※この作品はR-18です。

検証♡推しと二人きりでどこまで耐えられるのか〜黛冬優子の場合   作:高牧園

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0 二人三脚クイズ、頑張りますっ♪

『今日はですねぇ、ふゆ推しのファンの方とふゆちゃんで、二人三脚クイズに挑戦していただきますっ!』

 

 大きいダブルベッドに、やすっぽいローテーブルとその上のテレビ。

 そこに冬優子と冬優子のファンだという一般男性が入れば、それだけでセットはいっぱいだ。

 

 バラエティ出演は顔を売るチャンスだ。

 この番組はネット配信だというが、それでもSNS時代、キャプチャが出回ってバズるチャンスはどこにでもある。

 

 どんな仕事の時でもそう思うように、冬優子はトップへ駆けのぼる道筋を求めて、司会者の声に笑顔を作る。

 

「クイズですか……ふゆ、頑張りますっ」

 

 きゅ、と胸の前で小さく拳を作って、カメラに笑いかける冬優子。

 

 それからすぐに、視線は隣にいる『ふゆ推し』の男性へ向けられる。

 

「頑張りましょうねっ♡」

 

 ぱっちり開いた瞳でじっと見つめれば、男性の顔は面白いくらい真っ赤だ。

 

「が、頑張りますっ!」

 

 ガチガチに緊張した男性は、少し前のライブ物販のTシャツ姿で、腕には冬優子のメンカラーである緑のラバーバンドまで巻いている。

 

(ふゆ推しってのは事実みたいね)

 

 気付かれないようにそれらに目を配って、冬優子はそんな風に判断する。

 

『さぁでは、ふゆちゃん推しのファンがどれだけふゆちゃんに詳しいか! カルトクイズに挑戦していただきます!』

 

 司会者によると、ルールは簡単。

 

 冬優子に関する初出し情報のクイズが三問出題され、ファンはそれに答える。

 冬優子はクイズに関するサポートをして、彼を正解に導くのだ。

 

 三問正解で、ファンは冬優子とのチェキを一枚撮れる。

 二問正解、一問正解の場合も、ランクに応じたご褒美があるらしい。

 

 だが、不正解の数に応じて罰ゲームがあるらしい。

 その罰ゲームの内容が伏せられているのがなんとも不穏に感じられ、冬優子はセットの外にいる司会者へ問いかける。

 

「罰ゲームって、なんだか怖いです……どんなことをするのか、ちょっとだけでも教えてくれませんか?」

 

 お願い、と言わんばかりに手を胸の前で組んで、目をパチパチさせておねだりする冬優子。

 

「か、可愛い……!」

 

 むしろ隣にいる男の方が悩殺されているが、そんな姿をどこからか見ている司会者には効かない模様。

 

『ま、それは後のお楽しみとして……さっそく一問目に移りましょう!』

 

 威勢の良い声と共に、スタッフがセットの中に何かを差し出した。

 布が掛けられたトレイと、目隠し用のアイマスクだ。

 

『トレイの中には、三つの物が入っています。ファンの方は目隠しして、三つの内どれがふゆちゃんの私物か、当てていただきます!』

 

「ふゆの私物ですか? ファンの方にお見せするのは、初めてかもしれませんね♡」

 

 事前の台本通りの台詞を吐いて、冬優子は微笑む。

 

 私物として、冬優子はハンカチを提供していた。

 白地にフリルがたっぷりの、ふゆのイメージにピッタリのハンカチ。端の方に刺繍で「F」のイニシャルが入っていることに気付くかどうかが、運命の分かれ道となるだろう。

 

『ではファンの方がアイマスクを着けたら、ふゆちゃんがトレイをオープンしてください!』

「はいっ」

 

 指示に男性はアイマスクを装着。

 

「……ふゆのこと、間違えないでくださいね♡」

 

 囁きかけてから、冬優子はトレイにかかっている布を外す。

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