※この作品はR-18です。

スーパーチートオリ主が 謎催眠パワーでアルクェイドを恋人にして 桜を救ってもらうために聖杯戦争を頑張ってもらうお話   作:kitsutsuki

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04話

 

 

 

 

 

今の戦力でヘラクレスという大英雄に勝てるのか。

それに尽きる。

 

 

「勝てるかどうかって? 勝てるわけないじゃない。

 全員で突っ込んでも負けるわよ――ああ、そこの規格外さんは別でしょうけど。

 現実を見なさい。

 愛と勇気と努力と根性でヘラクレスがなんとかなると思ってるなら魔術師やめなさい」

 

現実を突きつけられる、あまりにも厳しい言葉だった。

メディアは新しい体の感覚を確かめるように指先を動かしながら。

 

「もう私にはもう関係のないことだけど。

 浄化を始めるなら早い方がいいでしょ。

 大聖杯は今も少しずつこの土地を蝕んでいるわ。

 私はもうそっちに関わるから、あとは貴方たちで勝手にやりなさい」

 

言いたいことだけを言って元キャスターのメディアは姿を消してしまった。

 

同時に羊皮紙が1枚テーブルに舞い落ちる。

バーサーカーのステータス。そして宝具の詳細について記されていた。

 

アーチャーとセイバーが、その情報をジッと見つめる。

 

「なるほど。確かにこれは強烈だ」

 

「負けるために戦いに赴く者がいないとは言いませんが、無策では話になりません」

 

見れば見るほど、あまりにも異常すぎるヘラクレスの情報に凛は頭を抱えた。

 

「これ置いていったってことは、勝てってことでしょ?

 十二の試練って、こんなの宝具とかありなの? 冬木の聖杯戦争バグってない」

 

メディアの情報によると、

射殺す百頭(ナインライブズ)という攻撃を主体とする宝具あるいは技術はともかく。

十二の試練。逸話を宝具とするそれがあまりにも常軌を逸していた。

 

Bランク以下の攻撃をシャットアウト。

1度倒した攻撃手段は無効化。

つまり回復の機会を与えずに12通りの方法で倒し尽くす必要がある。

 

「とっくにバグってるよー。

 ただ残念、バーサーカーの宝具自体は仕様なんだよねー。

 あらら、面倒見のいい王女様だこと」

 

アルクェイドはにへらと笑う。

ペラペラと羊皮紙をめくると裏側が使い魔で相対した時の映像が映っていた

 

「この鋼鉄のような筋肉の巨人にBランク以上の攻撃を十二通りも……

 技量も未知数だ。

 これは当然、最低条件であって倒しきれるわけもないのでしょう。それに――」

 

セイバーの視線は小さな女の子へと吸い寄せられる。

アインツベルンのホムンクルスであるマスターに。

 

「どうしたんだ、セイバー? え、こんな小さい子がマスターなのか?」

 

「セイバーはこの子に、ちょっと思う所もあるでしょうね」

 

「アルクェイド、貴女は何でも知っているのですか?」

 

「何でもは知らないわよ。知っていることだけね。

 

 メディアの気持ちがすっごいよく分かる。

 ぽーいって全部放り出したくなる。

 敵倒してハイ終わりーってならない。

 なんでこんな人間ドラマがごちゃごちゃしてるんだろうねー

 いい加減詰め込み過ぎよ。もう作者呼んできなさい。説教してあげるわ」

 

「なんでだよ。

 作者って何の話をしてるんだよ」

 

士郎の反応にふふっと桜が笑う。

 

「うーん。うーん。

 ――頭がパンクしそう。誰よ、あーぱー吸血鬼って呼んだのは」

 

「呼んでいませんが、幻聴ですか?」

 

真面目ちゃんかライダー。いや真面目だった。

唸りだしたアルクェイドに桜がオロオロと不安そうに視線を向ける。

 

腕を組んで考え込んだ。

ずず、とお茶をすすって。

 

「よし――決めたわ。ここからはネタバレ全開で行くわ!」

 

ネタバレって何よ、自由すぎやしないか、この真祖は。

再び凛が頭を抱えた。

 

「まず士郎くん」

 

ピシと指を指される。

 

「お、俺!?」

 

「そ、黙って聞く。

 バーサーカーのマスターのイリヤスフィール・アインツベルン。

 このちっこい彼女は、貴方の可愛い姉よ。

 衛宮切嗣の実子になるわ。

 嘘をつかれたと思い込まされて父親を憎んでいて、

 義理の弟である、士郎くんを人形にしちゃいたい思ってる可愛い子よ。

 ホムンクルスで、体に聖杯を宿していて寿命も1年ぐらい? 

 とっても大変な子。

 ――助けるわよ。いいわね!」

 

へ、突然の衝撃の事実に士郎は言葉が出てこなった。

しかしアルクェイドは止まらない。

ついに我慢の限界を迎えて真祖大暴走が起きてしまった。

 

「で、次は凛ちゃん」

 

ピシッ、ピシっと今度は両手の指を向けた。

 

「私もあるの!?」

 

「まず凛ちゃんの父親が死んだ理由。

 前回のマスターである言峰綺礼と、あなたの父親のサーヴァントだったアーチャーになるわ。

 師匠である遠坂時臣を裏切って、背中からアゾットしてアーチャーと再契約したのよ。

 幼い頃に貴女がプレゼントされた剣は、父親を殺した記念って訳ね。ほんとあの神父クソよね」

 

「――言峰、綺礼ッ」

 

突然の事実を明かされても、凛は慌てることもない。

唇を噛み締める。

 

「で、次はセイバー。よく覚えているでしょ? 金ぴかのアーチャーね。

 英雄王ギルガメッシュ、世界すべての宝物を持って使い放題の世界最古のチート王様。

 貴女が消滅した後、今も神父と組んで受肉して教会に居着いているわ。

 また会ったら求婚されるかもね。

 アレはもうサーヴァントの規格じゃないわ。

 慢心なかったらサーヴァント1対6でも蹂躙できる、本当のチートよ。

 まぁアイツに関して私が戦うから、忘れてくれてもいいけど」

 

「求婚は不愉快ですが、ギルガメッシュ、世界最古の王ですか。

 確かにあの傲慢さ、あの宝具の乱射を見てしまえば正体にも納得できてしまいますね」

 

港でのバーサーカーを交えた一戦。アインツベルンの城でのライダーとの聖杯問答。

そして冬木市民会館ので求婚。

セイバーにとってあの男と相対した時に良い思い出など1つもない。

 

「ライダーと桜に関しては、そうね。

 もう問題らしい問題はないわね。

 まぁ実の父親が腐れ神父に殺されてたのだから悲しむぐらいはしてもいいかも?」

 

「私はとっくに間桐の子ですので、それは大丈夫です」

 

「そうね。いいこいいこ」

 

桜の頭を撫でる。

と同時に凛が慌てた。

 

「ちょっと待って。

 聖杯戦争の前提から全部変わってるじゃない!

 前回から生き残ってるサーヴァントがいるの? 

 父さんが呼んでいたアーチャー!? 言峰と裏切って受肉して今も現界し続けるとか聞いてないわよ」

 

「ライダーと桜には最初に話したわよ?」

 

2人に視線を送るアルクェイド。

少し申し訳なさそうにライダーと桜は目を伏せた。

 

「私が、聞いて、ないって言ってるの!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあこのまま次の作戦会議ね。——お煎餅ある?」

 

さっと士郎に渡されたお煎餅をボリボリと齧る。

 

「参加サーヴァントで落とせるサーヴァントがもう一体しかいない。

 ランサーか、バーサーカー。

 ランサーは脅威度的に後回しにするからバーサーカーだけ。

 メディアには急ピッチで動いてもらうけど、

 ギルガメッシュを倒した時に大聖杯が溢れる可能性は少しでも減らしておきたい」

 

 

前回の聖杯戦争から生き残りというイレギュラーが発生しているのだ。

霊格の規模が通常のサーヴァントの3倍以上だと言う。

しかも前回は成立せずに、空っぽの聖杯になったわけではない。

すでにアサシンが1騎落ちている。バーサーカーも落ちてもらうことになる。

――これ以上大聖杯に燃料を焚べるわけにはいかない。

 

「私が何を言いたいかと言えば、セイバーとアーチャーとライダーには受肉してもらう」

 

凛は目を見開いた。

 

「ちょっと待って——三人とも!?」

 

アーチャの眉間に深い皺が刻まれた。

 

「それは我々の意思を無視して——」

 

「私は構いません」

 

すっと立ち上がった。

全員の視線がセイバーに集中した。

淡々と、しかし確かな声で。

 

「聖杯を求めて召喚に応じた身です。ですがこの聖杯は使えない。

 ならば現世に留まる理由もない——そう思っていました。

 しかし浄化という役目が残っているのなら、この剣を振るう場所は残る」

 

口を開きかけたが——セイバーの横顔を見て言葉を飲み込んだ。

頭を抱えた。

 

「私はマスターに従います。サクラあなたが望むなら」

 

桜はライダーの手にそっと自分の手を重ねた。

不安そうだが、覚悟は決まっている目だった。

 

お煎餅をばりっと齧りながら

 

「反対意見ある人ー?」

 

誰も手を挙げなかった。

 

「じゃー受肉させるよー、はい。終わり」

 

三つの光が同時に走った。

セイバー、ライダー、アーチャー——三騎のサーヴァントが瞬きの間に肉体を得る。

あまりにもあっさりと、あまりにも雑に。

 

 

自らの手を見つめ、握り、開き——確かめた。小さな驚きが瞳に浮かぶ。

足元の地面の感触を踏みしめて、薄く微笑んだ。

 

 

「あと次で最後ね。

 これ――決戦前の本当に最後のお話。

 アーチャーくんには大事なお話があります」

 

受肉の余韻に浸る間もなく名指しされて、微妙な顔になった。

 

「……私に話とは?」

 

残りのお煎餅を頬張りながらにやにやしている。

凛は三人の受肉を目の当たりにしてまだ頭が追いついていない。

 

「英霊の受肉という奇跡の大事業をたったの三秒で終わらせないでよ……」

 

アーチャーは居住まいを正した。

嫌な予感がする、という顔。この直感だけは生前から鈍らない。

 

 

「ここにいるアーチャくんはね、未来の衛宮士郎くんだったのだー。

 守護者として使いっ走りをされて、もう嫌だー自分を消したい。

 それを願い続けて偶然聖杯戦争に呼び出されて、

 自分殺しでどうにか座から消滅できないかって考えている子なんです」

 

 

空気が凍った。

 

 

士郎の顔から血の気が引いた。

口が半開きのまま動かない。「自分殺し」という言葉が脳内で反響しているのだろう。

 

アーチャーは?

——微動だにしなかった。だがその無反応こそが雄弁だった。図星を突かれた人間の硬直。

 

凛はアーチャーを見た。

皮肉げで飄々としていたあの男の顔に——何もなかった。空白。

 

桜は士郎の様子を見て不安げに身を寄せる。

 

「先輩——」

 

アルクェイドのお煎餅の袋を置いた。珍しく真面目な目。

 

やがて、乾いた笑いが一つ漏れた。

 

「——だから何だと言うのだ、姫君」

 

声は平静を装っていた。

しかしその拳が白くなるほど握り締められていることに、遠坂凛だけが気づいた。

 

「君さー、たとえばカルデアとかで、すっごい楽しそうに生きてるよ?

 ほら、記憶出してあげる。

 たくさんの女の子と、あるいは沢山のサーヴァントともイチャイチャしてるし、

 イベントもちょー浮かれて楽しそうにしてるし、みんなに料理つくってるし、なんか世界も救ってるし」

 

 

顔色が変わった。「カルデア」——その単語に反応したのではない。

「記憶を出してあげる」という一言にだ。

反射的に後ずさろうとして——足が動かなかった。

 

 

「やめ——」

 

「消しちゃうとかなくない?」

 

 

 

遅かった。

 

 

 

アーチャーの頭の中に奔流のように流れ込んできたのは、座の記録ではない。

もっと生々しい、色鮮やかな——自分自身の体験。

マシュの笑顔、エミヤオルタとの馬鹿騒ぎ。

クリスマスの大惨事、バレンタインの修羅場、シリアでの死闘。

ロンドンでの馬鹿騒ぎ。血に塗れた守護者の日々とはまるで違う、馬鹿みたいに賑やかで温かい日常。

 

 

――膝をついた。両手で顔を覆う。指の隙間から声が絞り出された。

 

 

「馬鹿な——こんなもの——作り物だ——」

 

 

黙って見ている。

 

士郎は唇を震わせて。

 

「俺が——あんなふうに——」

 

 

何も言えなかった。ただアーチャーの震える背中を見つめていた。

 

 

「ね? イシュタルとか待ってるんじゃない?」

 

 

顔を覆ったまま、肩が跳ねた。

よりによってその名前を出すか、と言わんばかりに。

 

あの女神の姿がフラッシュバックした。「アーチャー!」と満面の笑みで突っ込んでくる金星の女神。

厨房を占拠し、食材を食い散らかし、それでも——アーチャーに「おかわり!」と差し出す空の器。

 

長い沈黙の後、掠れた声。

 

「あれは——ただの疫病神だ」

 

ぷっ、と噴き出した。

 

「今の声、全然嫌そうじゃなかったよ?」

 

 

アーチャーは顔を上げた。

目元が赤い。それを見られまいと袖で乱暴に拭った。

 

士郎おそるおそる近づいた。

自分の未来。けれどまるで違う道を歩いた男に向けて。

 

「なあ、あんた——俺、ちゃんとやれるかな」

 

衛宮士郎を見上げて

——その真っ直ぐな目に、かつての自分を見た。舌打ちが一つ。立ち上がる。

 

「そんなもの知らん。お前次第だ。——だがまあ」

 

視線を逸らして。

 

「消えるのは、もう少し先でいい」

 

「ね、頑張ってこ、おー。

 まぁーここもカルデアあるからちょっと何年か後で呼ばれるんじゃない? 

 受肉した英霊使わない手があるはずもないしね。あれ全力事業だし。

 人理焼却? 私は関わらないから頑張ってね」

 

「人理焼却」——またさらりと爆弾を落とす。この姫君は。

 

「待て。関わらないとはどういう——」

 

 

ひらっと手を上げて。

 

 

「私は別の用事あるのよねー」

 

まぁ嘘だけど。

 

 

絶句した。これだけ引っ掻き回しておいて最後は丸投げか。

アーチャーはこめかみを押さえる。

 

 

「カルデア? なによそれ? 絶対それ大事な話でしょ? 

 私は聞いてないんだけど? ねぇ、なんのことよアーチャー」

 

アーチャに詰め寄る凛。

 

「カルデアというのは星見の天文台のことでしょうか?

 それより重大すぎる言葉があったが、アルクェイド説明を! 

 人理焼却とは一体、あまりにも言葉の響きが不穏すぎる、看過できるわけがない――」

 

詰め寄ってくるセイバー。

パンと手を叩いて、アルクェイドは話を強引に終わらせた。

 

「まーまーまーまー、今の冬木の聖杯戦争とは関係ないから。

 はい、説明はなし。話はここまで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時刻は20時を過ぎようとしていた。

夜空には星が瞬いている。

大聖杯からの瘴気はキャスターとアルクェイドの浄化術式で相当減少しているようだった。

冬の風が穏やかに吹き抜け、境内の木々を揺らしていた。

 

 

ぼりぼりと頭を掻く士郎。

 

「なんか——すごい夜だったな」

 

桜はくすりと笑った。

 

「でも、みんな無事です」

 

 

ライダーは受肉した体で夜風を受けながら、不思議そうな顔をしていた。

風の匂いがする。土と木と——生きているものの気配。

桜の傍に静かに立っている。もう鎖の音はしない。

 

 

 

 

「ところでバーサーカー、どうやって倒すの?」

 

アルクェイドの言葉に表情を引き締めた。

ようやく落ち着きを取り戻したアーチャー、参謀の顔に切り替わった。

 

「真っ向勝負ではまず勝てん」

 

渋い顔のアーチャーに凛が続く。

 

「あの子を殺さずにバーサーカーだけ倒すって話でしょ。無茶にも程があるわ」

 

んー、と首を捻って。

 

「十二回殺せばいいんでしょ?

 一回ずつチマチマやるから面倒なのよ。全部まとめて吹き飛ばすとか」

 

あんたね、と言いかけて——ふとアルクェイドを見た。できるのか、この女なら。

 

 

同じことを考えたらしく、苦い顔。

 

 

「姫君。あれを相手にするとして——勝算は?」

 

「私は戦わないけど?

 正式な聖杯戦争の参加者とは戦わない。

 負けそうで死にそうだったら逃がす手伝いぐらいはするわ」

 

 

肩をすくめて。

 

「だって私が殴ったら聖杯戦争じゃなくなっちゃうでしょ」

 

 

それはそうだ。今更だが改めて思い知らされる。

この姫君は文字通り桁が違う。参戦したら戦争ではなく災害になる。

 

では誰が戦う。

 

 

一歩前に出た。セイバーが当然だと言わんばかりに。

 

「私が」

 

即座に。

 

「私もよ。アーチャーと二人で援護する」

 

短く息を吐いた。覚悟を決めた男の呼吸だった。

 

「いいだろう。作戦を詰めよう。まずバーサーカーをイリヤスフィールから引き離す必要がある」

 

ライダーが静かに手を挙げた。

 

「受肉した今の私の宝具なら可能です。

 この鎖であれば、一定空間を固定し隔離する——足止めには最適かと」

 

士郎は拳を握った。

 

「俺はセイバーの後ろで令呪を温存する。ここぞって時に使う」

 

凛は全体を見回してからアルクェイドに目を向けた。

 

「逃がす手伝い、ね。

 ——つまり死ぬ前に拾ってくれると。贅沢な保険だこと」

 

「セイバー主体にしてるけど、一番倒せるのが間違いなくアーチャーだからね。

 セイバーとライダーはアーチャーをフル支援した方がいいわ。

 Bランク以上の武器以外、全部無効化とかほんとチートよね。

 で、それを確実に12以上持ってるのがアーチャーなんだから」

 

目が鋭くなった。己の能力をそこまで正確に把握されていることに驚きはもうない。

この姫君に対しては今更だ。

 

「——固有結界を使えと?」

 

 

凛は振り返ってアーチャーを見つめた。

未来の衛宮士郎が至るという弓兵の真の力。

まだ一度も目にしていない。

 

 

「一回で十二回分ぶち込めばいいじゃない。わざわざ一発ずつ殴り合う必要ないわよ」

 

 

アーチャー黙考していた。

無限の剣製——あの世界に蓄えた武具の数は数え切れない。

「偽・螺旋剣」だけではない。

セイバーとライダーの支援で距離を取り続けることができるのであれば。

武器を束ねれば——十二の命など。

 

 

凛はアーチャーの横顔を見て確信した。できる。この男は。

 

「魔力は私が持つわ。全部使っていい」

 

主を見た。それからアルクェイドを見た。

最後にセイバーとライダーを見た。そして——衛宮士郎を。

 

「——了解した」

 

 

役者は揃った。

 

 

「さて城攻めと行きましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

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