※この作品はR-18です。

エロゲーハックアンドスラッシュ   作:げしゅたるうぃんぷす

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 時は夕刻——。

 

 補習レイドの一つ『餓者髑髏城(がしゃどくろじょう)』が崩壊し、地上へと戻ってきた俺は、そのまま『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の俱楽部棟に戻ってきた。

 

 今は夕方で、補習レイドが始まったのは午前中だったため、現実世界では半日程度、過ぎたことになっている。

 『時間圧差』の影響でレイドと地上では、時間の経過が異なるため、向こうの世界で数日間過ごしても、こっちでは数時間しか経っていないことになる。

 

 俺は、俱楽部棟の扉に『復元する世界(ダ・カーポ)』で復元した学生手帳を押し当てた。

 電子音が鳴り、セキュリティロックが解除される。

 学生手帳は、補習(レイド)に参加するために潰したが、このままだと流石に、私生活で使い物にならないので治しておいた。

 また同じように補習に参加することになれば、もう一度わざと潰す羽目になりそうだが……。

 そんなことは二度と、起こってほしくないと願っている。

 

 (ようやく、帰ってこれたな……。色々なことが起きたけど、結果的に誰一人失わずに攻略することができた)

 

 張り詰めていた緊張の糸が解けるのを感じながら扉を開け、会議室に続く通路を歩いていく。

 

 それにしても――俺以外の転生者の存在、そして『殺し合い(デスゲーム)』か。

 ただでさえ、俺は原作主人公である叶馬と同じクラスというだけで、精神的負担が大きいのに、これ以上厄介なことが、関わってくると身が保たない気がする。

 

 通路を進みながら、俺は「転生者」という問題について、思考を巡らせていた。

 

 そもそも、大前提として、他の奴らは、この世界がWeb小説の中の『ハイスクールハックアンドスラッシュ』の世界であるという事実を理解しているのだろうか。

 原作のストーリーや設定を知っているか否かで、ゲームの有利性は全然違ってくる。

 この世界に存在する仕組み自体は、学園の授業で学べる範囲だが、原作の知識がなければ「絶対に関わってはいけない地雷キャラ」等の判別はつかないだろう。

 原作主人公の『叶馬(とうま)』や、以前ピクニックで出会った着ぐるみの少女『彩日羅(あすら)』などは、その最たる例だ。

 

 (もっとも、俺は既にその危険人物たちのどちらからも、ばっちり目をつけられているんだが……)

 

 例え、チートスキルを持っていたからといって、彼らに手を出すことは、絶対してはいけないNG行為だ。

 原作の怪物たちは、下手な転生者など一蹴するほど強いし、何より頭のネジが数本ぶっ飛んでいるので、常識が一切通用しないだろう。

 

 そしてもう一つ別の問題。

 もし俺が転生者だと周囲にバレている場合、学園で目撃された可能性のあるサクラやマリィが「創造物の世界」からやってきたヒロインだと気付かれているかどうかだ。

 これもまた、相手が前世で「エロゲー」というジャンルを嗜んでいたか、どうかにかかってくる。

 ルームメイトの浩一はエロゲーの存在自体は知っていたが、作品の内容にまでは、そこまで詳しそうには見えなかった。

 エロゲー知名度的には、『ランスシリーズ』のホーネットや『Dies irae』のマリィが高いだろうか。

 逆にカヌあたりは、認知度はそこまで高くないはずだ。

 何せ、彼女の出展元である原作は、未完のまま世に発売されていないのだから。

 まあ、これもあくまで俺の主観を基準にした予想でしかない。

 

 どちらにせよ、彼女たちヒロインズには、学園での不用意な活動は控えてもらうべきだろう。

 サクラあたりは「退屈なんだよ!」と盛大に文句を言ってきそうだが……。

 俺だって、彼女たちを縛りたいわけではないしな。

 何かいい解決方法がないか考えないとな。

 

 さらに、ダンジョン攻略において、奴らは一度も「死に戻り」を経験していないのだろうか。

 ダンジョン内で死に戻りした時点で、デスゲームでの勝利は難しいだろう。

 なにせ、地上でスキルが使えなくなるんだしな。その時点で脱落は免れない。

 

 そもそも、この豊葦原学園(とよあしはらがくえん)に転生者が全員入学してきているのか、という疑問もある。

 少なくとも、俺の所属する『(ひのえ)』クラスには他にいないと思う。

 もしそんな奴がいれば、流石に、クラスでボッチの俺でも気づくと思う。……多分。

 

 それに、ダンジョンが存在するのは、この日本だけではない。

 ヨーロッパ、中国、インド、アメリカなど海外にも、多くのダンジョンは存在している。

 神々が開催する規模のゲームだ。

 この国以外、それこそ海外の転生者が紛れ込んでいたら、相当に厄介なことになるぞ。

 原作でも、海外のダンジョン探索者はいたため可能性は、ゼロとは言い切れない。

 

 転生者は全員男なのか、それとも女も混じっているのか、という問題もある。

 もし女子の転生者がいた場合、彼女たちにとってこの世界観は受け入れがたいだろうな。

 何せ、”セックスアンドバイオレンス”がデフォルトの世界だ。

 前世の価値観、倫理観を持っているなら勝ち残るのは、尚更厳しいだろうな。

 いくら強力なチートスキルがあっても、ダンジョンに潜る以上、性交渉からは逃れられない。

 だからといって、それを拒んでダンジョンに潜らなければ弱いままだ。

 もしそうなったら、他の転生者の格好の餌食だ。

 

 …………ダメだ。

 

 今、パッと思いつくだけでも無数の疑問が溢れ出てきて、思考の処理が追いつかない。

 とりあえず、まだゲーム自体が始まってもいないし、明確なルールも不明なのだから、今から一人で煮詰まっても仕方のない部分はあるな。

 

 (本当に迷惑な話だ。こんなに頭を抱えて悩むくらいなら、ルドラサウムから余計な話なんて聞かなきゃよかった。はぁ……)

 

 内心で大きなため息をつく。

 少なくとも、現時点で存在が確定している転生者は八人中二人。

 

 俺と同じ寮で暮らすルームメイトの浩一と、ホーネットたちが遭遇した謎の「白銀の鎧」。

 浩一とは、話し合いでどうにか協力関係を結び、今後に控えているゲームに備えたい。

 まあ、その時にお互いが転生者であることは明かすと思うが、『殺し合い(デスゲーム)』のことを喋るかどうかは別問題だな。

 それは現時点で、俺だけが握っている唯一の情報アドバンテージなのだから。

 今のうちに、自分に有利な状況を作れるよう、裏で色々と手を打っておくべきだろう。

 

 一方で、もう一人の「白銀の鎧」に関しては――俺の大切な女たちをあれほど傷つけたのだ。

 感情的と言われようが、俺自身が奴をどうしても許せない。

 次に相まみえることがあれば、最初から明確な『敵』として容赦なく対処するつもりだ。

 

 とりあえず、波留(はる)先輩たちには、『殺し合い(デスゲーム)』の件は伏せておこう。

 関係ない先輩達を、神々の悪趣味なゲームに巻き込むわけにはいかない。

 それに、もうすぐ6月になれば、学園の大きなイベントである『倶楽部対抗戦』が始まる。

 先輩たちには、そっちの準備に集中してもらわなければ。

 サクラたちには、あとで時間できたときにゆっくりと話を共有するとしよう……。

 

 ——ガチャ、ギギッ。

 

 思考を切り替え、俱楽部メンバーがいつも会議で使用している大部屋の扉を開けた。

 

 「——”異空間生成”」

 

 小さく呟くと、いつも通り空間が歪み、黒い渦が生成される。

 スキルを手に入れた初期の頃は、人一人分しか通れなかった黒い渦も、今では五人程度が並んで通っても余裕のあるゲートへと成長していた。

 もちろん、ゲートのサイズは、俺の意思で縮小させることも可能だ。

  

 しばらく待っていると、異空間の渦の向こうから、聞き慣れた賑やかな声と共にメンバーたちが次々と姿を現した。

 

 「う~ん! 地上に到着――! やっぱり現実世界の空気は落ち着くねぇ!」

 「あぁ~疲れた。ようやくゆっくりできるよ。もう今日は一歩も動きたくな~い」

 「ちょっと、疲れたってあんた、さっきまで異空間の温泉で散々、休んでたじゃないの!」

 「ようやく戻ってきたでござるな。……拙者、戦闘にも参加せず、ずっと部屋に籠ってただけだから、正直帰ってきた実感が全くないでござるよ」

 「おい、一郎(いちろう)。この後、私の部屋に来いよ。いつもみたいにた~っぷり可愛がってやるからさぁ」

 

 『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の面々が、冗談を交わしながらぞろぞろと溢れ出てくる。

 激戦の名残で疲弊した表情を浮かべている者もいれば、超難関レイドを攻略した達成感で満ち足りた顔をしている者もいる。

 だが、全員に共通して言えるのは、明るい表情を浮かべているということだ。

 

 「幹隆様、お疲れ様です」

 

 俱楽部メンバー全員が異空間から出た後、最後にカヌだけすーっと出てきた。

 見渡すと、そこにサクラやマリィの姿はない。そして、ホーネットも大丈夫なのだろうか。

 

 「カヌ、お疲れ様。……他の二人はどうしたんだ?」

 「サクラさんは日課のひなたぼっこを、マリィさんは疲れて眠っています」

 「そうか。二人ともよく頑張ったしな、ゆっくり休んでもらおう。カヌも、休んでくれていいんだぞ」

 「いえ、私は王の護衛がありますので、傍にいます。それにまた幹隆様が一人で無茶をされては困りますので……」

 

 そう言って、カヌはしっとりとしたアメジスト色の瞳で少し拗ねたように俺を見つめてくる。

 その瞳には少し悪戯心みたいなのが透けていた。

 

 「いや、うん……それに関しては本当に申し訳ないと思ってる。そうだなぁ……お詫びと言ってはなんだけど、何か美味い飯でも作ってくれないか? 向こうでバタバタしてたから、腹が減ったわ」

 「ふふ、はい! わかりました、幹隆様。腕によりをかけて、お口に合うものをご用意いたしますね」

 「頼む。――あ、それと、ホーネットの様子はどうだ? 意識は……」

 「はい、ご安心ください。つい先ほど意識を取り戻され、現在は自室のベッドで静養されております」

 「……そうか、よかった」

 

 張り詰めていた胸の奥から、ようやく安堵の息が漏れた。

 それだけで、両肩にのしかかっていた重圧がすっと軽くなったような気がした。

 

 「それじゃあ、飯の前に一度、ホーネットの様子を見に行くよ」

 「はい。では、幹隆様がお見舞いに向かわれる旨、私から彼女に伝えておきますね」

 「ああ、頼んだ」

 

 カヌは嬉しそうにニコリと微笑むと、気品のある美しい動作で一礼し、再び異空間の渦の中へと戻っていった。

 

 「幹隆君、お疲れさま~!」

 

 カヌを見届けた後、背後から弾んだ声が飛んできた。

 振り返る間もなく、波留(はる)先輩が至近距離まで距離を詰め、俺の背中をポンと軽く叩いてきた。

 

 「あ、お疲れ様です、波留(はる)先輩」

 「いや~。今回の『餓者髑髏城(がしゃどくろじょう)』の攻略、アクシデントだらけで完璧とは言えなかったけど、みんな無事で本当によかったね!」

 「そうですね。先輩たちの協力がなければ、もっと手こずっていたかもしれません。改めて、手伝ってくれてありがとうございました」

 「ははは、お礼なんて全然いいよ~。それに私、今回はあんまり活躍できてないから、お礼を言われても逆に困っちゃうな」

 「そんなことありませんよ。倶楽部メンバーのみんなが、あの危険なレイドに文句も言わずについてきてくれたのは、部長である波留先輩の人徳のおかげです。何より、先輩が後ろにいてくれるだけで、俺はとても心強かったですから」

 「もぉー! 幹隆君ったら、そんなにストレートにお姉さんを褒めても……今の私には、この身体くらいしか差し出せるものがないよ? ♡」

 

 言うが早いか、波留(はる)先輩は俺の腕にしがみついてきた。

 その瞬間、彼女の豊満な胸の柔らかい感触が、これでもかと俺の二の腕に押し付けられる。

 芳醇な甘い香りが鼻腔をくすぐり、気がつけば広い会議室には、俺と波留(はる)先輩の二人きりになっていた。

 

 「い、いえ、そういうつもりで言ったわけじゃなくてですね!それに、まだホーネットの容態も心配ですし、今はちょっと……っ」

 

 決して童貞ではないはずなのだが……どうにも俺は、こういう風に距離感が近く、主導権を握ってぐいぐい迫ってくるタイプの女性に滅法弱いらしい。

 

 「そっか……。せっかくの私のアピール、あっさりと振られちゃった……。ぐすん……、ひどい男だよ、幹隆君は……」

 

 波留(はる)先輩はすっと腕を離すと、あからさまに顔を伏せ、両手で目元を覆って肩を震わせ始めた。

 いや、別にからかったり困らせたりしたいわけじゃないんだ。

 ただタイミングが悪いだけで——ホーネットが万全だったなら、先輩からのそんな魅力的な誘いには二つ返事で乗っていたに決まっている。

 

 くっ……どうすればいいんだ。

 

 女の子を泣かせてしまったときの対処法なんて、前世の記憶を含めても、どうすればいいかわからない。

 じわじわと罪悪感が湧き上がってくる。

 

 「あ、あの!わかりましたから、そんなに泣かないでください!ホーネットの様子を見に行って、容態が落ち着いているのを確認したら……そのあと、必ず波留(はる)先輩の部屋に行きますから。だから、大人しく部屋で待っていてください」

 「え? 嘘……ほんとに!?」

 

 さっきまでの悲痛な涙声が嘘だったかのように、パッと顔を上げた波留(はる)先輩は、一瞬でコロッと表情を変えて満面のニコニコ笑顔を咲かせた。

 その目元には、涙の跡など一滴すら存在しない。

 

 (いや、噓泣きかよ!まんまと騙されたわ……女性経験の乏しい俺の良心を突くような、精神攻撃はやめてくれよ、先輩……)

 

 やはりこの世界の、特にこの倶楽部に集まる女性陣は、俺の想定よりも数倍は(したた)かのようだ。

 

 「それじゃあ、約束だからね! 部屋でおめかしして待ってるから! よし、そうと決まれば準備、準備~!」

 

 弾むような足取りで、波留(はる)先輩は嵐のように勢いよく会議室から飛び出していった。

 残されたのは、俺一人。しんと静まり返った部屋に、窓から差し込む茜色の夕日だけが長く影を伸ばしている。

 

 (はぁ……。本当に、台風みたいな人だよな、波留(はる)先輩って)

 

 思わず苦笑いが漏れる。しかし不思議なことに、さっきまで頭を重くしていた転生者やデスゲームのことが、今この瞬間だけは遠くに感じられた。

 波留(はる)先輩のあのぶっ飛んだ自由奔放な性格が規格外職業(イリーガルクラス)の影響によるものなのか、それとも彼女自身の素の性質なのかは分からない。

 ――まあ、十中八九、その両方なのだろう。

 

 俺は小さく息を吐き出し、異空間へと足を踏み入れた。

 まずはホーネットの様子を確認して、それから腹で腹を満たし、それから――。

 

 やるべきことを順に頭の中で数えながら、俺は夕暮れの会議室を後にした。

 

 

 

 ————

  

 

 

 俺は異空間の内部に入り、旅館の中を歩いていた。

 

 そう言えば、俺は魔王になったわけだが、この国の年号は変わらなかったな。

 変わったら変わったで大事(おおごと)だし面倒だが、変わらなかった原因はよく分からないな。

 おそらく、正式な魔王として登録されたわけではなく、ルドラサウムが遊び半分で俺にその器と力を与えたからに過ぎないからだろう。

 

 さっき、地上で波留先輩に軽く背中を叩かれた時も、俺の意思とは無関係に『無敵結界』が自動で発動した。

 よって、この世界は、ルドラサウム級の創造神は存在するが、世界の法則(ルール)を敷いてる訳ではなさそうだ。

 つまり、デスゲームを開催する八柱の神も同等の力を持ってはいるが、直接的な支配はしておらず、あくまで管理しているだけだと思う。

 

 そんな考察を頭の中で巡らせているうちに、ホーネットの自室の前まで辿り着いた。

 

 ――コンコン。

 

 静かに扉をノックする。

 

 「はい、誰でしょうか」

 「俺だ、幹隆だ。入っていいか?」

 「はい、どうぞ……」 

 

 扉を開けると、驚いたことに、ホーネットが床に膝をつき、臣下のように(かしず)いていた。

 

 部屋に一歩足を踏み入れると、気品溢れる仄甘い香りが鼻腔をくすぐる。

 室内の調度品や装飾も含め、いかにも彼女らしいセンスが感じられた。

 部屋には赤い絨毯が敷かれ、部屋の奥には天蓋付きの豪華なベッドが鎮座している。

 テーブルの上には、先ほどまで読んでいたであろう読みかけの本が開かれたままになっていた。

 召喚されてからまだ日が浅いため、彼女の私物はそれほど多くない。

 

 逆にサクラやマリィの部屋は、私生活の荷物であれこれと散らかっている。

 まあ、みんなで使う共有スペースを汚さないのであれば、個人の部屋はどう使おうと自由だと伝えてはあるが、この整然さはホーネットならではだな。

 

 「それで……どういったご用件でしょうか?()()()

 

 その言葉に、胸の奥が微かに揺れた。

 やはり、ホーネットには一目で分かってしまうらしい。

 俺が新しく魔王になったことは、魔人としての感覚だろう。

 

 「いや、体調が大丈夫なのかどうか、顔を見にきただけだ」

 「それでしたら、もう問題ありません。カヌから聞きました……魔王様自ら、私のために力を使って回復してくださったとか。ありがとうございます」

 

 丁寧ではあるが、どこか余所余所(よそよそ)しい。

 俺がまだ「ただの人間?」だった頃の距離感とは違い、明確な主従の壁のようなものを感じてしまう。

 呼び方も「幹隆」から「魔王様」に変わっていた。

 

 「そうか、今回のレイドは、ホーネットのおかげで、誰一人犠牲を出さずに攻略できた。感謝してる」

 「い、いえ……それは……。それに、結局は私の実力不足で、あの白銀の鎧に敗北を喫してしまったのですから」

 

 悔しげに視線を落とす彼女の傍へと、ゆっくり歩み寄る。

 気配に気づいた彼女の肩が一瞬ビクッと強張ったが、拒絶するような動きは見せない。

 今、俺は傅くホーネットを見下ろす形で立っている。

 魔王になった影響だろうか、少し身体が引き締まり、目線が高くなったような気がする。

 

 改めて、彼女の姿をじっと観察した。

 いつものドレス姿ではなく、今の彼女は薄手の黒いネグリジェを身に纏っている。

 しなやかな肢体の輪郭や、ぷっくりとした乳首がうっすらと透けて見える、無防備な格好だ。

 腰まで伸びた鮮やかな翡翠(ひすい)色の髪が、赤い絨毯の上に美しく広がっている。

 

 なぜかは分からないが、その小さく丸まった背中を見ていると、無性に抱きしめたくなるような衝動に駆られた。

 慈しむような、あるいは強引に俺の物にしたくなるような、相反する熱い感情。

 

 「どうか、……されましたか……?」

 

 困惑を隠せない様子で、ホーネットがゆっくりと顔を上げてこちらを見つめてきた。

 整った美しい容姿。その黄金の瞳は、どこか潤んでいるようにも見える。

 

 そう言えば、彼女には先に説明しておくべきだろう。

 俺が魔王の力を手に入れた経緯、その地下での出来事を。

 

 「いや、少し話しておきたいことがあってな。何故、俺が魔王の力を宿すことになったのかという話だ」

 「はい。……それは、私もお聞きしたいと思っておりました」

 「まあ、話す前にその体勢だと話しにくい。こっちに来てくれ」

 

 俺はベッドの端に腰掛け、隣のスペースをポンポンと手で叩いて彼女を促した。

 彼女は一瞬躊躇(ちゅうちょ)したものの、静かに立ち上がり、「失礼します」と呟いて、俺のすぐ隣に腰を下ろした。

 

 一気に距離が縮まる。隣から漂う、ホーネット特有の甘い香りが隣から漂ってくる。

 

 かつて画面の向こう側で見ていたキャラクターだが、こうして間近で見ると、息を呑むほどに美しい。

 エロゲーヒロイン達は、どこか人間離れした容姿をしているものが多い。

 それでいて、本人たちは自身の魅力に対して無自覚で、時に凄く無防備だ。

 

 俺は沸き立つ衝動をグッと堪えながら、安土城の地下で起きた出来事を淡々と語り始めた。

 

 地下の最奥に『赤い心臓』――魔王の因子があり、それがレイドの核になっていたこと。

 触れた瞬間にその因子が俺の肉体と同化してしまったこと。

 意識を失っている間、精神世界のような場所へ飛ばされたこと。

 そして、そこで『創造神ルドラサウム』と対峙したこと。

 

 一通りの経緯を伝えると、ホーネットは何とも言えない複雑な表情を浮かべた。

 それもそうだろう。かつて自分の世界から失われたはずの魔王の力が、巡り巡ってこの異世界に渡っており、それが創造神の気まぐれによるものだったのだから。

 

 なお、神々の『デスゲーム』に関する具体的な話は、あえて伏せておいた。

 どうせ話すなら、いずれ全員が集まっている場で共有すべきだと判断したからだ。

 

 「……そうですか。そのようなことがあったのですね。ですが――だからと言って、魔王様への私の忠誠が揺らぐことはありません」

 

 毅然とした声だった。彼女の人生は、かつて父である魔王ガイに仕えるためにあった。

 ホーネットという高潔な魔人の性質上、仕えるべき対象が俺へと変わっても、魔王への忠誠心は変わらないということなのだろう。

 

 「それに、魔王が本来持つとされる破壊衝動については、ルドラサウムの干渉で完全に消えている。だから今の俺も、こうして平静を保っていられるんだ」

 「左様ですか。……私は、どのような姿であれ、あなたが魔王であるならば従うまでです」

 

 ホーネットはきっぱりと言い切った。

 その盲目的なまでの献身は、いつも傍に仕えるカヌの気配にも似ている。

 

 ――ふと、その時、邪悪な思考が頭をよぎった。

 今、俺は魔王であり、目の前にいる彼女は魔王に抗えない魔人だ。

 つまり、俺には彼女に対する『絶対の命令権』がある。

 どんなエッチな要求であっても、このクールで気高い美女は拒むことができない。

 目の前の無防備な姿も相まって、俺の中の男としての独占欲と嗜虐心が、ドロリとした熱を帯びて膨れ上がっていく。

 

 (例え、ここで嫌われようとも、男として、やらなきゃいけない時があるのだ)

 

 心の中で訳の分からない言い訳をして、邪な考えを実行することにした。

 

 「なぁ、ホーネット」

 「どうしました?」

 「今、俺は魔王だ。そしてお前は、魔王に従うべき魔人……そうだな?」

 「はい、その通りですが。それが何か……?」

 

 ホーネットは、俺の視線が変わったことに気づいたのか、困惑を宿した瞳でじっとこちらを見つめ返してくる。

 

 「いや、唐突に……お前にお願いを聞いてほしくなってな」

 

 あえて言葉を濁し、彼女の反応を試すように囁く。

 

 「……お願い、ですか。それは一体、どのような……」

 

 彼女はまだ、俺の真意を測りかねているようだ。

 

 「そうだな。とりあえず、そこに立って、俺の正面に来てくれ」

 「はい、分かりました」

 

 彼女は素直にベッドから立ち上がり、俺の前に直立した。

 今はまだ魔王の命令権は発動していない。

 つまり、彼女は「自らの意思」で俺の指示に従っている。

 

 目の前に立つホーネットの表情には、明らかな困惑と、それから微かな緊張の色が混じり合っていた。

 普段の彼女は、冷静沈着に仲間を率いるクールビューティーな女性だ。

 だが、今は、そのクールな仮面を剥ぎ取り、ただのか弱い一人の女性としての姿を見てみたいという歪んだ欲望が、俺の中で抑えきれなくなっていく。

 

 「よし。じゃあ、その場でじっとしていてくれ。俺がいいと言うまで、動いちゃダメだぞ」 

 「ええ、分かりました。……それで、今から何をされるのでしょうか?」

 「あー。ホーネットは、何もしなくていいよ。……今から、俺がお前に『悪戯』をするだけだからな」

 「……悪戯、ですか……?」

 

 魔人筆頭たる彼女は、その不穏な言葉に対しても、まだ毅然とした態度を崩さない。

 

 俺はゆっくりとベッドから立ち上がり、彼女との距離をゼロにする。

 そして、躊躇うことなく、ネグリジェ越しに彼女のしなやかな腰へと手を伸ばした。

 滑らかな肌の感触が、手のひらを通じてダイレクトに伝わってくる。

 

 「なっ!? ……な、何を……っ」

 

 ホーネットが驚いたように息を呑み、声を上げた。

 俺は彼女の動揺を無視し、彼女の柔らかな肌を愛撫するように、指先を滑らせていく。

 二の腕、肩、そして引き締まった脇腹、全身へと指を這わしていく。

 彼女の身体が微かに震え、敏感な部分がどこにあるのかを雄弁に物語っていた。

 

 「……な、にっ、……ん、……魔王様っ、……一体、何を……っ」

 「だから言っただろう、悪戯しているんだ。動かずに、そのままじっとしていろ」

 「……そ、んな……っ、……ん、……」

 

 俺は、そのまま彼女の恥骨あたりを下着越しに触れる。

 彼女のオマンコの近くを触れた瞬間、明確な突起が指先に触れた。

 そこを重点的に、指の腹を使って優しく、グニグニと押しつぶし刺激を加えていく。

 

 「……や、そこは……ダメ、です……っ」

 

 耐えかねたホーネットが、条件反射で俺の手を払い除けようと腕を動かした。

 

 「おい、ホーネット。邪魔をする気か?——なら、仕方ないか。『ホーネット、俺の許可なく動くな』」

 

 俺はここで初めて、魔王の『絶対命令権』を言霊に乗せて行使した。

 その瞬間、彼女の身体がピキリと凍りついたように静止する。

 初めて使った魔王の権能だったが、何の問題もなく発動したようだ。

 自由を奪われた彼女の姿を見て、俺の胸の奥の嗜虐心がさらに激しく燃え上がる。

 

 「なっ!? ……魔王様、これは……っ!? 身体が、動かない……」

 

 ホーネットは浅い呼吸を繰り返し、静かに絶望の息を漏らした。

 

 翡翠色の髪の隙間から覗く黄金の瞳には、魔王に対する絶対の服従と、これから何が始まるのかという未知の恐怖、そして微かな期待が混ざり合っていた。

 普段の凛とした彼女が、今はただ、俺の慈悲を乞うしかない無力な女の子として、俺の前にいる。

 その歪なシチュエーションに俺は、ひどく興奮した。

 

 「ふふ、これでホーネットは俺のされるがままだな。まずはその身体を、もっといやらしく染めてあげるよ」

 「魔王様……そのような、からかうような真似はおやめください……。私は、あなたの言うことを聞く立場ですが、これではあまりにも……」

 

 戸惑いながらも、必死に気品を保とうとする彼女の声が、静まり返った部屋に小さく響く。

 俺は身動きの取れなくなったホーネットの前にゆっくりとしゃがみ込み、服の隙間から下着を引き下げた。

 

 露わになった彼女のおまんこは、経験がない生娘のような一本の縦筋が生えていた。

 見つめられている羞恥のせいか、すでに微かな蜜が溢れ始めている。

 その中心にある、小さくて敏感なクリトリスを見つけると、俺は指の腹を押し当てた。

 

 「……あ、っ……!魔王様……何をするのですか……ん、あぁッッ♡♡」

 

 指先を細かく、執拗に動かすと、ホーネットの肉体がびくんと大きく跳ね上がった。

 命令によって身動きが取れないため、彼女は逃げることも、恥ずかしさに手で隠すことも許されない。

 ただ脳を直撃する快楽に、その場で身をよじることしかできなかった。

 

 「ホーネット、自分で弄ってるんじゃないか、ここ?ほんの少し触れただけで、こんなにビクビクしちゃってさ。いつもあんなに澄ました顔をしているのに、身体は正直だな」

 「う、あ……そのような、恥ずかしいことを……っ♡ん、んぅ――っ♡♡そこは、だめです……っ♡♡私は……こういうこと、今まで一度も……したことが、ありません……っ♡♡」

 

 美しい翡翠色の髪を揺らし、黄金の瞳を見開いて必死に快感に耐えようとする彼女。

 ぐちゅぐちゅ、と淫靡な水音が部屋中に響き渡る。

 俺が指の速度を上げ、さらに執拗に攻め立てると、ついに彼女の我慢が限界を迎えた。

 

 「あ、……ああああああっ——ッ♡♡……ゆるしてっ、——!……いや、……ぁ、!……もう、……」

  

 端正な顔が耳の裏まで真っ赤に染まり、目元からは堪えきれない涙がハラハラと零れ落ちる。

 今すぐベットに倒れ込んで楽になりたそうなホーネット。だが、俺の命令でそれは許されない。

 そう、彼女は、今から永遠と続く快楽の海から逃れることはできないのだ。

 

 「どうだ?初めての感覚は。頭の中が熱くなって、何も考えられなくなってきただろ?」

 「は、はい……っ♡あ、あぐっ♡熱いです……なにか、頭がおかしくなってしまいますぅ……っ♡♡もう、お許してください……っ♡」

 「許してあげないよ。もっと気持ちよくなっていいんだぞ。ほら、ホーネット、力を抜いてイっちゃえよ」

 「いや、あぁッッ♡♡私は……魔人、なのに……魔王様の指先だけで、こんな……んぁ、あ, あぁぁぁーーーッッ♡♡♡」

 

 激しく指を動かし、一番敏感なところをギュッと指先で挟んで押し潰した瞬間、ホーネットはまた絶頂を迎えた。

 動けない身体を思いきり硬直させ、声を枯らすような悲鳴を上げる。

 

 ——プシュュュ。——プシャャァァ。

 

 勢いよく潮を噴き出し、赤い絨毯は、より濃い赤へと変化していった。

 ホーネットのおまんこが細かく何度も震え、透明な汁がドクドクと溢れて俺の指を濡らした。

 

 「はぁ、はぁ、はぁ……っ♡……ん、ぅ……魔王、様……」

 

 何度もイってしまい、息を切らしながら、黄金の瞳をすっかりトロンとさせているホーネットを見上げ、俺は意地悪く笑う。

 

 「よし、それじゃあ次のステップだ。もっとお前をめちゃくちゃにしてやる。『ホーネット、動いていいぞ』」

 

 命令を解除した瞬間、ガクリとホーネットの膝から力が抜け、そのまま俺の胸へと倒れ込んできた。

 熱い息が俺の首元にかかる。俺はその柔らかい身体をしっかりと受け止めると、そのままベッドへと押し倒した。

 

 「あ、あっ……ようやく、身体が、動きます……。でも、力が、入りません……。魔王様、私は……」

 「力が抜けてる方が、服を脱がせやすくてちょうどいいな。よし、今から本番だぞ」

 

 彼女が着ていたネグリジェを、容赦なく脱がしていく。

 遮るもののない全裸の真っ白な身体が、白いシーツの上へと横たえられた。

 露わになったその胸は、見事な大きさの、形が整った大きくて美しい美乳だった。

 彼女の荒い呼吸に合わせて、その豊かな二つの膨らみがせわしなく上下している。

 

 (滅茶苦茶エロいな。ホーネットを見ていると、なんだか無性に苛めたくなるんだよな)

 

 俺の内に秘めた性欲の熱は、より熱く燃え上がっていた。

 

 「ま、魔王様……まだ、続けるのですか……?私は、さっきので、もう十分に……っ♡」

 「言っただろ、悪戯はここからが本番だって。お前のその大きな胸も、身体も全部に、快楽を覚え込ませてやるよ」

 

 俺は彼女の白くて細い太ももを掴み、左右に大きく開かせた。

 配置を変え、躊躇なくその股間へと顔を近づける。

 さっきイったばかりのホーネットの愛液でドロドロに濡れた場所を、直接舌で舐め上げた。

 

 「ひゃあぁあ!?♡……んっ、そんな、……直接、舐めるなんて♡♡……んんんっ……っ♡♡やぁっ、そんな音、させないでください……っ♡♡」

 

 ジュポジュポと音を立てながら、彼女の割れ目を下から上へと舐め上げる。

 敏感なところを再び舌先で細かく刺激し、奥から溢れ出る熱い蜜を味わうように舌を中に突き入れる。

 ホーネットは己を忘れて、美しい翠髪を振り乱しながら腰を大きく浮かせた。

 

 「ホーネットのおまんこ、さっきよりすごい勢いで濡れてるぞ。ほら、舌がこんなに奥まで入る」

 「あんっ♡……それ、すごすぎます、……頭がおかしくなりそうですぅ、……また、ああ、イッてしまいますぅ……あああああんっ!!♡♡」

 

 まだ挿入すらしていないというのに、激しい愛撫によって彼女の頭は真っ白になっていた。

 

 おそらく、原作本編の『ランス10』終了時点なら、すでに主人公であるランスに処女を奪われた後であろう。

 だけど、今俺にはそんなこと全く関係なかった。

 今はただ目の前にいるホーネットを自分の女にしたい、という欲求だけだった。

 

 俺は自分のガチガチに硬くなった肉棒を握り、彼女の狭い入り口へとあてがう。

 

 「ホーネット、俺の全部、受け止めてくれ」

 「あ……ついに、いれるのですね……。はい、あなたの魔人として、……女として、……。私のすべてを、あなたに捧げます……っ♡……どうぞ、優しく……お願いしますっ♡」

 

 覚悟を決めたような、でも快感と怖さでうるんだ黄金の瞳で見つめてくる彼女の膣内へ、俺は一気に腰を沈めて突き入れた。

 

 「…………っ!?!?♡」

 

 ぎちぎちと、初めての女の子みたいな狭い肉の壁が邪魔をして、俺の肉棒を強く締め付ける。

 しかし、彼女自身から溢れ出たたくさんの愛液のおかげで、俺の肉棒は彼女の奥深くへと強引に割り込んでいった。

 

 「あ、あ、あ、あ……あ、あ゛…………ッ♡♡入って……私の中、入っていますぅ……っ♡♡」

 「すごい締め付けだ……!さすがホーネット、最高に気持ちいいぞ!お前のおまんこ、俺の形にぴったりだな」

 「んん……っ♡、そう言って、……いただけて、嬉しいですっ♡……あ、今、動いては、……だめです……あんっ♡♡」

 

 俺は彼女の言葉を無視して、すぐさま激しく腰を動かし始めた。

 パンパンと、肉と肉が激しくぶつかる音が部屋に響き渡る。

 一突きごとに、俺の先端は彼女の最も敏感な部分――子宮の入り口をガツンと小突いた。

 突くたびに、彼女の大きな美乳がぷるんぷるんと激しく揺れる。

 

 「やあっ♡、ああん♡、そこ、奥の、そこダメですぅ♡♡、……ふああっ♡、……そこ、ダ、メ、!?あん……はーッ……っ♡♡」

 「一番奥のここがいいんだろう!いやいや言ってる割に、中がギュウギュウって、締め付けて俺のチンコを吸い付いて離さないぞ!」

 「私は……そのような……っ♡あぁ、魔王様の、……おちんちんが、……奥を、……何度も、叩いて……っ♡、……あづぅい!?……すご、すぎ、ますっ♡♡」

 

 初めて味わうかのような激しい快楽に、クールなお姫様らしさは消えかけていた。

 ただ俺の逸物を求めて、細い太ももを俺の腰に絡め、必死に腰を揺らす女の子の姿がそこにあった。

 

 「あ、あ、あぁっ♡……貴方に突かれるたびに、……はあッ、おかしくなります♡、ああんっ……!?――っ♡♡」

 「クソ、お前の中の締め付けがヤバすぎる……!ホーネット、俺ももう限界だ、一緒にイこうッっ!!」

 「はいっ♡私も、もう、げん、かいです……っ!、中に、魔王様の熱いの、……いっぱーい出してください!!♡♡」

 

 限界を迎えた俺は、彼女の最奥へ向けて、溜まりに溜まっていた熱い精液をすべて注ぎ込んだ。

 

 ――ビュルルルルゥ!!!

 

 「あっ♡……あああああっ♡♡♡、ああああ”あ“っ、ああ”、ぁ、ああっ!!イク、イクぅ♡……魔王様の精液が、中で、あああんっ——♡♡」

 

 ドクドクと放たれる熱い衝撃に、ホーネットは黄金の瞳を白黒させながら激しくイってしまい、俺もまた全てを吐き出すように果てていた。

 中が狂ったように震え、俺の出した精液を搾り取るようにギチギチと締め上げる。

 

 だが、これで終わりではなかった。俺の興奮は、一度出しただけでは収まらなかった。

 

 「はぁ、はぁ……さすがだな。まだまだ、やり足りないな、ホーネット」

 「え……?あ、あはっ……嘘、でしょう……?まだ、なさるのですか……?私は、もう、腰が浮いてしまうほどに……♡」

 

 第二ラウンドだ。俺は息を整える間もなく、ホーネットの身体を強引に起こし、ベッドの上で四つん這いの姿勢にさせた。

 細い腰をぐっと低く落とさせ、さっきの精液で白く汚れたお尻を後ろへと突き出させる。四つん這いになったことで、彼女の大きな美乳が重みでぶら下がり、魅惑的な形を作っていた。

 

 「魔王様……この格好は、あまりにも恥ずかしいです……。後ろからなんて、動物のようで……」

 「交尾しているみたいで興奮するだろ?ホーネット」

 「はい、……とても、……興奮します……っ♡♡」

 

 そのうるんだ瞳には明らかに隷属状態の依存を感じられた。

 ホーネットのステータス上のレベルは『1』で、対して俺のレベルは『77』だ。

 それは大人と赤子ほどの力の差があり、たった一度の射精で隷属してしまうのは当たり前なのだ。

 背後から彼女の引き締まったお腹を抱きしめるように固定し、さらに硬くなった肉棒を、後ろからの形で再び彼女の中へと一気に突き入れた。

 

 「ひゃうぅうっ!?♡……ふあああああっ、……熱いの、……魔王様のおちんちんが、……んんんっ……さっきより、ずっと奥まで、入って……っ♡♡」

 

 正常位の時とは比べものにならないほど、深くて角度が急だ。

 ダイレクトに一番奥の子宮を貫かれた衝撃に、ホーネットはさっきよりも激しく身悶えした。

 子宮口を容赦なくゴリゴリと抉るように突くたびに、彼女の短い翠髪が激しく揺れ、シーツに涙の跡が広がっていく。

 

 「お゛ぉおッッ♡♡ほ、んぉおッッ♡♡、♡♡ぉっ♡ぉお゛っ♡♡」

 

 ホーネットは、もはや自身の声をコントロールすることなんてできず、壊れたおもちゃのように短い悲鳴を繰り返した。

 一突きごとに、彼女の中は激しく震え、彼女は何度も、何度も連続でイってしまう。

 

 「どうだ、ホーネット!後ろから突かれるのは、そんなに気持ちいいか!」

 「あ、あ、あ、あ、……イくッ♡また、……すぐイっちゃいますぅ♡♡……、ああんっ♡、……んぁあ!イきすぎて、魔王様、頭がおかしくなりますぅうう!!♡♡」

 

 何度も何度もイキ続ける中、俺はわざと一度、肉棒を最奥の子宮口の寸前で止めて、じらすように浅いピストンに変えた。

 

 「はぁはぁ、……あ、あれ……?……んっ……魔王様、もっと、……奥を、……奥を、突いてください……っ♡」

 「奥に欲しいのか?だったら、ちゃんとおねだりしてみろよ。どこに何を出してほしいんだ?」

 

 俺が意地悪くお尻を叩くと、ホーネットは瞳を涙で潤ませ、恥ずかしさに耐えかねたように翠髪を大きく揺らした。

 しかし、体中を駆け巡る快感には勝てず、ついにその気品ある唇を開く。

 

 「あ、あんっ♡……奥、私の、子宮に……魔王様の、その、熱い精液を……っ♡いっぱい、いっぱーい、注いでくださいぃぃっ!!♡♡」

 「よく言えました。ご褒美だ、お前の言う通り、子宮に全部ぶち込んでやる!!」

 

 俺は彼女の細い腰をさらに強く両手で引き寄せ、彼女の豊かな美乳を後ろから揉みしだきながら、これ以上ないほど深く、一番奥を激しく突き入れた。

 

 「ごめ゛、なさい゛ぃッッ♡♡゛イ゛ってますぅッッ!!♡゛イって、からぁッッ!!♡♡゛く、ぁ、あ゛~~~~…………ッッ♡♡゛」

 「ホーネット!おねだりされた通り、奥の奥まで全部ぶち込んでやる!受け取れぇぇ!」

 

 ――ビュクッ!ビュルルルッ!ビュルルルルゥッ!!!

 

 二人の限界が同時に突破した。

 俺の肉棒から、熱い精液が彼女の求めた子宮の奥深くへと勢いよく弾け飛び、ホーネットもまた、上を向くようにして絶叫した。

 

 先ほどよりもはるかに深くて激しい、二人の同時の絶頂が襲う。

 ホーネットのおまんこの中が強く震え、溢れ出る俺の液を最後の一滴まで搾り取るように締め上げる。

 俺たちは終わらない快感の世界へと、一緒に上り詰めていった。

 

 そして、暫くして、嬉々として料理を運んだきたカヌにこの惨状を見られホーネットは、か弱い少女のように恥ずかしがるのであった。 

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