イスタール年代記-快楽の修練者と藍色に染まる少女たち- 作:錫鹿とらちよ
イスタール、修練の街の一角。
夜の帳が下りた屋敷に、今宵もまた理性をなぎ倒すような女の嬌声が狂おしく響き渡る。
「デ、デリー様っっ!!……イ、イキます……!!……んぐっ!!!」
「よし、イケ」
紺色の髪を一つにまとめた精悍な男性――デリーの上で、褐色の肌を持つ少女が激しく跳ねていた。
その豊満な身体を震わせ、長い黒髪を乱暴に振り乱しているのはこの屋敷の「受け手」であるルーアンだ。
彼女は背筋を弓なりにのけぞらせ全身を激しく痙攣させる。
ビクンッッ!!……ビクッ!!……ビクッッ!!!
「あっ……はぁ……っ……!!……はっ……!!」
反り返った身体を小刻みに震わせ、恍惚の表情で快楽の波を一身に受け止める少女。
その淫らな姿を満足げに眺めながら、下に横たわる主、デリーが口を開いた。
「続けろ、ルーアン。それで?……ニルスはどのようにしてお前を責めた?」
デリーは意地悪そうな笑みを浮かべると褐色の少女の細い腰をガッチリと掴み、自身の猛りゆく怒張をゆっくりと、粘りつくような動きで動かし始めた。
「はっ……はい…ニルス様は……っあうっ…私のクリトリスを指先で摘んで……っ…その先端を、優しく爪で引っ掻くようにっ……な、何度も……あっ、あっ……」
デリーの腰の動きが少しずつ、加速度を上げていく。
「クッ…クリトリスの……皮を……ぜ、全部剥かれてっ……んくっ…敏感な先端だけを集中して擦られるのが……たまらなくてっ…わ、私っ……何度もイっているのに……ぜ、全然止めてくれなくてっ……!!」
緩やかなペースで始まったピストン運動はやがて容赦のないスピードへと変貌し、「パンッ! パンッ!!」という肉と肉がぶつかり合う乾いた音が密室の空気を震わせる。
その淫靡な響きがルーアンの劣情をさらに増幅させ、彼女の声は次第に切羽詰まったものへと変わっていった。
「それで? どう感じた? お前は一体、何回イかされたんだ?」
デリーはまるで逃げ場のない獲物を追い詰める捕食者のような笑みを湛え、言葉の刃で彼女を責め立てる。
「あくっ……!!…ク、クリの先が痺れて……だんだんイき辛くなって…!!……でも、……じ、10回イクように命令されたのでっ……!! ま、毎回必死で数えてっ!! …きっちり10回、そのたびに『イキます』って、言わされて……!!」
「気持ちよくイけたか?」
「は、……はいっ!!…ああっ……デ、デリー様っ……!!…も、もう!」
「よし、イケ」
ドチュッッッ……!!!!
「んぐぁっっ…!!……イッ…イクッッ……!!!」
つま先立ちになった彼女の身体が浮き上がるほど、デリーは強烈に腰を打ち上げた。
その先端がルーアンの子宮口へと深く、鋭くめり込む。
下から魂を打ち抜かれるような衝撃に彼女は一瞬だけ白目を剥き、ビクンッ! と大きく身体を震わせた。
そして次の瞬間、絶叫と共に彼女の意識は快楽の中で爆ぜ、身体の芯にまで刻み込まれるような深度の高いアクメが彼女を無慈悲に襲った。
ルーアンは今宵、主であるデリーの夜伽に呼ばれていた。
デリーは「修練の受け手」としてルーアンを引き取ると同時に、彼女を自分自身の夜伽の相手としても手元に置いていた。
本来、彼女たちのような奴隷を引き取る主が自ら肉体関係を持つことは稀である。
しかし、デリーのように好色な男性であれば、相手の了承さえ取れればそうした濃密な関係を結ぶこともこの街では決して珍しくはなかった。
そしてルーアンもまた、この街での日々を通じて自分の中に眠っていた「性の奔放さ」に目覚めてしまった女性の一人だった。
自分をあの地獄から救い出してくれた主への底知れぬ恩義。
そして、自身の肉体が求める剥き出しの欲求と探究心。
それらが渾然一体となり、彼女は進んでこの淫らな役目を受け入れていた。
「あっ…!!……はあっ…!!……き、気持ちいいっ……!!」
今日数度目となる自身を内側から貫く巨大なアクメの虜となり、ルーアンはその衝撃を骨の髄まで味わい尽くそうと意識を研ぎ澄ませた。
彼の剛直を奥の奥まで感じ取りながら、恍惚とした表情で身体を震わせる。
「ふふ、……相変わらずお前は快楽をひとつも逃すまいと貪欲にイクな……」
彼女の子宮を自身の重みで押し潰したまま、その内側の感触をじっくりと味わいながらデリーが笑う。
「はっ……はいっ…、気持ちいいの……大好きなんです。……全部、味わい尽くしたいの……」
快楽の余韻が引いていくその瞬間までも、身体の隅々で堪能しながら彼女は熱い吐息と共に答えた。
ガトン収容所で男たちに乱暴されていた頃。
他の4人が泣き叫び激痛と絶望の中でその蹂躙に耐え忍んでいた中、ルーアンだけは犯されている最中にふと、激しい痛みの奥底で「快楽の火」が灯るのを感じることがあった。
それは、あまりの苦痛に身体が自己防衛として本能的に快楽を捏造したのか。
それとも、彼女自身が生まれ持った「雌」としての体質だったのか。
醜く憎い男たちに辱められている間、その感覚を覚えるたびに彼女は必死にそれを心の奥底に押し殺してきた。
他の4人がこれほどまでに辛く苦しんでいるというのに、自分だけが悦楽を感じてしまう。
その罪悪感に耐えられず、必死に燃え上がるような憎しみでその火をかき消してきたのだ。
しかし、イスタール人に救い出され、この街で「修練の受け手」を務めるようになってから修行者と呼ばれる男たちに抱かれることで、彼女の才能は一気に開花した。
「自分は、心の底から性の悦びを望んでいる」ということ。
「ここでは、それを何一つ隠す必要はない」ということ。
イスタールの修行者が繰り出す精緻な技によって身体の奥底から快楽を引きずり出された際、彼女はかつての牢獄のようにそれを抑え込むことをやめた。
可能な限り身を預け、味わえるだけ味わおうと、絶頂という衝撃を受け入れる体勢でその快感を貪るようになったのだ。
その結果。
彼女にとって週に一度の公式な修練も、数日に一度呼び出されるデリーの私的な夜伽も、もはや日常に欠かせない待ち遠しくてたまらないものとして心酔しきっていた。
(毎日でもこうやって……呼び出してくださればいいのに)
デリーに貫かれたまま虚ろな瞳で天を仰ぎ、全身から潮が引くように快楽の余韻が抜けていくのを感じながらルーアンは独りごちた。
デリーは軍の要職に就いており、任務で屋敷を空けることも多かった。
数日ぶりに帰還した折などはそれまで溜め込んでいた欲情をすべて吐き出すかのようにルーアンを求めたが、彼の求める行為の内容は少々風変わりなものであった。
「続きだ。その後はどうした?」
深々と刺さっていた陰茎をゆっくりと引き抜きながら、デリーはまた静かな動きで彼女に問いかける。
「は、はい……。私が10回目に、クリトリスで深い絶頂を迎えたのを確認して…ニルス様は……」
ルーアンは、デリーの逞しい胸板に手を付け、下からゆるりと挿入される感触に身を震わせながら詳細な報告を続ける。
デリーが彼女を抱く際、彼は直近に行われた修練の様子を事細かに聞き取ることを常としていた。
それは、若き修行者たちがどのような手口で女性を責めているのか、あるいは受け手の女性が望まぬ行為を強いるような未熟者が混ざっていないかを確認するという、管理責任者としての調査の側面もあった。
だが同時に、それは女性にその生々しい経験を語らせることで愉悦に浸るという彼自身の歪んだ嗜好でもあったのだ。
そしてルーアンもまた、他の男との情事を明かすことへの羞恥に身悶えしながらもその記憶を克明に思い起こすことで嘘のように自身が激しく興奮していくのを自覚していた。
完璧に報告できるたびに、ご褒美のように与えられる鮮烈な絶頂。
彼女はこの歪んだ連鎖にすっかりとはまり込んでいたのだ。
「てっ……天井側のっ…いやらしい肉を……見つけられてっ……あぅっ……!!…し、執拗にっ……し、しつこく、何度も……あっ、あっ……ニルス様の…逞しい……あの出っ張りで……っ……あひっ…ひ、引っ掛けられて……!!」
「お前はすぐに『そこ』を見つけられてしまうな。こんなにも、淫らに盛り上がって主張しているのだからな」
デリーはそう告げると、自身の猛り、強烈に張り出した「エラ」を使い彼女のGスポットを削り取るように抉った。
「あっ……あぐっ……!! そ、そこっ!!」
膣内で最も快楽の神経が密集した禁断の器官――Gスポット。
彼女のそれは、通常の女性に比べて遥かに面積が広く、周囲の壁との境界がはっきりと分かるほどに粒立ち、指先でも容易に感触が伝わるほどに盛り上がっていた。
そして、その形状に比例するように感度が異常に高い、自身を最も狂わせる最大の秘丘であった。
「み、見つけられるんですっ……!!……ど、どの修行者様もっ…ま、真っ先にっ!!……わ、私が一番、狂ってしまうのは…ここだろうって!!……」
デリーのカリ首によってそこをゆっくりと、執拗に抉り取られながらルーアンはあっという間に理性が溶け落ちるような高みへと押し上げられていく。
「それで?……ニルスには、どうされたんだ?」
「わっ……わたっ……私っっ……!!…そこで何回もっ……イクのが好きなんだろうって……!!…す、すぐにバレてしまうのでっ……」
ゆっくりと、まるでざらりと舐め上げるように。
Gスポットを前後に優しく擦られる感覚に追い詰められながら、ルーアンは喘ぎながらも必死に言葉を紡ぐ。
「ニルス様にもっ……!! あ、頭の中、覗かれてっ…ま、真っ先にっ……んあぁっ……!!…『ここだね?』って……恥ずかしいくらい、すぐにっ……!!……し、知られてしまって!……あっ、ダメッッ……!!」
主の「返し」が、自身の一番の急所を擦る速度が徐々に上がっていく。
そのあまりにも甘美で苛烈な快感にルーアンは全身の産毛が逆立つほどの戦慄を覚えた。
「そら、どうしたルーアン?……続けろ」
ゴリッ…………ゴリッ………ゴリッッ!!……ゴリッッ!!……ガリッッッ!!!
またしても、捕食者のような酷薄な笑みを浮かべデリーは腰の動きを速めていく。
自慢の鋭利なエラを彼女の熱く盛り上がった丘に容赦なく抉りつけ、最大限の摩擦を生じさせるよう絶妙な角度を維持しながら何度も、何度も擦りつける。
「だっっっっ!!……ダメですっっ!!…デ、デリー様っっ!!……!!!」
「どうした? 早く続きを言え」
ゴリッッ!!……ゴリッッッ!!!
先程のような垂直に突き上げる動きから、器用に、前後に強く擦り付けるようなピストンへと移行し
デリーは彼女を快楽の崖っぷちへと追い立てる。
「は、はいっっ!!……ニ、ニルス様はっ…ニルス様もっっ!!……おぉっ!!……そのように、私のっ!! 一番好きなところっ!!…いっぱいっ!!………イ、イっちゃう!!……デリー様!!」
最大の弱点から生み出される圧倒的な快楽にもはや耐える術を持たず、彼女は絶頂を宣告した。
「ダメだ。最後まで言え」
ゴリッッ!!……ゴリッッッ!!!……ガリッッッ!!!
「いっ……!!……いっぱい!!…えぐられてっっ!!……んぐあっ……!!……い、いっぱい!!…イッたの!!……イッ、イキましたっ……!!…デ、デリー様ぁ!! い、言いました!!……は、早く!!」
もはや絶叫に近い咆哮を、喉の奥から振り絞るように。
自身が修行者に何度もアクメを貪らされたという淫らな事実を、必死に報告する彼女。
「よし……イケ」
……ゴリィッッッ!!!
欲望をさらけ出し乱れ狂うルーアンを満足げな笑みで見つめながら、デリーはより深く、より強く、彼女の急所を押し潰すようにして抉り抜いた。
「っ……!! ぁっ……!!!……ぁぁぁああああああイクううぅぅぅぅ!!!!」
自分が一番望んでいる場所。
好きで好きでたまらなくなってしまった、膣内の性感帯。
かつての牢獄の時とは、何もかもが違う。
熟練の修行者たちに、最も好む場所を、最も好む強さと方法で。
あの時のように迫りくる快感から逃げるのではなく全てを受け入れる覚悟で身を預け、許容を完全に超越した快楽の波を無防備な身体で受け止めた。
彼女は何一つ抵抗することもなく、ただ悦楽の濁流に飲み込まれていった。