僕のファーストキスを奪った幼馴染が、超ドSだった件 作:微熱@
僕の名前は、堀田由紀人。身長はクラスの男子で一番低い。勉強は、まぁ平均点前後だけど、現代文だけは模試で学年一位を取ったこともある。特進クラスの天城君よりも上だったって、担任の木内先生に褒められたっけ。運動は、我ながらてんでダメ。昔からそう。遊びで野球やサッカーをする時も、味噌っかすだった。そういうポジション。
と、脳内で自己紹介を始めてしまうくらい、僕は混乱の極みにいた。
「あんた、あたしのこと避けてんでしょ?」
混乱の原因であるクラスメートの女子が、感情のこもっていない声音で問いかけて来る。息のかかるほど、近い距離から。
夕日が差し込む放課後の教室、他には誰もいない。僕の背中には壁があって、彼女が壁に手を付いて僕の動きを制している。壁ドンだ。こんなことリアルにあるんだ~って、客観的に思っちゃうほどの壁ドン! しかも逆壁ドンだ!
彼女の名前は、坂本美優。クラスメートで幼馴染だ。といっても別に親しくはない。幼稚園からずっと、同じ学校に通ってるってだけ。
前から坂本さんの目、大きいなって思ってたけど間近で見るとほんと大きい。吸い込まれそうだ。まつ毛も、めちゃくちゃ長い。鼻筋は、はっきりと通っていて、地毛なのに少し茶色がかったセミロングの髪色と併せて考えると、どこかに外国の血が入ってるんじゃないかと思う。唇は艶っぽく濡れていて、つまり一言で表せば日本人離れした美少女だった。
「……」
僕は何も答えられず、この場から逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。なぜなら、言われた通り僕は彼女をずっと避けていたから……。
そもそも忘れ物を取りに戻った教室に坂本さんがいたから、わざわざ図書室で時間を潰して、それからまた教室に来たんだ。彼女はいなくなっていたから教室に入ったら──突然、掃除用具箱が勢いよく開いて坂本さんが中から出てきたんだよ! たぶん僕は飛び上がって驚いたと思う。それから無言で壁に追い詰められて、この状況ってわけ。
「ずっとさ、目も合わせないってか、わたしのこと視界にも入れないようにしてるよね? 明らかに避けてんじゃん?」
「そ……」
そんなことないよって言いかけて、言えなかった。坂本さんの指摘は、まるっきり当たっていたからだ。
「もういい」
苛立ったようにそう言って、彼女はただでさえ近い距離をさらに縮め始めた。ゆっくり、ゆっくり、データ容量の制限を超えてしまった時のダウンロードみたいに少しづつ、坂本さんの顔が近づいて来る。
いや違う! これあれだ。事故に合う寸前になるっていう、スローモーション現象だ。
あっ、なんか頭に浮かんで来る。幼稚園の先生? 幼稚園だ……懐かしいなぁ。毎朝、滑り台に登って園内を見回して、異常がないか確認して平和を守ってる気になってたっけ。て、これ走馬灯!? 僕、死ぬの?
僕が泣きそうな顔で逃げてる。追いかけられてるんだ、美優ちゃんに。そうだ。でも無駄だ。ほら、ピアノの前で転んで、美優ちゃんに押し倒されて、そして──
坂本さんの唇が、僕の唇に触れていた。ただ優しく触れるだけの、あの頃みたいなキスだった。
「じゃあね」
すぐに口を離すと、彼女は短くそう言って何事もなかったように教室を出て行った。
僕は過去と今がぐるぐると頭の中で回転して、見回りの先生が来るまでそのまま茫然と立ち尽くしていた。
「そうだ。そうなんだよ、やっぱり。だったら、そうするしかないじゃないか!」
うんうんと、ベッドの中で僕はひとり頷く。昨夜からずっと考えていたことに、ついに結論が出たのだ。気付けばカーテンの隙間から日が差し、小鳥の囀りが聞こえて来る。いつの間にか徹夜してしまっていた。
眠い目を擦りながら登校していると、校門近くで坂本さんが反対側から歩いて来るのが見えた。僕は小走りで彼女にもとへ近づいた。
「あの、おはよう……」
昨日のことがあるから、とてもまともに彼女の顔は見れない。視線を斜めにずらして、挨拶した。
「おはよ」
坂本さんは短く挨拶を返してくれただけで、こちらをほとんど見もせずスタスタと校門に進んで行ってしまう。
僕は慌てて彼女の横に並びながら、
「あのさ、ちょっと話したいことがあるんだけど、放課後時間作ってもらえるかな?」
なけなしの勇気を振り絞ってお願いした。
「今ここで話したらいいじゃない」
坂本さんは歩みも止めもせずに、もっともな返答して来る。
「うーん、人のいるとこだとちょっと……。カラオケとかどうかな? おごるから」
すでに校門までたどり着いて、当然たくさんの生徒が登校してきている。人目のある所では言えない話だ。
彼女は、そこでようやく立ち止まって僕の方を見た。大きな瞳で僕の真意を読み取ろうとするみたいに、じっくり見つめて来る。後ろめたいことなんてない──いや少しはあるかな?──のに、緊張してしまう。
「おごりなら、いいよ」
そう言って、坂本さんは校舎への歩みを再開した。よかった。まずは第一関門突破だ
。
僕は了解を得られたことにほっとして、立ち止まったままその背中を少しの間見送っていた。
「で、話ってなに?」
放課後、カラオケボックスの部屋に入って即、坂本さんは切り出してきた。いや、まだ心の準備が……。
「ちょっと、歌ってからでもいいかな?」
ダメもとで聞いてみるけれど、
「あたし暇じゃないんだけど?」
「ですよね……」
当然拒否られてしまう。
「僕と付き合ってくださ──」
「いや」
えっ、食い気味? ウソだろ!?
「なんで……?」
「なんでじゃないけど」
「でも……」
「でもでもない」
つけ入る隙もない完全な拒絶。まったく想定外の展開に、思考が停止しそうになる。いやいや、そんなわけないでしょ。だって、昨日。
「だって、キス……」
「ふっ、ふふふ、あれで勘違いしちゃった?」
坂本さんは、堪えられないという感じで笑い声を上げた。こんなに楽しそうに笑う彼女を、僕は初めて見た。友達に愛想笑いくらい見せるけど、基本いつもつまらなそうな顔してて、異性を寄せ付けない雰囲気があって、だから顔がいいのに浮いた噂を聞いたことがない。
けれど、この心底楽しそうな笑みは、僕をあざ笑ってるんだとわかった。はっきりわかってしまった。
「ふふっ、あんなのキスなんかじゃないよ? 園児のお遊びでしょ」
坂本さんが笑みを浮かべたまま、近づいて来る。僕は後ずさったけど、狭い部屋の中に逃げ場なんかない。すぐソファーに追い詰められてしまう。
そうなんだ……あの頃するのと、今するのじゃ意味が違うって思ったんだけどな……。
「あたしの彼氏になれるって思っちゃった、ねえ?」
ソファーに座り込んだ僕の顔を、坂本さんが上から覗き込んで来る。思っちゃった……。一人で浮かれて、恥ずかしい。消えちゃいたい。
「本当のキスはね──」
坂本さんが覆いかぶさって来る。いつかの光景がフラッシュバックした。昨日じゃなくて、もっとずっと前の。
坂本さんの唇が僕の唇に触れて、
「うぅっ!」
それだけでは終わらず、彼女の舌が口の中に入って来る! 舌と舌が触れる! 反射的に舌を引っ込めたけど、坂本さんの舌はさらに深く侵入してきて僕の舌を絡め取ろうとする。
「うっ、うぅっ」
目でやめて欲しいと訴えるけど、彼女は意に介さず僕の口内を蹂躙し続ける。唾液が流し込まれ、歯茎が撫でられた。もう無理。耐えられない。こんなの坂本さんいわく、お遊びのキスしか経験していない僕には刺激が強すぎる。
「ごめん!」
両手を突き出して、坂本さんの口を離した。頭がぼーっとする。呼吸もちゃんとできてなかった気がする。
「これが本当のキスよ」
そう言って、坂本さんは愉快そうに微笑んだ。
「はぁ……はぁ……」
僕は必死に呼吸を整えようとしたけど、胸の鼓動は高まるばかりだった。落ち着こう。とにかく落ち着こう。でも、どうやって落ち着けばいい、こんな状況で?
「彼氏にはしてあげられないって言ったけど、奴隷ならいいよ」
坂本さんが信じられないことを言い出したので、僕の心臓はさらに加速した。奴隷? 奴隷って、あのSМの?
「なんだよそれ。どういう冗談だよ。見下してバカにするなら、もう充分だろ?」
さすがに腹が立って来る。ずっと避けてたのは悪いって思うけど、あんまりだ。
「ふふっ、バカにはしてるけど、由紀人を奴隷にしたいっていうのはホントだよ」
耳元で、彼女が囁く。ゾクッとした。坂本さんに由紀人なんて呼ばれたことない。そもそもずっと避けていたし、なにか必要があってもたぶん苗字。いや違う。幼稚園の頃はそうじゃない。僕は美優ちゃんて呼んでた。由紀人……君じゃない? あの頃も、呼び捨てにされてた……?
「なりなよ、あたしの奴隷に」
少し舌っ足らずな、けれど抗い難い声音が僕を惑わせる。
「いや、奴隷はないって……」
自分でもびっくりするくらいの小声で、僕は断った。
「でもさ、由紀人のそこは喜んでるみたいだけど?」
彼女の視線を追うと、そこは僕の股間で──ズボンがはっきり盛り上がっている。勃起しているのが丸わかりだった。言われるまで気付かなかったけど、痛いくらい膨張してる。
「あぁっ!」
坂本さんの右手が隆起した部分に伸ばされて、僕は悲鳴を上げた。
「さっきのキスで興奮しちゃった? それともあたしにバカにされたから?」
「あっ、あぁ……」
股間を優しく擦りながら、彼女が聞いて来る。当然、前者だと思う。バカにされたからって興奮するはずない。
「ふっ、窮屈そうだね」
坂本さんはチャックを一気に下ろして、手際よく中から僕の一番見られたくない部分を取り出した。自由になったそれは、一直線に天井を向いている。
「フル勃起だね。へー意外、ちゃんと剥けてるんだ。大きさも体格からしたら、まぁまぁでかいんじゃない?」
見られてる! 女の子に勃起したチンポ見られちゃってる! しかも、じっくり値踏みされて、恥ずかしいどころじゃない。僕は耐えらずに、目をきつく閉じた。
「ねえ由紀人、おチンチン見られて恥ずかしい?」
坂本さんがそんなことを尋ねて来るけど、僕は目をつむったまま答えなかった。けれど、
「あぁぁっ!」
次の瞬間には目を見開いていた。坂本さんが、僕のチンポを強く握ったから。彼女の細くて冷たい指に、僕の欲望の塊がしっかりと掴まれている。
「ねえ、恥ずかしい?」
顔を間近まで寄せていた坂本さんが僕の目を見据えて、改めて聞いて来る。
「恥ずかしいに……決まってるだろ」
顔を逸らしながらそう答えると、彼女は満足そうに悪魔みたいな笑みを浮かべた。
「恥ずかしいのに、こんなガチガチに勃起しちゃうんだ?」
そんなはずない。勃起してるのは、想定していたことと全然違うことが次々と起こって混乱しているせいだ。きっと心のバグ的なやつで。僕が変態になったわけじゃない。
「ちが──うぅっ!」
否定しようとした僕の言葉は、坂本さんがさらに握力を強めてチンポを締め上げたことで止められてしまう。
「ふふっ、違わないでしょ。こんなに、亀頭に血管浮き出るくらいビンビンになって、すごく熱いよ? 先っぽからは、エッチなお汁が溢れちゃってるしさぁ」
坂本さんがもう片方の手で先端に触れてゆっくり離すと、僕の我慢汁が透明な糸を引いた。は、恥ずかしすぎる……。
「これで恥ずかしくて興奮しているわけじゃありません、なんて言えるわけないよね?」
「……」
反論できない。他人からも興奮状態が丸わかりになってしまう男の体が恨めしい。
「マゾなんだよ、由紀人は。変態さんだね」
坂本さんが僕の耳に、また甘ったるい声を浴びせかける。その声で言われると、そうなのかなって思いそうにる。
「いつもは、どんな風にオナニーしてるの? こんな風に右手でシコシコしてるの?」
坂本さんは、手の力を緩めて上下に動かし始めた。
「あっ、あぁっ!」
自分でするのとはまるで違う。気持ち良すぎる。
「どうなの? 答えてくれないとやめちゃうよ」
「そうだよ、右手でしてるよ!」
やけくそで答えた。もしくは、手コキをやめて欲しなかっただけかもしれない。
「そうなんだー。右手で、毎日シコシコしてるんだ」
ニコニコ顔の彼女。毎日なんて言ってないけど、実際ほとんど毎日してたから訂正はしなかった。たぶん、それは普通だし。
「ねえ、オカズはどうしてるの? もしかして、あたしのことオカズにしてた?」
「してない! してないよ!」
これは本当にしたことない。リアルに関係ある人って、なんか罪悪感あってオカズにできなかった。ネットでエッチな動画とか検索して使っている。
「ふーん、そっか」
ずっと上機嫌だった坂本さんのテンションが、露骨に下がった。えっ、なんで?
「──っ!」
坂本さんの左手に睾丸を鷲掴みにされて、僕は声にならない悲鳴を上げた。痛い! 潰れる! 本気で握ってる!?
「でも、これからはあたし以外、オカズにしちゃダメだよ?」
「……はい」
急所を握られたまます凄まれたら、そう答えるしかない。
「ふふっ、いい子だね、由紀人」
睾丸が解放されて、手コキが再開される。地獄から天国だ。坂本さんの手でシコられるの、マジ気持ちいい。すぐに出ちゃいそうだ。
「これからもあたしの言うこと聞いてくれれば、ずっと気持ちよくさせてあげるからね。バカにして、恥ずかしい思いをさせて、興奮させてあげる」
僕の耳に言葉と息を吹きかけながら、坂本さんの手の動きが早くなっていく。うぅ、ほんといきそうだ。
「だから、あたしの奴隷になれるよね、由紀人?」
それは……。僕が躊躇っていると、坂本さんの手が止まった。あぁっ、もうちょっとでいけたのに。
「奴隷にならないなら、ザーメン出させてあげない」
こんな生殺し耐えられない。とにかく今は、精液を出したい!
「なるよ…奴隷になるから」
「ちゃんと言って、僕は美優様の奴隷になりますって」
「僕は、美優様の奴隷になりますっ!」
言われるままに、恥ずかしい宣言をしてしまっていた。手コキがまた再開されて、僕のチンポは発射寸前になる。
「ははっ、言っちゃったね。ちゃんと言えたご褒美、出していいよ。あたしの手で射精して」
「あぁっ、あっ、出る! あぁぁぁぁぁっ!」
強烈な快感と共に、チンポから精液が噴き出る。まさに噴出という感じで、勢いも量も普段自分でしているのとはまるで違う。意識が飛びそうだ。
「あぁぁ、止まんない……うぅっ」
射精はなかなか治まらず、坂本さんはチンポを握ったままそれを見てケタケタと笑い声を上げている。
「ふふふっ、どんだけ興奮してたの? 見てよ、天井にも由紀人のザーメン付いてるよ?」
見ると、本当に天井に精液が張り付いている。あんな所まで届いたのか。どうしよう。
ようやく射精は止まったけれど、坂本さんが手に付いてしまったザーメンを竿と亀頭になすり付けて来る。いったばかりで敏感なのに、そんなことされたらおかしくなる。
「だめっ、今は……触らないで!」
「ふふっ、こんなにたくさん出したのに、由紀人の全然萎えないね。まだ出したりないんじゃないの? ここ二時間で入ったから、まだたっぷり時間あるよね?」
「えぇ……?」
思考力の低下した僕は、淫靡な笑みを浮かべる坂本さんをただ呆けた顔で見つめ返すことししかできなかった。
結局、そのあとも二回、僕は彼女に言葉責めされながら絶頂させられた。