「……もう」
元の位置に戻った
「早く、次やろ」
「だな」
「ん。今から逆転する」
そして、対局が再開される。今は南2局3本場。再び
親のまま何度もアガっての逆転。それを目指している百嶺には悪いが、俺は1位なので早くアガって早く対局を終わらせたい。
「ポン」
しかも
「カン」
そうしてアガりを目指していると、百嶺が
しかし、それすらも俺に味方した。新しいドラは發だったのだ。北を1枚抜いているので、少なくとも俺は
「むぅ」
「んー」
二人の様子を見て、菫紅の言葉を思い出す。
乙女の裸が賭けられてるなんて緊張感がすごそう。
俺達は全員が残り1枚なので、もし俺に放銃すれば全裸になり、罰ゲームまで受けることになる。その緊張感は確かに存在している。普段はもっと他愛のないをしているにも関わらず、黙って麻雀と向き合っているのが何よりの証拠だろう。
「ツモ」
しかし、現実は非情だ。
菫紅も百嶺も放銃しないように気を付けていたのだろうが、俺がツモってしまえば関係ない。
發 1翻
ドラ 3翻
抜きドラ 1翻 6000点
「うぅ……」
結果、親の百嶺は4000点払い、全裸になることが決定した。
百嶺は顔を真っ赤に染めながらも、深く息を吐くと、観念したようにスマホを置いて立ち上がった。割れ目も隠さずに堂々としている。
――パチっ
そして、部屋の真ん中に移動してから腕を背中に回すと、微かな音と共にホックを外し、肩紐も外していく。
……ようやく見えた。真っ白なおっぱいと、その中心にある桜色の乳首。谷間ができないのはもちろん、揺れることさえないけど、正真正銘、百嶺のおっぱいだ。
控えめに膨らんだおっぱいがエロいのはもちろん、身体も胸も小さい分、乳首が目立っているのもエロいし、何より百嶺の全裸を。好きな女の子の全裸をついに見れた。その興奮が大きい。
ハプニングでも、何か目的がある訳でもない。ただの遊びなのに、真っ昼間の明るい部屋で全裸を見せてくれているのだ。
「……興奮、してる?」
「当たり前だろ。本当に、すごいエロいし、百嶺がおっぱいを見せてくれて俺は幸せだよ」
百嶺は不安そうに聞いてきたけど、俺の返事を聞くと、更に顔を赤くしながらも微笑んだ。
少し前に「好きな人に揉まれると大きくなるらしい」と言って胸を揉まれるという罰ゲームを追加していたし、小さなおっぱいはコンプレックスみたいだけど、俺は興奮している。控えめに膨らんだおっぱいと、ちょこんと乗った小さな乳首は、本当にエロい。
「して欲しいこと、ある?」
「じゃあ頭の後ろで腕を組んで欲しい」
百嶺は改めて俺の視線を自覚したのか、羞恥を耐えるように下腹部で手を握りしめていたのだが、そんな状態にも関わらず自ら要望を聞いてくれた。
「……ん」
全裸のまま頭の後ろで腕を組めば、何も隠せない。秘所も、お腹も、おっぱいも、脇も、羞恥に染まった表情すらも隠せない。むしろ全裸であることを強調するようなポーズだ。
その全てにどうしようもなく興奮してしまう。
「ん。おしまい」
そんな羞恥のポーズを取っていた時間は短かったけど、百嶺は今も身体を隠してない。興奮するのはもちろん、本当に幸せだ。
「……じゃあ、再開しよっか」
「だな」
百嶺が元の位置で三角座りをすると、菫紅が覚悟を決めたように口を開いた。
俺のツモアガリで菫紅が支払ったのは2000点で、菫紅の合計失点は23500点になった。ギリギリで耐えたものの、あと500点で全裸になってしまう。
しかも次の親は菫紅なので、放銃すればもちろん、俺か百嶺のツモアガリでも、ノーテン
俺もあと3500点で全裸とはいえ、この3000点の差は大きいだろう。
「ポン」
オーラス。最後の局で真っ先に仕掛けたのは百嶺だった。俺との点差は26700点なので、覆すのはほぼ不可能だろうし、この脱衣麻雀では2位と3位に差がない。全裸のまま俺の命令を聞くことは受け入れて、せめて自分以外も全裸にしようとしているのだろう。
「ポン」
1位の俺も当然ながら仕掛けていくが、現状は1000点にしかならない。菫紅の全裸も見たいし、百嶺からアガっても罰ゲームをさせられないので、百嶺からはアガらない予定だ。
「リーチ」
しかし、菫紅も仕掛けてきた。リーチ棒の1000点を場に出したので、百嶺が俺に振り込んだり、逆に俺が百嶺に振り込んだだけでも菫紅は全裸になってしまうのだが、それを理解した上で勝負に出たのだろう。
全裸や罰ゲームが賭けられた重要な局面に、三人とも無言で、真剣に挑んでいるのだ。
「ツモっ!」
その勝負を制したのは、菫紅だった。
「これで、
点数が低かったのでギリギリ全裸は免れたものの、合計失点は23700点。親の菫紅がアガったので対局は続く上に、菫紅と同じく失点をすれば確実に全裸という状況に陥ってしまった。
「楽しくなってきたな」
しかし、強がりではなく本心からそう思う。
裸を見られるのは恥ずかしいけど、その緊張感をむしろ楽しいとさえ思える。
「だね」
「ん」
ショーツ1枚の格好でおっぱいを隠さずに正座をしていて、あと500点で全裸になる菫紅も、全裸のまま三角座りをしていて、あと500点で罰ゲームをすることになる百嶺もそう思っているからこそ、脱衣麻雀を楽しめているのだろう。
「ふふっ、リーチ」
次の局は、百嶺が一巡目にリーチをするという、まさかの展開から始まることになった。
菫紅と百嶺が1枚ずつ北を抜いていたのでダブルリーチにはならなかったものの、どの牌が危険なのかは見当もつかない。開始早々、緊張感が一気に高まった。
それは菫紅も同じなのだろう。息が荒くなっている。
「カン」
しかも、百嶺は更に暗槓をした。新しく増えたドラは3枚捨てられている西だったものの、裏ドラも増えているので、百嶺の点数は高くなったと見た方がいいだろう。
それに菫紅が逆転を目指して押しているのはもちろん、4,5,6のような使いやすい牌も捨てていて、既に
……どうするか。
俺は確実に安全な牌を捨てていただけなのだが、偶然にも聴牌してしまった。
比較的安全と思われる
それに、役が無いのでアガるにはリーチをするか、自分でツモるしか無い。もしリーチをすれば、振り込まなかったとしても、二人にアガられた時点で全裸になってしまう。
「……リーチ」
しかし、俺は迷った末にリーチをした。
1位なので降りた方がいいのだろう。蛮行と断言してもいいだろう。それでも、さっきの菫紅は役があったにも関わらずリーチをしていた。その心意気に俺も応えたい。
三人とも無言のまま、たまに視線を交わしながら対局が続く。
リーチをしている俺と百嶺はもちろんだが、菫紅も諦めている様子はなく、危険な牌もどんどん切っている。
「カン」
俺は4枚目の筒子の9を引いたので暗槓をした。リーチをした以上、もう覚悟は決めている。
「ツモッ!」
「「……っ!」」
すると、その覚悟に応えるかのように、牌が来てくれた。
ドラ 3翻
裏ドラ 5翻
抜きドラ 1翻 18000点
しかも新しく増えたドラや裏ドラも乗り、結果は三倍満だった。
親の菫紅は12100点支払い、全裸になって罰ゲームを2回。百嶺は6200点の支払いだが、合計失点は34600点なので罰ゲームを2回することになった。
しかも俺が1位のまま終わったので、二人は命令を一つ聞かなければならないのだ。
「……ふう。ひとまず、1位おめでと、繫」
「ん。つーくん。おめ」
「二人ともありがとう」
しかし、二人はまず祝福してくれた。
俺が逆の立場でもそうするけど、改めて、菫紅と百嶺と今の関係を続けられてよかったな。