※この作品はR-18です。

ブルアカ短編集   作:モノクロさん

36 / 43
登場人物
・空崎 ヒナ
リクエスト作品です。超巨大化したパンちゃんにヒナが酷い目に遭う話です。


【リクエスト作品】パンDEミック

 ゲヘナ学園。キヴォトスにおいてトリニティと並んで一二を争うマンモス校の1つ。

 

 学生の人数も多く、一日に消費される食料も膨大な量になるが、その食料の殆どをゲヘナ学園の食堂で消費するらしい。そして、千人単位の生徒の食事を賄っている生徒が給食部の愛清 フウカと牛牧 ジュリの二人である。現在確認されている給食部の二人だけで大勢の生徒達の相手をするのも大変だが、多くの生徒を相手にしている以上、大量の廃棄もでてしまうのは致し方ないだろう。

 

 一日に廃棄される食品の量も多く、廃棄されるのは食品だけとは限らない。自由と混沌を校風とする学園ゆえに、ゴミ捨て場には常に大量のごみ袋が山となり、それらをゴミ処理場に運ぶ為の業者も大忙しとなる。

 

 しかし、ここ数日の間、そんな環境が一変する出来事が起こっていた。

 

「……あれ、今日もごみの量が少ないような」

 

 ごみを回収に来た業者が首を傾げる。何時もなら大量のごみ袋の山に追われていた筈なのだが、ここ数日はそのゴミの量が減っていることに気づいた。

 

「……何かあったのかな? まぁ、楽でいいんだけどね」

 

 業者の人は疑問に思いながらも、ごみの量が少ないことに喜びながら仕事に戻った。単純な量として普段の三分の一ほどの量が無くなっているのである。仕事としては楽で問題がないならそれに越したことはないと考えるのが自然な反応だった。

 

 特に食品関係の生ごみが無いというのが一番嬉しい点だ。当然だが、腐りかけた物や食品関係のものは匂いがキツく、それらを運ぶ間も我慢しなければならない。それがほとんど無くなったというのだから喜ばしい限りだ。

 

 普段よりも楽になった分、心なしか鼻歌交じりに他のごみを回収していく。そして、ゴミ捨て場や周辺に散乱していた細かなごみを回収した業者は、次の現場に向けて車に乗ろうと扉に手をかける。

 

「……ん?」

 

 その背後で、物音が聞こえたような気がした。振り返るもそこには何もない。先程まで積まれていた大量のごみは綺麗さっぱりなくなっているので当然の光景だった。

 

「……気のせいか」

 

 空になったごみ捨て場を見渡して肩をすくめた業者は再び車に乗り込み、エンジンをかけて発進させた。バックミラー越しに見える学校の敷地が次第に遠ざかっていく。やがてカーブを曲がると完全に見えなくなった。

 

 誰もいなくなったゴミ捨て場。その近くの排水溝で、微かに動く影があった。小さく蠢くそれは、業者が来るよりも先に生ごみを回収し、中のごみを貪り喰っていた。グチュグチュと咀嚼する音が排水溝の暗闇から響いている。その音を聞く者は誰もいない。その小さな影の正体も、当然知る者はいない。

 

 

 

 

 最近、ゲヘナの自治区で謎の巨大生物の姿を目撃するようになったとSNSで話題になっていた。地面をズルズルと這い、ずんぐりとした巨体で夜道を歩く生物。通報を受けた風紀委員会の調査では、数件の目撃情報がある以外、これといった証拠が見つかっておらず、単なる噂の域を出ない状態であった。 しかし、調査を続けた結果、巨大生物の痕跡は確かに存在し、そして、その生物が下水道を利用しているという共通点を見つけ出した。

 

 風紀委員会はこの事実から、巨大生物が下水道を通って移動している可能性が高いと判断した。そして、その推測を元に大規模な捜索を開始する事となった。ゲヘナ学園の中にある下水道施設は広大で複雑な構造をしており、捜索には非常に困難を極めると思われた。それでも、風紀委員会は諦めずに作戦を立てることにした。

 

 目撃情報を起点に捜索範囲を絞り込み、少しずつ探索範囲を広げていく。まずは、巨大生物が出現するであろう地域を中心に調査を行い、徐々に範囲を広げていった。各チームは協力して下水道内を巡回し、異常があればすぐに報告するよう指示された。また、目撃情報の多いエリアには重点的に人員を配置し、不審な動きがあれば即座に対応できるように備えていた。

 

 幸いにも、目撃情報があった場所では、まだ実害は出ていないものの、もし被害が出れば重大な事件へと発展してしまう恐れもあるため、一刻も早く解決する事が求められていた。そして、その時、下水道内に響き渡るような大きな声が聞こえてきた。

 

『おい! 見つけたぞ!』

 

「どこだ!?」

 

『こっちだ! 急いで来てくれ!』

 

 風紀委員会のメンバーたちは、急いで声のした方向へ向かった。薄暗い下水道の奥深く、そこには想像以上の光景が広がっていた。粘液のようなものが壁一面に張り付き、ヌメヌメとした光沢を放っている。そして、その中心には巨大な影が蠢いていた。

 

「なんだよ、コレ……」

 

 風紀委員会のメンバーたちが見たのは、下水道の天井を覆い尽くすほどの大きさを持つ肉塊だった。身体全体が毒々しい紫色に覆われ、緑色の液体を垂れ流すナニか。悪臭漂うその巨体には吸盤の付いたタコ足のような触手を数十本揺らしており、それぞれが独立した意思を持っているかのように蠢いている。

 

 あまりにも異質で不気味なその姿に、風紀委員会の面々は言葉を失った。これまで遭遇してきたどの生物とも異なるその存在感は、まるで別世界から現れたかのような恐怖を与えるものだった。だが、ライトを照らしてその姿を観察すれば、その生き物がゲヘナの……一部の生徒からは馴染みのそれに気付き、声を荒げる。

 

「パンちゃんだ!? 巨大生物の正体はパンちゃんだ!!」

 

「ヒナ委員長に伝達しろ!! 巨大生物の正体はパンちゃんだ!? これより討伐行動に移るぞ!!」

 

「了解!!」

 

 その瞬間、銃声が鳴り響いた。風紀委員会の隊員たちは一斉に攻撃を開始する。銃弾がパンちゃん目掛けて殺到するも、まるで効いていない。それどころか、攻撃を受けた箇所から再生し、傷口を塞いでしまう。

 

「クソッ! 効いてない!」

 

「怯むな! 弾幕を張れ!!」

 

 更に激しくなる攻撃。しかし、どれだけ撃ち込んでもダメージを与えられている様子はない。それどころか、下手な刺激を与えたせいで敵意を持たれてしまったようで、触手を伸ばしてこちらに襲い掛かってきたのだ。

 

「きゃあっ!?」

 

 風紀委員の一人が触手に捕まり、そのまま宙吊りにされてしまう。助けようにも無数の触手が行く手を阻み、近付く事さえ出来ずにいた。

 

「た、助けてぇぇーーっ!!」

 

 無数の触手が絡みつく。そしてスカートや服の中へと侵入した。何処までも柔軟に伸縮する触手は彼女の肉体をまさぐるように動き回り、グニグニと何かを確認するように全身を這い回った。

 

「ひぃっ!?」

 

 身の毛もよだつ感触に悲鳴を上げるも、誰も助ける事が出来なかった。むしろ、助けようとする者には容赦なく攻撃を加えてくる始末であり、手の出しようがない。

 

「だ、だれ……か……っ」

 

 やがて、絡み付いた触手が彼女をゆっくりと本体の方へと引き寄せ、巨大な肉塊の中に取り込まれてしまった。口もなく、ただぽっかりと開いた穴に頭から飲み込まれ、何も抵抗できずに吸収されていく様子が見えた。

 

「うわぁぁぁあああっ!!?」

 

 その光景を見て他の者たちは青ざめている。仲間の末路を見せつけられたことで恐怖心が芽生え始めているのだ。逃げる者、我武者羅に銃を撃ち続ける者など様々だったが、いずれも冷静さを欠いていた。だが、そんな彼女らの背後に、巨大な影が迫る。

 

「……えっ?」

 

 振り返った時には既に遅く、巨大生物の触手が伸びてきていた。此処は下水道。つまり、彼女達の背後を突く通路は沢山あり、巨大なパンちゃんの姿に気を取られていた彼女達は、既に捕食者たるパンちゃんの巣の中に迷い込んでいたも同然だったのだ。そして、風紀委員会の少女達は全員、悲鳴を上げる間もなくその捕食者に呑み込まれたのであった。

 

 

 

 

 下水道の調査に向かっていた生徒からの通信から数分後、風紀委員会本部は慌ただしく動いていた。巨大生物との接触。そして接触した生徒達からの通信が途絶えたという知らせを受けたヒナはすぐさま部隊を編成し、巨大化したパンちゃんを駆除するべく出動した。

 

「アコ、他の調査部隊はどうなってるの?」

 

『わかりません……ですが、先程から連絡が途切れています』

 

「そう……わかった」

 

 下水道内部は広く入り組んでいる為、調査部隊は数名のグループで分かれて行動していたが、その全てが巨大生物に襲われた事による被害だと判断したヒナは、残りの生徒の安否を気に掛けつつも、先陣を切って進軍を続けていた。

 

「イオリは一個中隊を率いて下水道に進軍。他の隊もイオリの部隊が進むルートを確保しながら移動しなさい。調査中に発見した巨大生物の痕跡がある場合は、直ちに私に報告するように」

 

『分かった。何かあったらすぐに報告する』

 

 通信機の向こう側でイオリの声が聞こえると同時に、通信を終了させる。そして、次の命令を出すために口を開く。

 

「アコは後方で待機。必要と判断したら後方からの支援砲撃をお願い」

 

『分かりました。ヒナ委員長もお気を付けください』

 

「チナツは医療班の指揮を。負傷者が出たら、速やかに救助する事」

 

『承知しました』

 

 各部署への指示を出し終えたヒナは、前線へと赴く為に、通信機を片手に持ち直す。そして、自らの武器であるMGを取り出して安全装置を外すと、大きく息を吐いた。

 

(下水道の直径は最低でも20m以上。一体どうやってこんなに成長したのか……いや、今はそれを考えても仕方ない)

 

 パンちゃんによるトラブルはこれまでにも何度かあった。その中には巨大化したパンちゃんが街中で暴れるという事件もあった。その時も風紀委員会のメンバーに犠牲は出たが駆除する事は可能だった。今回の問題も、無事に駆除出来るだろうと自分に言い聞かせる。

 

 とはいえ、地上ではなく地下の下水道に身を潜め、巨大化し、なおかつ、その体躯を維持するだけのエサをどのようにして確保していたのか。今回は全く原因が不明だった。疑問は募るばかりだが、今はそれを考えている場合ではない。一刻も早く、巨大生物を駆除しなければならない。そう思いながら、他の部隊の報告を聞きながら前進していく。

 

 暫くすると、前方に明かりが見えてきた。どうやら目的地に辿り着いたようだ。銃声と悲鳴。状況は芳しくないようだ。おそらく、先行していた生徒達は全滅したと考えられる。

 

「これより、作戦行動に入る」 

 

 ヒナが号令をかけると、各部隊は一斉に走り出した。目標地点はすぐ目の前だ。先遣隊として派遣されていた生徒達が次々と倒れているのが確認できた。そして、その中心にいるのは間違いなく、巨大化したパンちゃんだった。

 

「アコ、他の調査部隊はどうなってるの?」

 

『わかりません……ですが、先程から連絡が途切れています』

 

「そう……わかった」

 

 倒れているメンバーの数とアコの報告からして、イオリや先行していた部隊を含むメンバーは全滅したのだろう。辛うじて戦闘を維持出来ていた生徒達も、自分達の攻撃が通じない事に絶望していたのか、既に戦意喪失している状態だった。それでもなんとか立ち上がり、最後の力を振り絞って戦っているようだが、現状では為す術がないという様子だった。

 

 パンちゃんに唯一対抗できる、自分以外には。

 

「全部隊に伝達。負傷した子達を連れて撤退。殿は私が勤めるわ」

 

「ですがヒナ委員長……っ」

 

「これは命令。直ぐに撤退して」

 

「……はい」

 

 通信機を通してアコに命令を伝え、怪我をしている風紀委員達は他の生徒に任せ、ヒナは単独で前に進み出る。すると、こちらに気付いたのか、巨大化したパンちゃんがヒナの方へ視線を向けた。

 

 視線を向ける……果たして、目らしきものは見当たらないが、それでも此方に注意が向いた事を確認すると、MGの照準をパンちゃんに合わせた。そして、躊躇することなく引き金を引く。

 

 凄まじい轟音と共に、銃弾が一斉に発射される。雨霰の如く降り注ぐ弾丸はパンちゃんの体に命中するが、予想通り、致命傷には至っていない様子だった。しかし、単純な火力は他の生徒達が所持する銃より強力な為、多少なりともダメージはあるはずだ。その証拠に、パンちゃんは苦悶の表情を浮かべており、明らかに苦しんでいる様子だった。

 

 だが、それで止まるつもりはない。寧ろ、更に怒り狂ったように暴れだし、攻撃を仕掛けてくる。迫りくる無数の触手。だが、そんなもので止められる程、甘くはない。ヒナは最小限の動きで回避すると、再び銃口を向け、撃ち込む。繰り返される攻防戦。互いに決め手を欠いたまま時間だけが過ぎていく。ヒナの足元には千切れた触手が蠢き、ドロドロとした液体を滴らせながらピクピクと痙攣していた。無数の触手は四方八方から襲ってくるが、それらは悉く避けられ、切り落とされ、踏み潰され、あるいは打ち払われる。幾度となく攻撃を仕掛けるものの、その尽くが通じることはなかった。

 

 一方でヒナの方も確実に消耗している。いくら規格外の力を有していようとも、体力は有限なのだ。それに、この狭い空間での戦闘というのは精神的な疲労も大きい。いつ終わりが訪れるかも分からない中での戦いほど辛いものはないだろう。故に、この膠着状態が続く事は好ましくない。

 

 互いに決め手を欠け、そして現状を打破したいという利害の一致。それらが偶然に重なり、そして最初に動いたのはパンちゃんだった。自身の体内から何かを放出する。咄嗟に迎撃しようとしたヒナだったが、それがパンちゃんの体内に囚われていた生徒達だったことに驚愕し、一瞬動きが止まった。

 

「あれは、調査に同行していた……!?」

 

 どうして、という疑問よりも先に、今まさに落ちてくる生徒を助けなければならないと脳が判断したヒナは、全力で駆け出す。自身よりも弱い生徒が危険な目に遭えば、真っ先に手を差し伸べてしまう。その優しさこそが彼女の弱点であり、同時に魅力でもあった。無論、ヒナも自分が不利な立場に置かれていることは理解している。しかし、それでも尚、彼女は迷うことなく飛び込んだ。

 

(間に合って……っ!!)

 

 必死に腕を伸ばし、落下寸前の生徒を掴む。粘液塗れで酷い有様だが、脈拍もあり、呼吸もしているところを見るに命に別状はないようだ。ホッと胸を撫で下ろすが、安心するのはまだ早い。油断している暇などないのだ。意識をパンちゃんへと切り替えるも、パンちゃんの姿は何処にもない。まるで忽然と消え去ってしまったかのように静寂が訪れていた。不思議に思うヒナだったが、すぐに理由は判明する事になる。

 

―――ギチィ……

 

 妙な音が聞こえた。それは耳障りなノイズのようなもので、決して気持ちの良いものではない。むしろ不快感すら覚える程だ。反射的に音の発生源を探す。そして、視界の端に地上へと通じる出入口があり、そこに大量の粘液がこびりついているのを見て、パンちゃんがそこから脱出したのだと判断した。

 

「チナツ、聴こえる? 巨大生物に囚われていた生徒を一人保護したわ。負傷しているみたいだけど、今のところは落ち着いている。けど、このまま放置しておくわけにもいかない。これから地上に上がるから応援を頼めるかしら?」

 

『了解しました。すぐに向かいます』

 

 無線でチナツに連絡を入れ、囚われていた仲間を担いで出口へと向かう。自身より大きなMGを担ぎ、更に手負いの生徒を担いだ状態で上るのは骨が折れる作業だが、文句を言ってられない。漸く地上に出ることができたヒナは、周囲の様子を確認しながらアコに連絡を入れる。

 

「アコ、聞いて頂戴。巨大生物が地上に逃げたわ。今後の対策について話し合う必要があると思うのだけど……アコ? アコ、応答して」

 

 何度も呼びかけるが、一向に応答しない。おかしいと思い、もう一度呼ぼうとしたところで、別の人物から通信が入った。

 

『こちら医療班。緊急事態につき報告します! 現在、巨大生物……パンちゃんの襲撃に会い、後方で待機していた部隊が壊滅状態です! 至急救援を求む!』

 

「っ!?」

 

 信じ難い事実に驚愕するヒナだったが、事態は深刻なものとなっているようだ。一刻の猶予もない状況であることを悟ったヒナは、チナツに負傷した生徒の治療を任せ、急いで現場へと向かうのだった。

 

 

 

 

 銃声と悲鳴が木霊する。同じ制服、同じ格好の生物達。その中に一際群を抜いて力強い存在がいた。恐らくは群れの中心核。恐らくは群れのボス的存在。正面から挑めば敗北は必須だろう。しかし、戦いの最中に群れの弱点を見出した。如何に屈強で頑強な個体でも、仲間がピンチとなれば必ず助けに行く習性がある事を把握した。

 

 狙うは奇襲。勝算は十分にある。しかし、それ以上に重要なことがある。それは獲物に対しての警戒心を解かないことだ。隙を見せてしまえば、そこで全てが終わってしまう。逆に言えば、それさえ徹底していれば勝てるという意味でもある。

 

 ならば、臆する必要はない。群れのボスの目を盗み、他の個体の群れに忍び寄る。突然の接近に気付いた時には既に遅く、一方的な蹂躙劇は開始された。群れのボスから離れた位置にいる個体達を次々と制圧し、自分の養分にしていく。粘液に塗れ、抵抗も虚しく貪り食われる哀れな少女達。悲鳴を上げる間もなく、その身を飲み込んでいった。

 

 身体中の隅々まで触手で弄くり回す。服の中に入り込み、直接肌に触れたり舐め回したりしながらじっくりと味わうように嬲っていく。口には触手を喉奥まで押し込み、口内の体液を啜り、秘部や菊門に侵入させた触手は、分泌された愛液や小水。果ては排泄物すらも味わい尽くす。特に秘部の内部を蹂躙しながら特殊な分泌液を放出すれば、それに反応して大量の体液を提供してくれるのだ。そんな貴重な資源を活用しない手はないだろう。

 

 滑りの良くなった膣内を触手で蹂躙する。群れた生き物たちは声を荒げながら必死に抵抗するが、その抵抗も徐々に弱まり、やがては全てを受け入れる。身体の内外から犯され、蹂躙される。本来であれば嫌悪感を感じる行為だが、しかし、本能的な悦びを感じて仕方がない。もっと欲しいと懇願するように腰を振ってしまう始末だ。理性などとうに崩壊しており、本能のままに求め続ける。そして遂に、その時は訪れた。最大の栄養を得られる瞬間がやって来たのだ。それを感じ取った身体は歓喜に震え上がり、更なる熱を求めてしまう。

 

 捕獲した生き物たちから大量の食糧が提供される。それらを味わい、堪能しつつ、ゆっくりと消化していく。その最中に、群れのボスは、きっともっと美味しいのだろうと期待を込めながら、目の前の食べ物たちを味わっていく。無論、群れのボスが来るまでに、必要な罠を張り巡らせながら。

 

 

 

 

 アコとの連絡が途絶え、巨大生物の襲撃を受けたと報告が上がってから暫くして、待機を命じていた区画に辿り着いたヒナの目に映ったのは、全長30mはあろうかという超大型のパンちゃんであった。下水道で遭遇した時よりも遥かに巨大だ。此処に来るまでに、随分とエサを食べたのだろう。巨大な肉塊から無数の触手を伸ばして、捕まえた生徒達を餌に変えている姿は、異様さと悍ましさを感じるものであった。

 

 眼前の惨状を前にして呆然と立ち尽くす。しかし、いつまでも固まってはいられない。迅速に行動しなくては。そう考えてすぐさま銃を構えようとした矢先に、無数の触手が飛んできた。咄嵯の判断で横に跳躍し回避するも、間髪入れずに次の攻撃がやってくる。まるで蛇のように動き回る触手の猛攻を掻い潜りながら距離を詰めていく。手数の多さ、そして、開けた空間で戦闘を行っている為、下水道の時より厄介になっている印象を受ける。

 

 それでも、防戦一方というわけではない。僅かな隙を狙い、迫る触手に照準を合わせ引き金を引けば、銃弾は正確に標的を捉え爆ぜさせる。切り落とされた触手はプルプルと痙攣しているだけで動く気配はない。新たな触手が再生するも、失った体積は戻る事はない。長期戦に持ち込めば、確実に不利になるのは相手の方だ。

 

(焦っちゃダメ。落ち着いて対処すれば、十分に対応出来る)

 

 ヒナは自身に言い聞かせ、冷静さを保ちつつ戦い続ける。触手の動きは鋭く素早い。だが、ヒナの動体視力をもってすれば避ける事は容易く、そして開けた空間故に、遮蔽物や建物を利用して時間を稼ぐことも可能だ。地道な削り合いは、ヒナの方が有利だろう。

 

 一本、二本と触手を失い、ジリジリと後退するパンちゃん。明らかに劣勢であり、追い詰められているように見える。ここで押し切ってしまえば勝てるのではないか?

 

 そんな考えが頭を過るが、ヒナはあくまで慎重に立ち回る。どんな生物であれ、窮鼠猫を噛むというものだ。余裕を持って叩く方が得策であると考えていた。しかし、これが仇となる。突如としてパンちゃんが身を翻し、逃走し始めたのだ。想定外の行動に驚きつつも、ヒナは即座に追跡を行う。無数の触手で器用に地面を這いながら高速で移動するパンちゃんは、風紀委員会が敷いた防衛線へと一直線に向かっていく。

 

(どういうつもり? 私を誘導してる? だとしたら、目的は一体……?)

 

 パンちゃんの意図を探りながら走り続けるヒナ。その顔には困惑の色が浮かんでいる。逃げたのではない。誘い出そうとしているのだ。だとすれば、奴の狙いは。思考を巡らせながら追跡を続行する。程なくして、目的地と思われる場所に到着した。

 

 それと同時に、そこには負傷した風紀委員の生徒達が集まっていた。戦闘能力のある者は殆どおらず、皆、体力を消耗し切っているように見える。そして、そこに鎮座する巨大な肉塊の怪物。一目見てわかる異常な威圧感に、誰もが息を飲む。

 

 そこには、同じく負傷したアコの姿もあった。

 

「ヒナ委員長!」

 

「アコ……みんな……っ!」

 

 パンちゃんの目的が分かり、ヒナは戦慄した。目的は彼女達。エサを取り込む事で失った肉体を補充しようという算段なのだろう。負傷した生徒達やアコではパンちゃんに太刀打ちできない。助けに行こうにも、ヒナの前に、幾重もの触手が道を塞いでいた。

 

「邪魔を……しないで!」

 

 構わず突破しようと試みるが、巧みな攻撃により阻止されてしまう。まるで鉄壁の要塞のように佇む巨体。しかも、この状況で焦燥感に苛まれるヒナにとって、大きなプレッシャーを与えているのだ。冷静さを欠いたまま戦っていては勝てる戦いも負けてしまう。それを理解していてもなお、感情を抑えきれないのが人間と言うものである。

 

 無理矢理道を作り、迫る触手に驚愕するアコの前に割り込んだヒナ。間一髪で、アコの窮地を救うことに成功したが、代わりにヒナ自身が危機に瀕していた。眼前に迫る触手。回避する事は不可能だ。

 

 無数の触手が絡みつく。手足は無論の事、胴体や首にまで無数の触手が絡みつき、華奢な身体を軽々と持ち上げ、そのまま建物へと叩き付ける。衝撃によって砕け散るコンクリートブロック。肺の中の酸素が強制的に排出され、苦悶の声を漏らすヒナだったが、その程度で終わる筈もなく、無慈悲にも再度投げ飛ばされてしまう。

 

 二度、三度とそれが続き、その手に握られていたMGを手放した事で、漸く攻撃の嵐は止む。ふと目を開けば、無傷とは言えないが、まだ耐えられるレベルだ。呼吸を整えようとすると、触手が伸びてきて、ヒナの口内に侵入する。舌に纏わり付き、口腔内を好き勝手に蹂躙される感覚。苦痛と共に強烈な不快感が襲ってくる。

 

 嘔吐感を覚えながらも必死に抵抗しようとするが、拘束されていてはそれも叶わない。それどころか、口内に侵入した触手を吐き出させないよう他の触手が絡みつき、無理矢理固定されてしまった。

 

 噛み千切ろうにも太く、ゴムの様な弾力を持つ触手は簡単には切れず、かといって力づくで引き剥がせる程軟弱ではない。そして、拘束具の役割も果たす触手は、両手足だけでなく、全身にくまなく伸び、ヒナの肢体を弄るように這いずり回る。冷たく湿った感触にゾワっと鳥肌が立つのを感じる。全身の血の気が引いていくのが分かる。今まで感じた事のない感覚に戸惑いを隠せないヒナ。だが、そんな事を気にしている余裕など与えられない。

 

 口内に侵入した触手が内側からブクリと膨らみ、それが先端へと迫ってくる。やがて、先端から大量の体液が放出されると同時に、悪臭が鼻腔を刺激し、嘔吐感と共に、鼻から大量の緑の体液が噴き出した。独特の香りが辺り一帯に広がり、その濃厚さにむせ返る。

 

「がぼぉっ!? ぅおぇっ!! ぐぶ……ん゛っぷ……!!」

 

 吐き出そうとしても触手が口内に留まったままなので不可能であり、更には鼻孔へも流れ込んで来る為、呼吸困難に陥ってしまう。苦しみ藻掻くヒナだが、拘束は緩むどころかますます厳しくなり、最早抜け出す術はない。

 

 胃袋に溜まりきらず溢れ出した体液が口角や頬を伝い零れ落ち、地面に広がる体液の海を形成していく。ビチャビチャと汚らしい音を立てながら滴り落ちる体液は、その量に比例してヒナの体力を奪っていく。視界が霞み、意識が朦朧とし始める。もはや、抵抗する事すら儘ならない。

 

 尚も放出される緑の体液。口内から胃の内部まで蹂躙し、鼻腔から噴出し続けるそれは、いわば食す事すら儘ならない液体であり、吐き出したくとも触手が邪魔をして吐き出す事すら出来ない。飲み込むしかない選択肢を選ぶ他ない。どれだけ拒もうとも、無理やり嚥下させるのだ。

 

 ゴクリ……ゴキュ……ゴクン……喉を鳴らし、体内へと流し込まれる液体。その一つ一つが精神を蝕んでいく。喉が焼ける様な痛みに襲われ、咳き込もうとするも、それすら許されず、只管に流し込まれ続ける。

 

 そして、大量の液体を流し込まれた後、拘束がゆっくりと解かれ、塞がれた口が解放された瞬間、ヒナは盛大に嘔吐した。大量の体液を撒き散らしながら蹲る彼女。激しく咽せ込みながらも、必死に呼吸を整えようとする。しかし、その行為も長くは続かなかった。

 

 口にする事すら憚れる程の悪臭。とても人間が摂取するべきではない毒素。それらが胃の中から込み上げてきたのだ。思わず口を押さえようとするが、それよりも先に身体が反応してしまい、再び吐瀉物を吐き出す羽目になる。その繰り返しにより、体力はどんどん失われていき、遂には立ち上がることすら出来なくなる。ガクリと膝を着いたヒナの瞳は焦点が定まっておらず、額には脂汗が滲んでいた。

 

 ヒナの身体はボロボロだった。戦闘による疲労に加え、先程の異臭と毒性に晒され続けた影響で意識は混濁し始めている。そして、自身の吐瀉物と緑の液体の悪臭が充満する中、意識が途切れるのであった。 

 

 

 

 

 勝った。

 

 群れのボスが崩れ落ちるのを確認したパンちゃんは己の勝利を確信した。群れの仲間達はボスが倒れた事により完全に戦意を失い。既に抵抗する素振りを見せていない。ならば、これ以上警戒する必要もないだろう。

 

 気絶したヒナに触手を伸ばし、太腿に絡ませ宙づりにする。タイトスカートは捲れ、白の下着が無防備に晒される。色気のない下着に触手を絡ませ引っ張れば、薄桃色の秘裂が露わになった。無毛の恥丘は汚れひとつない美しさを保っており、筋となって閉じた陰唇は淫靡さを感じさせず、幼さすら感じる。先端で撫でれば程よい弾力で押し返され、試しに少し押してみると、指一本すら受け入れ難い程の狭隘さだ。

 

 彼女が率いていた群れも数名味わったが、彼女は群れのボスという事もあり、かなりの上物だと判断した。両足を触手出絡めて秘部にあたる部分を露わにする。Tの字に開かれたヒナの股間は、外気に触れることによって微かにひくつき、縦筋を強調させた。

 

 まるで自分の獲物であり所有物であるかのように主張するパンちゃんに、負傷した風紀委員のメンバーは自分達のせいで為す術なく弄ばれるヒナの現状に涙するしかなかった。後方支援だったとはいえ、パンちゃんの強襲に碌に抵抗することすらできなかった。そもそも、万全な状態であっても、あの異形の怪物に勝てたかどうかすら怪しい。そんな情けない自分達を守るために奮闘してくれたヒナが敗北し、辱められている。申し訳なさと悔しさが募る一方で、何も出来ない非力さに絶望するしかなかった。

 

 しかし、パンちゃんにとっては都合がいい。群れのボスが敗北した姿を群れのメンバーに晒せばそれだけで戦意を削ぐ事が出来る。一方的に蹂躙すれば、それだけで諦めるものも多いだろう。何より、群れのボスを餌にすることで群れのメンバーは大人しくなる傾向にある。だからこそ、このような陵辱行為も平然と行えるのである。

 

 無防備な姿を晒し、意識を刈り取られたヒナの秘部を触手の先端で撫で、そして軽くつついて遊ぶ。柔らかい肉の感触が心地よく、つい夢中になってしまう。だが、あくまでこれは遊びに過ぎない。本番はこれからだ。

 

 秘裂を左右に広げ、ピンク色の花弁が外気に晒される。ヒダの一枚一枚まで確認出来るくらい丁寧に開かれ、雌蕊を刺激するかのように小さな豆粒を触手の先端で摘まみ上げる。ヒナの身体が僅かに反応を示すが、気絶しているため起きる事はない。だが、それでも刺激に対する反射的な動作なのか、少しだけ膣穴が窄まったように見えた。それを確認したパンちゃんは嬉々としてさらに責めを強めていく。

 

 未成熟の蕾を優しく包み込み、円を描くように擦りあげていく。その度に敏感に反応を示すヒナを見て愉悦に浸るパンちゃん。まだまだ序の口なのに、こうも簡単に感じてくれるとは思ってもいなかったのだ。ヒナの性感帯を執拗に刺激しながら、パンちゃんは湿り気を帯びてきた秘裂に触手を挿入しようと試みる。先端の細い触手ではなく、入口に入るかすら危うい超極太の触手。明らかにサイズオーバーであり、到底入りそうにない。普通ならばそう考えるだろう。しかし、パンちゃんはそれを良しとした。

 

 目的はあくまでも相手を屈服させるもの。たとえそれが、ヒナの太腿以上の太さを誇る触手であろうと、無理矢理捻じ込むのだ。出来るか出来ないかではない。犯るのだ。

 

 元々粘液に塗れた超極太の触手と弄られてほんのりと湿り気を帯びた未成熟の蕾。そっと押し当てれば、ゆっくりと、しかし確実にヒナの体内へと沈んでいく。ミチミチと肉壁を押し広げ、亀頭部分が埋没すると、そのまま根元まで貫かれた。純潔の証は破られ、子宮の入り口を殴打される鈍い痛みに、漸く意識を覚醒させたヒナは、自身の状況に気付き、その顔を歪めた。

 

「ぁ……あっ……ぅぅっ……あ……ぇっ?」

 

 下腹部に感じる激痛。そして宙づりにされた状態で行われている陵辱行為。自らの最も大切な場所を穢される感触。腹部を圧迫する異物がズルズルと引き抜かれ、そして対物ライフルの銃弾の如く子宮口を穿たれた瞬間、ヒナの視界がチカチカと明滅した。

 

「っ!? ひゅぐぁ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁあああぁぁぁぁぁぁぁあっ!?!?!!!」

 

 突如襲い掛かる強烈な衝撃。その正体が、自身の腹の中で暴れている巨大な質量の物体である事を認識した途端、猛烈な吐き気と同時に尋常じゃない程の圧迫感を伴った快楽信号が脊髄を伝い脳へ届いた。子宮口をぶち抜かれ、子宮を満たし、腹を膨らませるまでの暴力的なまでの感覚に、ヒナは今までにない激痛と恐怖に泣き叫ぶしかなかった。

 

「ぬ゛っぎぃいいいっ!! ぬ゛……ぬ゛いてぇぇえええっ!!! い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛!!!?!!!」 

 

 腹の中で蠢く触手。ヒナの胎内は既にパンパンになっており、子宮も卵巣も精一杯広げられている。腹を内側から蹴り上げるような衝撃を与えられ、全身の穴という穴から汁を吹き出すヒナだったが、パンちゃんは一切容赦せず抽送を繰り返す。あまりの激痛に髪を振り乱し、涎を垂らしながら泣き叫ぶヒナに同情の念すら抱かないパンちゃんは、更に速度を上げた抽挿を行う。それによって更に増す苦痛と快感。何度も何度も子宮口を殴打され、意識が飛びそうになる。だが、それでも気絶することは許されない。何故なら、気絶しても強制的に覚醒させられるからだ。

 

「ひっぎゃああぁああぁぁああああああぁぁああああぁぁぁぁぁぁあっ!?!?!?」 

 

 再び訪れる激痛。子宮を突き上げられ、内臓を押し潰される感覚に悶え苦しむヒナ。しかしそれでも尚衰えないパンちゃんの勢いに為す術がない。一本の触手に身体を貫かれ、体内を蹂躙されながら泣き叫ぶ姿は見る者に憐憫の情を抱かせるものがあった。

 

 だが、その様な姿を見せた所で誰も助けてくれない。風紀委員達は既に戦意を損失し、放心状態となっている。助けを求める事も出来なければ、自分で何とかする事も出来ない。結局のところ、ヒナは無力に等しいのだ。

 

 ヒナが与えられるのは無限に続く暴力と凌辱のみ。死ぬまで嬲られ続けるだけなのだ。 

 

「ぁぁああぁぁああああぁああぁぁああぁぁぁぁあああぁああぁあああぁああぁぁああぁああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

  

 

 無数の触手がヒナの身体にまとわりつき、身体を無理矢理固定される。更に太腿に絡んでいた触手が複数に増え、Tの字に開かれた脚が更に広げられていく。

 

 股関節がギチギチと音を立て、関節の可動域を超えて無理やり押し広げられていく。ヒナの身体は硬いほうではないが、ここまで脚を広げられることなんて今までに無かった。関節からミシミシと嫌な音が鳴り響き、痛みで悲鳴を上げてしまう。

 

「ひぎっ!? あがあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ!! あぎゃあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ!! や゛だや゛だや゛だや゛だや゛だや゛だや゛だや゛だ!!?!!! い゛だい゛の゛や゛だぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」

 

 両足を百八十度に開かされ、足首が捻れそうな程まで引き延ばされる。内太腿の皮膚が引っ張られ、骨の軋む音が耳に届く。それでもなおパンちゃんはヒナの身体を限界まで開かせ続けた。両足は完全に真横に伸びきり、最早限界を超えていると言ってもいいだろう。それでもなおパンちゃんは更に強く引っ張り上げる。骨のきしむ音が激しくなり、遂にヒナの股関節がバキンという鈍い音を立てて砕けた。

 

「ひぎゃあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁああぁあぁあぁあぁあぁあぁ!!!!?!!!!」 

 

 片方の股関節が音を立てて砕けた事により、支えを失った身体がバランスを崩して倒れそうになる。だが、それも触手によって阻まれ、脱臼骨折した股関節を無理矢理支えられ、更なる悲鳴を上げてしまう。ミシミシと音を立てる下半身。完全に外れてしまい使い物にならなくなった右脚と、未だにギチギチと音を立てる左脚の股関節。両方のバランスを取るかの如く、一瞬だけ触手の力が緩んだかと思うと、次の瞬間、あらん限りの力で左右に引っ張られた。

 

「ぎゃあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ!!!?!!!!」

 

 砕けた右の股関節は更に壊れ、粉々に砕け散る感覚を味わいながら、左脚も無理矢理外される。脚を広げていた触手の力は変わらず、支えを失った状態で両脚を限界まで広げられたまま宙に浮かぶヒナ。普段聞く事のないヒナの絶叫は、聞く者に悲哀を植え付けるだろう。股関節は砕け、関節が脱臼し、脚は本来曲がらない方向へと曲がり、折れてしまっている。そんな状態であっても、パンちゃんは止まってくれない。関節が砕けた事により、膣内に侵入できるスペースが出来たのだろう。超極太の触手の他に、無数の触手が我先にとヒナの膣内に無理矢理捻じ込まれ、まるでオナホールのように扱われた。

 

「あがっ!? ぐぎゅっ!? お゛っごお゛ぉ゛お゛お゛ぉ゛お゛お゛ぉ゛お゛お゛ぉ゛お゛おぉおおぉおおぉおおぉおおぉおおぉおおぉおおぉおおぉおおぉおおぉおお!!?!!!!?!!」

 

 下腹部はボコボコと奇妙な凹凸が盛り上がり、結合部からは鮮血が流れ出る。だが、その出血量が少ないのは、出血する器官や血管が全て触手によって塞がれているせいだ。そのため、いくら出血しようとも全て触手に吸収されてしまい、血の一滴も流出していない。そのおかげでヒナはショック死しないのかもしれないが、寧ろそれが災いし、永遠と拷問が続く事になった。

 

 

 膣内に侵入した触手が子宮口に殺到し、超極太の触手を子宮内に侵入させるべく、子宮を強引に押し広げ、限界まで引き延ばす。同時に子宮内膜を削り取られ、ポルチオを圧迫され、腹の表面には巨大な筒が刺さっているかのようにデフォルメされ、その形を克明に表している。そして、超極太の触手が子宮内部に侵入を果たした瞬間、子宮の内側から腹部を殴るように激しく律動を開始した。

 

「お゛ごぉ゛っ!!?! ひぎゅ゛っ゛!!?!! あ゛ぁ゛っ゛!?!?!!」

 

 ヒナの口から獣のような声が飛び出す。人間が出すことのない低音を奏でながら、触手の先端の形が腹部の内側から透けて見える。内臓を掻き分け、子宮に直接触れる触手の感覚は凄まじく、そして強烈なものだ。子宮を内側から圧迫され、卵巣を押しつぶされ、膀胱を潰される。骨盤が悲鳴を上げ、内蔵が破裂する勢いで掻き回され、内臓が裏返るような錯覚に陥る。まるで内臓ごとひっくり返されているかのような感覚に襲われ、今までに感じたことのない激痛と不快感に苛まれ、絶叫する事しか出来ない。腹の中で暴れ回る触手。子宮を内側から殴打され、膀胱を押しつぶされ、卵巣を押しつぶされる。本来ならとっくに死んでいるだろう痛みを受けながらも、ヒナはまだ死ぬことが出来ていない。それが何よりも残酷であり、救いようのない不幸であった。

 

 そして、最後のとどめと言わんばかりに触手が再び内側から膨らみ、それが膣内に侵入した触手全てに行き渡る。 

 

「や゛め゛て゛……や゛め゛て゛くだしゃい゛……ぉねがい゛……しま゛しゅから゛……わたしっのなかで……うごかないでくださ゛い……」

 

 ガクガクと全身を痙攣させながら、ヒナは掠れた声で懇願する。最早プライドも尊厳も何もかも投げ捨てて、ただひたすらに赦しを乞う姿は哀れという言葉しか出てこないだろう。それでもパンちゃんは止まらない。止まる理由もない。寧ろ、こうして泣き叫び命乞いをするヒナの姿こそが、パンちゃんにとって最高の娯楽なのである。

 

 一際膨らみ、そして、大量の液体がヒナの体内に放出された。

 

 それは先程ヒナの口内に放出した緑の液体ではなく赤々と染まった液体。パンちゃんが細々とごみ処理の中から生ごみを回収する最中に摂取した辛味の成分が凝縮された液体だ。唐辛子の数百倍の辛味を誇る液体は触手によって蹂躙された子宮や膣内、そして下腹部を焼き尽くさんばかりの勢いで蹂躙し、ヒナの身体を内側から灼いていく。

 

「ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!?!!! イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛イ゛ダイ゛!!?!! ダズゲデダズゲデダズゲデダズゲデダズゲデダズゲデダズゲデダズゲデダズゲデ!!!??!!!!」

 

 液体が体内を循環し、血流に乗って全身を駆け巡る。血液が沸騰する感覚に襲われ、皮膚が爛れ落ちるんじゃないかという幻覚に襲われる。内側から焼かれる苦しみに、ヒナは泣きじゃくり、喚き散らす。喉が枯れ果て、声が出なくなっても、それでもなお叫び続ける。内側から焼かれる地獄のような苦しみは、想像を絶するものだろう。体内で暴れ回る熱に、ヒナは正気を保っていられない。泡を吹き、白目を向き、失禁する。それでもなお、パンちゃんは責めを止めない。ヒナの身体が壊れていく様を楽しみながら、飽きるまで嬲り続けるのだ。

 

 ヒナもまた、苦しみから逃れる一心で目に映る風紀委員のメンバーに必死に助けを求めるが、誰もがその声に答える者はいない。それでもなお、ヒナは必死に助けを求めるのだ。

 

「だずげでぇぇええ!! しんじゃうぅ!! こんなのいやだよぉおお!! なんでこんなことするのぉおお!! わたし何か悪いことしたぁ!? わだじ、ちゃんとやってぎだのに!!?!! な゛ん゛でこんな目にいぃぃいぃいぃいぃぃ!!!?!!!」

 

 もはや半狂乱になりながら助けを求めるヒナ。だが、そんな彼女に救いの手は差し伸べられない。誰も助けてくれない絶望感と孤独感に、ヒナの心は完全に折れた。 それと同時に、赤い液体で埋め尽くされた子宮を、再び超極太の触手が打ち据えた。子宮内部を内側から殴り、卵巣を押しつぶす。それにより、子宮内を満たす液体が卵巣にまで到達し、未熟な卵子までも破壊していく。だが、それでもまだ終わらない。

 

 パンちゃんの触手は、ヒナが反応しなくなるその時まで、彼女の身体を蹂躙するのであった。

 

 やがて、ほとんど反応を示さなくなった頃には、ヒナの下半身は殆ど原型を留めていなかった。股関節は砕け、両足は複雑骨折を起こし、膣も子宮も原型を留めておらず、外からは分からないが、腸や肛門などの排泄器官も触手によって破壊されていた。その代償と言っていいのか、パンちゃんの体積が大幅に減少していた。ヒナを蹂躙する事に力の大半を使い、彼女から体液を啜る事を怠った事が原因だ。

 

 しかし、今のパンちゃんに抵抗する者はいない。周りには栄養となるエサが沢山ある。既に反応の薄くなった彼女には用はない。後でゆっくり捕食するとしよう。

 

 そう思い、近くの瓦礫の山に無造作に投げ捨て、近場の風紀委員の生徒に狙いを定める。

 

 対して、瓦礫に投げ捨てられたヒナは、その衝撃に僅かながら意識を取り戻した。

 

「げぼっ……ぁぁ……ぁ…あぁぁ……っ」

 

 喉からせり上がる血液と粘液を吐き出す。呼吸が安定しない。全身が痙攣している。肺が殆ど機能していない。肋骨が折れているのだろう。それでも、何とか呼吸は出来ている。

 

 腕も、僅かに動く。脚は、駄目だ。動かない。徹底的に破壊されたのだ。動くはずもない。何とかこの場から移動しようと、必死に手を動かせば、指先に何かが触れた。

 

 それは、散々投げ飛ばされた際に手放した自身のMG。乱暴に扱われていながら、それでもまだ起動出来る。しかし、ヒナの身体は最早限界だ。脚も、手も、動かすのも億劫だ。それでも、ヒナは腕を伸ばし、その引き金に指を掛ける。

 

―――カチンッ

 

 乾いた金属音が鳴り響く。それと同時に、布を切り裂くような音と共に、大量の銃弾が発射される。瓦礫の隙間から伸びた銃口は、照準がバラバラながらもパンちゃんの身体を蜂の巣にする。

 

「…………ぅ……ぁ……っ」

 

 それを成した本人は、再び気を失い、その場に伏した。ヒナにとって幸運だったのは、引き金にかけた指に僅かに力が入り続け、銃弾が空になるその時まで連射が続いた事だろう。不規則に飛び交う無数の弾丸は、確かにパンちゃんの身体を抉った。

 

 巨大化して殆どダメージのなかったパンちゃんも、エネルギーを大量に消費し、弱り切った状態での高火力の掃射はパンちゃんを屠るには十分すぎる決定打となった。パンちゃんの身体はバラバラに四散し、悲痛な断末魔を上げながら獲物にしようとした生徒の眼前で絶命した。

 

 こうして、巨大化したパンちゃんはギリギリの所で風紀委員会の手により討伐された。それは紛れもない事実だ。しかし、ギリギリだったのは、パンちゃんだけではなかった。

 

「ヒナ委員長っ!!」  

 

 アコは慌ててヒナの元へ駆け寄る。途中で力尽きてしまったのか、それとも意識を失ったのか、どちらにせよ重症を負った事に変わりはない。急いで救護班を呼ばなければ。そう思い無線機に手を伸ばしたその時、ヒナが小さく呻き声を上げた。

 

「……ぁ…ぁぅ……っ」

 

 瞼が僅かに揺れ動き、睫毛の影が頬を彩る。焦点の合わない眼差しを彷徨わせ、ゆっくりと唇が動く。

 

「ア……コ……?」

 

 掠れた声で問い掛けられた。意識はあるようだ。安堵の息を洩らし、優しく微笑みかける。

 

「はい、私ですよ。今助けを呼びますから、少し待っていてくださいね」

 

「ぁ……そっか……よかった……わたし……ちゃんとやれた……ん、だよね……?」

 

「はい。勿論です……勿論です……っ」 

 

 俯き、肩を震わせるアコ。嗚咽を噛み殺し、必死に涙を堪えている。しかし、その努力も虚しく、涙腺は決壊してしまったようで、ポタポタと大粒の雫が地面を濡らしていた。 

 

 

 

 

 後日、巨大化したパンちゃんによる被害が公表された。結果的にはパンちゃんを討伐する事が出来たが、その過程でヒナの身体は酷く損傷し、一ヶ月近い入院を強いられた。寧ろ、一ヶ月の入院程度で済んだ事が奇跡に近いだろう。

 

 他の風紀委員会の生徒達も下水道で発見され、無事に保護された。しかし、その大半がパンちゃんによって凌辱の限りを尽くされ、身体から体液という体液を吸われたせいか、ヒナほどで無いにしても、暫くは安静にする必要があるとの診断結果が出された。

 

 他にも建物の倒壊や下水道の一部が崩壊するといった二次被害も発生しており、しばらくの間は復旧作業に追われる日々が続く事になる。けれど、その甲斐あって今回の事件による死者数はゼロ人であった。それは風紀委員会一同が尽力した成果であり、名誉ある事だろう。しかし、彼女達の心中は晴れやかとは言えなかった。

 

 特にヒナに至っては徹底的に凌辱された事が影響し、過去類を見ないトラウマとなり、夜な夜な魘される日々が続いた。毎晩悪夢に魘され、精神的に参っていた。そんな彼女を献身的に看病し、励ましたのが後日話を聞いて見舞いに来た先生だった。毎日病室を訪れ、世話を焼いた。時には一緒に寝てくれたこともある。先生のおかげで、徐々にではあるが、少しずつではあるが、トラウマを克服しリハビリに精が出るようにまで回復した。

 

 こうして、巨大化したパンちゃんの騒動は幕を閉じた。しかし、あの日の記憶は決して忘れる事は出来ないだろう。身体に刻まれた傷跡も、心に残った恐怖心も、一生消える事はないだろう。それでも前を向いて歩いて行くしかないのだ。例え茨の道であろうとも歩き続けていけばいつかは乗り越えられるはずだから。




感想などいただけると幸いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。