リゼロEx 寝取られバッドエンド あり得たかもしれない悲劇と陵辱 作:[email protected]
以前コメントで希望があったペテルギウスが竿役の話に挑戦します。
スバルが介入しなかった世界では、クルシュ陣営は『白鯨』に敗北して壊滅し、クルシュも消滅します。
この作品の世界では、パンドラにけしかけられたペテルギウスが、クルシュを捕えて、新たな『指先』を産む母体とするために、陵辱するという内容です。
エミリア陣営の話は前回もやったばかりなので、とりあえず今回はクルシュが被害者で行く事にしました。
記憶のあるクルシュが被害者をヤれる機会がここしかないのもあります。
あと原作では一度も顔を合せなかったクルシュとペテルギウスの絡みを書いてみたくなりました。
お楽しみいただけたら幸いです。
「……う……あ……くふぅ……はあ……」
おぞましい感触と感じたくもない忌まわしい快感に、クルシュは凛々しく美しい顔を歪めた。
鎧も衣服も剥ぎ取られて、今は亡き想い人にも見せた事のない全裸を晒され、誰にも触れさせた事のない乳房や女の花弁を嬲られ、クルシュは屈辱と嫌悪感に顔を歪めた。
「くうぅぅぅ……ふぅ……ああ……ぐぅ……ああっ‥‥…!」
だが、それとは裏腹に、クルシュの美しい口からは、艶やかな喘ぎ声が漏れていた。
「……ふあ……くあ……うぅ……ああ……」
クルシュは自分の口から洩れる淫らな声を抑え込もうと奥歯を嚙み締めたが、それでも完全には喘ぎ声を殺す事は出来なかった。
「ふあ……くっ……ああ……ああああっ……」
クルシュの体は戦士として鍛えられ、それでいて女性的で起伏に富んでいて、特に胸は巨乳と言っていいくらい立派で形も良い。
その体は不可視の手によって空中に拘束され、乳房、腋、へそ、太もも、尻、女の花弁を愛撫さていた。
何も知らぬ者が見たら、全裸のクルシュが空中に磔にされ、その巨乳がひとりでに揺れ動いてるという、そんな奇妙で淫靡な光景に見えるだろう。
「くぅ……あ……はあ……ぐぅぅ……ああああ……う、あああああっ……!」
全身を愛撫され、クルシュの体は徐々に昂り、美しい肌は赤く染まり、股間が愛液で濡れ、それでもクルシュは望まぬ快楽に懸命に抗い、必死に自分の声を殺そうとした。
しかし、クルシュの強靭な意思を以てしても、湧き上がる快楽の声は徐々に抑えきれなくなっていった
「――殿下! フーリエ殿下!!」
クルシュは自分を奮い立たせるように、あるいは縋るように、もうこの世にいない愛する人の名を叫んだ。
クルシュはルグニカ王国の名門貴族カルステン家の当主であり、王選候補者の一人でもある。
男装を好み、兵の指揮能力に長けてるだけでなく、自らも剣を抜いて前線で戦う。その実力も『最優の騎士』の異名を持つユリウスに匹敵する程であり、『戦乙女』の異名で称えられていた。
そんなクルシュが王選が開始される以前から進めていた計画――それは三大魔獣の一角『白鯨』の討伐計画であった。
それは妻の仇討ちを望む『剣鬼』ヴィルヘルムとの約定を果たすためであり、これまで多くの人々の命や『存在』すらをも消し去った災厄を討つというクルシュの正義感と貴族としての使命感、そして王選における大きな第一歩とするためのものでもあった。
400年以上も世界中で被害を出していた恐るべき三大魔獣、その一角を討ち取れば、多くの貴族や民衆の支持を得られるだろう。
王選を制し、新たな王になり、この国を――神龍ボルカニカとの盟約に頼り切っているルグニカ王国を変革する。
それがクルシュの、この世を去った愛する人への誓いであった。
クルシュやヴィルヘルムを筆頭にした精鋭たちは『白鯨』と互角以上に渡り合っていた。
特にヴィルヘルムの戦いぶりは、まさに鬼気迫る勢いだった。
愛剣一本で『白鯨』の巨体を切り刻んでいく、その超人的な戦いぶりは、彼が老いてなお、『剣鬼』と呼ばれるに相応しい剣士である事を証明した。
ヴィルヘルムの活躍もあって、少なくない犠牲を出しながらも、クルシュたちは徐々に『白鯨』を追い詰めつつあった。
しかし、突如、信じがたい事が起きた。霧の中で『白鯨』が三体に増えたのだ。
『白鯨』が複数存在するなど今まで聞いたこともない話だった。
幻影でも偽物でもない。間違いなく三体ともが『白鯨』であった。
新たなに増えた『白鯨』の不意打ちでヴィルヘルムが倒された時点で勝敗は決していた。
一体でも恐るべき怪物が三体に増え、こちらの最大戦力が――生きた伝説の『剣鬼』が――倒されたのだ。
クルシュでさえ、一瞬だが茫然自失となったのだ。他の将兵の混乱や絶望の深さはどれ程だったか。
それは彼らの心から、『白鯨』を討ち取るという正義や大義、あるいは『白鯨』への恨みや憎しみ、それさえ吹き飛ばし、恐慌状態に陥らせる程のものだった。
我に返ったクルシュが必死に声を張り上げて兵たちを鼓舞し、士気を取り戻そうとしたが無意味だった。
クルシュの統率力に問題があったわけではない。それ程までに、その場を覆った恐怖と絶望が大きすぎたのだ。
せめて他にも兵力がいれば、そして『白鯨』の絶望を吹き飛ばす何らかの要因があれば別だったかもしれないが、そんな都合のいい存在はこの場にいなかった。
恐慌状態の兵たちに『白鯨』は容赦なく襲い掛かり、虐殺が始まった。
「――これが……私の結末だというのか……」
クルシュは手にした愛剣を、剣の柄を握り潰さんばかりに強く握りしめた。
兵が恐慌状態になった後もクルシュは懸命に戦った。
必殺の『百人一太刀』を放ち、『白鯨』に傷を負わせ、奮戦した。
しかし、いかに『戦乙女』といえど、たった一人で三体の『白鯨』を相手に勝ち目などあるはずがなかった。
食い止める事さえも無理であり、クルシュの覚悟を嘲笑うように三体の『白鯨』は彼女が率いた兵たちを、その巨体で押し潰し、食らい、あるいは『消滅の霧』で消し去った。
無力感と恐怖と絶望がクルシュを襲い、鎧を纏った体と紐で一つにまとめてる長い緑色の髪が小刻みに震えた。
だが、クルシュはその無力感も恐怖も絶望も振り払い、顔を上げて、はるか上空を泳ぎながら、クルシュを嘲笑うように見下ろす三体の『白鯨』を睨みつけた。
「ここで終わるのだとしても、ただでは死なん! 王国のため! 貴様らに殺され、あるいは消された者たちのため! せめて貴様らの内の一体だけでも討ち取ってくれる!」
宣言しながら、クルシュは胸の内で愛するフーリエ殿下、そして長年に渡って自分を支えてくれた忠臣であり親友のフェリスの事を想う。
(申し訳ありません、フーリエ殿下。私はあなたへの誓いを果たせそうにありません。フェリス、せめてお前だけでも生き残ってくれ)
フェリスは治療役として後方に待機させていたのが幸いして、『白鯨』の魔手にかかっていない。せめて彼だけでも無事に生還する事を願いつつ、クルシュは剣を構えた。その時だった――。
「あぁ――素晴らしいデス!」
場違いな賞賛の声が上がった。
クルシュが振り返ると、そこにはいつの間にか一人の男が立っていた。
見覚えのない顔だった。騎士の制服も、鎧すらも纏っていない黒装束の男だった。
クルシュが率いた『白鯨』討伐隊の者ではないのは明白だった。
「なんと強き意思! 気高き信念! 死を前にしても己の使命を果たそうとする勤勉なる生き様! ああああああ、脳が震える!!」
狂気に濁った眼で、両手を広げながら男は声高にクルシュを賞賛した。だが、当然ながら、こんな得体の知れない男の賞賛に喜びなど感じるはずもない。
「……貴様、いったい何者だ?」
クルシュは上空の『白鯨』を警戒しつつも、男に問いかけた。
「ワタシは魔女教、大罪司教――『怠惰』担当、ペテルギウス・ロマネコンティ……デス!」
大仰に腰を曲げて一礼し、そう名乗りを上げると、男はケタケタと笑った。
「……怠惰の……大罪司教……!」
嫉妬の魔女を信仰し、世界中を荒らし回っている魔女教。大罪司教はその幹部だ。
その中でも『怠惰』の大罪司教は、『強欲』の大罪司教と並んで、特に多くの被害を出しており、謎の多い大罪司教の中でも知れ渡っている。
「王国の敵……そして多くの無辜の民を殺めてきた忌むべき大罪司教! この場で討ち取る!」
クルシュは差し違える覚悟でペテルギウスに向かって剣を構えた。
「おおっ! なんと勇敢なのデスか! ならば、我が『怠惰』なる権能を以て全力でお答えするのデス!」
ペテルギウスの体から何かが伸びてきたのを感じた。それも何本もだ。
クルシュは不可視のソレを剣で斬り払った。
「なんと! 我が『見えざる手』を!?」
「……なるほど、不可視の手か。『怠惰』の大罪司教は被害情報の多さの割には攻撃手段が不明と聞いていたが、そういうことだったのか」
納得したようにつぶやきつつ、クルシュは剣を構え直す。
「だが、生憎だな。私の『風見の加護』は風の流れを読める。不可視であろうと空を切って動く以上は、私には見えているも同じだ」
クルシュの閃光のような剣閃は、迫る『見えざる手』を次々と斬り払う。クルシュの後ろに回り込み、背後から襲おうとした『見えざる手』もあったが、クルシュは振り向きざまに斬り払った。
「おおっ! なんたる勤勉なる剣の冴え! いいえ、それだけではない! ワタシにはわかる! あなたもまた、その胸に愛を宿している! 愛に憑かれ、愛のために生き、愛のために戦う! 愛の信徒なのデスね!!」
「ほざくな、狂人」
自分のフーリエ殿下への想いを汚された気分がして、クルシュは吐き捨てた。
おぞましい事に、ペテルギウスは本心からクルシュに感動し称えているのが、『風見の加護』で風の動きだけでなく、そこに流れてる人の感情も読み取れるクルシュにはわかった。
「狂人! 実に正しき認識デス! そう、ワタシは愛に狂っているのデス! 愛に、愛に、愛に、愛に、愛あいあいあいあいあいあいあいいいいいぃぃぃぃっ!!」
目を剥き、舌を伸ばし、背筋をそらしてペテルギウスが頭を掻き毟る。
その見るに堪えない狂態に、もはや何も言う気が起こらず、クルシュは自分の愛剣にマナと剣気を集中させる。
「消えろ、大罪司教!」
クルシュの風の魔法と剣技を合わせた見えない斬撃――『百人一太刀』。はるか上空を泳ぐ『白鯨』の巨大にさえ傷を負わせた超射程の超級斬撃だ。
その一撃は『白鯨』とは比較にならない程の矮躯のペテルギウスの胴体を斜め上から両断した。
「――おお……なんという勤勉なる一撃……!」
感嘆の声を漏らしながら、ペテルギウスの胴体の上半分が地に落ち――。
その寸前で、狂気に満ちた笑顔をクルシュに向けると、その直後に爆発した。
「くっ……」
クルシュは咄嗟に身を低くし、顔の前に腕をかざして、防御態勢を取った。
「自爆……? 火の魔鉱石を使ったか、それとも自爆のための特殊な術式でも刻んでいたのか……」
爆風が周囲の風をかき乱す。だが、距離があったのが幸いして、クルシュは無傷で済んだ。
「狂人に相応しい最後だ。あとは――」
命尽きるまで凶悪な魔獣に挑む覚悟で剣を握る手に力を込め――。
直後に、背後から不可視の腕が、クルシュの剣を持つ手にまとわりつき、クルシュが反応するより速く、恐るべき握力でクルシュの手の甲の骨を握り潰した。
「ぐあああああああ!!」
不意打ちだった事もあり、さすがのクルシュも悲痛な苦鳴を上げて、剣を取り落として膝をついた。
「風で『見えざる手』を感じているなら、風が乱れれば『見えざる手』を見失うのが道理なのデス」
背後からの声に、クルシュは痛みを堪えて振り返った。
霧の奥から一人の男が現れた。漆黒の修道服を纏い、緑色の髪を短く切りそろえた、痩せた顔色の悪い男だった。おぞましい狂気に満ちた眼はクルシュに既視感を感じさせた。
「ワタシは魔女教、大罪司教――『怠惰』担当、ペテルギウス・ロマネコンティ……デス!」
先ほどの男――今さっきクルシュに体を両断され、自爆して果てたはずの男――と同じように、ケタケタと笑いながら、そう名乗った。
「……バカな……『白鯨』と同様に、『怠惰』の大罪司教も複数いたとでもいうのか……?」
「先ほどの者は我が『指先』。ワタシの意思と力の一部を貸し与えていたのデス」
愕然とするクルシュの疑問に、ペテルギウスは大きく首をかしげながら答えた。
「目の前の敵を倒したからと言って、それで油断して隙を見せるとは――アナタ、『怠惰』デスね」
『指先』による陽動にまんまとかかって、無様に膝をついたクルシュを、ペテルギウスは嗤う。
「くっ……」
クルシュは怒りと悔しさに歯噛みするが、その闘志は未だ尽きていなかった。剣が握れないのならと風の魔法で戦闘を続行しようとする。
手の甲を砕かれた激痛に耐えて魔法に必要な精神集中を果たしたクルシュの精神力は尋常なモノではない。
しかし、クルシュの放った風の刃をペテルギウスは数本の『見えざる手』を盾にして防ぎ、逆に十本以上の『見えざる手』でクルシュの全身を捕えた。
「うあああああああ!」
『見えざる手』は不意を突いたとはいえクルシュの手の甲を容易く握り潰した程の力だ。クルシュの体を軽々と宙に持ち上げた。
負傷し、疲弊したクルシュには『見えざる手』を振りほどく事など不可能であった。抵抗しようとしても、鉄の鎧すらきしませて握り潰す握力で全身を圧迫され激痛を与えられた。
――こうして『戦乙女』クルシュ・カルステンは、人知れず、『怠惰』の大罪司教ペテルギウス・ロマネコンティの手に落ちた。
「感謝するのデス、パンドラ様。あなたにお教えいただいた通りの人物を発見し、捕えることに成功したのデス」
「お気になさらなくてよいのですよ、ロマネコンティ司教。私が彼女を見つけたのは偶然でした。『白鯨』に消滅させるには惜しい人物でしたので」
「では、ワタシは予定通りに」
「はい。これも尊き愛の試練です」
「うっ……」
目を覚ました時、クルシュは見覚えのない場所にいた。
どうやら、どこかの洞窟の中のようだ
そこで彼女は空中に磔にされていた。鎧も、その下に纏っていた男性の軍服のような服装も下着も全て剥ぎ取られ、一糸まとわぬ姿でだ。
「くっ……」
一般人や並の貴族の婦女子のように悲鳴を上げる事はしなかったが、それでも恥辱と屈辱で顔を赤くし歯噛みした。
「おおっ、これはこれは。お目覚めですか」
クルシュを空中に磔にした張本人、『見えざる手』の使い手、大罪司教ペテルギウスはわざとらしいくらいに大仰な動作で喜びを表現した。
「……私をどうするつもりだ?」
クルシュとて、この状況が何を意味するのが理解できない程にバカでも子供でもない。それでも強靭な精神力で平静な態度を維持していた。
「ワタシの『指先』になれる者には条件が必要なのデス。条件というよりも、ある種の才能デス」
「……なに?」
クルシュは眉をひそめたが、ペテルギウスは構わずに語り続ける。
「我が忠実なる僕にして、大切な現身。しかし、あなたに一人を討たれ、これから挑む試練でも、さらなる犠牲が出ると予想されるのです。そこで新たな『指先』の補充が必要なのデス」
そう語り、ペテルギウスは全裸のクルシュに視線を向ける。そこにあるのは色欲ではなく、狂気と歪つな使命感だった。
「……貴様」
ペテルギウスの言わんとすることを察してクルシュの背筋に悪寒が走った。
「あるお方が、親切に、丁寧に、優しく、温かく、ありがたく、教えてくださったのデス。あなたは新たな『指先』を産む母体として非常に適しているのデス」
と、ペテルギウスは自分自身の胸に手を当てる。
「あなたを母体に新たな質の良い『指先』がこの世に産まれてくるのデス! その者たちも魔女の寵愛を受けるために勤勉に役割を果たすのデス! ああっ、なんと素晴らしい! 脳が震える!!」
一人で感激し、髪を搔きむしりながら、体をのけぞらせるペテルギウス。
しかし、クルシュにとっては悪夢としか言いようがない話だ。
クルシュとて貴族の女に生まれたからには、もうこの世にいない想い人以外の男性と結ばれ、その人物の子供を産む日が来るであろうことは覚悟して受け入れていた。
また女の身で剣を取って戦場に出る以上、もし敗北すれば場合や相手によっては女としての尊厳を砕かれるような辱めを受ける事があり得るのも。むろん、不埒な輩などに後れを取る気など無かったが、それでも覚悟は決めていたつもりだった。
だが、よりにもよって世界最大級の大犯罪者である大罪司教に犯され、その子供を産むなど――しかも、その子供はペテルギウスの『指先』として悪事に加担することが宿命づけられているという――冗談ではない。
「貴様から辱めを受け、貴様の子供を産まされるくらいならば……」
未練はある。後悔も無念も。だが、王国の敵に辱められ、無辜の人々を害する存在を産まされるくらいなら……。
クルシュが舌を噛み切り、自害する事を考えた時――。
「うあああああああああ!!」
その時、耳をつんざくような苦鳴が洞窟内に響き渡った。
「……この声は……!」
クルシュは思わず声の方に視線を向けた。
自分の格好とペテルギウスに気を取られて、不覚にも気づかなかったが、その場にはもう一人の人物がいた。
ペテルギウスから十数歩分ほど離れた地に倒れ伏し、白い騎士服はズタボロで見る影もなく、その背中に何本もの剣が突き刺さってる。どう見ても致命傷であり、死体にしか見えない有様だ。しかし――。
「……う……あ……クルシュ……さま……」
口から、血と共に、かすかに声が吐き出される。
茶色の髪、猫耳、美少女と見まがう程に美しく愛らしい容姿と声――。
「フェリス!」
『白鯨』との死闘の最中で生き別れたクルシュの十年来の親友であり、彼女の一の騎士でもあるルグニカ王国随一の治癒術師フェリクス・アーガイル。
「おおっ、まだ息があるとは、素晴らしい! どれほど勤勉に磨き上げて完成させた術式デスか! そうして傷つきながらも、主の名を呼ぶ! まさに、まさに、まさに、まさにぃ! 胸を打つ、忠義の使徒! 脳が震えるっ!」
ペテルギウスが独りよがりな感動の言葉を吐いた。その言葉と裏腹にペテルギウスの『見えざる手』はフェリスの背中から剣の一本を引き抜き、フェリスの手の平に突き立てた。
「があっ!」
フェリスの愛らしい口から苦鳴が上がる。
フェリスは自身の体に自動治癒の術式を刻んでおり、マナが尽きない限りは自動で治癒魔法が施される。しかし、痛みの感覚がなくなるわけではない。
「やめろ! 私の部下に、それ以上の非道は許さない!」
思わずクルシュは声を張り上げた。
「おおっ、素晴らしき主従の絆! 長い時間をかけて勤勉に築き上げてきた絆! しかし、部下に死ぬなと命じる者が、自らの命を軽んじてはいけなのデス!」
ペテルギウスの言わんとすることを察して、クルシュは顔を歪める。
回りくどい言い方をしてるが、要は「フェリスにこれ以上の手出しをされたくないなら、自害などするな」という事だ。
『指先』を囮にして、クルシュの油断を誘いつつ、風を乱した手口と言い、ペテルギウスは狂人でありながら頭が切れる。
どうすればクルシュが陵辱されてペテルギウスの子を孕まされても自害しないように仕向けられるかを理解し、フェリスを捕えていたのだ。
「くっ……!」
クルシュは奥歯が噛み砕けんばかりに歯噛みし、それでも返す言葉は出なかった。
ペテルギウスは『見えざる手』で空中に磔にしたクルシュの体を、別の数本の『見えざる手』で愛撫した。
しかも、その際に「『色欲』からの貰い物」と称する強力な媚薬をクルシュの全身に塗った。
そのせいで、体が男を求めて発情し、性的な刺激に敏感になり、おぞましい大罪司教の得体の知れない力での愛撫であるにもかかわらず、クルシュの体を快楽が貫いた。
「くうぅぅぅ……ふぅ……ああ……ぐぅ……ああっ‥‥…!」
それでもクルシュは必死に快楽に抗い、口から漏れそうになる淫らな声を必死に抑え込もうとした。
「ふあ……くっ……ああ……ああああっ……」
しかし、クルシュの強靭な意思を以てしても、湧き上がる快楽の声は徐々に抑えきれなくなっていった
「――殿下! フーリエ殿下!!」
クルシュは思わず、想い人の名前を叫んでいた。
直後にクルシュは後悔した。今は亡き愛しい人の名前を、こんな忌まわしい狂人の前で口にしてしまうなんて……。
「おおっ、素晴らしい! 屈辱と恥辱に耐え、快楽と絶望に抗いながら、この世にいない者の名を口にする! それは愛の証! 実に、実に、実に、実に、じつにぃ素晴らしい! それでこそ愛の信徒なのデス!」
「勤勉」を尊ぶだけあって、ペテルギウスはもう何年も前に、この世を去った第四王子の名前を知っていた。そしてフーリエを想うクルシュに勝手に感動している。
それだけの事がクルシュにっとっては、フーリエの存在と自分のフーリエへの想いを汚されたように不快に感じた。
「くっ……貴様のような……ふあ……くぅ……貴様のような……狂人と……く、はあ……私やフェリスの殿下への誓いを……一緒にするな!」
全身を蝕む快楽を抑え込んで、クルシュは吠えた。
しかし、当然ながら、それで怯むような大罪司教ではない。むしろ感涙すらしている。
「その気高さ! 信念! 勤勉さ! 愛、愛、愛、あい、あい、あいぃぃぃぃ!! ああっ、あなたからは必ずや優秀な『指先』が産まれるのでしょう!」
感涙にむせびながら、独りよがりな感動に浸るペテルギウス
その間も、『見えざる手』はクルシュの全員を愛撫し続ける。
胸を揉みしだかれ、腋を愛撫され、尻を撫で回され、女の花弁を嬲られた。その動きは徐々に強く激しくなっていった。
「くっ……はあ……いや……うぐっ……ふぅ……う……ああっ!」
クルシュは首を左右に振り、懸命に湧き上がる快楽に耐えようとした。しかし――。
「……ふぅ……はあ……ああ……ふああ……ああああああああっ!!」
ついにクルシュは絶頂し、その股間から愛液が流れ落ちた。
「ぐぅ…‥」
クルシュは屈辱と恥辱と自己嫌悪で顔を赤くし、美しい唇を血が滲むほどに嚙んだ。
「良い姿デス。では、そろそろ本番と行くのデス」
「…‥‥!」
ペテルギウスのその言葉にクルシュが息を飲むのと同時に、『見えざる手』はクルシュの体をペテルギウスの目の前に引き寄せた。
そしてクルシュの足を強引に開かせ、その奥の女の花弁を晒させた。
「くっ……!」
思わず「殺せ」という言葉がクルシュの口から出そうになるが、それを口にしても無意味である事はわかりきっていたし、フェリスを放って死ぬわけにはいかない。
クルシュが歯を食いしばって弱音に等しい言葉を喉の奥に押し込んでいると、ペテルギウスは黒い修道服のズボンを脱ぎ、忌まわしい男性器を晒した。
「くっ……! うう……!」
クルシュは無駄とわかっていても、ほとんど本能的に『見えざる手』を振りほどこうともがいたが無意味に終わった。
「では――」
ペテルギウスが醜悪な笑みを浮かべた。そして――。
「うああああああああっ!」
絶叫が響き渡り、『戦乙女』の純潔が散らされた。
クルシュの股から処女喪失の証の流血が零れ落ちる。
「ぐぅぅぅぅ……!」
吐き気を覚える程の激しい嫌悪感、亡きフーリエへの罪悪感、戦場では経験した事のない心身の痛みにクルシュの美しい口から苦鳴が漏れる。
ペテルギウスは、そんなクルシュの苦しみなど意に介さずに、淡々と腰を動かした。
「くあ……! ……やあ……ああっ! ……ぐぅ……ふああああ! く、あああああ!」
媚薬の効果と長時間に渡って『見えざる手』で全身を愛撫された事で、おぞましい大罪司教に陵辱されてるにも関わらず、クルシュの体は昂り、快感と快楽を感じてしまっていた。
「うああああっ! ……くっ……うぅ……ああ……ふわあああああ!」
屈辱と絶望、望まぬ快楽と自己嫌悪に、クルシュは嬌声と苦鳴が入り混じった声を上げる。
ペテルギウスの男性器がクルシュの膣内を突く度に、『見えざる手』に空中に固定されたクルシュの美しい体は震え、クルシュの巨乳は淫らに揺れ動いた。
「……ふ……あ……ふあああああ! ……う……あ……ああああ! く、はあ……ああああああっ!!」
必死に声を殺そうとしても抑えきれず、クルシュは嬌声を上げ続けた。屈辱と悔しさと恥辱で瞳に涙が浮かびそうになるのを懸命に堪える。
「ふむ、ふむ、ふむ。非常に、よろしいデス! では、そろそろ受精していただくのデス」
「なっ……ぐ……ああっ! ふあああああ! ……や……ああ……ふわあああああ!」
ペテルギウスの抽送が激しくなり、クルシュは体をのけぞらせた。
「我が魔女のため! 魔女の寵愛に報いるために! ワタシの新たな手足を生み出すのデス!」
「ああっ!……ぐ……は、あ……やめ……あああああああああっ!!」
おぞましい体液がクルシュの子宮に流し込まれ、絶望と望まぬ快感にクルシュは絶叫した。
その後もペテルギウスは何度もクルシュを犯した。
「うあああああ! く、は……あああああ! あああああっ!」
忌まわしい大罪司教に何度も中に出され、クルシュはその度に死にたい気持ちになった。
大罪司教に陵辱されるなど、並の女性なら気が狂ってもおかしくない地獄であり、ましてや貴族のクルシュにとっては猶更だ。しかも媚薬でその地獄に快楽を感じさせられクルシュの誇りをズタズタに引き裂いた。
「ふああああ! ひ、あああああ! あああああああっ!」
それでもクルシュはペテルギウスの陵辱に耐え、地獄に耐え、死の誘惑に耐え、機会を待ち続けた。
やがてペテルギウスは「試練に赴く」と言い残し、配下の大半を引き連れて、アジトの洞窟から出ていった。
まさに待ち続けた絶好の機会だった。
ペテルギウスは出発前にクルシュの両足を折った上で、縄で縛りあげた。しかし、そんな事で止められるクルシュではない。
縄は風の魔法でたやすく切り裂き、足の痛みなど意に介さず、アジトに残っていたペテルギウスの配下の魔女教徒を風の魔法で打ち倒し、あるいは奪った剣で斬り倒した。
アジトに残ってたペテルギウスの配下はさほど戦闘に長けていなかったので、陵辱で心身を疲弊し、両足を折られている状態であろうとも、クルシュの敵ではなかった。
人質のフェリスに刃を向ける暇も与えずに打ち倒した。
「待ってろ、フェリス……」
クルシュは動かない両足を引きずって腕の力だけで地面を這ってフェリスの元に向かう。
フェリスは背中に突き刺さっていた剣は抜かれたが、代わりに手足を剣で地面に縫い付けられた無惨な姿だった。
「……クルシュ様……」
それでもフェリスはずっと意識を保っていた。背中を剣で刺し貫かれて瀕死の時も、クルシュが辱められた時も何もできない無力な自分を呪いながら、それでもクルシュの力になれる瞬間を待っていた。
フェリスの治癒魔法ならクルシュの足の傷を癒すのも容易い。
二人でこの場から脱出する。犠牲は大きく、失ったモノは戻らないが、それでも二人で一からやり直せる。
――だが、クルシュとフェリスのそんな望みは儚く潰える。
パチパチと場違いな拍手の音が響いた。
「素晴らしい」
いつの間にか、一人の少女がクルシュを見下ろしていた。
白金色の美しい髪を腰まで伸ばした、神秘的な雰囲気を持つ美少女だった。白い布を衣服のように体に纏っている。
少女は言葉通り感動に頬を紅潮させて目には涙すら浮かべ、優しい笑顔をクルシュに向けていた。
「そんなにも心身に傷を負いながら断ち切られる事のない絆。そして故人への愛。感動しました」
少女はそうクルシュとフェリスを賞賛した。
『風見の加護』で感じ取れる少女の感情からも、本気で感動して賞賛してるのが感じられる。
しかし、魔女教のアジトで、笑顔で拍手してるような人物が、まともな人間のわけはなかった。
「……貴様は……?」
「失礼。自己紹介が遅れましたね。私の名はパンドラ。虚飾の魔女です」
クルシュの問いに、少女は変わらぬ慈愛の笑顔で、そう名乗った。
その瞬間、クルシュは魔女教徒から奪った剣に溜めていた剣気とマナを解放し、『百人一太刀』を放った。
その不可視にして必殺の一撃はパンドラの小柄な体を真っ二つに切り裂いた。
たとえ少女の姿をしていようが、魔女教のアジトで魔女を名乗った相手に容赦をする理由はなく、手加減をする余裕も今のクルシュにはない。
真っ二つになったパンドラの体は血しぶきをまき散らしながら衝撃で宙を舞い、
「素晴らしい技ですね」
次の瞬間、無傷のパンドラがクルシュの耳元に囁いた。
「なっ……」
驚きながらも、クルシュは声の方に剣を振るい、今度こそパンドラの体を両断した。
「――私はあなたの絆を、愛を、その尊さを理解したいのデス」
が、魔女の声は変わらずにクルシュの鼓膜を打った。
そこでクルシュは意識が途切れ、闇の中に沈んだ。
「ふああああああ! やめろ! うああああああ! ふわああああああ!!」
目が覚めると同時にクルシュは数人の男に輪姦された。
状況を把握する暇もなく、覚悟を決める時間すらなく、乱暴に胸を揉みしだかれ、乳首を舐め回され、前後から女の花弁と肛門を同時に貫かれた。
「くっ……! ああっ! や、やめ……あああああっ!!」
意識が重く、体に思うように力が入らず、マナも集中できない。
あのパンドラという女の力なのか、意識を失ってる間に薬物か呪術を使われたのか、いずれにしろ今のクルシュはその辺の女子と変わらない程度の力しか出せない。
それでもクルシュは必死に抵抗した。男たちの腕や胸に拳を打ち込んだ。しかし、本来なら男たちと打ち倒せるだけの威力があったはずのそれも今は男たちに何の痛痒も与えられない。
そんなクルシュを嘲笑うように、男たちに容赦なくクルシュの顔を殴り、緑色の髪を引っ張り上げ、また顔を殴り、そして犯した。
膣内と直陽を同時に蹂躙され、何度も何度も中に出された。
「ひっ、あああああっ! いやあ! ああああああっ!」
『白鯨』との敗戦で己とフェリス以外の全てを失い、大罪司教に陵辱されるという地獄の中で屈辱と恥辱と快楽と絶望に耐えながら待ち続けた光明はパンドラによってあっけなく潰え、誇りを砕かれて力を奪われ、ズタボロの心身を輪姦でさらに激しく傷つけられ、ささやかな抵抗を踏み躙られ痛めつけられて、休む暇もなく犯され蹂躙され続け、クルシュはついに堪えきれなくなって琥珀色の瞳から涙を流した。
「やめろ! もう、やめてくれ! ふわあああああ! あああああっ!!」
ペテルギウスに犯された時でさえ口にしなかった懇願の言葉が、クルシュの口から吐き出された。だが、男たちは無情にクルシュを輪姦し続けた。
「いやああああああ! フェリス! フーリエ殿下!!」
誇り高き貴族。気高き戦士。そうあるべきと自らを律し、そうある事を目指し、長い月日をかけて、たゆまぬ努力と鍛錬を積み上げて完成させた、それらを壊され、削ぎ落され、ただの一人の女性に戻されたクルシュは、思わず最も信頼している人物と最も愛している人物の名前を口にした。しかし、その声に応じる者はいない。
男たちは一片の慈悲もなく、強引にクルシュから唇を奪い、クルシュの豊満な胸や尻を嬲り、膣内と直陽を男性器で抉り続けた。
「んんんんんんっ! く、ああああ! ああああああっ!」
そしてクルシュの中を自分たちの欲望で汚し続けた。
「いやあああああああああああ!!」
クルシュの悲鳴が虚しく辺りに響いた。
それから、どれくらい男たちに輪姦されたのかクルシュ自身にもわからない。数日なのか、まだ一日か二日しか経っていないのか。
一度は心を折られたクルシュだが、それでも歯を食いしばって心を立て直し、男たちの隙を見て何度も逃走を試みた。
しかし、パンドラの不可思議な力の前では全ては無意味であり、気が付けば再び男たちに慰み者にされていた。
「ぐ、あああああ! ……い、いや……ああああああ! いやああああああ!!」
殴られ、蹴られ、子宮を押し潰さんばかりに乱暴に犯された。そして子宮を汚され、あるいは体に性液を浴びせられた。
「うあっ! ぐぅ……ああっ! うあああああ! ふあああああ! いやあああああああ!!」
痛くて、気持ち悪くて、忌まわしくて、おぞましくて、悔しくて、怖くて、屈辱で、恥辱で、絶望で、クルシュは何度も死にたくなった。
こんな地獄のような目に遭わされ続けるなら、フーリエ殿下の元へ逝きたいと何度も思った。しかし――。
「フェリスの生死を確かめ、生きてるなら必ず救い出す……。それまで死ぬわけにはいかない……」
クルシュはその想いを支えに輪姦の日々に耐え続けた。
やがてペテルギウスが帰還した。
しかし、その姿はクルシュが知っているモノではなかった。
ペテルギウスが語る「試練」とは、ハーフエルフであるエミリアを嫉妬の魔女復活のために捧げる生贄とする事だった。
エミリアの命を奪う事には成功したペテルギウスだったが、それによって激怒して巨獣のような姿となったエミリアの契約精霊パックによって、それまで本体として使っていた体と力の大半を失ったのだった。
今のペテルギウスは髪は以前の体と同じ緑髪だが、以前よりもかなり若い男の体を本体にしていた。
「されど、我が愛は不滅! 魔女の寵愛に報いるための愛に、奉仕に、勤勉に、終わりはない!」
姿が変わってもペテルギウスの内面は一切変わることなく、邪悪な魔女への愛と勤勉さは揺らぐ事はない。
「あなたには予定通り、新たな『指先』を産み落としてもらうのデス! ああ、ご心配せずとも、我が同志の特殊な陽魔法を以てすれば、短期間での出産が可能デス!」
「……待て。私がどのような運命を辿ろうと、もはや抗いはしない。だがフェリスは解放してやってくれ。あいつの治癒魔法は、これから多くの人間を救う力なのだ」
憎い大罪司教に頭を下げ、クルシュは懇願した。
「素晴らしい」
と、いつの間にか来ていたパンドラが賞賛の声をかける。
嫉妬の魔女を信仰するはずの魔女教で自らを『虚飾の魔女』と称する謎の存在。見たところペテルギウスも彼女には一定の敬意を払っているようだ。
「自分よりも自らの騎士の身を案じる。なんて美しく尊い絆でしょう」
「いかにも! 強く、気高く、勤勉なる母体なのデス!」
パンドラもペテルギウスも好き勝手に欲しくもない賞賛を与えてくる。クルシュは顔をしかめながら、もう一度フェリスの事を懇願しようとし――。
「ですが、残念な事にあなたの大事な部下の方にも今は別の役割があるのですよ」
「そう! 主従が共に魔女に奉仕するための手足を生み出す! ああっ、なんと素晴らしき事か!」
「――なに?」
パンドラとペテルギウスの言葉に、クルシュは目を見開いた。
「ううっ! やめてっ! うああああ!」
フェリスは騎士服を脱がされ、女性と見紛うような華奢で美しい裸身をあらわにしていた。
そして数人の女がフェリスにしなだれかかり、彼の腰の上で自らの腰を上下に動かしている。
それが――目の前で行われてるのが、男女が逆になってるが、自分が受けてきた仕打ちと同じモノだとクルシュにも理解できた。
「……フェリス……」
クルシュは思わず声を漏らし、それが届いたのか、フェリスの猫耳がビクリと動く。
「……クルシュ様……!? いや……ちがうの……フェリちゃんは……私は……! んんんっ!」
フェリスの言葉はしなだれてる女の口づけで強引に塞がれた。
「あの者たちも我が『指先』デス。主従で魔女に奉仕するための我が手足を生み出すのデス。ああっ、脳が震える!!」
「彼の体には、あなたにも使った媚薬を用いてます。決して色欲に溺れてあなたを裏切ったわけではありませんよ。むしろ薬を使われ快楽に沈められても、あなたへの忠誠と想いを失わなかったのです。素晴らしいですね」
愕然とするクルシュの耳に、大罪司教と魔女の独りよがりな感動と賞賛の声が届いた。
「ああ、彼の体には己の体を常に健康な状態にする術式が刻まれていましたが、あなたの命と引き換えにとお願いしたら術式の核を教えてくださったので、それを私の権能で解除させていただきました」
「……あ…ああ……」
クルシュの口から絶望の絶望の吐息が漏れた。
――数カ月後。
「あなたたちがこれまでに産んだ子供は、みな、私の同志が大切に育てていますから、安心してくださいね」
パンドラが慈悲深い笑顔で、そんな何の慰めにもならない事を告げた。
ペテルギウスはいない。またどこかで悪事を働いているのだろう。
「ああっ❤ ……やめて……もう、やめてください……! ふああああああ❤」
クルシュは快楽で顔を蕩けさせながら、その瞳からは絶望の涙を零した。
ペテルギウスが留守にしてる間もパンドラの配下の男たちがクルシュを輪姦した。クルシュには一日だって心が休まる日など無かった。
――あれからクルシュはペテルギウスに陵辱される日々を送った。
「ああっ! くっ……ふわあああああ! あああああああっ!」
強力な媚薬で体を無理やり発情させられ、快楽を引き出され、辱められ――そうして妊娠させられた。
クルシュは妊娠の間も、パンドラの配下の男たちに嬲られた。心身が疲弊しきってるクルシュの体を男たちの手や舌が慰み者にした。
「やめろ……! ふあああああああ!」
クルシュも何もせずにいたわけではない。何度も逃げようとし、せめてフェリスだけでも解放しようと足掻き続けた。だが、それは全て無意味に終わった。
そうして、クルシュはペテルギウスの子供を産まされた。特殊な陽魔法で早期に出産させられた子供はすぐに取り上げられた。
「……あ……ああ……! ……う、うあああ……!」
忌まわしい大罪司教の子供を産まされた絶望と自分の子供を一度も抱きしめる事もできずに奪われた喪失感。ある意味で矛盾した感情がクルシュの心を蝕んだ。
そして再びペテルギウスに陵辱される日々が繰り返された。
「いやああああああ! やめろ! やめてくれぇぇぇぇぇぇ!!」
クルシュの懇願は虚しく響いた。
そうして二人目、三人目と子供を産まされ続けた。
「ああ…‥ぁぁぁぁぁぁ……! ふあぁぁぁぁ……! もう、やめ……ふわああぁぁぁぁぁぁ……!」
やがて四人目が産まれ、その直後に、ついにクルシュの心は完全に折れた。
「お願いです! もう、許してください! これ以上、私を汚さないでください! フェリスを返してください! 私たちを解放してください!!」
クルシュは憎むべき大罪司教と魔女に対して、男言葉を捨てて一糸まとわぬ姿のまま平伏し、そこらの娘のように体を震わせて涙を流しながら懇願した。
「素晴らしい。これほどまでに汚され、傷つけられ、それでも絆を失わずに懸命に抗って。新たな命を産み、絆を守る。あなたの在り方には深く感動しました」
「おおっ。絶望し、心が折れながら、それでも必死に自分にできる事をする勤勉なる姿勢。まさにあなたは最高の母体デス」
だが、当然ながらそれは狂人たちを喜ばせた以外は何の意味もなかった。
「ふあああああ❤ ひ、ああああああ❤ やめてください! いやあああああ! あああああああっ❤❤」
折れたのは心だけではなかった。
媚薬と陵辱で汚され続けたクルシュの体は忌まわしい快楽に染められ、今やペテルギウスに触れられるだけで快楽を感じ、男性器を挿入されるだけで絶頂する有様だった。
「いや! お願いです! もう触らないでくさだい! 膣内(中)で動かないで! ひああああ❤ ああああああっ❤ いやっ! こんなのいや! フーリエ殿下!! ふわああああああ❤❤」
ペテルギウスの腰の上で、クルシュは『見えざる手』に全身を愛撫され、男性器を抽送された。
ペテルギウスが腰を動かす度に、クルシュの美しい体は上下に揺さぶられ巨乳が淫らに揺れ動いた。
「ああああああ❤ いやだ! もう、やめて! ふわああああ❤ フェリス! フーリエ殿下! 誰か助けてっ!! ひやあああああああぁぁぁぁぁぁ❤❤」
クルシュの口から快楽に染まった嬌声と悲哀に満ちた叫びが溢れ出る。
「いやああああああ!! ああああああああっ❤❤❤」
ペテルギウスに子宮に中出しされ、クルシュは悲痛な絶叫と艶やかな嬌声を上げた。
――フェリスもまた媚薬で強引に発情させられ、クルシュの命を盾に『指先』の女性とまぐわうことを強制させられる日々を送っていた。
「うぐっ……! く、は、あああああ!」
フェリスは苦鳴とも雄叫びともつかない声を上げ、自分の腰の上で交接してる『指先』の女に中出しした。
「ふあああああ❤ もっと❤ もっと、抱いてください❤❤」
その日の『指先』の女は、いつになく甘い声でフェリスを誘惑した。
声だけではない。体も女性的な魅力にあふれていた。
フェリスは媚薬の効果もあり、その女をガムシャラに犯し続けた。
「ああっ❤ ふわああああ❤ あああああっ❤❤」
女は何度も何度も絶頂し、フェリスもいつも以上の快楽を味わった。
「ふわああああああ❤❤❤」
性交が終わり、媚薬の効果が薄れ、頭が冷えるとフェリスは自分を恥じた。
いくらクルシュの命を盾に取られて強要され、媚薬を使われたとはいえ、魔女教の女を相手に、ああも激しく乱れるなんて……。
そう愛らしい唇を嚙みながら、視線を向けると、『指先』の女の姿はなく、代わりにフェリスの命よりも大事な主君が全裸で眠っていた。
「……え……? ……クルシュ様……?」
フェリスは困惑した。さっきまで自分と性交していた女はどこに行ったのか? 何故クルシュがココにいるのか……?
「それは先ほどまであなたが抱いていた方が、あなたの主君だからですよ」
いつの間にかパンドラと名乗っていた女がフェリスを見下ろしていた。
「……う……う、嘘だ……。だってフェリは……魔女教の女と……」
「仕方のない事です。あなたは『見間違えた』だけなのですから」
狼狽するフェリスに、パンドラはいつもと変わらぬ慈悲の笑顔を向ける。
「ですが、あなたも彼女を抱きながら感じていたはずです。あなたは誰よりも彼女の傍にいたのですか」
「あああ……ああ……ぁぁぁぁぁ……!」
パンドラの言う通りだ。心のどこかで、その女性的な魅力にあふれた体に覚えがあると感じていた。もちろん、不埒な真似をしたことなどは一度もないが、それでも10年以上もの間、誰よりも間近で接してきた相手だ。
「フェリは……私は……! クルシュ様に……クルシュ様を……! 私が、私がクルシュ様を汚して……!!」
フェリスは頭を掻きむしり、滂沱のように涙を流し、後悔と自己嫌悪に満ちた自らを呪うような声を漏らした。
自分を地獄から救ってくれた恩人であり、ずっと支え続けると忠誠を誓った主君であり、同じ大切な人を失った痛みを共有し、共にフーリエ殿下への誓いを果たすと決めた同志でもあった。
そんなクルシュを犯して、汚した……その事実はフェリスを打ちのめした。
「そんなに気に病まないでください。彼女も幸せそうだったではありませんか」
パンドラはぬけぬけと言う。その顔には恐ろしい事に善意しかなかった。
なお、この後クルシュはフェリスをフーリエに『見間違えていた』と聞かされ、フェリスはさらに慟哭した
――数カ月後。
「ふわああああ❤❤ あっ、ああああっ❤❤ ふぅ、ふわああああああ❤❤❤」
7人目の子供を産まされ、それでもクルシュは休むことなく犯され続けた。
「あああああっ❤❤ 気持ちいいです、フーリエ殿下❤❤❤ ずっと傍に居てね、フェリス❤❤❤」
クルシュの目には陵辱者たちの姿は映っていない。もはや彼女の中には、愛した男性と心を許した自分の騎士の姿しかいない。
パンドラの権能で『見間違えて』いるのではない。際限なく繰り返される陵辱の日々と邪悪な大罪司教の子供を産まされ続ける日々の中で、クルシュの心は限界を迎え、最も心を寄せていた二人の姿しか瞳に映さなくなったのだ。
憎むべき王国の敵であり忌むべき陵辱者を、最愛の人と誤認し、自ら抱きしめ、唇を合わせ、腰を振った。
「んんっ。勤勉で結構な事デス。これからも魔女に尽くすために、質の良い『指先』を産み続けるとよいのデス」
「はい❤❤ 私、殿下の妻になれて幸せです❤❤❤」
ペテルギウスのおぞましい言葉に、会話になってない返事をするクルシュ。
「フーリエ殿下、愛しています❤❤❤」
貴族でもなく、戦士でもなく、一人の女として至福の表情で愛の言葉を告げるクルシュ。
その相手が自分の、そして大勢の人間の運命を狂わせ、多数の人命を奪った大罪司教と気づくこともなく。
「愛は素晴らしいですね」
虚飾の魔女はそう独りごちながら、壊れた女が犯される姿を優し気に見つめていた。
バッドエンド第九弾終了です。
最期まで読んでくれて、ありがとうございます。
ちなみにクルシュが『指先』の母体に適してるというのは完全に独自設定です。
フェリスは素養がありそうというのは原作で言及されてますけどね。
あと作中で『白鯨』がクルシュだけ襲わなかったのは、パンドラが権能で誘導してたからです
原作で『黒蛇』を誘導してる描写があります。
個人的に、クルシュは記憶を失ってる時の清楚なお嬢様っぽい感じが素で、その上に貴族としての自分と戦士としての自分を積み上げたのが記憶を失う前のクルシュだと思ってます。
その積み上げを陵辱の嵐の中で壊されていく姿を描きたいと思いました。
上手く書けてたかは、読者のみなさんがご判断ください。
なおテレシアの回の時と違って、パンドラがクルシュの認識を修正しませんが、「死んだ人を愛して想い続ける」というのがツボだったとお考え下さい。
この辺も独自解釈です。
フェリスは普段はふざけてるけど、根っこは真面目で繊細なので、クルシュを人質にされて魔女教徒の女を抱く事を強要される以上に、知らずにクルシュを犯す方が精神的なダメージは大きいと考えました。
当初はあのシーンを入れる予定はなかったんですが、書いてる内にパンドラならやりそうな気がしました。