※この作品はR-18です。

再生の日   作:伊駒辰葉

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エロシーンがちょっとあります。
BL警報です!


佑と似てるのか似てないのか 2

「ごめん」

「とりあえず、中に入りましょう」

 

 にっこりと笑って優一郎が水輝を抱え上げる。水輝は身体の力を抜き、優一郎に身を任せた。静かに仮眠室のドアを開いた優一郎がベッドに水輝を横たえる。

 

「今日の成果はどうでしたか? 昼はちょっと驚きましたけど」

 

 そう言いながら優一郎が水輝の身体に巻き付いていた毛布を剥がす。水輝は苦しさに顔をしかめ、震える手を優一郎に差し出した。

 

「たんまつ……とって……」

「その前に」

 

 水輝の差し出した手を握り、優一郎が身を屈める。口づけを受けた水輝は微かな声を漏らして身をくねらせた。

 

「あっ!」

 

 不意にローターが震え、水輝は仰け反って優一郎の手を強く握りしめた。堪えていたものが一気に堰を切って流れる。堪らなくなった水輝は震える手で優一郎にすがりついた。

 

「なるほど……」

 

 優一郎がそう呟いた直後、水輝の肛道に埋まっていたローターが消え失せる。水輝は息を吐いてくたりと身体から力を抜いた。優一郎が手の中に引き寄せたローターを玩ぶ。

 

「水輝さんも馬鹿正直なんだから……」

「ばかって……」

 

 水輝はのろのろと優一郎を見てぎこちない笑みを浮かべた。まだ身体には力が入らない。

 

「でも、それが水輝さんのやり方なら、僕は信頼して見守るしかありません」

 

 にっこりと笑って優一郎が言う。まだ思うようには動くことは出来ないが妙な安心感がある。水輝はほっと息を吐いて優一郎の方に手を伸ばした。震える水輝の手を優一郎がそっと捕まえる。

 

「ちょっ……と、ローターは、計算外」

 

 掠れた声で呟いて水輝は情けなさにため息を吐いた。

 

「水輝さん、手伝いが要ります?」

 

 優一郎が水輝の顔を覗き込んで言う。水輝は困ったような笑みを浮かべた。玩具にされている間、優一郎の名前を出さないようにするのが精一杯だった。弄られるたびに焦れったいものだけが溜まり、優一郎に抱かれたくて仕方なかった。水輝は掠れた声で途切れ途切れに喋った。

 

「わかりました。でも、その前に、端末取ってきますね」

 

 そう言って優一郎が水輝から離れ、ベッドの端に乗っていた水輝の服を探る。差し出されたそれを受け取り、水輝は震える手で携帯端末の電源を入れた。かすむ目を何度も擦り、一人ずつ名前を入力する。直に顔を見たりすることは出来なかったが、犯されれば話は別だ。ハイブリッド種は特徴的な気配を持つため、精液からだけでも個体判別が出来る。水輝は苦しい息を吐きながら震える手でさっきの男たちの名前を一人残らず入力した。

 

 全員の名前を入力し終えて水輝は優一郎に端末を差し出した。

 

「お疲れさまでした。……さて」

 

 にっこりと優一郎が微笑む。水輝は瞼を擦り、身を起こそうとした。だが身体にはやっぱり力が入らず、すぐにベッドに逆戻りしてしまう。

 

「説明……だっけ? ええと……今日は……」

 

 今朝からのことを思い出しながら水輝はたどたどしく言葉を継いだ。今朝は一番に医療局医療特殊技術部三課に顔を出した。客が射出した精液を個別に回収し、分析に回すためにはどうしてもあそこに行かなければならないのだ。水輝はそのことを説明しながら自分のペニスにくくりつけられた紐を解き始めた。どうやらさっきの口づけで少し体力は戻ったようだ。震える手で何とか紐を外してから、水輝は言葉を継いだ。

 

「あと、解析手伝って貰って……都賀に呼ばれて……相手して」

 

 ゆっくりと思い出しながら水輝は目を閉じた。午後までずっと客が埋まっていたが、何故か今日に限って都賀は水輝を二度呼びつけた。怪訝に思いつつも水輝は都賀の許を訪ねた。そこで都賀にローターを仕込まれ、散々に焦らされた後、ソファに座るように言われた。

 

 そこに優一郎が訪ねてきた。その気配に気付いて堪らなくなった水輝は、何とか優一郎の名前を出さないようにするのが精一杯だった。その後、都賀に八つ当たりをされ、身体中を殴られた。やっと解放されたと思ったら今度はハイブリッドの連中に連れて行かれた。水輝は思い出せる限りのことを思い出し、優一郎に話して聞かせた。

 

「水輝さん。水輝さんは、このまま一人でご自分の使命を果たせると思っていますか?」

 

 静かな口調で言って優一郎が水輝を見つめる。水輝はぼんやりと優一郎を見つめ返し、苦笑を浮かべて降参の印に手を上げた。

 

「無理。助けて」

「わかりました。手伝いましょう。その代わり、全て話していただきますよ」

 

 にっこり笑って優一郎がベッドに座る。水輝はああ、と返事をしてその前に、と優一郎にキスをねだった。口づけを介して身体の傷を治して貰ってから、水輝はのろのろと身を起こしてベッドにあぐらをかいて座った。

 

「どこから話せばいいかな」

「まずは、最終目的をどうぞ」

 

 優一郎に言われて水輝は頭をかいた。ここまで来たら後には引けない。

 

「最終目的かー……。平たく言うと種を越えた交配による、新種の誕生?」

 

 そう言いながら水輝は首を傾げた。微妙に違うような気はするが、まあ大体の意味は合っているだろう。

 

「なるほど。どういう新種を産み出したいんですか?」

「生み出したいというか……天人はこのままだと確実に滅ぶだろ。天人世界の住人が滅ぶのは別にいいんだが、『下』の世界の奴らが困るのは困る」

 

 難しい顔をして水輝は腕組みをした。すると優一郎が不思議そうな顔をする。

 

「滅ぶとまずいんですか?」

「ゲートを管理しているのは結局、奴らだからなあ」

 

 ゲートと呼ばれる『下』の世界とこの世界を繋ぐ橋は天人によって開かれる。それが天人世界の住人の持つ役割だ。




水輝が思ってることと優一郎が考えていることが、かなりすれ違ってるというか……。
見てるところが違うんですよね……。
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