1
来ると思っていた。
後部座席ですり寄って来た時に、明確に断るべきだったのかもしれない。
少し距離を置こうとした。
それでも俺ははっきりと拒絶することは出来なかった。
なぜ?
可哀想だから?
親友──佐倉愛里という依存先を退学させた波瑠加を。
俺は、後ろめたさを抱えていた?
違う。
答えは始めから分かっていた。
コイツとは深く付き合うべきではない。
俺は、感覚的に分かっていたのだ。
なぜなら、長谷部波瑠加は、まるでホワイトルームから脱落したモノに似た何か。
すでに社会とは隔絶された、何かを。
社会に必要な何かを。
持っていなかったから。
2
長谷部に触られていた俺の物が急激にしぼんでいく。
「あ、アレっ?おっかしいなぁ……」
そういって、ソファの端でしゃがみ、俺の下半身に覆いかぶさるようにチンコを揉みしだく波瑠加が焦り始めた。
「むー……困ったな……」
すると波瑠加はソファの逆側、俺の寝ている側にそっと歩いて来た。
俺は横になっている。そのまま目を開けると、上から見下ろしている波瑠加が見える。
そして少ししゃがんだかと思うと、「お邪魔するよ」といって、ソファの両端に手をかけ、のしのしと手足を使って歩く。
ちょうど俺の下半身が波瑠加の顔の位置になり、同様に波瑠加の下半身が俺の顔の前にある。
波瑠加が上にいて、手と足で身体を支えている。
浴衣から見える波瑠加の下着が、目の前にあった。
「……見えるかな、どう?あたしのパンツ。興奮……しない?」
下を向きながら話しかけてきているのか。少し離れた位置から声がした。
波瑠加の足の間から、愛里が寝ているのが見えるが、愛里はソファ側に身体を向けて寝ているため、寝顔が見えない。
身体が上下している所をみるに、寝ているのだろうが、寝たふりの可能性もある。
寝ていたら、寝ているもの特有の呼吸があり、彼女のものはレム睡眠と変わらなかったからだ。
愛里を気にしつつ、すぐ目の前にある、波瑠加の尻を見た。
動きやすそうな、ピッチリとしたスポーツタイプの下着。
既に興奮しているのだろう。
滲んではいないが、波瑠加の割れ目から粘液が出始めており、湿気を感じさせる。
綿で出来ているため、多少蒸れていそうな、そんな状態。
「よいしょっっと」
と言って波瑠加は体制を整えると、猫が背伸びをした様な体制になり、俺のパンツに手をかける。
少し苦労しながらも上の部分を脱がすことに成功した。
俺の下半身の一部は、布から出て波瑠加に見られている事だろう。
「わぉ、すごいね……これが男の人のおちんぽ……というよりきよぽんのちんぽか」
と言って、つい数時間前の愛里同様、口に含み始める。
「ジュプ……ジュプ…ジュ…ごくッ……」
と、首を上下させて感じさせてくる。
「ねぇ、きよぽんもあたしの舐めて?」
と、顔を後ろに向けたいのだろうが、流石の体制でそこまでは出来ない。
目の端に俺を捉え、そう呼びかけて来る。
仕方なく俺は口を少し開け首を伸ばし、唾液を出しながら目の前の、綿のパンツに覆われた波瑠加の砂丘に口を付けた。
「……あ♡」
口を付けると当然、綿のグレーのパンツが染みになっていく。
波瑠加が味わうように、俺の下腹部を愛撫しているのと同様に、波瑠加の下腹部も味わうように口で愛撫した。
「んんッ……イイ……イイよ、きよぽん……」
緩急を付けながら付き合うこと数10分。
有限な時間だが、この時だけは時間を気にせず、波瑠加の下腹部を精いっぱい時間を使って愛撫してやる。
途中から波瑠加は俺への愛撫を辞めて、下腹部を少しずつ俺の口に押し付けて来た。
自ずと自分から、気持ちいい位置に秘部を移動させて、擦り付けて来る。
俺の口の中には波瑠加の愛液がたっぷりと入って来た。
「………ンン……アァ……ン…ハァ………ァァア……んッ……」
と、苦しそうにあえぎ、吐息を吐く。
そうしていると徐々に足をビクッとさせ、タイミングの幅を狭めていく。
波瑠加の愛液が完全に綿から染み出し、痙攣し、口を離した瞬間にねちゃあと俺の口と愛里の下腹部を線となって繋げる。
しかしそれもすぐ、顔に押し付けられる。
グリグリと、下腹部を俺の口に、もっと刺激が欲しいと主張する。
やがて波瑠加は上体を完全に起こし、まっすぐと下腹部を俺の口元に落として来た。
そして、自分の手で、パンツをずらし、綿ではなく、直接口に当たる様調整をする。
「アアァアアンッ♡………ァアァン♡……」
喘ぎ声が大きい。
それはまるで、誰も起きてこない事が分かっている様な、そんな声だった。
ゆっくりと、じわじわと、それでも確実に波瑠加が自らを絶頂に追いやっていく。
俺は波瑠加のクリトリスを舌で転がしつつも、波瑠加の膣の奥へ唇をいれ、液体を掻き出していった。
ピンと張ったクリトリスを刺激する。
徐々に速度を速くしていく。
波瑠加が行きそうなタイミング──その瞬間。
波瑠加が俺の口から腰をあげそうになった。
そのタイミングで、俺は両手を上げ、波瑠加の尻をホールドし、俺の顔に戻す。
「アアアンッ♡ダッ!ダメだよきよぽんッッ!!」
そして俺は逃げようとする波瑠加を捕まえ、クリトリスを刺激する。
すると、波瑠加は小刻みに痙攣し、「ンンンンッ!」とくぐもった声を出した。
その瞬間、下腹部からドバッと液体が出て、俺の顔にかかる。
目を閉じていて良かったが、鼻、口、顎、首に愛液を浴びる。
皮張りのソファで良かったと、内心思った。
そして長谷部波瑠加はパタンと、俺の上に覆いかぶさった。
3
波瑠加をそのまま放置していても良かったが、そのまま寝てしまう可能性もあった。
だから俺は身体を起こすと、うつ伏せだった波瑠加を仰向けにする。
くの字のソファに、愛里と波瑠加の顔が近い。
ソファで二人で話ながら寝たと言われても問題なさそうだ。
俺も少し、眠たかった。
だからキッチンの方に行くと、ティッシュ箱を持っていった。
毛布が中途半端にソファと波瑠加に絡んでいたためそれをはぎ取る。
そして波瑠加の下腹部、それに胸までもが、見えていた。
浴衣はしっかり着ると全て隠すことが出来るが、ひとたび緩めば大事なところが全て見えてしまう。
波瑠加は気絶したように寝ていた[[emphasismark:ように見えた > ﹅]]。
だが、俺は波瑠加の頭の部分に、俺が使っていた枕を置くため、波瑠加の頭を少し持ち上げてみる。
波瑠加は、全く持って抵抗をしない。
俺のために頭を上げるという行為すらしなかった。
そして、彼女の呼吸を聞く。
「スゥー…ハァー…スゥー…ハァー」と、寝たばかりなのに、大きく規則的な呼吸。
[[emphasismark:長谷部波瑠加 > ﹅]]なのに男の前で無防備な姿。
誰が立てているのか分からない、ドクドクと聞こえる心臓の音。
その状態を見て、呟く。
「──そうか、そういう感じなんだな、波瑠加」
俺はため息を吐き、波瑠加の顔を10秒ほど黙って見つめる。
「愛里が啓誠に睡眠薬をいれたって言っていた。睡眠薬を渡したのはお前だな。」
波瑠加は何も言わない。
「数時間前、お前が明人とキスしているのを見てしまった。お前、その時に明人にも睡眠薬を飲ませたな」
波瑠加は、何も言わない。
「愛里は、寝ているんだろうな」
波瑠加は気絶したかのように、だらんと身体を無防備な状態で、胸がむき出しなまま。
「……お前は、明人と、付き合っているんだったな」
波瑠加は少し、首を動かし、意思を表明した。
その反応をみて、覚悟を決めた。
俺はお前たちに利用されてやる。
4
寝たままの波瑠加に近づくと、俺は腰を落とし、ソファで寝ている波瑠加の首元を撫でる。
そして、片手で耳をいじりながら、首から下にかけて舌を這わせていった。
「ンンッ……グッ……」
と、肩を震わせた愛里をチラリと見ると、向こうを向いて寝ているため顔が分からない。
しかし、寝ている事は間違いないだろう。
じわじわと下に向かった舌は、やがて波瑠加の胸に到達する。
右手で波瑠加の右の胸を、舌で波瑠加の左の胸を愛撫する。
コロコロと乳首をはねさせていくと、波瑠加の右手が動いた。
波瑠加の右手は、波瑠加自身の口を押えていた。
その様子を見ながら俺は、徐々に下に行く。
そして波瑠加の下腹部にあったパンツをそろそろと下に移動させる。
すこし腰を浮かせてくれて、脱がせやすい状態となった。
はだけた浴衣、何も履いていない下腹部。
丸見えの波瑠加の秘部を見る。
波瑠加は右手で自身の口を押えていた。
俺はパンツを脱ぎ、自らのモノを出す。
そして、波瑠加の下腹部と擦り合わせ、勃たせていった。
…チャ…クチャ…と、波瑠加のぬめり気の強い粘膜が、チンコを包み込んだ。
少し、愛液が多い気がする。
このまま寝ると寝心地が悪いレベルの量。
クリトリスと、俺のチンコがすり合わされる。
俺は波瑠加の足を持ったまま、チンコの先っぽを、波瑠加の入口に徐々に挿れていった。
やはり3分の1くらいで入らなくなる。
俺は体制を変えて、波瑠加の上に覆いかぶさる様、体制を整える。
波瑠加が足を立てて開き、俺がその間にいる感じだ。
波瑠加が右の方を向き、右手で手を抑えている中、言った。
「本当に良いんだな波瑠加。俺は、お前の空いた胸の穴を埋めることは出来ない」
そして、耳元で次を囁いた。
「そして、それは誰にも出来ない」
そういって俺は、チンコを波瑠加の中に突っ込んだ。
愛里の膣と比べると、少し入りやすく、縮まらない波瑠加の中。
これでは完全に、オナホールの様なものではないか。
俺は腰を振りながら話しかける。
「気持ちいいか?俺は気持ちいい。波瑠加、いつでも俺の都合の良いように、この穴を使ってやる」
このセックスは、相手を気持ちよくさせるためのものではない。
男の性欲を発散させるためのセックス。
「誰にも使わせるんじゃないぞ、これは俺専用の穴なんだからな」
右手で口を精いっぱい押えつけながら、コクコクと頷く波瑠加。
「俺が連絡したらすぐに俺の所に来て、股を開け。あぁ、すごく気持ちいい。波瑠加、お前は最高だ」
寝ているにも関わらず、時折ピクンと背中を伸ばし、イクのを我慢している波瑠加。
もしかしたら、もう既に何度かイっているのかもしれない。
「そろそろイくぞ?当然中で良いよな?俺の……俺の子供を産むための穴なんだろ?」
コクン、コクンと大きく頷いた。
そして耳、波瑠加の頬にキスをし、耳を吸いながら、ねっとりと伝える。
「お前の可愛い顔も、大きくて柔らかい胸も、気持ちいいアソコも、全部俺の物にした。そんなお前を愛している。波瑠加」
そして俺のチンコがビクビクと震え、波瑠加の中に射精した。
同時に我慢が出来なかった波瑠加が背を大きくのけぞらせ、「ングッ」と声にならない声を発し、目を見開いた。
儀式が終わった後、俺はぐったりした波瑠加の下腹部をティッシュで拭く。
何十枚使っただろうか。
すべてふき取り、波瑠加のぐっちょりしているパンツの愛液もふき取る。
流石に染みを取ることは出来なかった。
それを履かせて、浴衣の乱れを治す。
治すときに大きな胸が手に当たった。
波瑠加は俺のなすがまま。
そして、毛布で身体をキッチリと覆った。
最後に波瑠加の口元に、キスをした──瞬間。
波瑠加が右手を浮かせ、俺の顔に手を触れた。
「ありがとう、きよぽん。あたしもあなたを、死ぬまで愛しているよぉ♡」
そういって、口を開き、舌を出して来た。
俺達はねっとりと、甘いキスを繰り返す。
小鳥のついばむ音が鳴っていた。
それは終わらない悪魔の契約にも見えた。
やがて俺は三宅明人の寝ている部屋に戻り、眠った。
時刻は6時半。
そして、次に起きたのは11時であったが、それでも一番早く起きたのは、俺だった。
──5月6日がやってきた。