時間はなんやかんやあり、午後の11時半になっていた。
家に帰ってからシャワーを浴びたり、洗濯をしたり、雑務を終わらせたりしていたらそうなった。
軽井沢と一之瀬は寝ている様で、櫛田とソファでお酒を飲むことにする。
バーカウンターと冷蔵庫をチラと見ると小物が増えていた。
俺のいない間に酒盛りが行われていた証拠だ。
「何飲む?モヒート?モヒートだよね?」
恐らくモヒートを飲みたい櫛田に謎の圧力をかけられてミントがたっぷり入ったカクテルが渡される。
南国で購入したラム酒を使ったお酒だ。
その後立てかけられた大型ディスプレイを表示すると、PCの画面を開きだした。
「おい、仕事か?」
「…仕事と呼べるものではないかな。まぁちょっと一杯やりながら教えてよ」
高級ホテルのラウンジをそのまま持ち出したようなリビングは間接照明が照らされておりディスプレイが良く見える。
乾杯を終え、ナッツ類をテーブルに配置し、目の前の櫛田のノートPCからミラーリングされた画面が映し出される。
「昔…と言っても高校の時からだけど得体の知れなかったあなたの、日本でやりたかったことのおさらいだけど、全然分からなかったけど、日本一のビリオネアになることが、その通過点だという事は合っているよね?」
そうして一つのニュースと、インターネット上に出ている綾小路について調べた形跡が表示される。
「そうだな。正直、ニュースサイトに名前が出てくるのは予想外だった。出てくるとしても百番台だと思っていた。目立つと碌なことがないからな。恥ずかしがっているとかではなく、むやみやたらと噂されるのが、俺にとっては悪なんだ」
「…7兆円。莫大すぎて私にはピンと来ないけど。こんなにお金を集めて何をするつもりか、聞いても良い?」
「円で言うよりドルで所有している割合が多いんだが、今現状で大金を使おうという計画はないな。突発的に何かをすることはあるかもしれないが」
「なるほどなるほど。一応社員兼ビジネスパートナーなので、他にも聞きたいんだけど…。これからの大まかな活動方針を聞いても良い?」
櫛田らしくなく少し深刻なムードを醸し出してくる。
じっくりと会話をしたいと思っていたのは俺だったが、むしろ櫛田の方が話したがっていたのかもしれない。
いつもより大きなカクテルグラスは、そろそろ新しい一杯を作るころ合いだろうが、まだ半分くらい残っている。
「櫛田の懸念するような、大きな事はこれ以上するつもりはないな。一応所属している病院で救急を受け持ちながら、後は好きな人間のパトロンになろうかと思っている」
「…そう、そうだね」
「実際、もう何もすることがない。日本に来て2週間経ったが、後は同級生を見て回ることと、より便利な社会に近づける位しかやる事がない。後はそうだな…理不尽な選択肢を提示している側を徹底的に叩く。とかな」
「どうゆう事?」
「俺がそうだったからだ。理不尽な選択肢を提示され続けた。過去の事だから今となってはどうでも良いが、それで悲しむ人間がいるというのは分かっている」
結局、日々行動を選択しながら生きているが、幼少期の両親からの育成や、金銭的なもので『やりたい事』が出来ない層がいるのは当たり前の事だ。
そこにメスをいれるという事なのだろうか。
「…なんか違う気がするな。綾小路くんは、そんな事は望んでいない気がするけど」
櫛田の少し火照った頬と、饒舌になった口、そして達観した勘がそう口にさせた。
「櫛田の言う通りだ。だから、思ったことを言っているだけだ」
本当にそうなの?
と疑わし気な目を向けてくる。
そして、まぁ良いわ。と、そう言ってノートPCを閉じ、備え付けスマホで何かを操作して音楽を起動させた。
実際、言語化は出来るが綾小路も探り探りやっているのだろう。
だが彼は社員達に気を遣うという事はしない。
こちらが考える暇もなく、やるべきことの布石を置き、全てまとめてさらっていく。
今の日本に何が一番インパクトを与えるのか。
もしかしたら俺自身、そういったカッコつけ方をしているのかもしれない。
「そういえば、南国に行く前に空港で変な事を言って悪かった。悪気があった訳じゃないんだ」
数日前に櫛田がアドバイスを受けた事だ。もっと寛容になれと、そういった内容だった。
「いえ、別に」
「お詫びと言ってはなんだが、何か欲しいものはあるか?」
「…えぇ?急、だね」
「仕事の大部分を担っている社員にボーナスを払うのは当然の事だ。今日の商談もしっかりやってくれたみたいだしな」
「…いつの間に情報を仕入れたの…?」
「お前が買収した芸能事務所に、俺の推しがいるからな」
「佐倉さん…??って、綾小路くん今日もしかして佐倉さんと会っていたの?」
ちょっと考えれば分かるだろという目線が櫛田に向けられる。
別の視点から見ると開き直っていると捉えることも出来る。
「お前がやった事は、俺が薄々やろうと思っていた事だ。実際に佐倉は危ない橋を渡る可能性もあった。だが、ウチの会社が買収したおかげでその可能性は無くなった」
「…アパレルブランドとインフルエンサーを混ぜた合弁会社だっけ?」
「上手く行くかは分からないがな。だが、芸能事務所の社員も真面目そうな人間だった。すぐに利益は産まないかもしれないが、こちらが提示するKPIを追ってくれたら今はそれで良い」
「ふぅん…いつの間に接点を持っていたのか…。すごい嗅覚だよね」
「櫛田が俺のやろうとしている事を先回りしてやってくれているんだ。だから俺は櫛田が引いた線の上の、点を見るだけで十分だろ?」
「…なるほどね…。それで、欲しいものだけど、それは物ではないといけないの?」
「いや、別に俺の出来ることであれば物でなくても問題はない」
と、綾小路が言い切ると、櫛田は持っているお酒をぐいと一気に飲む。
氷で薄くなったモヒートが喉を潤した。
「じゃ、じゃあさ…。私を女にしてくれない?」
「はぁ。お前は優秀なビジネスパートナーだと思ったんだが。既に生まれたときから女じゃないか」
「じゃ、じゃなくて!!エッチしてって言っているの」
綾小路の頭に、運転中の時の会話、一之瀬の話が蘇る。
「ムードも何もあったもんじゃないが。お前は経験者じゃないのか?」
「こんな事恥ずかしくて言えないんだけど…違うの。恋愛は興味ない振りをしていたら…もう20才の年になってしまって…」
「焦っていると?」
「私の周りは特に早い子が多いし、日本の平均年齢は20才だから」
「そうは言うが、焦る必要はないんじゃないか?大事な事だし、大事な人が出来てからでも良いんじゃないか?」
「…なんかそんな時代でもないと言うか…。むしろ友達は当然私が経験済みだとして相談してくるから困っちゃっていて」
「やけに淡々と交渉して来るんだな。櫛田にも過去好きになった男はいるだろ?とは言ってもお前が好きになった男は大抵落とせると思うけどな」
「いやその手の事に鈍感なあなたに言われたくないし…」
少し間が空いた。
綾小路は人の好意に敏感な方だと思っていたからだ。
もしかしたら女子達から見ると鈍感な部分があったのかもしれない。
流石恋愛のプロ集団だと腑に落とす。
「…で?どうなの?良いの?悪いの?ちなみにそれ以外のボーナスは不要だからね。お金は不自由じゃないし」
目の前に座ってこちらを伺って来る櫛田。
櫛田の性格ならば、隣に座って胸でも押し付けてきそうなものだったが、そうではなかった。
「ねぇ…はっきりしてよ。それともやっぱりインポテンツとか??」
「違う。まぁ、分かった。満足してもらえるか分からないが、櫛田が良ければ是非俺とエッチしよう」
「え?良いの?」
「お前に誘われて断る男子がいると思うか?」
そういうと、ふふふと櫛田が笑い、ピンとしていた背筋を丸くし、ソファにもたれかかった。
「それじゃ、こっち来て?あ、お酒飲む?」
「そうだな、それじゃ軽く飲むか」
「う、うん。待ってて」
そういった櫛田はバーカウンターの方へ歩いていくが、俺もすぐに飲みたかったため一緒に歩いていく。
二人は冷凍庫に冷やしてあった度数の高いお酒をショットグラスに注ぎ、モードを入れ替えるように口にした。
「「乾杯」」
*
二人は立っていた。
そして、コトとグラスを置く音が聞こえた。
ラウンジは薄暗い。綾小路は櫛田を壁に押し付け、頬を撫でる。
逃げ場のなくなった櫛田はされるがままだった。
「…あ…なんかすごいドキドキする…」
「誰か起きてきたら大変だな」
「そう…だね…」
そういって目を伏せる櫛田。
「櫛田」
耳元でなく頭の上から声をかけられ櫛田はそっと綾小路の方を伺う。
「いくつか聞かせてくれ。お前は一度でも俺を意識した事はあったか?」
「…うん」
「嬉しいな。全然気付かなかった。いつの時だ?」
「え…内緒だよ」
「そうか。軽井沢と付き合っていた時だな?」
なぜ分かるのかと目を逸らせ赤面している櫛田の顔をじっくりと見る。
「お前は恋愛なんて興味のなさそうなふりをして、俺に意識をしていたんだな?」
「…うん」
「その時の俺に告白されていたら、付き合ったんだな?」
「…うん」
「そうか、惜しい事をしたな」
櫛田は何も話さない。
目の前にいる綾小路にドキドキされっぱなしで、頭が真っ白になった。
当時の事を思い出され恥ずかしい、甘酸っぱい気持ちでいっぱいになっていた。
「今から、クラスで一番モテるお前とエロい事をするなんて…。皆お前の裸を想像して、一人でやっていた話をしていたが…まさかお前は俺を使って一人でやっていたか?」
「……言わない」
「そうか。その間が答えの様な気もするな。どんなシチュエーションを想像していたんだ?」
「…普通の…部屋で…」
「部屋で、俺にハメられるのか?見た目や性格よりも正統派なんだな」
そう言いながら、綾小路の指先が、そっと櫛田の耳を這って行く。
「…んんっ…!!」
じわじわと耳から頬へ這って来る指先に、櫛田の声が漏れ出てくる。
絶妙な速度、触れるか触れないか際どいラインで攻められ、もともと熱かった下腹部が更に熱くなることが分かった。
「耳が弱いようだな。櫛田のそんな可愛い声を初めて聞いた。俺以外にそんな声を聞かせてはいないだろうな?」
「…そんな事しないッ」
「あぁ、それでいい。俺以外のヤツに櫛田のこんな表情を見せるなんて、俺は許さないからな」
「うん…綾小路くん…だけッ!」
そういうと櫛田は口を開き、唾液を唇の周囲にまとわせる。うっとりとした表情に、とろんとした目。何を求めているのは、誰が見ても明らかだ。
「チュー…してぇ…」
「欲しがりなヤツだな」
そういって綾小路は舌を出す。
真似して櫛田も舌を出した。そして二人は舌を絡め始める。
女は男の舌を求め、男は女に合わせて唇の味を楽しむ。
「あやのこうじくん…わたし…我慢できなくなっちゃってる…。部屋で…ほしい」
「そうか、それなら。先に部屋で裸になっていられるか?カギを開けておいてくれ。片付けたら、そうだな、15分後に向かおう。いい子にしていたら、欲しいものをあげてやらなくはない」
「ん…」
そうしてしばらく俯いていた櫛田は、転びそうな足取りで自室へ向かっていった。
腰から下の力が入らなかった。
綾小路はそんな櫛田を見送った後、飲み物を片付け始めた。
結局綾小路が櫛田の部屋に到着したのは30分後だった。
櫛田の部屋の扉を開くと真っ暗な部屋の中、ベッドの下の間接照明が光っていた。いつも使用している、櫛田から良く香るお気に入りの香水の匂いがする。
「待たせたな」
ベッドの方へ足を向けていったが櫛田の返答はない。
だが、布団は盛り上がり、櫛田の髪の毛が覗いている。
俺は備え付けられている机に、ティーシャツとズボン、そしてパンツをゆっくりと抜いていく。
衣擦れの音だけが部屋に聞こえる。
裸になり、もしかしたら寝ている可能性のある櫛田のベッドへこそっと向かう。
布団を持ち上げて入ると、一人の女性が確かにいる事が分かった。
無造作にそちらに指先を向けると、背中の体温が感じられる。
背をこちらへ向け丸まっている櫛田に、身体を密着させ、自身の体温を感じさせていく。
そして、櫛田に背中から抱き着いて行った。
彼女が起きているのは呼吸の速度と心臓の鼓動の速度で分かる。
彼女の耳をそっと触ると、「…あぁ…」と声を出したのが分かる。
そのまま顔をこちらへ向けさせる。自然とこちらを向くようになり、丸まった身体があらわになっていった。
「言われた通り、待っていたようだな」
コクンと頷く素直な櫛田を見て、可愛いなと思う。
薄暗い明りに照らされているが、豊胸な胸が、そしていつ脱毛したのか分からないが、下腹部があらわになる。
「は…恥ずかしいよ…」
俺はそれには答えず、櫛田に優しくキスをする。
彼女も求めに応じて、ゆっくりとこちらに唇を差し出す。
キスをしながら右手を下腹部へと移動させていくと、既にふともも周辺にトロトロの液体が溢れているのが分かった。
エロすぎる。
そう思いつつ、彼女を焦らし、愛撫する。
櫛田は切なそうな声をしながら、俺の指に翻弄されていった。
溢れる液体は留まることをしらない。
時折押し付けるように下腹部が指を求めてくるように動くが、速度や指圧は変えない。これは焦らしプレイなのだ。
たっぷりと焦らした後に、櫛田とのキスをやめて、腰の方へ顔をやる。
彼女の開いている足を少しだけ立たせると大事なところが目の前に来る。
「あぁ…あまり見ないでぇ…」
常に水気を帯びてテカっているそれを見ながら、俺は液体をなめとるように、小さな突起物目掛けて舌先を這わせる。
「はぁ…ぁ…ダメ…。は…はぁぁあ!!!」
ビクンビクンと震えたかと思うと、呼吸が荒くなる。
やがて、呼吸を整えるようにしていく。
俺はそんな櫛田を見ながら、両手で彼女の乳首を優しくいじり始めた。
「ぁん…そんなの…ダメだよぅ…イヤ。…ヤバい…ヤバいかも…。イっちゃう、イっちゃうって…!!」
ダメだとか嫌だとか口にはするが拒む様子のない櫛田を攻めていく。
そうして放心状態になった彼女と、キスをして休憩を挟んだ。
櫛田の部屋の端に置いてあったペットボトルを櫛田に渡し、俺も別の一本を貰って半分飲む。
抱き着いてくる櫛田の頭を撫でながら、火照った身体を冷ましていく。
「感じている櫛田は可愛いな」
「…綾小路くんは、カッコいいね。こんなカッコいい人とエッチして良いのかな…。皆に嫉妬されちゃう…。近くに軽井沢さんや一之瀬さんもいるのに。ところで綾小路くん、やっぱり一之瀬さんとヤッたでしょ?」
「誰に聞かれても同じだ。俺は目の前の女以外とエッチをしない」
そういってジトっとした目をこちらに向けてくる。
「へぇ…そういう事なんだ。ねぇ、綾小路くん、もっと私にエッチの事教えて」
「俺に教える事なんてあまりないと思うが。具体的にどんな事が知りたいんだ?」
「私、まだ経験ないからさ、喜ばせ方を知りたいんだよね。なんか貰ってばっかりじゃ悪いからさ」
そういって腕に力を込めてくると、左手を俺の下腹部の方へと移動させてくる。
「…ちょっと硬くなっているよね。やっぱりインポじゃなかったんだ。軽井沢さんとは付き合っている時にもうヤッたと思うけど、最近もエッチしたの?」
「返答は変わらないな。それに、今は彼女を作ろうと思わない」
「…ふぅん。結婚は?」
「子供が出来てしまうのなら、結婚するしかないだろうな。とは思っている」
「…彼女がいないのに子供が出来るって、前提条件が間違っているんじゃないの?」
嫌なところを突かれてしまう。会話をしながらも、櫛田は不慣れな手で俺の下腹部をいじり始めていた。
「あ、やっぱり刺激を受けると硬くなるんだね。本当に不思議だね。キヨタカくんッ」
そう言いながら櫛田は下腹部に向かって声をかけた。女子は俺の下腹部に名前を付け
る。
櫛田はキヨタカと名付けてきた。
「下の名前と、下をかけてきたのか」
「…え??なんか言った?」
「いや、なんでもない」
「ふふふ。ムードないね。ごめん。でも、私に反応してくれてすごく嬉しいよ。ねぇ、他の人とのエッチはどんな感じなのかな?やっぱり一之瀬さんは情熱的な感じ?軽井沢さんは受け身っぽいけど、声が大きそうだよね」
俺が何も言わずに黙っていると、櫛田が下腹部の方へ移動していった。
俺は櫛田の方を見ると、大きい胸があらわに、くっきりと見えた。
右手で俺の下腹部を勃起させていく。
「ここ…舐めると嬉しいんでしょ?っていうか、聞いていたのより大きいね。一時期噂になっていたよ。綾小路くんのおちんちんは凄く大きいんだって…」
「結構恥ずかしい噂が立っているんだな」
「へも、じっさいに見て思う。やっぱりおおひいね…」
櫛田は唾液をたっぷり含ませて下腹部を愛撫していく。
先っぽをチロチロと舌でいじり、右手で掴み、左手でタマを刺激してくる。
「今、ピクってした…。反応してくれて嬉しいな。さっき綾小路くんに触られて分かったんだけど、触り方、エロかったね。でも悔しいからちょっと反撃しないとな…」
そう言いながらソフトタッチで下腹部を愛撫していく。
「こっちのキヨタカくん…我慢出来ないんじゃないの?私も…もう出来るよ?」
「挿れるか?」
「え、挿れてくれるのかな?」
じわじわと勃起させてくれた櫛田の方を見る。下腹部の方は問題ないだろう。
俺は上半身を起こし、櫛田を抱き寄せて、枕に寝かせると、唾液でドロドロになった下腹部を櫛田のものに沿わせていく。
「えぇええ。本当に挿れてくれるとは思わなかったから…」
そう言いながら、腕を俺の首へ回していく。
俺は焦らすように櫛田の下腹部と俺の下腹部を小刻みに揺らしていく。
少し乾いたかと思われたがそんな事はなく、トロトロの液体が二人の隙間を埋める。
「…コンドームはあるか?」
「あんッ!…ゴム?な、ないけど」
「そうか、それならお預けだな。俺も持っていないからな」
「ふふふ。お預けを食らっちゃうのかな??焦らすね…」
喋りながらも櫛田の大事な部分に俺の下腹部が当たっているからか、時折喘ぎ声を漏らす。
「───でも、良いよ。別に、そのまま挿れても」
「いや、それはダメだろ??」
「綾小路くんも、キヨタカくんも、我慢出来ないんじゃない??それに…ハァッ…私が…ガマン出来ないからッ!!」
「…どうするかな」
「だいじょうぶッ!!仮に子供が出来たとしても、生活費は仕事で稼ぐし、綾小路くんに迷惑をかけないようにする…アッ・・。でも結婚はして欲しい。財産分与は正式なものじゃなくっても良いから…。平均の養育費を払ってもらえれば…ン…アァ、ダメェ…」
そういってまくし立ててくる。実際、ゴムをせずに下腹部をすり合わせている時点で妊娠の可能性が0%ではなくなった。1%もないかもしれないが、それでも確実ではない。
「…中に出しても良いのか?」
養育費などの件は問題ない。
それに、これは仕事を頑張ってくれている櫛田のご褒美でもあるのだ。
しっかり答えてあげないとな。
「…ん…。おねがい。そろそろォ…ガマンのゲンカ…イ」
そういって、下腹部の穴を俺の先っぽへもっていこうとする。
先がまんこの入口に触れる。
櫛田は足で俺の腰を掴み、入れてこようとする。
そして腰を浮かせて、俺の腰をホールドする。
「大胆だな…」
それから数秒、俺は焦らす。
そして、櫛田の中に、下腹部を挿れていった。
櫛田の膣は小さかった。
入らないかと思われた。
見えない壁に阻まれ、どうしても入る事の出来ない道の様に感じる。
先っぽから先に進まない。
「あぁぁあ…」
それでも櫛田は満足そうだった。
俺は既に入っている範囲で櫛田の膣内を擦り、膣内を広げていく。
「ハァ…ハァ…ハッ…ハッ…」と、規則的な櫛田の喘ぎ声が、出産を暗示させる。
「本当に、処女なんだな」
「ハァ…そおだよ…どう?こんな美少女の処女を貰う気持ちは…嬉しい?」
「…美少女の処女かどうかは置いておいて、櫛田とエッチをするなんて夢みたいだ」
櫛田の耳元で愛を囁いてやる。そして、耳にむしゃぶり付くと、より一層喘ぎ声が大きくなる。
「あぁ…ダメ、耳は弱いの…」
「そうみたいだな。だが、ダメとは言っているが、拒む様子がないな」
「…いじわる…」
「すまん。可愛くてつい」
「あぁ、好きだよ、綾小路くん。欲しい。来て」
櫛田が俺に抱き着き、力を込めてくる。
早く挿れろという事だろう。
焦らしすぎたか?しかし俺の下腹部も反応し、大きくなり、櫛田の中に入りたがっているように思える。
「俺も好きだ、櫛田」
そういって俺は櫛田の耳の穴に舌を入れ、ピストンをする。
俺と櫛田は一つになった。
挿れた瞬間、櫛田がビクンビクンと身体を震わせ、中イキをし、放心状態となった。
「…早くないか?」
「…えっと?」
「俺、まだイッてないんだが…」
事後処理を簡単に済ませた。
とは言っても、櫛田から出ている血と、トロトロの液体を軽くふき取るくらいのものだったが。
櫛田が放心状態から戻って来るのには5分くらいかかった。
ベッドに入ると櫛田が巻き付いてくる。
「…まだまだ夜は長いんだし、だいじょうぶだよ!えっと…今は午前3時だね」
3時間もやっていたのか。
「今日は寝かせられないかなぁ。櫛田ちゃん、有給取っちゃうから、綾小路くんも、一日中私とエッチしよ??ねぇ…好きだよ綾小路くん。さっき綾小路くんも私を好きだって言っていたよね?これはつまり付き合っているって事になるんだよ。そして、私の中に出したら結婚だねッ!」
甘えた声で途端に饒舌になる。
話として通っているかは置いておくとしても、話の詰め方が櫛田らしいなと笑えてくる。
「他の子とは…そうだなぁ。エッチしても良いけど、誰の身体が一番好き?やっぱり経験が少ないわたしかな?いや、一之瀬さんの豊満なおっぱいも凄いよね。意外と堀北や軽井沢さんの様な華奢な体型が好きだったり?」
「俺はお前と付き合っていないし、別に特別好きな体型はないな」
「…ふぅん…。でも、妊娠したら結婚してくれるんだよね??」
「あぁ」
「じゃあ、私に沢山中出しして?他の人がゴム有りなら、私とエッチした方が気持ちいいでしょ?」
「他の人の事は良く分からないが、ゴムは無い方が気持ちいいのは確かだろうな」
それに、コンドームを付けると擦れて痛い事になる。
サイズの合うゴムはついぞ見つけることは出来なかった。
そう考えていると、おもむろに櫛田が俺の下腹部を持ち、上半身を起こして騎乗位を始めようとする。
さっきやったのと同じように先っぽを湿らせ、櫛田の下腹部を押し付けてくる。
「アァ…さっき一応入ったから…大丈夫かと思ったけど…ウゥ、流石に綾小路くんは大きすぎるんじゃないかなぁ…」
ゆっくりと挿れながら会話を続けてきた。
「アァ…あ…。ダメ、すぐイっちゃいそう…」
ビクビクと背筋を振動させる櫛田を見て、俺は思い付いたことを口にすると、櫛田の腰に手を添えて続ける。
「可愛いな」
そういって、しばらく櫛田を上にさせていたがやがて俺が上半身を起こし、櫛田を寝かせる。
「アァア!!ムリ…ムリだよぉ…」
「無理無理言っても身体は求めているようだが?」
「ダメェ…また…イクゥ!!!」
ビクンビクンと振動する。
彼女は何度イっても離されず、放心状態になっても更にイかされ続けた。
「アァ…。これ本当ヤバイカモ…綾小路くんのエッチィ…アァ…!!」
バックで櫛田を犯す。
既に羞恥心を失った櫛田はこちらに尻を向けて恥部をあらわにする。
俺はそんな櫛田の腰を掴み、打ち付ける。
ほぼ絶叫とも取れる櫛田の喘ぎ声を聞きながら、そろそろイきそうになる。
「どこに出してほしいんだ?」
「…中にィ…中にお願いしますゥ!!」
堕ちた櫛田を見ながら、ラストスパートをする。
櫛田は既に力が入っていない状態が続いているが、求めるように腰を動かしてくる。
数時間前までは絶対に入らなかったが、時間をかけてならされ、それでも20才の女の締め付けてくる膣内に、精液を注ぐ。
「───あっ……」
そして俺がイクと、気絶したように眠った。
俺は事後処理をし、櫛田の汗を拭いた後に、使用済みのティッシュを持ち、ドアに手をかけた。
時刻は午前8時を回っていた。
9時間近くもエッチをしてしまったのか。
流石に疲れるが、今日は特に用事もないし問題ない。
本を読んで寝よう。
櫛田を見るとスヤスヤと寝息を立てて寝ていた。
スマホが鳴らないところを見ると、既に振動もならないモードになっているのが分かる。
櫛田の事だ。
今日は大事な電話や商談はないのだろう。
そもそも受動的な仕事ではないのだ。
こちらが動かなければ連絡が来ることもないし、締め切りはいつも数日前倒しで行っている事は分かっていた。
外は当然の様に陽が差しているのだろうが、厚手のカーテンと部屋の壁が深夜と同じ空間を作り出している。
俺は最後に櫛田にキスをすると、寝ている櫛田だったが唇がピクリと動いた。
ドアを出るといそいそと自分の部屋に向かう途中。
ゴミ置き場にティッシュと洗濯機にタオルを入れ、動かす。リビングでは音楽が聞こえているため、誰かがいることが分かった。
全自動洗濯機を動かし、出ようかと思った時に、背後に人の気配を感じる。
「───おかえり清隆…朝早いね」
俺だ、という事が分かっていたのかは定かではないが、出かける前なのだろう。
スーツ姿の軽井沢がそこに立っていた。
俺は少し警戒する。
「ただいま、恵。出かけるのか?」
「…うん、9時半から商談」
気合の入った軽井沢を見て、俺はとっさに口に出してしまう。
後ろめたさもあったかもしれない。
「送るか?」
「えっ??良いの?っていうか、同席してくれない??報告したと思うけど、買収したアパレル会社の顔合わせなんだよね…」
恵に依頼をしていた仕事の件だ。確かに正当な権利だろう。
買収した会社の社長も顔合わせを行う必要がある。
しかし、準備が整っていない。
メッセージを見てぼんやりと知ってはいたが、恵一人で向かうと思っていたため気に留めていなかった。
「9時半に、場所は?」
そういって軽井沢に場所を聞くと、車で20分程の距離だった。
「じゃあ9時に出る。俺は準備をするから待っていてくれ」
「オッケー。じゃあコーヒー淹れて、待ってるね」
「濃い目に作ってもらっても良いか??」
俺は急いでシャワールームへ向かう。
幸いなことに、恵と近い距離にならなかったのが幸いしたのか、むしろモロバレなのか分からないが、俺としては櫛田との件はバレていないと判断する。
シャワーをしながら買収したアパレル会社の情報を、AIに口頭で読んでもらい、頭に入れていった。