・空崎 ヒナ
多忙なヒナに休みが出来た。
当然、先生を誘うのである。
「明日1日、時間ができたの」
ゲヘナで多忙を極めるヒナが発した一言。その一言は、私の中で大きな衝撃だった。
「え? 1日って……本当に?」
「ええ、本当に1日。……だから」
ヒナは私に近づき耳元で囁く。耳にかかる吐息がくすぐったいが、今はそれどころじゃない。小さな息遣いさえも感じ取れるこの距離で、私はヒナの声を聴く。
「先生の明日の時間、私にちょうだい」
その一言に、私は息が止まった。ヒナも、それ以上の言及はしない。返答を促すわけでもなく、ただただ私が言葉を返すのを待っているかのようだった。
返答なんて決まりきっている。多忙なヒナが貴重な休暇を私に使うというなら、答えは1つしかない。
「もちろん!」
「……本当?」
ああ、と私は力強く頷く。嬉しそうに頰を緩めるヒナがあまりにも綺麗で一瞬見惚れてしまうが、なんとか言葉を絞り出した。私の言葉でこんなにも表情を変えてくれるのは嬉しい事だ。
「じゃあ、明日の1日。ヒナの好きなように過ごそう」
「……ありがとう先生。それじゃあ明日……私の家で」
そう言って執務室を去ろうとするヒナの手を私は咄嗟に掴む。ヒナが驚いたように私を見たのは一瞬で、私はそのままその小さな身体を抱き寄せる。ふわりと漂う甘い香りに脳を溶かされながら、私はヒナの耳元で囁いた。
「……やっぱり、明日まで待てないかも。ヒナが良ければ今からでも良いかな?」
「え、い、いいの?」
「……うん、私がそうしたい」
「っ……じゃあ……」
ヒナは私から離れ、少し恥ずかしそうに視線を逸らす。そして私の手を引いて歩き出した。私はその小さな歩幅に合わせながら後をついていく。
腰の付け根から生えた蝙蝠の翼に酷似したそれがパタパタと彼女の気持ちを表すように動いている。
「期待してた?」
意地悪そうに尋ねた私に、ヒナは俯き気味にコクンと肯定する。耳まで赤く染め、その愛らしさに思わず笑みが溢れるのを抑えながら、私も彼女と同じく肯定の意思を示した。
「……私もだよ」
「っ……そう……」
それからヒナは何も言わず、ただ私の手を握り続けた。手から伝わる優しい温もりが心地良いと感じてしまうくらい気分が高揚していた私は、その熱に浮かされるように歩みを進めるのであった。
ヒナの家についた私はヒナを抱き寄せ、寝室へとなだれ込む。お互い言葉を発することすら惜しむように口付けを交わしながら服を脱がせ合う。一糸纏わぬ姿になった私達はどちらからともなくベッドに沈み込んだ
「ふふっ」
堪えきれないといった様子で薄く笑みを浮かべるヒナ。それだけでドキリと胸が跳ね、自然と胸の中に彼女を抱き締める力が強まる。制服越しでも身体のラインが分かるヒナの細い腰周りに手が伸び、その細く折れてしまいそうなくびれをなぞれば、翼の付け根がピクリと反応を示した。
「んっ……先生、そこ……」
「ここ?」
もう1度同じ箇所をなぞればヒナの翼が大きく震える。その反応をもっと見たいと今度は少し強めに撫で上げた。その度にヒナは甘い声を漏らしながら身体を震わせる。
「そこ……ばっかり……っ」
抗議の声を上げるヒナを他所に今度はその翼の付け根から少し上に手を滑らせた。そしてそのまま彼女の小さな胸へと手を伸ばすと彼女は驚いたように目を見開くが、すぐに私の手を受け入れてくれた。
「あっ……ん……」
ヒナの口から漏れ出た甘い声に私は気を良くする。彼女の胸には触れず、その周りを円を描くように撫で回すともどかしい刺激に耐えかねたのか、ヒナが私の手を掴み自らの胸へと誘導した。
「っ……先生……意地悪……しないで」
そんなヒナの切なげな声に、私は思わず生唾を飲み込む。そして彼女の望み通り胸の先端へと指を這わせた。すると彼女は身体を大きく震わせるがそれでもまだ物足りなさそうな顔をしていたので今度は親指と人差し指で軽く摘まんだ。
「んぅ!……あぁっ……」
思わず漏れた声にヒナは慌てて手で口を塞ぐが、それでも漏れ出た声は止まらないようだ。次第に固く立ち上がっていく先端を優しくこねるように刺激を与えていけばその主張はどんどん強くなっていくのがわかる。
「んっ……やっ、あぁっ」
ヒナ自身も我慢できなくなったのだろう。切なげな瞳で私を見つめてくるので望み通り彼女の下半身へと手を伸ばすとそこはすでに充分すぎるくらいに潤っていた。
割れ目に沿って指でなぞれば待ち侘びたかのように膣内から蜜が溢れ出す。それを掬い取り、さらに上の方へと指を動かせば小さな突起に触れた瞬間『ひぁっ!』と一際大きな声が上がった。
そこを中心に円を描くように優しく刺激を与えるだけで彼女の腰が大きく跳ねるのが可愛らしいと思う反面、もっと乱れさせてみたいという嗜虐心が湧いてくる。
「先生……そこ、だめ……やぁっ」
もう何度か軽く撫でたあと指先に少し力を込め刺激してみるとヒナの呼吸がどんどん荒くなり腰が浮き始めるのがわかった。そろそろ限界が近いのだろうと思いながらさらに強く押し込むと小さな悲鳴のような声を上げながら身体をビクリと震わせた。
「フ……フゥ……フゥ……ん、あぁ……」
肩で息をしながら呼吸を整えようとしている彼女の背に腕を回して抱き締めると腕の中で小さく声を漏らしたあと少しだけ体重を預けてくる。その重さを感じながら頭を撫でていると次第に落ち着いてきたようでゆっくりと顔を上げる彼女と目が合った。
「大丈夫?」
そう尋ねるとコクリと頷くヒナ。少し名残惜しいが腕を離せば、彼女はゆっくりと身体を起こした。その表情はすっかり蕩け切ったものになっていて呼吸はまだ荒いままではあったが瞳には淫らな熱が宿っていた。
「……先生は……こっち」
とベッドの中心に座るよう促す彼女の言葉に従いその場に座れば、ヒナは私に跨るように膝立ちになる。
そしてそのまま私のものに手を添えてゆっくりと腰を下ろしていくと、先端がヒナの入り口に触れたところで一度動きを止める。
「先生……見てて」
そう言って微笑む彼女の表情にドキリとすると同時に心臓が高鳴るのを感じた瞬間、私の先端がヒナの秘部に飲み込まれていく。
ズブズブと音を立てながら私のものを受け入れる。中のヒダ1つ1つが絡みつくような感触に思わず声を漏らしそうになるが必死に堪える。
「ん……くっ……入っ……た」
全てを受け入れたヒナは大きく息を吐きだすと、そのまま私にもたれ掛かってくる。そんな彼女を支えつつ頭を撫でていると次第に落ち着いてきたようで荒い呼吸も落ち着いたものに変わっていくのがわかった。
少し揺れただけでヒナの中を強く感じる。子宮の入り口と私の先端が触れ合い、まるでキスをしているかのような感覚。そんな心地良さに身を委ねているとヒナの腕が首に絡みつき、そのまま唇を重ねられた。
「んっ……」
2度、3度と啄むようなキスを交わしたあと離れるヒナの顔は上気し潤んだ瞳で私をじっと見つめているその姿はとても愛らしく見えて堪らず抱き締めてしまう。そうすれば彼女も私を優しく包み込み抱きしめ返してくれる。
深く、深く、繋がり合う。お互いの体温を、鼓動を感じ合いまるで1つになったかのような錯覚に陥るほどの幸福感。それ以上を求める必要はない。文字通り1つとなり、こうして愛を確かめ合う。それだけで十分だ。私はヒナの耳元で愛を囁く、彼女もそれに応えるように私の名前を呼んでくれる。
「先生……んっ」
そんなヒナの声と共に、膣内がキュッと締め付けられた気がした。まるで私のものを離したくないと言っているかのようだと錯覚しそうになるほど強く抱き締められ思わず達してしまいそうになるのをなんとか堪える。彼女の膣穴が私の形を覚え、その形に変わるかのような感覚に酔いそうになるほどの幸せが押し寄せる。
「我儘なのはわかってる……でも、今はこのまま……このまま、先生を感じていたい」
このまま行為に及ぶ事もなく、繋がったまま互いを感じていたい。彼女からすれば、それはあり得ないほどの我儘なのだろう。だから、私は彼女を抱きしめたまま背中をさすり優しく声を掛けるだけだ。
「はぁ……はっ……」
そんなヒナの口から漏れるのは荒く熱を持った吐息。動かないとはいえ、身じろぎすればそれだけで刺激される。先端が子宮を擦ればヒナの身体はビクッと反応し、その度に中が締まる。
そんな微弱な快楽も、私は楽しんでいる節があった。程良く刺激され、程良く締め付けられる感覚。それはヒナにも同じように感じられていて、お互いの感覚が少しずつ溶け合っていき1つになる感覚は至上のモノだった。
微弱な快楽が齎す刺激に、気が付けば時間が経つのを忘れるほどに没頭する。私はただただ彼女を抱き締め、彼女の体温を感じ続けた。愛液という名の蜜は溢れ続け、2人の境界は曖昧になる。ヒナの吐息が耳元をくすぐり、それに反応して膣内が強く締め付ければ、その刺激すらもヒナの身体に快楽として蓄積され彼女の身体を満たしていく。
そうしてしばらく経った頃だろうか、不意に私の耳元を小さな声がくすぐった。
「……先生」
吐息混じりの声。静かな快楽に蕩けたその声は、私の情欲を煽るには充分すぎる程に色っぽい。そして彼女は続けて囁いた
「そろそろ…限界……だから……これだけは、言わせて……っ」
そう言うヒナの身体は、小刻みに震えていた。蓄積された快楽が限界を迎え、深く、深く、沈み込むような絶頂に至ろうとしているのだろう。
「好き……大好き……愛してる。だから……」
それ以上の言葉は不要だと言わんばかりに、ヒナは私の背に回した腕に力を込めるとギュッとしがみついてきた。私もそれに答えるように強く抱き寄せた直後だっただろうか『あっ……』という小さな声と共に膣内が激しく痙攣し始め、同時にヒナの身体から力が抜けたのを感じた。
脱力したヒナの身体と、それに反するように私のイチモツを締め付ける膣穴。ヒナの膣内はヒクつき始め、その動きに合わせて子宮口が先端へと吸い付く。
まるで精液を催促されているかのようなその刺激に抗う術はなく、私は彼女の膣内へ己の欲望を解き放つ。
どくんと脈打ちながら吐き出される白濁液がヒナの子宮内へと注がれていくのがわかる。同時に絶頂を迎えた私達は共に深いオーガズムに至り、呼吸さえままならない程の快楽に身を焦がす。
ヒナは私にしがみついたまま何度も痙攣を繰り返し、その度に膣内の締め付けが強くなっていくのを感じた。
この締め付けは彼女の意思ではない。無意識の内に私を求め、そして、身体がそれに反応しているのだろう。
やがて絶頂の波がゆっくりと引いていくと同時に、ヒナは脱力し再び私に身体を預けるような形でもたれ掛かった。そんな彼女を抱きしめ返しながら頭を撫でていると少しずつだが呼吸も落ち着いてきたようで、ゆっくりと顔を上げてきた。
その顔は上気しており、目は蕩けきっている上に涙で潤んでおり頰は紅潮している状態ではあったがその表情はとても穏やかで穏やかなものだったため私は安堵の息を漏らせば、ヒナは私を見て小さく微笑んだ。
「先生……私の我儘に付き合ってくれてありがとう」
ヒナはそう言って私にキスをしてくれた。触れるだけの優しい口付けだが、それだけでも互いの気持ちを伝え合うには十分なもので私もそれに応えるように自分からも唇を触れさせるのだった。
「明日の休みは、先生の好きなようにして良いよ」
そう言ったヒナの言葉に私は思わず目を見開いた。突然の申し出に困惑していると、彼女は悪戯っぽく笑いながら言葉を続けた。
「先生のしたい事、先生が望む事、全部、全部、私に出来る事なら全部、なんでもしていいよ」
「ヒナ……それって……っ」
自分でも分かるくらいに顔が熱くなっていくのがわかる。ヒナの一言は、それだけの威力があったのだ。しかし彼女はそんな私を見て小さく笑うと再び顔を近づけてきたので思わず目を瞑ってしまうが『チュッ』と小さな音を立てて唇が触れるだけでヒナはすぐに離れてしまった。
「楽しみにしているね、先生」
そう言って微笑むヒナの顔は、やはり真っ赤に染まったままだった。
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