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証拠隠滅の為、色々と理由を付けて僕は洞窟に火を放ち、ゴブリンやお爺さんの死体を焼き払った。そしてエルゼには洞窟で拾ったと言って、男性用の衣服を着せて帰宅。
魔力を殆ど使えない状態で、起きている間は一日中凌辱を受けていたエルゼは、歩く事もままらない。だから僕が背負って歩いて帰宅した。
別に急がず歩いて帰ったのは、心身共に傷ついた妹への配慮だ。こんな酷い目に遭って自分を汚れてしまったと思い詰めている妹には、両親に会う前に心の準備をする時間が必要なはず。
自分で言うのもなんだけど、僕は紳士的で人を気遣える良い奴だったりする。その優しさを察してかエルゼも僕の背中で安心し、道中はずっと楽しく会話できた。
雷雨が過ぎて水溜りが多い草原は、独特な匂いで少し落ち着く。雲は晴れて月や星が見えている。冬の冷たい風を浴びながら、この冬休み期間で碌に妹と話せていなかった事を思い出した。
お互い話したい事が尽きない訳だと、僕等は苦笑する。
そんなこんな、屋敷に帰ったのは朝方だった。両親は飛び起きて僕等に駆け寄ると、歓喜し泣いていた。エルゼが汚いからと距離を置こうとするも、母は気にせず抱き締める。
それを見ながら父さんは『よくやった。自慢の息子だ』と笑い、僕の頭に優しく手を置く。これには少し、我ながら良い事したなぁと自画自賛。
色々あったけど、親子の再会。これにて一件落着……、という訳にもいかない。エルゼがモンスターの子供が孕んでいる可能性がまだ残っている。
だから僕は帰宅後二日間、一日中エルゼと子作りに励んだ。今度は親公認だ。実の妹が僕の子供を妊娠できるように、必死で気力以外も色々と振り絞って、求め合い、愛し合う。その結果――。
「――魔力の気配からして、僕の子供だね。良かった」
「…………うん」
朝。目覚めたばかりの僕が告げると、エルゼがボロボロと大粒の涙を媚びして嬉しそうに頷く。
「一応言っとくと、魔力によって〈着床〉を早めたから、暫く体が少し辛いと思う。沢山食べて、栄養を補給しないとね。魔力だけで栄養を補うのも、妊婦じゃ限界があるし」
「うん……。ありがとう……、兄さん……。私……、私、凄く嬉しい……」
ベッドの上。僕が
それは分かるが……――。
「ん……♡」
エルゼは完全にセックスに嵌ってしまってる。別に恋愛感情ではないんだろうが、性欲旺盛で暇さえあれば僕を求めてくる様になった。
もう無事に着床はしたんだから、これ以上のセックスは不必要というのに、この妹は明らかに僕と肉体関係を続ける気満々な様子……。
何だかエルゼは見ているだけで悲惨だった。ゴブリンもお爺さんも正体は僕だ。それを知らず兄を心から信頼してしまうなんて、あまりに道化で屈辱的にも程がある。
そう思うと何だか、凄く――。
可哀想で抜けた。