※この作品はR-18です。

僕のファーストキスを奪った幼馴染が、超ドSだった件   作:微熱@

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修学旅行の夜・美優の布団?に僕が

 修学旅行二日目。

 京都・奈良の班別自主行動は、昨日以上に僕の神経をすり減らした。

 お寺の仄暗い本堂、縁結びの神様、抹茶パフェを食べる甘味処。どこに行っても、美優は巧妙に僕の死角から、制服のズボンの上から貞操帯の硬い膨らみを撫で上げたり、太ももの内側をつねったりして、僕を物理的かつ精神的に拷問し続けた。

 そして何より厄介だったのが、ひまりちゃんだ。

 

「堀田君、これ、半分こしよ?」

 

 と抹茶アイスを差し出してきたり、おみくじを引いて「大吉だったよ!」と無邪気に笑いかけてきたりするその行動の裏に、ただのクラスメイト以上の好意――ひょっとして、僕のことが気になっているんじゃ? という淡い期待を持たせるような気配が漂い始めていたのだ。僕が少しでも浮かれた気分になると、視界の端から美優に絶対零度の瞳に射抜かれ、生きた心地がしなかった。

 

 そして、その日の夜。

 深夜一時に、美優からメッセージが届いた。

『昨日はあたしがそっちに行ってあげたから、今夜は由紀人が来なさい。305号室。ちゃんと来られたら、おチンポの鍵、開けてあげる』

 文字を見た瞬間、心臓が高鳴った。もちろん貞操帯の中のペニスも、即座に反応してしまう。

 女部屋への侵入。昨日美優がやったことの逆とはいえ、もし見つかれば僕の人生は一発で終わる。定額は確実、下手をしたら退学だ。

 しかし、丸一日金属の檻に入れられ、ひまりちゃんや美優に散々欲情させられた僕の股間は、もはや正常な判断力を奪うほどに暴発寸前だった。

 

「行くしかない……」

 

 僕は寝静まった男部屋をそつと抜け出し、廊下でも足音を消しながら、息さえもできるだけ押し殺して女子の階へと向かった。

 指定された305号室。

 そっとドアノブを回すと、鍵は開いていた。

 中は真っ暗で、幾つかの布団が敷かれているのが辛うじて見える。女子特有の、シャンプーや化粧水の甘い匂いが部屋全体に立ち込めていて、それだけで意識が飛びそうになった。

『一番奥の窓際の布団よ』

 美優からのメッセージを思い出し、僕は抜き足差し足で部屋の奥へと進んだ。頼むから、誰も起きないで。

 窓際。そこには確かに、小さな人影が布団にくるまって寝ていた。

 

「……美優、様……来ました……」

 

 極小の声で囁きながら、僕はその布団の端をめくり、這うようにして中に潜り込んだ。

 温かい肌の感触。そして、ふわりと香る、桃のような甘い匂い。

 

(あれ……? 美優の匂いじゃない……?)

 

 僕が違和感に気づいた瞬間だった。

 

「……んん……」

 

 隣で眠っていたはずの体がモゾリと動き、僕の胸元にすり寄ってきたのだ。

 

「ふぇっ……!?」

 

 暗闇の中、僕の目が慣れてくるにつれ、その顔の輪郭がハッキリと見えてきた。

 美優の長い髪ではない。小綺麗なショートボブ。

 

「ひ、ひまり……ちゃん……!?」

 

 一気に血の気が引いた。間違えた。ここは窓際じゃない、ひとつ手前の布団だったのだ。

 バッ、と慌てて逃げ出そうとした僕の腕を、柔らかい両手がギューッとホールドした。

 

「……えへへ……。堀田君……来てくれたんだ……」

「なっっっ!!??」

 

 寝言ではない。ひまりちゃんはパッチリと目を開け、暗闇の中でもハッキリと分かるほど頬を紅潮させて、嬉しそうに微笑んでいた。

 

「えっ、あ、いや、えっと、これは、その……!!」

「しーっ……。声出したら、みんな起きちゃうよ?」

 

 ひまりちゃんは僕の口元に自分の人差し指を当てた。そこに込められた感情は、圧倒的な「好意」だった。悲鳴を上げられても仕方ない状況なのに。

 

「私ね、ずっと起きてたの。もしかしたら男の子が忍び込んでくるかもなんて、ベタなこと考えてて……。でも、本当に堀田君が私のところに来てくれるなんて、思わなかった……。堀田君って、見かけによらず、すっごく大胆なんだね……っ」

「違うっ! これは誤解で……ひまりちゃんのところに、来ようとしたわけじゃ……!」

「ううん、いいの。言い訳しなくて。私、今日一日一緒にいて、ずっとドキドキしてたの。

堀田君のこともっと知りたいなって思ってて……だから、すごく勇気を出して来てくれて、嬉しい」

 

 ギュッ、と。

 ひまりちゃんが僕の背中に腕を回し、自分の体を僕に密着させてきた。

 浴衣越しの柔らかくて温かい、女の子の体。小ぶりだが確かな質量を感じさせる胸の膨らみが、僕の胸板にムニュッと押し付けられる。

 

「ひぃっ……!」

「堀田君の体……温かいね。それに……すっごく、心臓の音、早くなってる……ふふっ、可愛い」

 

 純度百パーセントの好意と、柔らかい女の子の感触。

 貞操帯で物理的に発情を強制されている僕の体にとって、このシチュエーションはあまりにも刺激が強すぎた。

 

「あ……あっ……ひまりちゃ……だめっ……!」

 

 僕の股間の金属の塊が、浴衣越しに強烈に隆起していく。

 限界まで膨張した肉棒が、貞操帯の内壁にこすれ、絶え間なく我慢汁を垂れ流している感覚がわかる。これ以上密着されれば、浴衣越しに硬い金属の感触がひまりちゃんに伝わってしまう!

 

「ご、ごめん、ちょっと苦しいかもっ……!」

 

 僕は慌てて身をよじり、股間がひまりちゃんの体に触れないよう、不自然にお尻を引いた姿勢を取った。

 

「あ……ごめんなさい。私、ちょっとはしゃぎすぎちゃった」

 

 ひまりちゃんは少しだけ体を離してくれたが、それでも至近距離で僕の顔を見つめてくる。

 

「あのね、堀田君」

「えっ……」

「んっ……」

 

 不意に、ひまりちゃんの顔が近づいたかと思うと──。

 僕の唇に、彼女の柔らかく、熱い唇が重なった。

 

「――っ!!!!」

 

 頭が真っ白になった。

 ひまりちゃんからの、突然のキス。ファーストキスは幼稚園の時と奴隷になるきっかけになったあの時に美優に奪われているが、こんなにピュアで、相手からの好意に満ちたキスは初めてだった。

 ちゅっ、と短いリップ音がして、ひまりちゃんは恥ずかしそうに顔を離した。

 

「はぁ……えへへ。このことは、二人だけの秘密ね」

「ひま、り……ちゃ……」

 

 僕が完全にキャパシティをオーバーして呆然としていると。

 ゾクリ、と。

 首筋に、氷を押し当てられたような強烈な悪寒が走った。

 

「……っ!?」

 

 視線。

 ひまりちゃんの肩越し、隣の――本来僕が行くべきだった一番奥の――窓際の布団。

 そこから、暗闇の中でもハッキリと分かるほど、冷たく、昏く、獲物をバラバラに引き裂くような『殺意』に満ちた双眸が、こちらをジッと睨みつけていた。

 美優だ。

 美優が、僕とひまりちゃんのキスを、最初から最後まで一部始終見ていたのだ。

 

(ヒィッ……!!)

 

 声にならない悲鳴が喉を這い上がった。

 美優は布団から一歩も動いていない。しかし、その瞳が語るメッセージは明確だった。

『殺す。あとで徹底的に、殺してやる』

 

「あ……あのさ、ひまりちゃん……! 僕、もう部屋に戻らないと……! 見つかったら、停学になっちゃうし……!」

 

 僕はガタガタと震えながら、ひまりちゃんの腕から逃れるように布団を抜け出した。

 

「あっ……うん。そうだよね。ごめんね、引き留めちゃって。気をつけてね、堀田君」

 

 名残惜しそうに、小さく手を振って見送ってくれるひまりちゃんの純粋な笑顔と。

 その後ろで、僕を今すぐ細切れにしてやると言わんばかりの美優の絶対零度の視線。

 僕は逃げるようにして305号室を飛び出し、自分の部屋へと駆け戻った。

 股間に装着された貞操帯の鍵は、当然だが開いていない。それどころか、明日以降、美優からどんな身の毛もよだつお仕置きが待っているのか想像もつかず、僕は修学旅行の夜を、一睡もできずに恐怖と発情の中で震えて過ごすのだった。

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