。相思相愛なんだしさ」

 

 

 

 そう言ってエルゼは僕の頬を両手で挟み、近づける。僕は少し前屈(まえかが)みとなり、少し背の低いエルゼと唇を重ねた。

 

 

 

 口内に侵入する舌を拒む事無く、絡め合い、舐め回す。もう妊娠して、セックスする必要なんてないというのに、僕達は強くお互いを求め合っていた。

 

 

「…………。正直……、血の繋がった兄のチ〇コが、私の体の中に収まってると思うと、興奮する。しかも中をゴシゴシ擦りまくってきて……、背徳感がヤバい」

 

 

 

「そうだね」

 

 

 急にぶっちゃけ始めるエルゼに、僕はうんうんと適当に返事した。

 

 

 何だかんだ、今まで会った女じゃエルゼが一番好きかも知れない。血が繋がった妹で顔もかなり似ているっていうのに、やたらと可愛く感じるんだよね……。

 

 

 

 ただ、エルゼに一つ不満……というか、気になる点があるとすれば、当然の様に僕の尻穴を舐めながら手コキを毎回したがる事くらい。

 

 

 

 流石に調教され過ぎで、心配になっちゃうよ……。

 

 

 男が喜ぶと事だと思っているっぽいけど、他の男にそんな事したら普通ドン引きだって……。

 

 

 






〈補足〉

ヴィムが五年前に変身能力を身に付けていましたが、かなり技量不足で不格好。だからこそドロイは肌が溶けたような姿という訳です。

因みに殆どの亜人は不完全で、肌が爛れた様な見た目です。だからドロイの姿は決して珍しいものではなく、寧ろ多数派です。
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