「ブルルォ」
「....うーん、あと5分」
はっ!
目を開けるとそこには知らない天井があった
「何処だここ? うお、荷物エグっ!」
周りを見渡すとパレットの上に積まれた荷物の山が
部屋全体を埋め尽くしていた
にしてもここ何処だ?
いや、異世界転移は成功したんだな
よかったー、この量の荷物持ってこれて
寝てる脳みそを叩き起こして身体に巻き付いてる
ロープを解いていく
周りにあるはずの装備品を探さないと、
直ぐに盗賊イベが始まってしまう
周りを見渡しながら、鑑定と念じた
聖杖アヴァロン 杖
知力五倍 HP吸収 MP吸収 詠唱封印 魔法耐性無視 防御力無視
決意の指輪 アクセサリー
攻撃力上昇 対人強化
......は?
「デュランダルは? えっ嘘なにこれ? 杖?」
そこには杖と言われれば杖に見えるが槍と言われれば槍のような
下は少しデカ目の刃があり上が杖のような形状の武器があった
刃周りは白色でその周りには金色の模様があり
上の杖部分は紅葉饅頭みたいな形で
その中央部分にはデカい宝石のようなのものがあり
これ売ったら高さそうだなと思った
いやいやいや、剣どこいったん!?
まさか30歳童貞を貫いたから魔法使いになったって...ことっ!?
「やかましいわ!!」
まて落ち着け、俺
時間がないんだ、まず自分を鑑定しろ
鑑定
一条達也 男 18歳
村人Lv1 空き 空き
えっ? 18歳? 俺30歳だけど?
いや、もうそんなことは後回しだ
まず魔法使いになってないのは確認できた
なら俺が今やるべきなのはそこら辺にあるはずの
サンダルをパクってから盗賊イベに備えることだ
鑑定
サンダル 足装備
あったあった
これで自分に鑑定っと
一条達也 男 18歳
村人Lv1 盗賊Lv1 空き
よしこれで盗賊のジョブも取れた
俺の予想通りジョブを得た段階で直ぐにジョブが
設定されてる、これで1番Lvが高い盗賊を殺せば英雄のジョブが
自動的に設定されて直ぐにオーバーホエルミングが使えるはずだ
後は靴だな
キャラクター再設定で足装備にチェックを入れて四まで入れる
ヴィーザルの靴 足装備
敏捷二倍 回避力二倍 移動力増強 速度低下無効
うん、良さげな黒いブーツ出てきた
これに履き替えて装備品も持ってと
一条達也 男 18歳
村人Lv1 盗賊Lv1 空き
装備 聖杖アヴァロン ヴィーザルの靴 決意の指輪
よし、こんなもんでいいな
うんじゃ外に出ようか
俺は小屋の横から森の中に入って、村を観察することにした
外の風景はどこかの田舎村のようだった
木造平屋建てのあばら家が何軒かと周囲には菜園かなあれは、
それと太陽のある東の方には畑が広がってて北には森....
やはり原作どおりここはベイル近くにある村なのかもしれない
おっ第一村人発見!
鑑定
村人Lv8
村人Lv7
多分原作にいたやつらだな、他の人も鑑定っと
ソマーラ 男 68歳
村長Lv8
おおお!ソマーラのお爺さんじゃん!
てことはここはソマーラ村で間違いない!
これでロクサーヌに会えるぞ!
あのおっぱいを堪能できるのか....ふふっ
そんな馬鹿な妄想をしていると
村から大きな声で叫んで何か言ってる人がいるのに気づいた
村人達が武器を持って家から出てきた
間違いない、盗賊イベが始まったんだ
とうとう来たな、盗賊共め
今日が貴様らの命日になるとも知らずに馬鹿なやつらだ
村人達は俺が寝ていた小屋の少し先の方で
防波堤を敷いて待ち構えるようだ
俺も気づかれないようにその近くに移動した
程なくして盗賊供と村民達が混戦を始めた
盗賊達を鑑定してみると
ウーゴ 男 38歳
盗賊lv41
装備 鉄の剣 盗賊のバンダナ 鉄の鎧 皮の靴
見つけたぞ俺の獲物!
村人lv25とやり合っているようだ
あっ押し倒された!
今だ、この隙に背後から一気に首を狙う!
俺は隠れていた茂みから一気に走り出した
履いた靴の性能のお陰か一瞬でウーゴの背後に
着いた、そしてアヴァロンの刃の部分を思いっきり
首めがけて切り伏せた
やつの首が飛んだのを確認した後、
俺は直ぐにオバーホエルミングと念じる
すると一気に周りの連中が遅くなったのを見て
成功したのを理解した、SPが抜けたのだろうか一気に
倦怠感に見舞われたが今はそれどころじゃない
身近にいた盗賊に鑑定をかける
盗賊 Lv1
Lv1か、ちょうどいい
エクストーリムドロップデッドと念じた
すると発動しなかったのかまだ生きている
クソ! MP不足で発動しなかったのか!
俺は急いでキャラクター再設定を開いて等量交換を設定した
その間に盗賊Lv1が剣を振りかぶってきたのでその腕を
切り落とした
スーッと回復したのを感じた、SP回復をしたみたいだ
回復したのも束の間に俺は盗賊Lv1に等量交換を使った
目の前のやつが破裂した所でオーバーホエルミングの
効果が切れた、直ぐさまオーバーホエルミングをまた念じて
鑑定をしながら盗賊を片っ端から切り伏せた
間違って村人を殺したら洒落にならないからな
俺は無我夢中で盗賊を切り伏せてるといつしか辺りが静かになっていた
盗賊を全て殺せたようだ、次第に村人達から歓声が聞こえた
俺は息も絶えだえでそれどころじゃないが無事終わって良かった
息を整えながら腰を下ろした
まずは自分に鑑定を
一条達也 男 18歳
村人Lv1 盗賊Lv1 英雄Lv1
装備 聖杖アヴァロン ヴィーザルの靴 決意の指輪
よし、ちゃんと英雄は取れてるな
細かい確認は後でいい、まずは目の前の血みどろの場から離れたい
そんな時、お爺さんが声を掛けてきた
「xxxxxxxxxx」
何言ってるかわからないんだが....
「すまないが俺はブラヒム語しか喋れない」
「ブラヒム語話者の方でしたか」
「ああ、そうだ」
そう言えば原作でもそうだったけど舐められないように
口調は偉そうにした方が良いんだったよな
「盗賊を全てお一人で倒すその強さに堪能なブラヒム語、
名のある冒険者とお見受けします」
「それはどうだろうな、気にしたことがない」
本当だよ? だってさっき来たばっかだもん
「村の窮地を救っていただき、ありがとうございます
怪我人こそ出ましたが住人に死者はおりませんでした」
「うむ、それは何よりだ」
村長めっちゃ腰低いのに俺こんな偉そうなのめっちゃ嫌なやつじゃない?
「ええ、本当にありがとうございます
まさか自爆玉を使ってくる盗賊がいるとは想像もしておりませんでした
貴方様がいなければこの村は全滅していたでしょう」
そうか、さっきの等量交換見られてたのか
等量交換は自爆玉と同じ感じで破裂するらしい
ここは話に合わせておこうかな
でもどうやって防いだんだって話になるよな....
そうだ!
自爆玉の攻撃の際に身代わりのミサンガが切れたって言えば
向こうも納得するでしょ!
「あの攻撃には流石の俺も驚いたが身代わりのミサンガを
付けてて良かった、お陰で切れてしまったがしかたがない」
「なんと!そんなとても貴重な装備品を....
我々にできる限りのお礼をさせていただきますので
どうかわたくしどもの家でおくつろぎください
申し遅れました、わたくしこの村の村長、ソマーラと申します」
「タツヤ・イチジョウ、自由民だ、すまないな世話になろう」
村長の家に向かっているとなにやら辺なおっさんが興奮しながら
村長と話してる、なんだなんだ?
「何か問題でもあったか?」
「いえ、こちらはこの村のものでして、タツヤ様のご活躍を見て
興奮してましたので僭越ながらわたくしめがタツヤ様がどういった方なのか
を説明していました」
「そ、そうか....ちなみになんて言ったのだ?」
「タツヤ様はお一人で盗賊を全滅させただけでなく
とても心根の優しい方で村民の安否に安堵してくださり
それとブラヒム語が堪能で名のある冒険者にもかかわらずそれを
一切見せない度量の広さを兼ね備えているお方と伝えました」
おいおいこの爺さんやべえよ、腰低いかと思ったら
めっちゃくちゃ話盛るじゃん
それとなんで村長そんなドヤ顔してんの?
「そうか、そんなことより少しいいか?」
村長の顔がなんかしょんぼりしたな
そんなに俺の話がしたかったか
「俺は遠い所から来たんだが先程の盗賊の襲撃で
荷物を放り出してしまってな、できればそれは
先に回収したいのだがいいかな? それとなかなかの量でな、
できればそれをしばらく置ける倉庫とかはないか?」
「それでしたらビッカーの所へお連れいたします、
彼はこの村でただ一人の商人ですので広い倉庫もありましょう」
おお、ビッカー!彼もいるのかね!
ベイルまで連れてってもらうし仲良くしたいもんだ
3階建の木造建築に着くとそこから1人のおっさんが出てきた
ビッカー 男 31歳
商人Lv6
装備 木の鎧 皮の靴
間違いなく彼だ、若干小太りなんだな
運動した方がいいぞ
そんなことを考えてると村長から挨拶される
「こちらがビッカー、先程お伝えした者でございます」
「ビッカーと申します、このたびは村や私どもを救っていただき、
感謝の念に堪えません」
「タツヤだ、この村にはたまたま通りがかっただけだが
盗賊如きに後れを取るほど腕は鈍っていなかったようだ、
村民に死人が出ずに済んで良かった」
それを聞いたビッカーと村長が感動と尊敬の眼差しで見てくる
ビッカーなんて泣いちゃってるじゃん、やめて?
「ビッカー殿に頼みたいことがあるのだがいいか?」
それを聞いたビッカーは涙を拭き頬を叩いて気を入れ直した
凄いな、流石商人だ
「荷物が少々多くてな、できればデカい倉庫とかあれば
そこにしばらく置いておきたいのだが可能か?」
「それでしたらわたくしが使っているこちらの1番大きい倉庫を
お使いください!」
底には奥行きが広くて高さもある倉庫があった
うん、この大きさならちゃんと入りそうだな
「良いのか?この倉庫はビッカー殿も使っているのだろ?」
「この倉庫は元々この村が冬を越せるように中に
薪や食料を入れていたのですが今はもう春の1日目ですので
見ての通り中は空でちょうど綺麗にしたところです!
ですので、今日からこちらの倉庫はタツヤ様の物です!
盗賊から救っていただいたお礼です!是非ともお使いください!」
えええ、マジで? めっちゃ興奮してるけど大丈夫かこの人?
てか今春の1日目なんだ
.....まあお礼って言うならいいか
「すまないな、助かる
では今から荷物を持ってきてもいいか?」
「それでしたらわたくし共でお運びいたします、どちらにありますか?」
「わかった、あの小屋の中にあるので一緒に来てくれ」
あっ、そうだこれここの人達に見せていいのか?
めっちゃ助かるけどハンドパレットの使い方とか教えても大丈夫かなぁ.....
うーん、そうだ
ミチオの十八番を使うか
「ビッカー殿、悪いがこの荷物は遠い故郷からの最後の品ばかりで
換えが利かない、できれば他の者たちには目に触れさせたくないのだ
見られて変な興味を持たれて悪さをするかもしれん、内密に頼めるか?」
パレットに積まれた荷物の山を見て呆気に取られてるビッカーは
俺の言葉を聞いて正気を取り戻し言う
「わかりました、命に代えてもお守り致します!」
助かるけど重いって、でもありがとな
「悪いな、ビッカー殿あとは頼んだぞ」
ハンドパレットの使い方を教えて大興奮のビッカーを宥めながら
俺は村長と一緒に彼の家へ向かった
村長の家に着くと中でお婆さんが出迎えてくれた
多分村長の奥さんだろう、俺はそのまま奥の部屋に案内された
「タツヤ様、こちらのお部屋でしばしお休みください
今お湯をご用意致しますので少々お待ちください」
「ああ、すまないな」
よし、1人になったな
今やらねばいけないのはこの後の展開を把握する事だ
キャリーバッグに入れてたタブレットを取り出して
書籍1巻を確認する
「この後は盗賊の戦利品確認と森に入って
スローラビットを狩るのか....やる事多いな」
じゃあどうせまた汗かくしジャージのままでも良さそうだな
あっ、自分の身体見たら血まみれだった....
そうだよな、さっきまで盗賊殺しまくってたもんな....
でもなんだろう、不思議と嫌悪感とか絶望感とかは感じないな
多分これは相手が明確に悪だと俺が認識しているからなのかもしれない
日本にいた頃だってそうだ、なぜ犯罪者が捕まる度にわざわざ生かして
牢屋にぶち込んで時が経てばまた釈放するのか理解に苦しんだ覚えがある
俺はそういう人間なんだろう
こっちの世界は俺にとっては都合が良いのかもな
「お湯をお持ち致しました、それと着替えをご用意いたしました
お召し物が汚れてしまっているのでこちらで洗濯させましょう」
そんな事を思いながら書籍を読み直してるとお湯が来たようだ
「ああ、着替えはあるからお湯だけ貰おう」
村長はお湯の入った桶とタオル2枚を置いて、一礼して出ていった
皆腰低いのに俺の態度ときたら....これにも慣れないとな
さっさと服を脱いでタオルをお湯で濡らして身体を拭き、
終わったらもう1枚の乾いたタオルで身体を拭いていく
シャワー浴びたいけどこの世界じゃ贅沢だろうしな
クーラタルで家借りたら先ずはシャワーと風呂から取り掛かろう
「失礼いたします、よろしいでしょうか」
自前の服に着替えてると村長が再びやってきた
「ああ、どうした?」
「先程の戦利品を集め終わりましたので、ご確認をお願いします」
「わかった、すぐに行こう」
確かここで盗賊のバンダナが普通のバンダナに
すり替えられていてコソ泥が捕まるんだっけ
でもあのコソ泥は後にベイルの奴隷商で盗賊の手引きするんだよな
そう考えたら今殺しても問題ないのでは?
いや、違うな
こそ泥を売らないとロクサーヌを買うための資金が足りなくなる
かも知れない
てかあの襲撃イベ、盗賊達はなぜコソ泥がベイルの奴隷商
にいるとわかったんだ?
まさかこの村に共犯者がいるんじゃないか?
所持金:0ナール
春の1日目
装備品の名前いろいろと調べましたが
他作品の名前に似たり寄ったりでパクリに
感じられるかも知れませんがご愛顧という事でお願いします