※この作品はR-18です。

リゼロEx 寝取られバッドエンド あり得たかもしれない悲劇と陵辱   作:[email protected]

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バッドエンド第八弾です。

今回は本編にはなかった「ハーフエルフを蔑む貴族たちがエミリアを王選から脱落させようとして暴走した」という展開でのIFバッドエンドです。
この小説タイトルでオリジナルキャラを出していいのか少し悩みましたが、この手の二次創作のお約束であるクズ貴族の陵辱シチューに挑戦してみようと思いました

本編には存在しない愚かな貴族たちがもしいたら……
そんな貴族たちの暴走の毒牙にかかったレムとエミリアをお楽しみください。

時間軸的には3章でスバルとエミリアが仲違いした直後を想定してます。



ルグニカ王国の一部の貴族たちが、銀髪のハーフエルフを王選から脱落させるために、レムとエミリアを毒牙にかけた世界

「いやあああああ!」

 エミリアの悲鳴が響き渡った。

 処女の意味すら知らないエミリアの体を複数の男が嬲っていた。

 白い肌を撫で回され、豊かな乳房を揉みしだかれ、女の花弁におぞましい男性器を突っ込まれている。

「いや! 助けて、パック!」

 契約精霊のパックに助けを求めるが、彼の触媒である緑色の結晶石は今はエミリアの元にはない。 

 激しく膣内を突かれ、エミリアの銀色の長い髪が震え、豊かな乳房が淫らに揺れ動いた。

「いやあああああ! パック! 助けて、パック!」

 いくら助けを求めても、彼女にとって唯一の家族と言うべき大精霊は姿を見せない。 

 男たちの暴虐は止まらず、エミリアの美しい体を蹂躙し続けた。「

「いやああああ! やめて! お願いだから、もうやめて!!」

 エミリアの泣き叫ぶ声は虚しく響いた。 

 その悲痛な叫びの中で、エミリアは心の奥で思っていた。

(ああ……罰が当たったんだ。また約束を破ったから……罰が……)

 

――数日前。

 

 ルグニカ王国の王城のある一室――。

 複数の人影が、ある人物について議論を交わしていた。

「まったく由々しき事態ですな」

「ええ。よりによってハーフエルフ――それも忌まわしい嫉妬の魔女と同じ銀髪の半魔が、このルグニカ王国の王選候補者の一人になるなど……」

 王族の全員が原因不明の流行り病により全滅。それによって新たな王を――そして神龍ボルカニカとの盟約を継続するモノを――決める王選が開始された。

 問題は、その王選候補者の一人であるエミリアだ。

「万が一にも奴が王になる事などないでしょうが、銀髪の半魔が王選候補者というだけでも、民は不安に思い、国外から笑い物にされましょうぞ」

 半魔とはハーフエルフの蔑称である。

「しかし竜歴石には『五人の王選候補者で王選をせよ』と。それに奴は輝石を光らせ、確かに龍の巫女の可能性があると示しましたぞ」

「逆にお考えください。すでに候補者五人で王選が始まったのなら、もう脱落者が出ても竜歴石の啓示に背いたことにはなりません」

「うむ。半魔がうろついていては、いつ魔女教の襲撃があるかもわからん。災厄の種は早めに排除すべきだ」

 世界の半分を飲み込んだとされる嫉妬の魔女の恐怖は、嫉妬の魔女が封印されて四百年が経った今でも薄まってはいない。嫉妬の魔女を称えて信望してるとされている魔女教が各地で被害を出してる事も、人々の嫉妬の魔女への恐怖を煽っていた。

 その魔女教がなぜか嫉妬の魔女と同じハーフエルフを襲って回っているのは有名な話であ

「しかし、まがりなりにも王選候補者。それに手を出し、もし露見すれば、ただでは済まぬのでは……」

「ならば人を雇えばいい。我らが直に手を下さなければ、どうとでも誤魔化せます」

「しかし、あの半魔は大精霊様と契約していると聞くぞ」

 エミリアが連れ歩いてる精霊のパックは、外見は銀色の体毛の猫だが、その正体は四大精霊の一角『調停者』メラクェラを倒し、代わりに新たな四大精霊になった程の力を秘めた大精霊だ。

「それにメイザース辺境伯が後ろ盾になっているぞ」

 ロズワール・L・メイザースは400年続く名門貴族のメイザース家の現当主であり、宮廷魔法使い筆頭でもある王国一の魔法使いだ。

 いかに竜歴石の予言とはいえ、ハーフエルフのエミリアの王選参加が認められたのはロズワールが後ろ盾になった影響が大きい。

「ご安心を。かの大精霊には休眠時間があると調べがついております。その間に触媒を奪い、封印できれば――」

「それにメイザース辺境伯も今は自分の屋敷を離れている確認が取れました。あの亜人趣味が戻る前にカタをつければ……」

 ちなみに『亜人趣味』とは亜人の女を、それも複数名、屋敷の使用人にしているロズワールへの蔑称である。

 今回ハーフエルフのエミリアの後ろ盾になった事で、彼らのロズワールへの蔑視はより強くなった。

「ちょうど利用できそうな人物もいます。先刻王城で無礼を働いたナツキ・スバルとかいう小僧、それにメイザース辺境伯の使用人のレムとか言う娘を……」

 提案した男は冷酷な笑みを浮かべる。自分たちを正義と信じる彼らは、そのためならどんな卑劣でゲスな行いも正当化されると信じていた。

 

「レムに何の御用でしょうか?」

 ゲートの治療を受けるスバルの事を任されて彼と共に王都に残ったレムは、ルグニカ王国の貴族の一人であるアルダープ子爵に呼び出しを受けた。

 断るわけにもいかず、渋々と呼び出しに応じ、彼の屋敷へと訪れた。

 本当なら世話になったリンガ屋に挨拶に行きたいというスバルに付き添い、そのまま王都を案内しつつ、一緒に買い物をするはずだったのに……。

 という、内心の不満は心の内に抑え込む。

「なに、エミリア様の事で少々内密の話があってな」

 レムを執務室で出迎えたアルダープ子爵は、温和に微笑みながら、そう告げた。

 大柄で太った金髪の中年男だ。威厳を出すためか、口元に髭を伸ばしている。

 エミリアの話である事は予想できた。エミリアは正式に王選候補者の一人となった。貴族たちにとっても無視できない存在だろう。しかし――。

(キナ臭いですね)

 エミリア自身は純真で優しく好感が持てる人柄だ。

 しかし彼女はハーフエルフだ。亜人戦争の終結から四十年が経ち、亜人も人並の生活が許されるようになった今でも亜人差別の風潮が根強く残るルグニカ王国の、その中でも別格に忌避され迫害される存在だ。

 ましてや世界中の恐怖の象徴である嫉妬の魔女と同じ銀髪のハーフエルフであるエミリアは、悲しい事だが人柄を見てもらう前に容姿で恐れられ石を投げられる存在だ。

 おまけにロズワール邸で懸命に勉強してる最中とはいえ、今の今まで王侯貴族としての教育を受けてこなかった在野の出身だ。

 同じ在野の出身でも大商人であるアナスタシアのように、人の上に立ち的確な指示をした経験もない。

 そんなエミリアに対して好意的な貴族がそうそういるとは思えない。

 貴族で、なおかつ、同じ王選候補者という、いわば競争相手でありながら、エミリアに好意的に接し、王選が開始しても対等の存在として、代価と引き換えとはいえスバルの治療と治療中の屋敷の滞在を快く引き受けてくれたクルシュ・カルステン公爵は例外中の例外だ。

 レムが警戒していると、アルダープ子爵は安心させるように笑った。

「そう身構える必要はない。そちにはエミリア様への書状を代筆してほしいのだ」

「エミリア様への?」

 アルダープ子爵の言葉に、レムは眉をひそめた。

 アルダープ子爵によると、火急の要件があるからエミリアにある場所で密談をしたい。しかしロクな面識のない自分の書状では無用な警戒心を抱かせてしまうので、身内であるレムに代筆してほしいという事だった。

 考えるまでもなく怪しかった。

 いくら火急で内密の話とは言え、代筆を頼むレムにさえ具体的な要件を教えず、しかもエミリアを呼び出す場所は人里から離れていて貴族が密談をするような場所とは思えない。それに――。

「……もしお断りしたら、力ずくですか? 部屋を囲んでる方々に命じて」

 執務室の周りを物騒な気配が囲んでいることをレムは気づいていた。

「なんだ、気づいていたのか。ならば話は早い」

 アルダープ子爵が指を鳴らすと、剣で武装した男が数人、執務室に入ってきた。

「命が惜しくば、大人しく従え。さすれば後で可愛がってやるぞ」

 アルダープ子爵はレムの顔や胸元に好色な視線を向けた。 

「舐められたものですね」

 レムはつまらなそうに鼻を鳴らすと、拳を固めた。

 

「ば、バカな」

 アルダープ子爵は絶句した。

 まさか武装した兵士たちが、たった一人のメイドにやられるとは予想してなかったらしい。

「まだいるならお相手になりますよ。ロズワール様の使用人筆頭として失礼はできませんから」

 亜人最強と言われている戦闘種族の鬼族。レムは落ちこぼれとはいえ、その鬼族の生き残りであり、メイドとしてだけでなく戦士としても鍛えている。

 『剣鬼』や『最優の騎士』や『戦乙女』のような名の知れた強者には流石に遠く及ばないが、この程度の兵士が相手なら数の差も武装の差も問題にならない。

「ま、待て! 落ち着け! よく考えろ、あんな半魔や亜人趣味に義理立てして何になる!? わしに従えば、わしの妾として不自由のない生活をさせて――」

「申し訳ありませんが、興味がありませんね」

 アルダープ子爵の見苦しい上にふざけた内容の命乞いに、レムは不愉快そうに顔をしかめながら、冷たく言い放つ。

 レムの心はスバルのものだ。たとえスバルがエミリアを愛してるとしても、こんなゲスな貴族に身を捧げる気などない。

 それにエミリアやロズワールの事をこんな奴に悪く言われたのも不快だ。そもそもレムが亜人である事を理解しているのだろうか?

(できれば拷問でもして、何を企んでたかを洗いざらい吐かせてやりたいところですが―――)

 と、苛立たし気に物騒な事を考えるレムだが、腐っても貴族を相手にそれはまずいと判断できる理性は残っていた。

 適当に痛めつけてからクルシュのところに連れて行き、ロズワールにも連絡して、後は任せるのが妥当だろう。

「そこまでです!」

 文官らしき服装の男が数人の兵士を引き連れて執務室に突入してきた。

「新手ですか?」

 この程度の援軍など相手にならないとレムは余裕を崩さなかったが、文官が床に放り出した物を見て、顔色が変わった。

 それはレムの愛する少年ナツキ・スバルが愛用してる『ジャージ』というルグニカ王国にはない奇妙な服だった。ラムはどこかの小国の民族衣装ではないかと推測していた。

 王国で『ジャージ』を着用してるのはスバルだけのはずだ。

「ナツキ・スバルは預かって――」

「スバルくんに何をした!?」

 レムは鬼族の力の源の角を額に輝かせながら、文官の男の喉を握り潰さんばかりの勢いで掴んだ。

「ぐあ……! ……あ……ま……待て。……わ、我々の身に……な、何かあれば……ナツキ・スバルは……」

「どこだ! スバルくんはどこにいる!?」

「はははは。スバルとかいう小僧はわしの同志が預かっている!」

 と、声高に答えたのは、直前まで怯えていたアルダープ子爵だった。

 文字通りの鬼の形相で振り返ったレムを、アルダープは嘲笑した。

「いいのか? そんな態度で? 我々に逆らえば、それはすぐにでもわしの同志に伝わって、スバルとかいう小僧の命はないぞ」

 レムの心の中を狂暴な衝動が荒れ狂った。すぐにでも、こいつら全員をバラバラの肉塊にしてやりたい。

 しかし、もしこいつらの言う事がハッタリでなかったとしてら――。

 レムの額から角が消え、ゆっくりと文官の喉から腕を話した。文官は床に座り込んで激しく咳き込んだ。

「は。このわしをビビらせおって。この小娘が」

 と、アルダープは駆け寄ってきて、レムの頬をはたいた。

 レムは憤怒の視線をアルダープに向けたが、それでも反撃は一切しなかった。

 その事に気をよくしたアルダープは改めて好色な笑みを浮かべながらレムの顔と体を観察した。

「クク……間近で見ると、かなり愛らしい顔をしておるではないか。それに体の方も……」

「アルダープ子爵。今は、書状の方を――」

 文官の進言に、いやらしく舌なめずりしてたアルダープは我に返った。

「おお、そうであった。さあ、スバルとか言う小僧の命が惜しいのなら書状の代筆をするのだ」

「こんな事が許されると思ってるいるんですか? スバルくんはロズワール様の使用人であり、クルシュ様の客分です。それを――」

「ナツキ・スバルは先日、王城で周囲に非礼な態度を取り、騎士を侮辱する発言までしました」

 レムの怒声を遮って文官は淡々と告げた。

 文官の語る話はレムも知ってる。レム自身はその場に居合わせなかったが、王選開始の宣言式において、エミリアが周囲の貴族や騎士に公然と侮辱された事に逆上したスバルが暴言を吐いたらしいと聞いてる。

 レムとしては、愛する人を目前で侮辱され激怒したスバルに強く共感するが、時と場所が悪過ぎたのは否定できない。

「その後、騎士ユリウスとの決闘で無様に敗北を喫した彼を見て、多くの者は溜飲が下がったようですが、中にはまだナツキ・スバルへの怒りを燻ぶらせている者もいるでしょう。そういった者がナツキ・スバルに手ずから罰を与えようとして不幸な事故が起こった――。そういう風に見せかければ、誰も疑問には思わないでしょう。メイザース辺境伯の部下とはいえ所詮は使用人一人。それも王城で身の程知らずな無礼を働いた者の死因を真剣に捜査する者がどれだけいるでしょうね? カルステン公爵にとってもナツキ・スバルは競争相手の陣営の下っ端に過ぎませんよ」

 理路整然と語られる文官の言葉に、レムは咄嗟に反論できなかった。

 今のスバルの立場が最悪なのはまぎれもない事実だ

 クルシュの人柄ならスバルを見捨てる事はしないと思えたが、問題はアルダープたちがそう認識してない事だ。

 すでにレムに兵を差し向けるなどという暴挙を働いてる以上、激情に任せてスバルの命を奪う事がないとは言い切れない。

「……スバルくん……」

「決断がつかないのなら、ナツキ・スバルの指の二、三本も持ってこさせましょうか?」

 苦悩に顔を歪めるレムを、文官が冷酷な脅しで追い込んだ。

 

 いくらスバルの命を守るためとはいえ、事実上の裏切り行為に手を染めてレムの心は刃で貫かれたように痛んだ。

(だいじょうぶ……。エミリア様は姉様と一緒にいる。姉様なら、この書状がおかしいと、すぐに気づいてくれるはずです)

 それが希望だった。 

 エミリアはお人好しで世間知らずなところがあるが、ラムは聡明で勘も鋭い。ラムが傍にいる限り、エミリアはこんな姑息な罠に嵌められたりはしないはずだ。

「……これで用は済んだでしょう? レムとスバルくんを解放してください」

 書状の代筆を終えたレムは、沈痛な表情でうつむきながら、そう要求したが、

「そうはいかん。外で余計な事を吹聴されては困るからな。お前には当分の間、わしの寝室で過ごしてもらう」

 アルダープ子爵は尊大な態度に色欲を隠しきれてない表情でレムの肩に手を置いて、そんなおぞましい事を口にした。

「なっ……」

 それが何を意味するかわからない程にレムは子供ではなく、思わず絶句した。

「そんな事……」

「断るのか? いいのか? スバルとか言う小僧がどうなってもいいのか?」

 煽るように、いたぶるように囁くアルダープ。レムが逆らえないと確信してるのだろう。

「‥‥‥‥‥‥‥」

(……これが裏切りの代償、ですか……) 

 レムの脳裏に、スバル、ラム、ロズワール、エミリア、パックの顔が浮かんだ。

 どう言い訳しても、レムのやった事はエミリアとエミリア陣営の仲間への裏切りだ。

「スバルを守るためだったので仕方なかった」「ラムが何とかしてくれると信じた」で自分を正当化できる程に、レムは図々しくないし、卑怯者でもない。

 なによりスバルを守るために今のレムには他に選択肢がない。

 スバルが囚われてる場所がわからない限り、スバルを助けるすべはなく、アルダープの要求に逆らうことはできない。

「……わかりました。好きにしてください。」 

 レムはせめて今の自分の顔をアルダープに見られないよう、深くうつむきながら敗北宣言をした。

 

「さあ、服を脱げ」

 アルダープは自身の寝室にて、すでに自らは豪奢な服を脱ぎ捨て、でっぷりとした肥満体の体を晒している。

 レムは嫌悪を胸の内に抑え、命じられた通りにメイド服を脱いで丁寧に畳んだ。そして下着も脱ぎ、やや小柄だが均整の取れた美しい裸体を晒した。

「おほう! 思ってた以上の上玉ではないか!」

 アルダープが貴族とは思えない下卑た笑みを浮かべ興奮している。

 レムはこの醜悪な男の股間を蹴り潰したい衝動を必死に抑えた。

「さあ、座るがいい」

 アルダープは愛用の豪奢なベットを叩いてレムを誘う。レムには拒否権はない。

 

「……ん……く……う……」

 アルダープは手慣れた手つきでレムの双丘を愛撫した。巨乳という程ではないが豊かな乳房がアルダープの手の中で淫らに形を変える。

「ほほう! 素晴らしい手触りではないか! 大きさも感触も申し分ない!」

「……くう……ふう……はあ……」

 嫌悪感しか感じない男の愛撫にレムは吐き気を覚えたが、その一方で執拗で丹念な愛撫の繰り返しに、レムの体はレムの意思を無視して快楽を感じ始めていた。

「なにを声を殺している? しっかりと声を聞かせんか。スバルとか言う小僧がどうなってもいいのか?」

 脅しを口にし、アルダープはレムの乳首を舐め回した。

「……う……ああっ! ……ふあ……ああ……あああああああ!」

 脅迫に屈し、レムは可愛い口から艶やかな喘ぎ声を吐いた。

「いいぞ。もっと良い声で鳴け」

 アルダープは レムの乳首、へそ、股間、そして女の花弁に舌を這わせていった。

「……ふう……ああ……! ……ふあ……ああ……いやあ!」

 レムはおぞましさと嫌悪感と快楽が入り混じった未知の感覚に悲鳴を上げた。

「ふひ、いい味だな。もしや、初めてか? てっきりメイザース辺境伯か、例のスバルとか言う小僧のどちらかとヤッているのかと思っていたぞ」

「くっ……」

 レムは屈辱で愛らしい顔を歪めた。

「まあ、こちらにとっては結構なことだ。さあ、股を開け」

「……う……」

「どうした? ここまで来て、恐れをなしたか? なら、スバルとか言う小僧は――」

「ま、待ってください!」

 レムは服従した犬猫のように腹を見せる姿勢で寝転がり、その姿勢から両足を開いて、自分の女の花弁をアルダープの眼前に晒した。

「美しい。やはり初めてのようだな」

 アルダープは舌なめずりすると、自分の男性器をレムの女の花弁に当てがった。

「……あ……」

 レムの体が喪失の恐怖に震える。

「ま、待って――」

「そおら!」

 レムの制止を無視して、アルダープはレムの処女膜を貫いた。

「いやああああああああ!」

 破瓜の痛みと悲哀にレムは泣き叫んだ。魔獣の群れとの戦いで体中に傷を負った時よりも遥かに「痛い」と、そう感じた。

 処女喪失の証の流血がベットのシーツを赤く染める。

「そら、動くぞ。しっかり声を上げろよ」

 アルダープの男性器がレムの膣内を激しく蹂躙する。

「くう……ふああ……ああっ……ふわあああああ!」

 痛みと嫌悪感とおぞましさと絶望、そして快楽がレムの体を駆け巡る。

「くふう……これは想像以上の名器だ」

 アルダープは快感と支配欲に顔を上気させ、脂肪の多い体を激しく動かして、レムの膣内を突きまくった。

「ふあ……ぐぅ……ふあああ……うう……はあ……ああああああっ!」

 レムはベットのシーツを掴み、膣内を打たれる痛みと不快感、嫌悪感しか感じない男に抱かれる屈辱とおぞましさと絶望、そして望まぬ快楽に耐えた。

「いい顔だ。そろそろ中に出すぞ」

「ま、待って……ふああああ! くう……お、お願いですから、中は……ああっ……どうか外に……」

「ダメだ。お前の体は気に入った。わしの色で染めてやる」

「そんな……いや! やだ! レムから離れてください!」

 レムはアルダープを突き飛ばした。どれだけ疲弊してようとレムとアルダープでは基礎体力が桁違いだ。かなり体格差があるにも関わらず、アルダープの体は跳ね飛ばされた。

 レムはそのまま、ほとんど激情と本能的な衝動のまま逃げようとしたが、

「待て! スバルという小僧を見捨てる気か?」

「う……!」

 アルダープの脅しに、レムは絶望の表情で固まった。 

 抵抗を封じられたレムの顔をアルダープは叩いた。そしてレムの体をベットの上に転がし、アルダープは改めて男性器を突き刺し、レムの膣内と子宮を荒々しく突きまくった。

「ふわああああ! やめて! やめてください!!」

 レムの悲痛な声は聞き届けられる事はなく、

「いやああああああああ! あああああああっ!」

 子宮に熱くおぞましい体液を流し込まれ、レムは泣き叫んだ。

「いや……いやあ……」

 自分の腹部を抑えて泣きじゃくるレム。その青い髪をアルダープは乱暴に掴んだ。

「うあっ!」

 不意の痛みに顔を歪めるレムを間近に引き寄せ、アルダープは情欲と支配欲と嗜虐心に満ちた醜悪な笑みを向けた。

「一度中出しされたくらいで何を休んでいる? わしが満足するまで相手をするのが当然だろう」

「そんな……」

「いやか? ならスバルという小僧の命はいらんのだな?」

「うぐ……」

「わかったら、今度は四つん這いになれ」 

 アルダープはレムの髪から手を離し、そう命令した。

「うう……」

 レムは青い瞳から涙を零しながらも、アルダープの命令に従って、彼の眼前で四つん這いになった。

「ふひひひっ」

 アルダープは貴族とは思えない下品な笑い声を漏らしながら、レムの体に手を伸ばした。

 レムの太ももを撫で回して、指先で女の花弁を弄り回す。さらに、もう片方の手でレムの乳房を揉みしだき、指先で乳首を弄んだ。

「くう……ひい……ふあああ……はあああ……あああああ……」

 レムはスバルの笑顔を脳裏に浮かべ、自分の体をオモチャにされる屈辱と悲哀に耐えた。

「くく。濡れているではないか。それに乳首も固くなっておるぞ。

 アルダープはレムの胸や女の花弁を愛撫し続けながら、下卑た言葉を放ち、レムの肩や首筋や頬に舌を這わせた。

「……ふあ……ふう……あああ……ふああっ!」

 何も言い返すことを許されず、レムはおぞましい感触と嘔吐しそうな程の嫌悪感と感じたくもない快感に耐えた。

「ふあああ……ああああ……あああっ……」

 そうして必死に耐え続けるレムをアルダープは好き放題に嬲り、やがて強引にレムの腰を持ち上げて、女の花弁に男性器を当てがった。 

「ひっ――」

 レムが息を飲むのと同時に、アルダープの男性器は今度は背後からレムを串刺しにした。

「いやあああああ! ふあああああ! ああああああっ!」

 アブタールは脂肪を揺らしながら男性器でレムを突きまくり、その度にレムの大きな乳房が淫らに揺れ動いた。

「ふあああああ! ……はあ……ふあ……ああああっ! ふわああああああ!」

 シーツを掴んで辱めに耐えるレムにアルダープは容赦しなかった。

「わしばかりに動かせるとは何事だ。お前自身も腰を動かさんか」 

「う……ふう……あああ……ふあああああ!」

 レムは命じられるままに、自分から腰を動かし、アルダープの性欲と支配欲を満足させた。

「そら。また中に出すぞ」

「……う……うああああああ! あああああああ!」

 二度目の中出しに、レムはベットのシーツを強く握りしめて耐えたが、こらえきれずに瞳からボロボロと涙を流した。

 これが自分に課せられた裏切りの罪の罰なのだと、そう己に言い聞かせても、思わず口から愛する少年の名前が零れた。

「――スバルくん……」

 途端にアルダープは不快そうに顔をしかめて、レムの背中や尻を叩いた。

「このわしとの行為の最中に他の男の名前を出すとは!」

「くっ……申し訳ありません……」

「いいや、許さん。仕置きをしてやる」

 アルダープは両手でレムの尻の穴を押し広げ、そこに男性器を当てがった。

「やめっ――」 

 レムの制止の言葉を無視して、アルダープは男性器をレムの尻の穴に突っ込んだ。

「いやあああああ! 痛い! 抜いてください!」

 レムの悲鳴を無視して、アルダープの男性器はレムの肛門から直腸を突いた。

「いや! いやぁ! やめて! やめてください!」

 レムの懇願は当然聞き届けられるはずもない。

 逆にアルダープに強引に唇を奪われた。

「んんんんんっ!」

 悪夢のような感触に、それでもレムは抵抗を許されない。

 唇を離すと、アルダープは再びレムの尻の穴を犯した。

「ははははっ! お前の体は全てわしの専用だ。これからも、たっぷり可愛がってやる」

「いやあああああああああ!」

 レムの悲哀に満ちた絶叫がアルダープの寝室に響き渡った。

 

 翌日もアルダープはレムの体を嬲った。この男は本当に貴族としての務めを果たしてるのかと疑問に思うくらいに頻繁に訪れてはレムを慰み者にした。

「うああああああ! いや……ああああっ! ふわあああああ!」

 スバルを人質に取られてるレムには一切の抵抗ができず、アルダープのお気に入りの性欲処理のオモチャとして扱われた。

 

 そんな時、クルシュ・カルステン公爵が老執事のヴィルヘルムと一の騎士のフェリスを伴ってアルダープ子爵の屋敷を訪れた。 

「失礼する。我が家で預かっていたメイザース辺境伯の使用人レムが、この屋敷に入っていくのを目撃したという話を聞いた」

 公爵は子爵よりも遥かに上の爵位に位置する上級貴族だ。加えて、クルシュは今や王選候補者の一人である。

 アルダープは慌てて、自ら応対した。

「ようこそ、カルステン公爵。ですが、残念ながら、当方はそのような人物に心当たりは――」

「――卿から嘘の風が吹いているぞ」

 アルダープの誤魔化しの言葉を遮り、クルシュは刃のように鋭い言葉を放つ。

「動揺。焦り。そして図星を突かれたという衝撃。卿から流れてくる風はわかりやすいな」

 クルシュは『風見の加護』によって、あらゆる風の流れが見えるだけでなく、その風の中に含まれた他者の気配や感情さえも読み取れる。

 それを活用すれば、相手の嘘を看破する事も可能だ。

「すまないが、卿の屋敷を改めさせてもらう」

「お、お待ちください。そんなご無体な。わしは本当にそのような者に覚えは……」

「私の客人がいないか確認するだけだ。後ろめたい事がないなら問題ないはずだが……卿から流れてくる風は後ろめたさで満ちているな」

 クルシュに対しては、下手な言い訳はかえって逆効果にしかならない。公爵を力ずくで排除するわけにもいかない。否、身分に関係なく、そんなことは不可能だった。

「どうか、我が主の行く手を遮る事はなきように」

 ヴィルヘルムがクルシュとアルダープの間に割って入り、アルダープと彼の配下たちを一瞥した。

 温和で紳士的な口調と物腰。しかし、その眼光は未だ衰えぬ、生きた伝説の『剣鬼』。

 若き日には『亜人戦争』で数々の武功を立て、当代の『剣聖』にすら勝利したというヴィルヘルムは、その威圧感だけで、アルダープ配下の兵士たちを竦ませた。

 加えて、クルシュ自身も『戦乙女』の異名を持つ一騎当千の強者だ。アルダープが用意できる全戦力を合わせても勝ち目など微塵もない。

 

 結局、アルダープにクルシュを止める事は叶わなかった。

 今回のエミリア排除に賛同した貴族の同志の中にクルシュに匹敵する爵位の者は一人もおらず、打つ手はなかった。

 クルシュはアルダープの寝室に囚われていたレムを救出し、彼女から事情を聴き、アルダープにスバルを囚えている貴族について聞き出した。

「何故ここまでされるのです? その者はカルステン公爵とは――」

「確かに、この者たちは私の配下でも身内でも協力者でもない。しかし、エミリアとの正当な契約を以て我が屋敷で預かった、我が客人だ。それに対しての非礼な行いは我が家名に泥を塗る行為だ。ましてや卿たちはそれ以上の事をした」

 冷静な口調で、しかし、その瞳には苛烈な激情を宿し、クルシュは断罪の言葉を告げる。

「お、お待ちください。カルステン公爵、我らは我らなりに王国を想って行動したのです。あのような半魔が王選候補者の一人など、国の威信を傷つけ、民に不安を抱かせるだけです。下手をすれば諸外国から我が国が侮られ付け入られることにも――」

「それは卿の妄想だ。客観的な根拠の無い、個人的な差別と偏見、そこから生じた嫌悪感からの思い込みに過ぎない」

 クルシュは冷静に断じる。

 確かに銀髪のハーフエルフであるエミリアが王選に参加することで、民の間に驚きも動揺もある。だがアルダープたちが懸念するような強い不安や混乱は起きていない。それは『風見の加護』を持つクルシュが一番よくわかっている。

 同じく他国からの誹りもない。弱肉強食を掲げるヴォラキア帝国も、多様性を重視するカララギ都市国家も、精霊を信仰するグステコ聖王国も、ただハーフエルフが王選候補者の一人になっただけで何か言う程に浅慮ではない。

「いや、仮に卿の言い分が正しかったとしても、このような卑劣な行いは、かえって人心を乱すだけだ。一つ間違えれば内乱に発展しかねなかった軽挙であると卿は理解しているのか? それに卿がレムにした仕打ちは国を想う気持ちとやらと無関係ではないのか? 民の上に立ち、国の支えとなるべき貴族として――否、人として恥ずべき行いだ。エミリアの事を半魔と誹る前に、まず自分たち自身を省みるがいい」

 クルシュの言葉はまさしく刃のようにアルダープの偽善と欺瞞を切り裂いた。

「卿らの行いは全て賢人会に報告させてもらう。おって沙汰が下されるだろう。それまで謹慎しているのだな」

 賢人会は本来は王の補佐をして政治を取り仕切る重臣たちであり、王族の全滅した現在のルグニカ王国の事実上の最高権力者たちである。

 力でも正当性でも負けているアルダープたちは、返す言葉を失い、平伏するしかなかった。

 

 クルシュによって、レム、そしてスバルは救出され、クルシュの屋敷に保護された。

「スバルくん! スバルくん!」

「レムよ、気持ちはわかるが落ち着くのだ。今、フェリスが治療している。すぐに傷は癒える」

 スバルが治療を受けてる部屋の前で取り乱すレムをクルシュは優しく宥めた。

 保護されたスバルは酷い有様だった。エミリアを嫌悪してたアルダープの同志の貴族は、王城でエミリアを擁護して暴言を吐いたスバルを殺しこそしなかったが手酷く痛めつけ、さらにスバルを人質にしてレムにエミリアを罠に嵌める書状を書かせた事も話していたらしい。

 そうして心身を痛めつけた上で、さらに苛烈な拷問にかけ、スバルの体と心に深い傷を刻んだのだ。

「スバルくんは体だけでなく心も深く傷ついています。全てはレムが判断を間違えたからです……」

 レムがもっとアルダープを警戒していれば。あるいはスバルにレムの留守中は絶対にクルシュの屋敷から出ないようにと強く釘を刺していれば――。

「レムよ、卿が自分を責める気持ちは私にも理解できる。私もフェリスも大切な御方を救えず、その事に後悔を抱き、己を責めた経験がある。しかし、本当に悔やんでいるのなら、ただ己を責めるよりも、その後悔をこれからの己の行動に活かすべきだ」

 クルシュはただ優しく慰めるのではなく、そう強く激励した。レムはその言葉にうなずきながらも、涙が止まらず、スバルの事を想いながら泣き続けた。

 

 ともあれ、これで悲劇は終わったとレムは考えていた。

 失ったモノもあるし、深い傷も残るが、それでも全て終わったのだと。

 アルダープたちはクルシュの働きかけにより裁きが下されるだろう。

 自分が書いてしまった書状の罠もラムがきっと上手く回避してくれる。

 しかし――レムには二つの誤算があった。

 

 クルシュは、スバルの傷の治療を終えたフェリス、そしてヴィルヘルムを引き連れ、秘密裏にある計画のために屋敷を出た。

 むろん、その計画はアルダープたちが目論んだそれのような下劣な企みではない。

「クルシュ様。我が妻の仇を討つ機会をいただいた事、改めて感謝いたします」

 ヴィルヘルムは、クルシュに感謝の言葉を告げ、胸に手を当てて深く一礼した。

「気にするな。『白鯨』の討伐は、そなたとの約定であり、かの魔獣の脅威に苦しむ多くの民を救い、我が理想と誓いを果たすために必要な事だ」

 ――大災害に匹敵する凶悪な力を持った三大魔獣の一角『白鯨』。

 空を泳ぎ、消滅の霧によって襲われた人間の『存在』すら消し去る最悪の怪物。

 王選の開始と同時にクルシュは『白鯨』の討伐に向けて動き出していた。

 その重要な計画の準備の最中でありながら、自らレムとスバルを救うために動いたクルシュの高潔さは確かなモノであり、それ故に『白鯨』討伐を中止することなどありえない。

 すでに『白鯨』がリーファウス街道に出現したという情報が入っている。

 クルシュはフェリスとヴィルヘルムを連れ、『白鯨』討伐のために鍛えた精鋭や白鯨に恨みを持つ騎士や兵士たちを集め、出陣の準備へと取り掛かった。そして――。

 

「――え?」

 レムは思わず呆けたような声を上げた。

 自分は何故ここにいるのか?

 彼女の膝の上には、治療が終わった後も未だ眠りから覚めない彼女の想い人ナツキ・スバルの愛しい寝顔がある。

 そう、自分はスバルをフェリスに治療してもらって――何故、その後、ロズワール邸に戻らず、こんな誰のものかもわからない屋敷にいるのか。

 いや、自分とスバルはこの屋敷に数日滞在してたはずだ。その記憶はある。

 だが、この屋敷の主が誰なのか、どうして自分とスバルはこの屋敷に滞在していたのかが思い出せない。

 動揺し、困惑し、混乱するレム。答えをくれる者も、話を聞いてくれる者もいない。

 

 クルシュ・カルステンは『白鯨』に敗北した。

 三大魔獣の恐るべき力は『戦乙女』に率いられた『剣鬼』を含む精鋭たちでも破る事は出来ず、治療役として後方で待機していたフェリスをはじめとしたごく少数を除いて、クルシュ陣営は壊滅した。

 そして『白鯨』の消滅の霧を浴びたクルシュは『存在』を消され、この世からクルシュ・カルステンに関する記憶は消え去った。

 ――それがレムの一つ目の誤算だった。

 

「と、とにかく、ここから離れないと」

 どうやって逃げ出せたのか全く思い出せないが、自分はスバルと共にアルダープの屋敷から逃げてきてフェリスにスバルを治療してもらったのだ。

 スバルの治療が終わったのなら、こんな所に留まってる理由はない。

 しかし、レムが我に返って、その決断をするのは少しだけ遅かった。

 

「小娘が! 逃げられると思ったか!」

 アルダープとその同志の貴族たちが兵士を引き連れて、意識のないスバルを背負って屋敷を出ようとしていたレムを取り囲んだ。

 ――クルシュの『存在』が消えた事により、彼らの悪事が露見して、その事が賢人会に報告された事実も、この世から消え去ったのだ。

 そうなれば、アルダープたちが自分たちの行いを隠蔽するためにレムたちを追うのは当然の話だった。

 レムたちがカルステン家の屋敷に逃げ込んでる情報はすぐに手に入った。

 カルステン家は名門貴族だが、当主は後継者に恵まれないまま一線を退き、現在は王都の屋敷は誰も使っていない。

 罪人が逃げ込んだので捕縛のためにやむなく踏み込んだと、後でどうとでも言い訳できる。

 アルダープたちが連れてきた兵の数は軽く二百人を超えていた。

 レム一人だけならどうにか切り抜けられたかもしれないが、意識のないスバルを守りながらでは、戦う事はおろか、逃げる事すら、ままならない数だった。

 

「この小娘が! ヒヤヒヤさせおって!」

 アルダープは捕らえたレムを全裸にひん剥いた。

 そしてスバルを人質にされて抵抗できないレムに、ベットの上で四つん這いになるよう命じて、その背中を鞭で打ち据えた。

 ビシィ!という鋭い音と共にレムの背中に鞭による傷が刻まれる。

「くっ……くあっ……ああっ……うう……ふあっ……」

 鞭で打たれる度にレムは喉の奥から小さく苦鳴を漏らした。

 アルダープは20回以上もレムを鞭で叩き、やがて鞭を投げ捨てると、レムを背後から男性器で貫いた。

「うあああああああ!」

 おぞましい感覚にレムが嫌悪感と絶望の声を上げる。

「二度とわしの元から逃げようなどと思わないように徹底的に躾けてくれるわ!」 

 アルダープは性欲と支配欲のままに、レムの膣内を激しく突きまくった。

「いやっ! ああっ! ふあっ! あああああああ!」

 レムは悲哀と絶望と望まない快楽の入り混じった悲鳴を上げた。

「お前はもうわしのモノなのだ!!」

 アルダープは自分が付けたレムの背中の傷を舐め、腰の動きを速めた。

「いやあっ! もう、やめ……ああっ! ……ふああああああ!」

「そら、中に出すぞ。わしの子供を孕むがいい」

 レムの中にアルダープの欲望が解放される。

「いやああああああ! あああああああっ!」

 レムは絶望と快楽に身を震わせ、その場にくずおれた。

「いや……スバルくん……スバルくん……」

 青い瞳から涙を零し、愛する少年の名前を呼ぶレム。

 自分以外の男の名前を出されてカッとなったアルダープは鞭を拾い上げ、再びレムの背中を打った。

「あうっ……ふあ……くうっ……」

 背中をさらに傷つけられ、苦鳴を漏らすレム。

 それだけでは気が収まらなかったアルダープは、レムの体を強引にひっくり返して仰向けにすると、その豊かな乳房も鞭で打ち据えた。

「ああっ! いやっ! ああっ! うあっ! ふわあっ!」

 レムの大きく柔らかい乳房が鞭で打たれた反動で震え、背中を打たれた時以上の鋭い痛みにレムは苦鳴を上げた。

 愛する少年を人質にされて抵抗できないレムは、その屈辱と痛みに耐え続けるしかなかった。

 

 ――その頃、ロズワール邸では。

「私と内緒でお話がしたい?」

「うん。この手紙には、そう書いてあるね。筆跡は間違いなく、あのレムって子だよ」

 エミリアの元に届いた書状。それには代筆者であるレムの筆跡でエミリアと内密に重要な話をしたいという内容が記されていた。

「どうしよう……ラムには、フレデリカが来るまで大人しくしてるように言われてたけど……でも、待たせたら悪いよね。それに私とお話がしたいって言ってくれた貴族の人は初めてだし……」

 エミリアは美しい眉をひそめて悩んだ。

 ――そう、今エミリアの傍にラムはいない。

 

 数日前の事だ。

 ラムは真剣な顔でエミリアの元を訪れた。

「レムが大変?」

「はい。双子であるラムには伝わるんです。レムの抱いている強烈な恐怖や絶望、その一部が」

 ――レムがアルダープの陵辱を受け、その恐怖や絶望のごく一部が双子の共感覚によりラムに伝わったのだ。

「そっか。それでラムはレムの様子を観に、王都に行きたいって言うのね?」

「厚かましい願いなのは承知しています。ロズワール様からのエミリア様を任せるという命令に背くのも心苦しい。けれど、ラムにはレムを見捨てることはできません」

 ラムは何らかの危機に見舞われてるレムを助けるために王都に向かう事を願い出た。

 屋敷を無人にするわけにはいかない以上、エミリアはロズワール邸に残る形になる。

 今のエミリアはスバルと仲違いして心に傷を負っている。その上にお人好しで世間知らずな面のあるエミリアを、いくら大精霊のパックが一緒とはいえ、屋敷に置いていくことにためらいや罪悪感はあった。

 主であり、想い人であるロズワールの命令と信頼に背く事にも同じように抵抗と罪悪感がある。

 だが、それでもラムはレムを放っておけなかった。共感覚でほんの一部を感じ取っただけでもレムが感じてる恐怖や絶望は生半可なモノではないとわかるのだ。

「うん、わかった。家族の事をすごーく心配するのは当然だものね。私の事ならだいじょうぶ。ロズワールにも後で私からちゃんと説明するわ」

 エミリアは快くラムに出立の許可を与えた。

「申し訳ありません。フレデリカに手紙を出しておいたので、数日の内に屋敷を訪れると思います。どうか、それまで無暗に屋敷の外に出ないようにお願いします」

「うん。わかった。だいじょうぶ、私だって子供じゃないんだからお留守番くらいできるわ」

 エミリアはそう言ったが、スバルと仲違いしてる状況で、ラムまで屋敷を離れる事に寂しさや心細さを感じているのは顔に出ていた。

 エミリアのその顔に後ろ髪を引かれながらも、ラムは王都に向かって旅立っていった。

 ――これがレムの二つ目の誤算だった。

 

 結局、エミリアは書状の呼び出しに応じることにした。

 屋敷を空けるのがまずいのはわかっていたし、ラムの言いつけを破る事にも抵抗と罪悪感はあった。

 しかし、せっかく自分に対して好意を持ってくれたかもしれない相手を無碍にしてはいけないという思いの方が勝った。

 ――クルシュの『存在』が消え、自分と対等に話したいと言ってくれた貴族は他にいないと認識した事、王選開始の場で受けた誹謗中傷、その直後のスバルと仲違いなどで、心の奥に蓄積してた悲しみと寂しさも影響していた。

 だから、書状を代筆したレムの顔に泥を塗ってはいけないし、書状を出してくれた貴族と仲良くなれたら結果的にみんなのためになるからと心の中で言い訳を重ねて屋敷を出た。

 ――エミリアは気づいていなかった。それが数日前、エミリアの役に立ちたいがあまり、エミリアの言いつけを破って勝手に王城に来たスバルの行いと本質的に同じだという事に。

 あの時、スバルが約束を破った事を咎めたエミリアは、今、自分もラムとの約束を破ろうとしていた。

「きみがそう決めたなら、ボクは従うよ。ボクはいつだってリアの味方だからね」

 パックは、そんなエミリアの矛盾に気づいているのか、いないのか、いつものようにエミリアの意思を尊重した。

 

 指定された場所は人里から離れていたが、その事に疑問を感じられる程にエミリアもパックも世間慣れしていなかった。

「ごめん。リア。そろそろ限界」

 日は暮れて、パックの休眠時間に入る。 

「うん。無理しないで休んで、パック」

「わかってると思うけど、くれぐれも無茶はしないように。いざとなったらオドを使ってボクを現界させるんだよ」

 そう言い残して、パックは触媒であるエミリアの胸元のペンダント、その先端に繋がれてる緑色の結晶石の中に戻る。

 ――それはまさに敵の計画通りだった。

 指定された場所は左右を森に囲まれた空き地だった。

 そこには、貴族らしき人物などはおらず、荒くれ者といった風情の武装した男たちが数十人も待ち構えていた。

「あなたたちは……?」

 どう見ても剣呑な雰囲気の男たちに、エミリアは流石に警戒して身構えたが、それは正面の男たちに気を取られたという事でもあった。

「いただき!」

 以前、王都でフェルトに輝石を奪われた時の再現だった。横手の森から飛び出した小男にエミリアはパックが眠っている結晶のペンダントを奪い取られた。

 小男の速度はフェルトより劣っており、もしエミリアが万全の精神状態なら対応する事は可能だっただろう。しかしエミリアは最悪に近い形での王選開始とスバルとの仲違いで自分で思ってた以上に精神的に疲弊していた。

「待って! 返して!」

 すぐにエミリアは精霊術で氷の矢を放ったが、男はすぐに森の中に逃げ込んで森の木を盾にして氷の矢をしのぐと、そのまま森の奥へと逃れた。

 追いかけようとしたエミリアに、周囲の武装した男たちが襲い掛かってきた。  

「この! 邪魔しないで!」

 エミリアはパック無しでも、優れた身体能力を持ち、微精霊の力を借りた精霊術を使える。

 振り下ろされた刃を回避して、拳で、蹴りで反撃し、体格で勝る男たちを次々と打ち倒した。

 飛来してきたボウガンの矢を素手で掴んで受け止め、逆に氷の矢を放って反撃した。

「なんだ、コイツの強さは!」

 男たちはエミリアの想像以上の強さに驚きの声を上げた。

「今すぐパックを返しなさい。そうすれば許してはあげないけど、手加減はしてあげるわよ」 

 エミリアは家族を連れ去られた怒りを滲ませた厳しい表情で、それでも降伏勧告に近い言葉を放つ。

「けっ。できれば、この手は使いたくなかったんだがな。おいっ!」

 男たちのリーダーらしき者が合図をすると、手下らしき男が眠っている男の子を運んできた。手足を縛られた五~六歳くらいの幼児だった。

「おら。起きろ、ガキ!」

「……え? ……ふ、ふええええ! うわああああん! お母さんっ~!!」 

 目が覚めたら、いきなり見知らぬ男に刃物を突き付けられているという状況に、男の子は大声で泣き喚いた。

「あ、あなたたち、どういうつもり!? その子から離れて!」

「お前の方こそ、このガキを無事に家に帰してほしいのなら、これ以上の抵抗はやめるんだな! それとも冷酷なハーフエルフさんは見ず知らずの子供の命なんぞ、どうでもいいのか?」

「そんなこと……!」

 動揺するエミリアの後頭部に、いつの間にか背後に回り込んでた男の一人が剣の柄を打ち下ろした。

「うぐっ!」

 よろめいたエミリアに男たちは殺到した。

 エミリアの銀色の髪を引っ張り、美しい顔を殴り、腹に蹴りを入れ、両手を縄で後ろ手に縛りあげた。

 むろん、両手が使えなくても、精霊術は使えるが、それは子供を人質にされて封じられている。

 泣きわめく子供の声がエミリアの胸を抉った。

「あなたたち……そんな小さい子供に酷い事をして……恥ずかしくないの?」

「うるせえ! お前が抵抗するから悪いんだよ! お前が最初から大人しくしてれば、このガキは悪い夢を見たってだけで済んで家に帰れたんだ」

 傷ついた顔に凛とした怒りの炎を宿したエミリアの問いに、男たちのリーダーは自分勝手な理屈を振りかざす。

「でも兄貴、本当にいいんですか? ハーフエルフだけならともかく、村のガキまで誘拐しちまって……」

「いいんだよ! なにせ、こっちは貴族様が後ろ盾なんだ! このくらいの事、どうとでも揉み消してくださるさ!」

「貴族って……じゃあ……」

 男たちの会話に、世間知らずでお人好しのエミリアも真実を理解した。

 エミリアを排除したい貴族が、何らかの手段でレムに代筆させた書状を使い、エミリアをここに誘き出し、男たちに襲わせたのだと。

「……どうして……!」

 エミリアは涙の滲んだ声を漏らした。

「どうしてよ!? 私に気に入らないことがあるなら、私に直接言えばいいじゃない! レムやその子供を巻き込んで、こんな酷い事をして……どうしてなのよ!?」

 エミリアは、血を吐きながら訴えるかのような悲痛な問いを投げかけた。しかし、それは男たちの心には響かなかった。

「へっ、知るかよ。文句なら半魔の分際で王選に参加した自分に言いな」

 そう吐き捨てた男たちのリーダーは、改めてエミリアの顔と体をまじまじと眺めた。

「へえ。半魔とはいえ、顔と体は一級品じゃねぇか。こいつはいい。これだけ手こずらされた駄賃代わりだ。たっぷり遊ばせてもらおうか」

「遊ぶ……?」

 性的な知識が五歳児の頃で止まっているエミリアは、男の比喩が理解できず、「こんな時に何を言ってるのだろう?」と困惑した。

 そんなエミリアの白い服を男たちの剣が切り裂き、男たちの手でスカートや下着が剥ぎ取られる。

「きゃあ! な、なにをするの……?」

 エミリアは悲鳴を上げ、怯えと困惑の声を漏らした。

 性的な知識がほぼ皆無であるため、一般の女性よりも性的な羞恥心が薄いエミリアだが、流石に見知らぬ男たちに裸を見られても平気なわけではない。

「楽しい思いをさせてやるよ!」

 男たちのリーダーは、エミリアの大きくて形も良い双丘を揉みしだいた。

「いやっ! やめて!」

 男に胸を触れられることの意味を理解できずとも、本能的な嫌悪感でエミリアは悲鳴を上げた。

 そこに他の男たちも手を伸ばしてきた。

 男たちは、エミリアの太ももを、腋を、尻を撫で回し、女の花弁を弄び、首筋や顔を舐め、銀色の髪の臭いを嗅いだ。

 エミリアには男たちが何が楽しくて、そんな事をするのかまるで理解できない。ただ本能的な嫌悪感と恐怖、そして未知の感覚に体が震えた。

「そろそろ、いただいてやるか」

 男たちのリーダーはエミリアの両足を掴んで引き寄せると、その女の花弁に自分の男性器を当てがった。

「え?」

 状況が理解できないエミリアに、男は容赦しなかった。

 男の男性器がエミリアの処女膜を貫いた。

「いやああああああ! 痛い! 痛いよぉ!!」

 破瓜の痛みと生理的な嫌悪感にエミリアは子供のように泣きじゃくった。

「安心しな。すぐに気持ちよくなるからよ」

 言いながら、男はエミリアの膣内を突きまくった。

「いやああああ! やめて! 痛い! 痛いの! いやっ! いやああああああ!!」

 エミリアは泣き叫んだが、男の腰の動きが止まる事はなかった。

「いやだ! パック、助けて! いやああああああ!」

 体の中を異物で打たれる痛みと恐怖と嫌悪感、そして未知の感覚にエミリアは悲鳴を上げた。

「こんなのが……気持ちよくなるわけない……。……もう、いや……ああっ! いや! 助けて、パック!」

 激しく膣内を突かれ、銀髪と巨乳を揺らしながら、エミリアはこの場にいない契約精霊に助けを求めた。

「いやあああああ! パック! 助けて、パック!」

 いくら助けを求めても、彼女にとって唯一の家族と言うべき大精霊は姿を見せない。 

 男たちの暴虐は止まらず、エミリアの美しい体を蹂躙し続けた。「

「いやああああ! やめて! お願いだから、もうやめて!!」

 エミリアの泣き叫ぶ声は虚しく響いた。

 

(また約束を破ったから罰が当たったんだ)

 幼い日にも、自分は大切な約束を破った。

 その時の記憶の多くが空白に包まれているが、自分が約束を破ったせいで取り返しがつかないことになったのだという事は確信と共に覚えている。

 なのに、自分はまた――。

(ごめんなさい……フォルトナ母様……)

 

「いやあああああ! やめて! もう、やめて!!」

 エミリアの懇願は男たちに届かず、むしろエミリアの泣き叫ぶ顔と声を肴にさらに快楽を求めてエミリアの体を嬲った。

「そら、そろそろ中に出してやる」

「え? 出すって、なにを……?」

 困惑するエミリアに、男たちのリーダーは醜悪な笑みを向けた。

「決まってるだろ、精液だよ。ガキの素だ。お前は俺のガキを孕むんだよ」

「え……? 子供ってチューでできるんじゃ……?」

「は。本気で言ってるのかよ。こいつはおもしれぇ! じゃあ、今からお前の体に真実ってやつを刻んでやるよ」

「……いや! やめて! お願いだから、やめて! やめてええええぇぇぇぇぇぇ!!」

 エミリアの拒絶の声は意味をなさず、エミリアの中に熱くおぞましい体液が流し込まれた。

「……あ……いや……あ……パック……スバル……」

 愕然としながら涙を流すエミリアを見下ろしながら、男は満足げに笑った。

「へへへ。思ってた以上に最高の体だ。こいつは一回犯しただけじゃ収まらねぇや」

 男たちのリーダーはエミリアの長く美しい銀色の髪を掴んだ。

「場所を変えようか。お前にはこれからも楽しませてもらうぜ。依頼主のお望みはお前の排除だからな。俺たちの性奴隷にするのでも構わねぇだろ」

「い、いや! やめて!」

 エミリアのマナが強烈な冷気に変化しかける。

「やめろ! このガキがどうなってもいいのか!」

「ひっ……ああ……」

「う……」

 刃を向けられて、怯えながら涙を流す男の子の姿に、エミリアから放たれかけてた強烈な冷気は霧散する。

「脅かしやがって……。おい、そのガキも一緒に連れてくぞ」

「へい。へへ、このガキも可哀想に。半魔風情が王選に出たばかりにとばっちりだな」

「やめて! 私はなんでもするから! あなたたちに逆らわないから! だから、その子は家族の所に帰してあげて!」

 エミリアはそう懇願したが、たった今エミリアの秘めた力の一端を感じたばかりの男たちが人質を手放すわけがなかった。

 そうしてエミリアは男たちの隠れ家に連れ去られ、陵辱の日々が始まった。

 

「いやあああああ! やめて! いやだ! パック! スバル!」

 四つん這いにされ、背後から男性器で貫かれて膣内を突かれまくり、エミリアの豊満な乳房が淫らに揺れ動いた。

 涙を零しながら悲鳴を上げるエミリアに男たちは容赦しなかった。

「そろそろ中に出すぞ。

「やめて! お願いだから、やめて! いやあああああああ!!」

 好きでもない男の子供の素を流し込まれた嫌悪感と忌避感とおぞましさと絶望で吐き気がする一方で、エミリアは今まで感じた事がない未知の感覚を感じていた。

 それが性的な快楽だということも理解できまいまま、次の男がエミリアの中に男性器を打ち込んでくる。

「いやあああああ! 誰か! 助けて! パック!!」

「へへ。体は最高だし、泣き顔も声も唆るしゃねぇか」

 男は楽しそうに笑いながら、エミリアの体を蹂躙した。

「いやあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!」

 エミリアの泣き叫ぶ声は闇の中に虚しく消えた。

 

 ――数日後。

 

「いやあああああああああ!!」

 もう合計で何十度目かわからないアルダープの中出しに、レムは悲痛に絶叫した。

「ふふ。そちの体は本当に素晴らしいな。どれだけ犯しても飽きぬわ」

 アルダープはそんな少しも嬉しくない賞賛の言葉をかけた。

「そら、もう一度だ」

「いやです! もう、やめてください!」

 スバルを守るためであり、エミリアを裏切った罰だと思って耐えてきたレムだったが、アルダープの数日に渡る苛烈な陵辱の日々に、つい弱音が口から漏れた。

「スバルとやらの命はいらんのか? お前はもうわしのモノなのだ。諦めろ」

 レムの青い髪を乱暴に掴んで引き寄せ、嗜虐芯に満ちた醜い笑みを浮かべるアルダープ。

「フーラ」

 次の瞬間、風の刃がレムの髪を掴んだアルダープの腕を切り裂いた。返り血がペットのシーツを汚す。

「うぎゃあああああああ!」

 アルダープは痛みと出血にのたうち回った。腕の傷は切断には至っていないが、それなりに深く、荒事の経験のないアルダープにとっては腕を切断されたと錯覚する程の激痛と衝撃だった。

「汚物が。ラムの可愛いレムに汚い手で触らないで」

「姉様!」

「レム。来るのが遅れて、ごめんなさい」

 アルダープの寝室に音もなく現れたのはレムの姉のラムだった。

 王都に到着したラムは、王都の住民から情報を集めるのはもちろん、レムとの共感覚、そして『千里眼』によって、レムの行方を探した。

 そして、ようやくアルダープの屋敷にまでたどり着いたのだ。

 レムに謝罪をしたラムは、愛する妹を嬲った男に冷徹な視線を向けた。

「バルス――ナツキ・スバルはどこ?」

 先ほどのアルダープの言葉だけで状況を理解したのか、ラムはそう問い質す。

「き、きさま! ……こ、このわしに……こんな事をして、どうなるかわかって――」

「フーラ」

「ぎゃああああああ!」

 ラムの放った風の刃は今度はアルダープの足を切り裂いた。

「もう一度だけ聞くわ。ナツキ・スバルはどこ? 答えないなら次は首よ。今のラムに慈悲を期待しない事ね」

 ラムの桃色の瞳に宿る静かな憤怒に、アルダープは一瞬、傷の痛みも忘れて震えあがった。

 

 アルダープからスバルの監禁されてる場所を聞き出したラムとレムは、拷問されて傷ついたスバルを救出し、王都を脱出した。

「ごめんなさい、スバルくん! ごめんなさい、姉様! ごめんなさい、エミリア様! 全部レムのせいです!」

「悪いのは、あの汚物よ。レムが気に病む事なんて一つもないわ」

 自分を責めるレムを、ラムはそう慰めた。そして二人はエミリアを救うために、ロズワール邸に向かった。

 

 しかし、二人がロズワール邸に到着した時には、全ては取り返しがつかない形で終わっていた。

 レムを助けるために角の無い体でありながら不眠不休で王都に来たラムは、帰りの途上で力尽き、休憩とマナの補充が必要だった

 さらに『白鯨』のせいでリーファス街道が使えず、回り道するしかなかった。

 そうして数日かけて帰還したロズワール邸は無惨な有様だった。

 ラムがロズワール邸を出た数日後に、魔女教徒たちがハーフエルフのエミリアを探し求めてロズワール邸とその膝元のアーラム村を襲撃したのだ。

 ラムの手紙により、ロズワール邸に向かってたフレデリカは運よく無事でレムたちと合流することができた。

 しかし、村は全滅し、屋敷は荒らされ尽くし、エミリアの居場所を探す手がかりなど残っていなかった。

 さらに、この失態と後押ししていたエミリアの行方不明でロズワールは失脚し、辺境伯の地位を失った。

 ラムは貴族であるアルダープに重傷を負わせた事で指名手配をかけられた。

 クルシュが消え、ロズワールが失脚して後ろ盾を失った現状では、レムがどれだけ必死に真実を証言しても、貴族のアルダープたち相手には十分な証拠にはならなかった。

 その後、レム、ラム、スバルはロズワールによって『聖域』に匿われた。フレデリカも一緒に数年ぶりに『聖域』に戻った。

「たとえ『終わり』が確定した世界でも、きみたちを巻き込んだ事への最低限の責任は取るべきだろうかーぁらね」

 ロズワールは生気のない抜け殻のような表情で、そんなレムには意味のわからない事を告げた。

 ラムは無言で、そんなロズワールに寄り添った。

 

「ああ……うあ……うう……」

 スバルの精神状態は回復しないどころか、悪化し続けた。

 エミリアとの仲違い、度重なる拷問、アーラム村の全滅、エミリアの行方不明。

 それらはスバルの精神を深く傷つけ、彼は廃人のような有様になってしまった。

「……ごめんなさい……スバルくん……。……ごめんなさい……姉様……。ごめんなさい……エミリア様……」

 レムは、変わり果てたスバル、指名手配されたラム、行方知れずのエミリアという残酷な現実を前に涙を零した。

 それでもレムは懸命に献身的にスバルを介護したが、スバルの精神に回復の予兆は見えなかった。

 しかも、レムの体には妊娠の兆しがあった。誰の子供かは考えるまでもなく、レムの心は絶望に染まった。

 

「いやああああああああ!!」

 そして、エミリアはどことも知れぬ場所で延々と男たちに犯され続けた。

「はは。見ろよ、坊主。半魔のあの様を」

 男の一人が笑いながら、拘束されて人質にされてる男の子に馴れ馴れしく声をかけた。

 男の子の方は恐怖に震え、目に涙を浮かべ、何も応える余裕はない。

「あああああああああっ!」

 そうしてる間にエミリアは中出しされ、その場にくずおれた

「……ああ……はあ……お、お願い……もう、やめるから……王選……やめるから……もう約束を破らないから……お願いだから、もう帰して……。……パックを……返して……。……私や……その子をウチに帰して……」

 エミリアは虚ろになった紫紺の瞳から涙を流しながら、力なく懇願する。

 男たちは嗤いながら、それを無視して、エミリアの美しく豊満な体に、手を、舌を、男性器を向ける。

「いや! やめて! やだ! いやあああああああ!! ああああああああっ!!」 

 エミリアの悲痛な声は陵辱者たちと巻き込まれた子供以外には届かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――数か月後

 

「ふひひひ。まさかそちの方からわしの所に戻ってくるとわな」

 アルダープは脂肪だらけの体を震わせて楽しそうに笑った。

 ラムに傷つけられた手足はすっかり完治したようだ。貴族だけあって腕のいい治療術者に依頼できたのかもしれない。

「レムの申し出は聞いてもらえるのですか?」

 アルダープと対峙したレムは、かつて自分に陵辱の限りを尽くした男を前に怯むことなく問いかけた。

「ふひ。お前が産んだわしの子供の認知と養育、お前の姉の手配の撤回、それにスバルとか言う小僧に二度と手を出さない事だったな。それを聞き届ければ、わしの妾になると」

「エミリア様の解放もです! あなたたちはエミリア様を王選から脱落させたかったのでしょう? なら、それはもう叶ったはずです。もうエミリア様を自由にしてもいいでしょう!?」

「う~ん。あの半魔がそんなに心配か?」

 むろん、エミリアに対する心配も罪悪感も贖罪の気持ちもある。

 その上で、一番の理由はエミリアなら未だに廃人のような状態から回復しないスバルの心の傷を癒せるかもしれないと思ったからだ。

 エミリアがすでに命を奪われてる可能性もあったが、未だにエミリアの遺体が見つかっていないこと、アルダープのような小心者に仮にも王選候補者の一人であるエミリアを殺す度胸はないと踏んでの交渉だった。

「ふふん。心配せんでも、あの半魔なら解放などしなくても毎日幸せそうにしておるぞ」

「……どういう意味ですか?」 

 意味ありげに笑うアルダープに、レムは眉をひそめた。

 

「ああっ❤ ふあああ❤ ああ❤ ふわあああああ❤❤」

 エミリアは以前の彼女を知る者ならば信じられないような淫らな喘ぎ声を上げていた。

「ふう……半魔とはいえ、体は本当に一級品だな」

「それに従順だし、反応もいい」

「半年以上も荒くれ者どもに嬲られ続けてましたからな。今や完全な性奴隷ですよ」

 エミリアを犯しているのは、アルダープと共にエミリア排除に参加した貴族たちだった。

 彼らは自分たちが雇った男たちがエミリアを始末せずに性奴隷にしてる事を知り、エミリアの事が外部に漏れるのを恐れて、すぐさま彼らを呼び寄せた。

 そして、その時にはエミリアはすでに快楽を貪る事しか考えられない程に堕ちていた。

「ふあああああ❤ 気持ちいい❤ 気持ちいいよ❤❤」

 あるいは、それはスバルと仲違いし、パックを奪われ、ラムとの約束を破り、レムや罪のない子供を巻き込み、孤独と罪悪感の中で終わる事のない陵辱の日々を過ごしたエミリアの一種の精神的防衛反応だったのかもしれない。

 ――ちなみにエミリアへの人質として誘拐された男の子は、エミリアが正気を失った後、彼の故郷の村がエミリアを探す魔女教に滅ぼされた事もあって、カララギの奴隷商人に売り飛ばされていたが、貴族たちはさして興味を持たなかった。

「ああああああっ❤ もっと❤ もっと❤❤」

 自ら男を求めるエミリアには以前の純朴な魅力とは異なる妖艶な魅力があり、美しい容姿と相まって、ハーフエルフを忌み嫌っていた貴族たちすら魅了した。

 こうして、エミリアは新しい主となった貴族たちの元で、毎日のように、嬲られ、犯され、男性器を舐めさせられ、それらに一切抵抗せずに快楽を貪った。

「ああああああああああっ❤❤❤」

 自分を陥れた貴族たちの男性器で子宮を突きまくられ、エミリアは蕩け切った顔で、快楽に染まりきった声を上げた。

 

「そ、そんな……」

 エミリアの現状を聞かされ、レムは愕然と立ち尽くした。

 それではスバルが愛したエミリアは、もういないも同然ではないか。

「安心しろ。お前も同じになるまで犯し尽くしてやる」

 アルダープに肩を叩かれ、レムはビクリと震えた。

「半魔は他の同志も楽しんでるゆえ、わしの一存では決められんが、それ以外の約束は守ってやる。だが、その代わり、その体は徹底的に味わい尽くしてやるぞ。なにせわしをあんな目に遭わせた姉の分も楽しませてもらうのだからな」

 アルダープは色欲と支配欲、それにラムへの恨みに染まった悪辣な笑みを浮かべ、醜悪な舌なめずりをした。

 

「ふわああああああ❤❤ 素敵❤❤ ああっ❤❤ 気持ちいいよ❤❤❤」

 

「いやあああああ! ふわあああああ! あああああああっ!!」

 

 エミリアとレムは、それぞれ異なる場所で貴族たちの慰み者となった。

 かつての真っ直ぐな眼をした王選候補者のハーフエルフは、もはや見る影もない性奴隷に堕ち、一途な鬼族の少女は、その愛を踏み躙られ体を蹂躙された。

 

「ねえ、次は?❤ 次は誰が私を気持ちよくしてくれるの❤❤」

「ふん、まったく淫乱な半魔だ。今度は私が躾けてやる」

 貴族の一人が男性器をエミリアに挿入する。

「ふわああああああ❤❤❤」

 エミリアは快楽に染まりきった声を上げ、淫らに胸を揺らし、愛液を垂れ流した。

 

「うう……ごめんなさい……ああああああああっ!」

「今さら謝っても遅いわ。そら、もっと腰を動かさんか」

 アルダープは乱暴にレムの子宮を突きまくった。

(スバルくん……エミリア様……姉様……みんな……ごめんさない……)

 レムは犯されるがままに体を揺らしながら、心の中で謝罪し続けた。

 

 二人の少女は貴族たちの欲望の中で、いつ果てるともなく犯され続けた。

 いずれ魔女教徒がエミリアを探し出すのか、それともこのまま陵辱の日々がいつまでも続くのか、いずれにしろ彼女たちにはもう未来はなかった。




バッドエンド第八弾終了です。
最期まで読んでくれて、ありがとうございます。

書いてる内に、思ったより長くなってしまい、申し訳ありません。
次回はもう少し短くまとめられるように努力します。

勘のいい人はお察しでしょうが、今作のオリジナル貴族のアルダープ子爵は、この素晴らしい世界に祝福を!のアレクセイ・バーネス・アルダープが元ネタです。

奇しくも二話連続で、スバルが人質&精神崩壊ですが、筆者は別にスバルに悪意があるわけではありません。
むしろスバルは大好きな主人公です。
しかし、寝取られバッドエンド集なので、スバルの『死に戻り』を封じておかなければならないので、こうなりました。

ちなみにスバルが精神崩壊を起こしたのは、ラムとレムに救出された後、自害して『死に戻り』をしても、ラムとレムに救出されたところまでしか巻き戻れず、エミリアやアーラム村を救うのが不可能だったからです。

実際には、アーラム村はともかく、エミリアの方は『死に戻り』があれば、実質、時間無制限なのだから探し出すことは可能だし、レムとラムとフレデリカがいれば(なんならガーフも味方にできれば)救出は十分に可能でした。
しかし、3章前半当時のスバルが、あれだけの目に遭っては、そんな精神力は残っていませんでした。

他の回に比べて、エミリアの心が弱い感じなのも、3章前半の頃だからです
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