※この作品はR-18です。

エロゲーハックアンドスラッシュ   作:げしゅたるうぃんぷす

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 ダンジョンダイブを無事に終えた俺たちは、そのまま『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の俱楽部棟へと向かって歩いていた。

 

 『入団テスト(スクリーニング)』を見事に突破したクラスメイトの4人組は、無事に全員が合格。

 これまで所属していた倶楽部『無貌(ネイムレス)』から、俺たちの倶楽部へと正式に移籍することをその場で決意してくれた。

 

 原作の小説では、『無貌(ネイムレス)』に所属し、特に目立った活躍を見せることもなく、学園の世界観を語る上でのサブキャラクター的な存在だった。

 こうして倶楽部が変わることで今後のシナリオにどう影響するかは、流石の俺にも分からない。

 まあ、原作でもそこまでストーリーに深く絡むキャラクターではなかったし、なんとかなるだろうと高を括っていた。

 

 「もう、幹隆くん! 最初から君がゴブリンたちを瀕死にしてたんでしょ!? そうならそうと、最初に言ってよ!」

 「そうそう! 途中で本当にダンジョンが異変を起こしたと思って、めちゃくちゃ焦ったんだからね、もう……!」

 「いや、一応これが『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の入団テストだからさ。周囲の異変に気づくかどうかっていう、危機管理能力を見たかったんだよ」

 

 結果的に言えば、彼女たちは俺が課した「課題」をクリアしていた。

 ――というか、俺の攻撃行動(アクション)がしっかりと見破られていた。

 

 見破られた理由は極めてシンプル。

 実は道中、隠密スキルを持った『コボルト』が彼女たちの背後に密かに配置されていたのだ。

 それに気づかないまま、『不可視の魔力の刃(ファントムエッジ)』を放ってしまったせいで、バレてしまったらしい。

 このコボルトは、『文官(オフィサー)』の職業についている陽菜子(ひなこ)の召喚獣だ。

 この時期で、すでに希少な「モンスターカード」をドロップして、自前の召喚獣を従えている生徒なんて、一年生では非常に珍しい。 

 ただの一般生徒だと油断していた。彼女たちは思った以上に優秀だ。

 

 「それにしてもさ、幹隆くんってやっぱり自分の実力、嘘ついてたよね? 本当は『侍』でもなんでもないでしょ?」

 

 不意に、前衛職の琉菜(るな)が、じっと俺の横顔を覗き込んできた。

 

 「……そこまで気づいていたのか?」

 「うん。私も、聖堂(カテドラル)で正式に『戦士(ファイター)』になったから、前衛の動きとか、スキル発動時の職業特有の癖みたいなのがようやく感覚で分かってきたところなんだけど……。幹隆くんの刀の振り方、なんか変なんだもん。なんていうか、ただ圧倒的な身体能力で力任せに振っているように感じた。まるで、職業補正が1ミリもかかっていないみたいに」

 

 (なるほどな……。やっぱり本職の前衛から見れば違和感を覚えるか……。正直、刀の練習はそこまでしてないんだよな。カヌから教わってるのは近接戦闘の徒手格闘だし……)

  

 確かに、『ノービス』から基本職へとランクアップしていけば、その職業から、それに適した正しい身体の動かし方が自然に身につく。

 原作のヒロインである麻衣(まい)沙姫(さき)なんかは、特にそういった職業(クラス)補正の恩恵を色濃く受けて、洗練された剣技や魔法を振るっていた。

 

 (まあ、これに関しては、才能も関係してくるとは思うが……)

 

 この歪な戦闘能力に関しては、以前、異空間の中で一緒に特訓をしているカヌにも全く同じ指摘をされていた。

 俺の場合、基礎ステータスが高すぎるがゆえに、その弊害として頭でやろうと考えたこと以上の挙動が、身体のスペックだけで無理やり成立しできてしまうのだ。

 

 まあ、前世の俺はただのしがないサラリーマンだったのだから、剣の振り方なんて知らなくて当然ではある。

 そもそも学生時代だって陸上部だったし、走ること以外は何一つやってこなかった。

 逆に、マリィの聖遺物(エイヴィヒカイト)による時間停止や、『瞬間魔力換装(ブリューゲル・ブリッツ)』による超高速移動は、陸上部の経験から違和感なく使いこなせている。

 もしかしたら、発動するスキルにも相性というものが存在するのかもしれない。

 

 結果として、俺の基本戦闘スタイルは、速度で相手を圧倒し、純粋な力技で押しつぶすスタイルになってしまった。

 

 そんな益体のない考え事をしている内に、ようやく『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の倶楽部棟の扉が見えてきた。

 初めて見るAランク俱楽部の部室棟の大きさにクラスメイトの4人は、興奮を隠せない様子だった。

 

 「あ!幹隆君だ!おーーーい!!」

 

 倶楽部棟の大きな扉の前には、両手を頭の上に高く掲げてぶんぶんとちぎれんばかりに振っている波留(はる)先輩の姿があった。

 嬉しそうにぴょんぴょんと足元を跳ねさせているせいで、彼女の制服を押し上げるご立派な二つの果実が、物理法則に逆らうように縦横無尽にぶるんぶるんと揺れている。

 どうやら、俺たちの帰還を外で出迎えてくれていたらしい。

 

 「お疲れ様です、波留(はる)先輩。わざわざ出迎えなんて」

 「うんうん、お疲れ様! れんちんも、さやちんも、私の代わりにありがとねー!」

 「お疲れ、波留(はる)っち!いやー、後輩ちゃんたちの反応が超新鮮で、めちゃくちゃ楽しかったよー!」

 「お疲れ様です、波留(はる)さん。幹隆様と一日、肌を寄せ合って同じ時を過ごせて、とても充実した一日でしたわ……♪」

 

 並んで歩く先輩たちのやり取りを眺める。

 こうして見ると、波留(はる)先輩は誰に対しても分け隔てなく接する、本当に人望の厚い最高の部長なんだと実感する。

 セックスアンドバイオレンスで荒んだ豊葦原学園において、これほどの()()()はなかなか存在しないだろう。

 

 「ねえ、幹隆くん。あ、あの人が噂に聞く波留(はる)先輩……?ってことは、もしかして、あの『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の部長さん!?」

 

 真穂(まほ)が、まるで巨大な肉食獣を目の前にした小動物のようにおっかなびっくりとした様子で、俺の袖を引いて尋ねてきた。

 

 「ああ、そうだぞ。俺たち『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』のトップを務めてる波留先輩だ」

 「ん? そういえば、今日一緒に潜ってたっていう一年生の子たちはその子たちかー!うんうん、みんなスッゴク良さそうな子たちだね!……それにしても、こんなに私が近くにいるのに、あんまり怖がらないんだね?」

 

 波留(はる)先輩が首を傾げる。

 本来、この学園における『規格外(イリーガル)クラス』が放つ独特の威圧感(オーラ)に対しては、一般の生徒であれば恐れおののき、進んで道を譲って避けて通るのがデフォルトだ。

 それほどまでに、規格外(イリーガル)クラスというのは、異常で異質な職業なのだ。

 

 「いや、まあ……それは何というか……すでに慣れていると言いますか……」

 「うちのクラスっていうか……普段から、もっと身近に『似たような規格外の怪物たち』が潜んでるっていうか……」

 「今日のダイブで、割とそれが紛れもない事実だって分かっちゃったしね……」

 「うん、やっぱり幹隆くんも、そっち側の『化け物』さんだったよ……」

 

 新入部員の4人は、揃って俺の方をチラチラと非難がましい視線で見つめながら、声を揃えてそう答えた。

 

 「あはははははは!!幹隆君、クラスメイトの子たちにも完全に『ヤバいやつ』だって思われてんじゃん! おもろ!!」

 

 お腹を抱えてケラケラと楽しそうに笑う波留(はる)先輩。

 

 「いや全然笑えないですよ、波留(はる)先輩。それもあって、俺クラスでボッチなんですから」

 「いやいやいや、よく言うよ、幹隆くん!私たちがクラスで話しかけても、いつも素っ気ない態度で『ああ』とか『うん』とかしか返事しなかったじゃん!」

 「そうそう! いつも自分から壁を作って一人になろうとしてたくせに、今さら被害者面しないでよー!」

 「うぅ……。それはだな……」

 

 お調子者コンビの陽菜子(ひなこ)蓮華(れんか)から、容赦のないツッコミが飛んでくる。

 ぐうの音も出ない。言えない。俺の抱えている秘密が、多すぎて遠ざけてたなんて口が裂けても言えなさすぎる。

 かと言って、ここで沈黙を貫けば、俺がただの「性格の悪い冷たい奴」だと思われるだけだ。

 

 「まあまあ、みんなもその辺にしといてあげたら? たかっちにだって、色々と公にできない事情があるんだよ、きっと!」

 

 その時、金髪派手ギャルの蓮奈(れんな)先輩が、ひらひらと手を振って助け船を出してくれた。

 マジ天使ギャルである。ボッチに優しいギャルは実在したのだ!

 

 「……ごめんね、幹隆くん。流石にちょっと調子に乗って言い過ぎちゃった」

 「私もごめんね!」

 「あ、いや……いいんだ。実際、自分から距離を置いていたのは事実だしさ。……これからは俺も、なるべくクラスで壁を作らないように接するから、気軽に話しかけてもらえると助かる」

 

 俺が素直に頭を下げると、クラスメイトの4人組は一瞬だけ呆気に取られたように目を丸くしたが、すぐに嬉しそうなニコニコ笑顔へと変わった。

 

 「もう、固いよ幹隆くん! 私たち、これから同じ倶楽部の仲間になるんだし、もっと気楽に行こうよ!」

 「うん。やっぱり、幹隆くんは学園の他の男子とは全然違うね。普通の男子なら、プライドが邪魔してこんなことで女子に頭を下げたり絶対にしないもん」

 「……ありがとうな、陽菜子(ひなこ)蓮華(れんか)

 

 確かに、これからは同じ『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の正式な身内なのだ。

 俺の秘密や異空間の存在も、信頼関係を築きながら少しずつでいいから伝えていくとしよう。

 この狂った世界を生き抜くためには、味方は一人でも多い方がいい。

 

 「うんうん、これぞまさに『青春』って感じでスッゴクいいね!これからまた、倶楽部が一段と楽しくなりそう!私は部長として、君たち4人の加入を心から大歓迎するよ!」

 

 波留先輩が満面の笑みで両手を大きく広げ、歓迎ポーズを取る。

 

 「「「「よろしくお願いします!!」」」」

 

 4人の元気な声が響き渡る。

 こうして、かつて『無貌(ネイムレス)』にいた少女たちは、Aランク俱楽部『大殺戮陣営(ジェノサイド・レギオン)』の正式なメンバーとして迎え入れられたのだった。

 

 (ふう……。トラブルもなく綺麗にいい感じで終わりそうだし、俺はそろそろ異空間の我が家に帰るとするか……)

 

 「まだ、帰ってはいけませんよ、幹隆様……♪」

 「うわっ!?」

 

 背後から、ナチュラルにこちらの思考を読み取った沙耶香(さやか)先輩が、俺の耳元に唇を寄せてそっと淫らな吐息を吹き込んできた。

 あまりに完璧なタイミングでの奇襲に、思わず情けない声が出てしまった。

 俺とこの人だけ、一生、脳内電波とかで繋がっているんじゃないだろうか。

 頭にアルミホイル巻いたら思考盗聴されずに済むかな。

 

 「よーし!それじゃあ入部手続きも済んだことだし、今から『歓迎会』という名の【濃厚歓迎セックス】で、みんなの親睦を深め合おうか!」

 「……は?」

 

 あまりの突拍子もない言葉に驚く。

 

 「というわけで幹隆くんには、これから新入部員の可愛いみんなと、お部屋でセックスをしてもらいます!」

 「……What?」

 

 波留(はる)先輩のことを、さっきまで「この学園の良心、素晴らしい人格者」などと心の中で大絶賛していた数分前の俺のピュアな心を今すぐ返してほしい。

 やっぱりこの人、根本的な部分がしっかりと、学園に染まってるわ。

 セックスのことをパーティーゲームか何かだと、思っていそうな軽さである。

 

 「い、いえ! ちょっと待ってください、波留さん!」

 

 ここで、俺の左腕にみっちりと絡みついていた沙耶香(さやか)先輩が、毅然とした態度で待ったをかけた。

 

 (おっ……!?ここにきて、さすがの沙耶香(さやか)先輩も波留(はる)先輩のトチ狂った暴挙を止めてくれるのか……!?)

 

 「もちろん、その歓迎会のローテーションには『私の番』も入っていますわよね!? 幹隆様との神聖なる、濃密な子作りタイムが!」

 

 一瞬でも期待した俺が特大のアホでした。というか、神聖な子作りってなんだよ。

 

 (あなた、ダンジョンで死に戻りして、魂魄失ってるから、構造的に子供作れない身体ですよね!?)

 

 「愛があれば不可能はないんですよ、幹隆様。ふふっ……♡」

 

 もはや、俺の脳内と会話している沙耶香先輩。恐ろしい。

 

 「いきなりそんな、倶楽部に入った初日からセックスしろだなんて、流石に彼女たちだって困惑して――」

 「チッ、チッ、チッ!甘いよ、幹隆君!ほら、後ろを良~く振り向いてごらん?」

 

 波留先輩がニヤニヤしながら人差し指を振る。

 言われるがままに恐る恐る背後を振り返ると、顔を林檎のように真っ赤に染めて、準備万端と言わんばかりに発情しきった「4匹の雌猫」が佇んでいた。

 その様子を見て確信した。

 彼女たちもすでにこの学園に十分染まっているのだと。

 

 「……だって、こうなることは、幹隆くんをダンジョンダイブに誘った時から、覚悟してたもん」

 「そうそう。この学園で、なんの対価(セックス)もなしに、Aランク倶楽部に入れてもらえるなんて思ってないって。むしろ、やること自体は、ご褒美だし……」

 

 陽菜子(ひなこ)蓮華(れんか)が、すっかり受け入れ態勢を迎えた瞳で口を開く。

 

 「わ、私は……そもそも、クラスの男子の中では、その……幹隆くんが一番格好良くて、いいなって……ずっと思ってたんだからね……っ」

 「あ、あの琉菜(るな)ちゃんが、珍しく男の子に対して素直に照れてる……ふふ、可愛い。……あ、もちろん幹隆くん、私もよろしくね?」

 

 顔を背けて強がる琉菜(るな)と、それをからかう真穂(まほ)

 そう言えば、原作小説の設定では、琉菜と真穂は倶楽部内で「レズカップル」なんて言われていた気がするが……

 どうやらこの現実世界では、琉菜(るな)の想いの矢印は、綺麗に俺の方へと向いているらしい。

 

 「よし! それじゃあ、倶楽部棟の奥にフカフカベッドがある休憩室を用意しといたから、みんなでレッツゴー!」

 

 波留先輩の元気な号令と共に、俺とクラスメイトの4人は、逃げ場のない一つの休憩室へとまとめて押し込まれるのだった。

 

 

 

 ————

 

 

 

 ——数時間後。

 

 クラスメイト4人との、貪り尽くすような濃厚なセックスを終え、俺はベッドの端に腰掛けて火照った身体を冷ましていた。  

 

 キングサイズの巨大なベッドの上には、陽菜子、蓮華、琉菜、真穂の4人が、まるで壊れた人形のように規則正しく横たわっている。

 ——いや、正確に言うなら、度重なる絶頂の負荷に身体が耐えきれず、完全に意識を失って気絶しているのだ。

 全員がシーツの上で一糸纏わぬ姿を晒し、健康的な太ももの隙間からは、俺が注ぎ込んだドロリとした白い濁液が、行き場を失ってとめどなく溢れ出ていた。

 

 (やりすぎてしまったな……)

 

 途中から興奮しすぎたせいで、俺の体内に眠る魔王の禍々しい瘴気圧が、無意識のうちに周囲へ漏れ出していた。

 セックスの最中、彼女たちの脆弱な精神と肉体がその瘴気で壊れてしまわないかと、内心冷や冷やしていた。

 

 (……波留先輩たちのような規格外(イリーガル)クラスとは、やっぱり根本的な肉体耐久値(スペック)が違いすぎるな。やはり、セックスするためにも魔人化は、させるべきだろうか……?)

 

 そして、何より恐ろしいのは、彼女たちの俺に対する「隷属度」の深まり方だった。

 彼女たちはほとんどがまだ第一段階の職業(クラス)であり、中にはノービスのままの子もいた。

 それに比べて現在の俺は、第三段階のレベル後半に位置する怪物だ。

 実力差や生物の格で言えば、もはや象と蟻ぐらいパワーが違うのである。

 

 ダンジョンのシステムによって魂魄を失い、魂を摩耗させていた彼女たちの心を、俺の圧倒的な魔力と精力が、性交を通じて俺の色へと染め上げてしまったのだ。

 最後の方の彼女たちの瞳には、自発的な理性など残っていなかった。

 絶対に離れたくないという強い意志と、俺の命令ならどんな行為でも嬉々として受け入れる、完璧な『奴隷』が完成していた。

 

 正直、ある程度の覚悟はしていた。

 だが、いざ目の前の惨状を見ると、流石に「やってしまった感」が凄まじい。

 まあ、それもそうだろう。

 あの規格外(イリーガル)クラスの波留(はる)先輩や楓夕(ふゆ)先輩でさえ、俺に対してメロメロの隷属状態に陥っているのだ。

 それよりも遥かに格下な一般生徒の彼女たちが、俺の種を受け入れて無事でいられるわけがなかった。

 

 (……明日からの学校、マジでどうすんだこれ)

 

 想像するだけで、少し未来の自分が恐ろしくなる。

 昨日までクラスの片隅で空気のように気配を消していたぼっちの俺が、明日からは突然、女の子たちに囲まれて全肯定されまくるハーレムライフ送るのだ。

 クラスメイトたちの目が、これまで以上に険しくなるのは火を見るより明らかだった。

 当然、疑念を抱く者もいるだろう。

 見方によっては、俺が『無貌(ネイムレス)』の連中から、彼女たちを力ずくで奪ったようにも映るだろう。

 

 だが――もし、元いた倶楽部の連中が敵対してきて「彼女たちを返せ!」と喚き散らしたとしても、返すつもりは毛頭ない。

 彼女たちはすでに身も心も、魂までもが、俺の所有物だ。

 誰一人として、他の男に渡すわけがない。

 一回抱いただけで、ここまで独占欲が湧いてしまうのは、魔王による気質なのか、前世の性格が起因しているのかもしれない。

 

 「ふむ。どうやら、無事に終わったようですね、幹隆様……♪」

 「うわっ!?」

 

 不意にかけられた妖艶な声に、俺は肩を跳ね上げて隣を振り返った。

 いつの間にか、気配を絶った沙耶香(さやか)先輩が、暗がりの休憩室の中に佇んでいた。

 

 なぜか彼女は、すでに衣服を脱ぎ捨てて薄手の浴衣一枚という姿になっていた。

 淡い青色の浴衣の合わせ目は大きくはだけており、その肉厚で豊満な胸の谷間が、これでもかとばかりに眼前に強調されている。

 その顔は微かに朱に染まり、じっとりと熱を帯びた瞳で俺を見つめていた。

 今にも獲物を丸呑みにせんとする、メスライオンのような肉食獣の笑み。

 

 だが、今の俺も負けてはいない。

 先ほどまでの4人とのセックスによって、この頭の狂ったヤンデレ先輩を徹底的に分からせるための準備運動(ウォーミングアップ)は、すでに仕上がっていた。

 

 「ええ、終わりましたよ。……次は沙耶香(さやか)先輩、あなたといきたいところですが。ここでは何ですし、場所を移しませんか?」

 「おや?わたくしは、今すぐにでもこの場で幹隆様と激しく交わりたいのですが……。ここでは、駄目なのでしょうか?」

 

 沙耶香(さやか)先輩が、わざとらしくベッドの上で気絶している4人に視線を落とす。

 

 「いえ、別にここで駄目とは言いませんよ。けど、これは沙耶香(さやか)先輩――あなたのためを思っての提案なんです」

 「わたくしのため……、ですか?」

 

 不思議そうに首を傾げる先輩。俺は不敵に笑い、彼女の細い腰をグイと引き寄せた。

 

 「ええ、そうです。だって、これからあなたのプライドや尊厳がぐちゃぐちゃにして、声を枯らして泣き叫ぶくらい滅茶苦茶に犯すつもりですから。目が覚めた後輩たちに、そんな淫らでみっともない姿を見られたら、先輩としての威厳がゼロになるでしょう?だから、これはあなたの立場を守るための提案です」

 

 まあ、今日のダンジョンダイブの時点で、後輩たちから「まともな先輩としての尊敬」はすでに消滅している気がするが……。

 何より、俺自身が一度、この濃厚な瘴気と淫靡な愛液の匂いで満ちた部屋の空気をリセットしたかったのだ。

 

 「ふふ……、ふふふふふふふふふふふふ……! ええ、ええ! 素晴らしいですわ、幹隆様! ええ、お部屋を変えましょう!」

 

 沙耶香先輩はゾクゾクとした歓喜に身を震わせ、蕩けた笑みを浮かべた。

 

 「ああ、それと……これは一つ、わたくしからのお願いなのですが……。これから私のことは、どうか『沙耶香(さやか)』と呼び捨てにしてください。敬語も一切不要です。仮にも、あなたはわたくしの上に立つお方なのですから……♪」

 「――そうか。分かったよ、沙耶香(さやか)。じゃあ、行くぞ」

 「……っ、はい……♡」

 

 名前を呼び捨てにした瞬間、沙耶香の身体がびくりと愛おしげに跳ねた。

 俺たちは静かに部屋を出て、隣の空いている別の休憩室へと移動した。

 

 上位ランクであるAランク倶楽部の倶楽部棟ともなると、こうした個室の休憩室がいくつも常設されている。

 もちろん、その主な利用目的は、ダンジョン攻略で異常に昂ってしまった生徒たちの「性欲処理」のためだ。

 部屋の管理は、学園が雇ったハウスキーパーたちが毎日隅々まで清掃を行っているため、どの部屋もチリ一つなく、高級ホテルのように清潔に保たれている。

 

 この倶楽部棟は、もはや一つの巨大なリゾートホテルと言っても過言ではない。

 

 

 

 ————

 

 

 

 部屋を変え、俺は沙耶香(さやか)と二人きりで対峙していた。

 すでに二人とも衣服を脱ぎ捨て、一糸纏わぬ姿だ。

 

 先ほどの一年生4人を寝かせた大部屋とは違い、ここは中央にダブルベッドが鎮座し、部屋の角にはガラス張りの簡易的なシャワー室が併設されている、よりプライベートな作りになっていた。

 

 「さて……それじゃあ、始めようか。――沙耶香(さやか)

 「はい……、幹隆様……♡」

 

 こうして改めて至近距離で観察すると、沙耶香(さやか)の容姿はこの豊葦原学園の中でも、間違いなく最上位(トップクラス)に整っている。

 前髪は美しくパッツンに切り揃えられており、艶やかな漆黒の長い髪が、白磁のような背中を伝って腰の位置まで贅沢に流れている。

 視線を下げれば、大きくて豊かな二つの胸が、圧倒的な質量で存在感を主張していた。

 そこからきゅっと括れた細いウエストを経て、下半身はこれ以上ないほど安産型の肉厚なヒップへと繋がっている。

 黙っていれば、学園の男子誰もが、放っておかないレベルの、気品溢れる極上の美人だ。

 ――なおかつ、滲み出る色気が恐ろしく煽情的である。

 

 俺は己の中に滾る支配欲の赴くままに、沙耶香の細い肩を掴んでベッドへと押し倒した。

 仰向けの状態で、フカフカのシーツに沈み込む沙耶香。

 

 「きゃっ……!こんなにも強引に、わたくしを求めてくださるなんて……。まるで夢のようですわ……♡」

 

 この頭の狂ったヤンデレ先輩には、前戯や愛撫といった生ぬるい手順は必要ない。

 ただ、獰猛(どうもう)にいきり立った己の肉棒で、目の前にいる女を徹底的に屈服させ、分からせてしまえばいいのだ。

 

 俺は猛り狂うペニスの先端を、彼女の秘丘へと容赦なく押し当てた。

 驚いたことに、まだ大した接触もしていないというのに、彼女のそこはすでに溢れ出た愛液でびしょびしょに濡れそぼっていた。

 

 「ああ、ついに……っ!幹隆様と、本当の意味で一つになれるのですね……!」

 

 あまりの感動と歓喜のせいで、沙耶香の美しい瞳からポロポロと大粒の涙が零れ落ちる。

 俺はその涙を無視し、ガチガチと硬くなった肉棒を、彼女の狭い膣内へとグイグイと強引に、一気に根元まで押し込んでいった。

 

 「ああああああああーーーっ!♡♡ きてます、ついにおまんこの中まで、きてますっ……!♡ んんっ、あああ……っ♡ これが、幹隆様のおちんぽ様なのですね……っ!♡♡」

 「そんなに喜んでもらえて何よりだ。けど、まだ入れただけだぞ。これからお前の身体も心も、跡形もなく壊してやるからな」

 「ああ、それはとっても楽しみですわ……! どうか、わたくしの中を、幹隆様の熱い種ですべて満たしてくださいまし……!♡」

 「それじゃあ――動くぞ、沙耶香(さやか)!」

 

 俺は沙耶香(さやか)の締まりきった細い腰を両手でガッチリと固定し、勢いのままに激しいピストン運動を開始した。

 さっきまでのクラスメイトの4人とやったセックスとは違い、彼女は『戦士(ファイター)』の第四段階クラスを解放している、学園屈指のエリートだ。

 俺が多少、魔王としてのリミッターを外してチカラ任せに腰を振ったところで、簡単に壊れたりはしないという安心感があった。

 

 グチュグチュ、パンパンと、肉と肉が激しく衝突する淫らな水音が、静かな部屋の中に爆音で響き渡る。

 

 「ああんっ♡、ん、はぁっ!やっぱり……奈津(なつ)さんから……事前に、聞いていた以上に……凄すぎますわ……っ♡♡」

 

 沙耶香の顔はさっきとは比べ物にならないくらい紅潮しており、完全に快楽の色に染まっている。

 ――そのはずなのだが、肉体のスペックが高いせいか、表情にはまだ「余裕」が残っているように見えた。

 俺は、その綺麗に整った顔を、今すぐ完膚なきまでに下品に狂わせたくてたまらなくなった。

 こういう女には、一度自分の本当の立場というやつを、思い知らせなければならない。

 

 俺は自身の内側にある『魔王』の力に意識を向け、その禍々しい瘴気を、セックスの結合部を通じて一気に解放した。

 

 ――ズゥゥゥン、と。

 

 一瞬にして、部屋の空気が濃厚な黒い瘴気によって支配される。

 充満する濃厚なセックスの香りと、魔王の絶対的な瘴気が混ざり合い、それが質量を持った快楽の毒となって、沙耶香の体内へと容赦なく侵入していく。

 

 「な、っ、これは……!?んんっ、はぁ、はぁっ……!すごい、幹隆様の、圧倒的なお力が……私の身体を、芯から支配していくのが、分かるぅ……っ!んっ、ああんっ♡」

 

 ダンジョンのシステムで魂魄を失っている状態だ。俺の瘴気が入り込む余地は無限にあった。

 俺は、膣内の内部へと魔力を流し込み、彼女の心、すなわち支配の核となる「心臓部分」を俺の色へと染め上げていく。

 

 それにしても、とんでもない締め付けだ。彼女の膣内は、いわゆる『名器』と呼ばれるものだった。

 俺のペニスを全方位からぎゅーーーっと強烈に締め付けてくるだけでなく、肉壁の無数の微細なザラザラとした突起が、ピストンするたびにカリの敏感な部分に擦れて、脳に快感を返してくる。

 

 俺はさらに激しく腰を振りながら、彼女の目の前で激しく揺れる、豊かな二つの胸を両手で力任せに揉みしだいた。

 そして、その先端にピンと赤く直立している乳首を、指先で容赦なく引っ張り、コリコリと 潰すように弄ってやる。

 

 「ああ、だめ、ですぅ……っ!そこは、弱いの……っ。乳首コリコリしないで、くださいましぃ……っ!」

 

 なるほど、どうやら彼女にとって、この大きく尖った下品なほどに立派な乳首が、最大の性感帯であり弱点らしい。

 「ダメだ」と言われたら、余計に執拗に攻め立ててしまうのが男の(さが)というものだ。

 

 「乳首弱弱(よわよわ)で可愛いな、沙耶香(さやか)。だから――もっと徹底的にいじめてやるよ」

 「んっ……!ま、待って、みき、たか様ぁ……っ!♡」

 

 俺は左右にぶらんと垂れ下がっている二つの巨乳を両手で中央に寄せ、谷間を作らせた。

 そして、そのまま二つの尖っている乳首を、口内へと吸い付くように、くわえ込んだ。

 

 ――じゅるるぅ……じゅるぅぅぅ! じゅるるるるるるぅぅぅ!!!

 

 「あ、あひぃぃっ!本当に、もう、だめぇっ、イク、いっちゃいますぅぅ!あああんっ♡♡♡」

 

 下半身からの容赦のない子宮叩きと、胸への口虐の挟み撃ちにより、沙耶香(さやか)は限界を迎えて絶頂した。

 その瞬間――ジュクッ、と口の中に不思議な甘い液体が広がった。

 なんと、彼女の二つの大きな果実から、新鮮な『母乳(ミルク)』が勢いよく噴き出してきたのだ。

 

 「うそ……そんな、お乳が出るなんて……こんなこと、ああっ! 幹隆様、一回やめ、お願いしますっ!♡ もう、ゆるぢてくださいぃっ!」

 

 俺はそんな彼女の哀願を完全に無視し、黙り込んだまま、さらに速度を上げて彼女の最奥(子宮口)をゴツゴツと執拗に突き穿った。

 もちろん、口にくわえている乳首は決して離さない。当然、彼女は妊娠などしていない。

 だが沙耶香(さやか)は、俺の魔王の魔力と過剰な快楽のバグによって、強制的に「母乳を出す体質」へと肉体を造り変えられてしまったのだ。

 

 俺は、そのことに気づかず一心不乱に、彼女の乳首に吸い付く。

 

 (……甘い。まるで、濃厚なミックスオレのような味がする。これなら一生飲んでいられるな、マジで)

 

 俺は彼女の乳房から溢れ出る温かい母乳を、まるで本能のままに貪る赤子のように、ちゅうちゅうと大きな音を立てて喉を鳴らしながら吸い尽くしていく。

 

 「あ、あ、あ、あ、あ、もう、だめれぇす……。ああ、んんっ、沙耶香は……沙耶香はもう、完全に幹隆様のものですぅ♡♡ 御身が満足するまで……私の身体を、好きにおつかいください、ああんっ♡」

 

 沙耶香の瞳からは、光が消え失せ、言葉での抵抗を一切やめた。

 そして同時に、俺の肉棒もいよいよ限界の時を迎えていた。

 

 俺は彼女の乳首を強く噛みちぎらんばかりにかじりつき、ひときわ強くその細い腰を鷲掴みにして、子宮の最奥へと、熱い精液をこれでもかと解き放った。

 

 ――ビュルルルルルルルルゥゥゥゥゥ!!!!

 

 ドクドクと、凄まじい勢いで、彼女の子宮内が俺の濃厚な精液で満たされていく。

 

 「ああああんんんっ♡♡♡すごいです、ああ、これが、御身の精液……!ああああっっ、んんっ、幸せぇ……♡♡♡」

 

 一度、彼女の乳首から口を離す。

 すると、俺の口内から溢れた母乳が、彼女の胸元に止めどなく噴きこぼれて白い筋を作っていた。

 そして、下半身の結合部からゆっくりと肉棒を引き抜くと、胸と同じように、彼女の密丘からどくどくと溢れ出た白濁液がシーツへと零れ落ちていく。

 今この瞬間、俺は彼女の精神を支配した。そう隷属させた感覚があった。

 

 (……セックスする前はあんなにビビってたが、一度抱いてしまえばどうということはなかったな)

 

 例えるなら、食わず嫌いだった珍味を一度口にしてみたら、予想外に美味すぎて感動を味わうのと同じだ。

 そして何より――俺は今、この狂ったヤンデレ女のことが、妙に深く気に入ってしまっていた。

 

 衝動的に、俺は魔王の力を発動させ、自身の体内から手のひらの上へと、一つの『魔血魂(まけっこん)』を取り出した。

 

 「んっ……、幹隆様……?それは、一体なんでしょうか……?」

 

 息を荒くしながら横たわる沙耶香が、俺の手の平の上で妖しく明滅する、赤いビー玉のような結晶を指差して尋ねてきた。

 

 「ああ、これは『魔血魂(まけっこん)』。俺の魔王としての力を、直接対象に分け与えるための媒介だ。これを受け入れた者は『魔人』となり、人間の域を超えた強力な力を得ることになる」

 「それって……あのホーネットさんみたいに、私もなるということでしょうか……?」

 「ああ、そうだ。沙耶香、俺はお前のことが気に入った。だから――永遠に、俺の配下として俺に仕えないか?」

 

 俺は沙耶香の目の前に、静かに『魔血魂(まけっこん)』を突き出した。

 

 「あと、言い忘れていたが。これを受け入れると、人間としての寿命を捨てた()()()()()得て、名実ともに正真正銘の()()()になる。つまり、扱いとしては、サクラたちと同じ()()のようなポジションだな。どうする?」

 「永遠の命……、幹隆様の、女……、愛人……♡」

 

 沙耶香の瞳に、これまでにないほどの狂おしい熱が灯る。

 そして、彼女は壊れものを扱うかのように、震える手で俺の手の平から『魔血魂(まけっこん)』を受け取った。

 

 「ふふ……、ふふふふふふふふふふ……♡♡♡ 分かりましたわ、幹隆様。未だ未熟極まりないわたくしですが……幹隆様のお役に立てるというのなら、どうかその愛人の末席に、私を加えてくださいまし」

 「ああ。歓迎するよ、沙耶香」

 

 沙耶香は何の躊躇も、恐れもなく、その赤い結晶を愛おしそうに口に含み、ゴクリと一思いに飲み込んだ。

 

 ――ドクン!!!

 

 心臓が大きく跳ねる音が、部屋の中に響く。

 ああ、わかる。

 沙耶香が俺の配下となったことが、感覚のレベルでハッキリと理解できた。

 これほどまでに俺を狂信し、魂ごと忠誠を誓っているのだ。

 今後、彼女が俺を裏切るようなことは万に一つもあり得ないだろう。

 それに、元々の実力も学園トップレベルで高いエリートだ。

 これ以上ない、最高に優秀で便利な「手駒」が手に入った。

 

 「ああ、凄いですわ……っ!力が、身体の底から無限にみなぎってきます……。ああ、本当にすごい。これが幹隆様……いえ、魔王様の本当のお力なのですね……っ!」

 

 魔人の力を手に入れたことによって、彼女の潜在的な魔力量とステータスが爆発的に跳ね上がったのだろう。

 この世界の人間に魔人の力を使ったらどうなるか、実は少しだけ賭けだった部分もあったのだが、どうやら結果は大成功のようだ。

 まあ、この世界の『餓者髑髏城(がしゃどくろじょう)』のモンスターどもが普通に魔人化していたくらいだから、特に人間に使っても副作用やデメリットはないらしい。

 

 「あ、あと、普段俺を呼ぶときは幹隆で頼む。流石に普通の学園生活の中で魔王様なんて呼ばれたら、周囲に怪しまれて目立つからな」

 「――承知いたしましたわ。幹隆様♪」

 

 ベッドの上で上半身を起こした沙耶香が、蕩けるような笑みを浮かべながら、俺の胸元へとその柔らかな肢体をすり寄せてきた。

 

 「それで……幹隆様? まだ、こちらの“幹隆様のおちんぽ様”は、全然満足されていないようですが……どうなさいますか?♡」

 「――ああ、そうだな。まだまだ俺も満足しちゃいない。魔人となったお前の身体……存分味わうとするよ」

 

 こうして、俺と沙耶香は時間の感覚を忘れ去り、昇る朝日の光が部屋に射し込むまで、濃厚セックスをし続けるのだった。

 

 

 …………。

 

 

 …………。

 

 

 ――そしてその数時間後、もちろん、異空間の我が家に帰った後でサクラたちにこっぴどく怒られた。

 

 「連絡もなしに、外泊して他の女と朝までセックスしてくるなんてひどいんだよ!!」

 

 サクラの放った言葉があまりにも正論すぎて反論の余地は1ミリもなく、俺は小一時間ほどフローリングに額を擦り付け、土下座で謝り続ける羽目になったのだった。

 

 

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