※この作品はR-18です。

幼馴染の姉妹と脱衣麻雀をすることになった。   作:珍映ゆし

2 / 12
第2話 早すぎる放銃

 7月4日土曜日。午前10時。

 少し蒸し暑い中、俺達は予定の時刻ぴったりに菫紅(すみか)の部屋に集まった。今この家には俺達しか居ないけど、念の為にドアの鍵は閉めてある。これで何をしても平気だ。

 

「じゃあまず、罰ゲームを追加しよっか。私は腰振りダンスね」

 

 菫紅はルーレットのアプリを開くと、腰振りダンスというマスを追加した。

 全裸で腰を振るのは二人も恥ずかしいと思うけど、これは俺を恥ずかしがらせる為に考えたのだろう。できれば回避したい罰ゲームだ。

 

「ん。私はお尻を撫でられる」

 

 次にスマホを受け取った百嶺(もね)が追加したのは、お尻を撫でられるというマス。

 これは、百嶺はされても恥ずかしくないけど、俺達は恥ずかしいという絶妙なラインを突いた罰ゲームだと思う。百嶺は撫でられるのが好きなので、よく撫でられる系の罰ゲームを追加している。

 仮に全裸でお尻を撫でられたとしても、百嶺はむしろ喜びそうだ。

 

「俺はまんぐり返しな」

 

 百嶺からスマホを受け取ると、俺は予め考えておいた罰ゲームを追加した。折角の脱衣麻雀なので容赦はしない。

 

「何、それ?」

 

「仰向けになって、両足を開いたまま頭の方に曲げるんだよ」

 

「……えっち」

 

 仮に全裸でやれば何も隠せなくなる羞恥のポーズ。

 恥ずかしいのは俺も同じだが、二人にとっては特に恥ずかしいだろう。百嶺は想像しただけで顔を赤くしているし、菫紅はどんなポーズか知っていたのか、罰ゲームの内容を聞いた時点で顔が赤くなっていた。

 

「し、下着とかの罰ゲームは抜いておいたし、他の罰ゲームはこのままでいいよね?」

 

「私もそう思う」

 

「それでいいんじゃないか?」

 

 この罰ゲームルーレットは三人で少しずつ追加してきたものの、増え過ぎたら相談して消しているので今は26個になっている。

 他にも過激な罰ゲームはあるが、新しい3つの罰ゲームに比べれば比較的マシな部類なので、なるべく残しておいた方がいい。それは満場一致の意見だった。

 

「じゃあこのままで。それと、合計失点は私がここに記録してくね。リーチ棒とかノーテン罰符(バップ)もあるし、分からなくなりそうだから」

 

「あ、そうだな。ありがとう」

 

 菫紅は小さな黒板をベッド横に立て掛けた。

 麻雀は単にアガった、アガられただけではなく色々な要素で点数が上下するので、それらの合計失点を覚えながら打つのは不可能だろう。

 

「どういたしまして。準備もできたし、始めよっか。部屋は私が建てるね」

 

「ん」

 

「よろしく」

 

 スマホで麻雀アプリを立ち上げて、フレンド一覧から菫紅が建てた部屋に入る。

 そして対局の準備ができたら、菫紅がベッドの前。百嶺はタンスの前。俺は壁際。いつもと同じ位置に移動して、それぞれ正座、三角座り、胡座というこれまたいつもと同じ座り方で向かい合う。

 

 そして、特に合図もなく脱衣麻雀は開催された。

 

 初めの親は俺。南家が百嶺、西家が菫紅だった。配牌(ハイパイ)はあまりいいとは言えない。幸先の悪いスタートだ。

 

(つなぐ)は配牌が悪かったみたいだね。親なのに残念」

 

「まだこっからだろ」

 

 麻雀アプリでのネット対局とはいえ、目の前に居るので反応が分かる。俺とは違い、菫紅の配牌は良かったみたいだが、配牌の時点では何も分からない。ここからが重要なのだ。

 

「ま、そうだけどね。リーチ」

 

「……まじかよ」

 

「……お姉ちゃん早すぎ」

 

 まだ二巡目なのに菫紅がリーチをした。いくら何でも早すぎる。

 俺がひとまず菫紅が一巡目に捨てていた索子(ソウ)の8を出すと、百嶺は安全牌が無かったのか索子の1を出した。

 

「それロン」

 

 そして、菫紅に振り込んでしまった。

 しかも演出が入ったので、最低でも8000点。2枚分の点数だ。

 

 立直(リーチ)     1翻

 一発(イッパツ)     1翻

 中      1翻

 ドラ     1翻

 裏ドラ    1翻   8000点   満貫(マンガン)

 

「8000点だから、2枚脱ごっか、百嶺」

 

「……分かってる」

 

「まあ、今のは事故だって」

 

 流石に可哀想なのでフォローする。二巡目のリーチなんてどの牌が安全でどの牌が危険かも分からないし、事故といっていいだろう。

 

「流石に私の運が良すぎたもんね」

 

「それも分かってる」

 

 百嶺はそう言いながら、靴下を脱いだ。そしてシャツのボタンを一つずつ外していく。肌着くらいなら普段から見えることも多いし、百嶺は普通に脱いでいるけど、俺は興奮していた。

 着替える訳でもなく、ただの遊びなのに、服を脱いで肌着を見せてくれている。その事実にどうしょうもなく興奮してしまう。

 

「脱いだし、進めよ」

 

「……だな」

 

 それに、脱衣麻雀はまだ始まったばかり。

 全裸まではあと4枚残っているとはいえ、開始数分で2枚も脱ぐことになったのだ。二人の全裸を見られるかもしれないという期待が膨らむと共に、脱衣麻雀の恐ろしさを改めて理解した。

 俺が脱がされる可能性もあるので、いつも以上に気を付けて打とう。

 

 

 

 

 

「残念、それロン」

 

 なんて考えていたにも関わらず、次局。俺は菫紅に振り込んでしまった。

 

 平和(ピンフ)     1翻

 一気通貫(イッキツウカン)   2翻

 抜きドラ   3翻   12000点   跳満(ハネマン)

 

「あはっ、いい反応。跳満あるし、警戒してるっぽいからリーチせずに待ってみたんだ」

 

「……菫紅ってそういう所が強いよな」

 

 菫紅が北を3枚抜いていたので警戒はしていたのだが、リーチをしていなかったので平気だろうと思ってしまった。

 菫紅は牌効率や読みの技術があるのはもちろんだが、そもそもの駆け引きが上手いので、心理戦が本当に強い。特にこうして、顔を合わせて麻雀を打っていると痛感する。

 

「お褒めに預かり光栄。だけど、早く脱ごっか」

 

「分かってるよ。5枚しか着てないから、靴下の左右とシャツで3枚な」

 

 俺は靴下とシャツを脱いだ。

 百嶺と違ってブラが無いので、靴下で脱ぐ枚数を調整することにしたのだ。

 

「靴下じゃなくて、パンツで調整してもいいんだよ?半脱ぎと全脱ぎ、みたいに」

 

「する訳ないだろ。早く次やるぞ」

 

「ざーんねん」

 

 揶揄うように言われたが、そんな安い挑発には乗らない。

 それに、菫紅は暑がりなので、出掛ける時はともかく家に居る時は肌着を着ないことが多い。今は透けてないから分からないけど、着ていなかったら俺と同じ5枚だろう。

 もしそうだったら言い返してやろう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。