百合警報!
目を覚ました桂はぼんやりと天井を見つめた。何度か息を吐いてから周りを見る。どうやら自分は自慰をして意識を失ってしまったらしい。そのことを思い出しながら桂はため息を吐いた。
やけに気持ちが良かった気がする。これまで機体維持のために自慰をしても、あんな風に気持ち良くはならなかった。考えながら桂はちらりと横に目をやった。
工具を手にした佑がベッドにもたれて眠っている。きっと壊れた自分を修理してくれたのだ。そのことに気付いた桂は申し訳ない気分でいっぱいになった。何だか佑には世話になってばかりいる。
『二号へ。佑より伝言があります』
不意に股間から声が響く。驚きにびくんと身を竦めた桂は慌てて自分の股間に目をやった。一号のことを思い出して桂は頷いた。
『まだ、現地で使う燃料が調達できてないから、こまめに充電してね。ストレスは解消してるみたいだから、わたしが起きるまで不用意にオナニーしないように』
股間から佑の録音音声が響く。その後、一号の抑揚のない声が続く。
『以上です』
確かに言われた通り、やけにすっきりしている。桂は納得して頷いてからV字型に開いていた足を動かした。眠っている佑を蹴ってしまわないように慎重に足を閉じる。身を起こした桂は静かにベッドを降り、開きっぱなしになっているトランクに近付いた。
山と積まれたショーツを脇に退け、トランクの中から充電用の機械を取り出す。電力が手に入らない世界でも活動できるように、桂の身体はさまざまなエネルギー源を腹部内に内蔵された発電機で電力に変換できるように作られている。だが幸い、三群のこの世界は電力の入手は可能だ。桂は充電用の機械を手に、部屋の中を探し回った。
「これかしら」
部屋の隅にあった机の上にコンセントを見つけ、桂は機械のコードを伸ばした。二つ並んで空いた穴に合うように金属製の棒をさす。四角い機械の表面に小さなライトが点いたのを確認してから、桂はへそに手をやった。へその中に指を入れ、へこみの縁にある小さな突起を爪の先に引っかけてスライドさせる。カバーをずらすと桂のへその奥にコネクタが現れた。桂は機械から別のコードを伸ばし、その先端をへそのコネクタに繋いだ。
『電力の供給源を直接入力に切り替えました』
一号の声が股間から響く。桂はコードが抜けないよう注意しつつ、机の前の椅子に腰掛け、何気なくベッドに目をやった。佑はベッドにもたれ、口を半開きにして寝息を立てている。
燃料は何を使うのか確認しておくの忘れてた……。いびきに近い寝息を立てて眠る佑を見つめて桂はそう考えた。腹部内の発電機はガソリン、灯油、アルコールなどさまざまな燃料を電気に変換できる。一番変換効率が良いのはガソリンだが、取り扱いが危険で手に入る世界は少ない。アルコールは蒸留酒という形で大抵の世界で入手できるが変換効率が悪い。この世界でガソリンが手に入るのかどうかで、桂の動作効率はかなり違ってくるのだ。
難しい顔で考えを巡らせながら桂は肘杖をついた。
「う……ん……。桂……そんなとこ、弄っちゃだめだってば……」
はっきりしない口調で佑が言う。それを聞いた桂はぎくりと身を竦めて慌てて佑を見た。ぐが、という奇妙な声を漏らして佑がきりきりきりと歯軋りする。どうやら寝言のようだ。桂は頬を染めて佑をまじまじと観察した。
歯軋りしながら佑が身体を傾ける。ベッドにうつ伏せになっていた佑は、身体の向きをごろんと変え、背中をベッドに預けて腕を横に広げた格好になった。握っていた工具が転がり落ち、口を大きく開けた佑がいびきをかき始める。
「ベッドに寝かせてあげないと」
はっと気付いて桂は慌てて立ち上がり、佑に駆け寄ろうとした。少し離れたところでへそがくっ、と何かに引っ張られる。桂は慌ててコンセントを抜き、充電用の機械をへそからぶら下げたままで佑に近付いた。背を反らして大口を開けて眠っている佑をそっと抱き上げる。
「パワーが……」
出力を最小にしていたことを忘れていた桂は、佑の重さに耐えきれずにベッドに倒れた。桂の腕から落ちた佑がベッドの上をばいんばいんと跳ねる。佑は数回ほどベッドの上を跳ね、上体をベッドに伏せ、膝を立てて腰を上げ、腕を広げた奇妙な格好に落ち着いた。ベッドにうつ伏せに倒れていた桂は、顔を上げて硬直した。佑のスカートがまくれ上がり、ショーツが丸見えになっていたのだ。
「佑! ……濡れてる」
桂の目は佑のショーツに釘付けになった。愛らしいプリン模様のショーツの底布が濡れているのが見て取れる。桂はどきどきしながらベッドに上がり、佑の股間に顔を近づけた。佑はベッドの上を弾んだにもかかわらず熟睡しているのか、口を開けて寝息を立てている。
「はっ、私……何を」
佑の股間に手を伸ばそうとしていた桂ははっと我に返って呟いた。頬を染め、恥じらう桂の指が無意識に佑のショーツの底布をくねくねと弄る。桂はもじもじしながら自慰をした時のことをつらつらと思い出した。
「んっ、そこはっ! だめだってばっ! ああんっ!」
そう、そんな風に言いながら自慰が止まらなくなったのだ。桂はもじもじと指を動かしながら熱いため息を吐いた。桂の人差し指は濡れた底布の奥のクリトリスを正確に弄り回していた。
「ん……。ストレスは解消したはずなのに……身体が……」
桂は頬を片手で包み、もう片方の手で佑の股間を弄りながらくねくねと身を捩った。そう言えば佑に見られながら自慰をするのがやけに気持ち良かった。桂はもぞもぞと腿を擦り合わせつつ、指をくねくねと動かした。無意識に佑のショーツ越しにクリトリスを弄っていた桂の指が、やっぱり無意識に動いて今度は佑の陰唇を弄る。
「んっ、あっ! 桂! だめだってば……って。んっ?」
急に佑が身を起こす。だが桂はそのことに気付かず、もじもじと腿を擦り合わせながら恥じらっていた。身を起こして近付いた佑の胸に桂の人差し指がぷにゅっと食い込む。桂は自慰のことを思い出しながら佑の乳房の先端に食い込ませた指をくねくねと動かした。
桂はこの先も出てきますがなかなか面白い仕様です。