※この作品はR-18です。

魔境群馬・桐生ダンジョン特区〜底辺ランナーのハクスラ&ハーレム生活~   作:Potoooooooo

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ウルトラ・スーパー・アルティメット・スミレちゃん

 ▼桐生ダンジョン 第一層

 

 クロウはマキとスミレを連れ、桐生ダンジョン第一層を訪れていた。チーム結成後、初めての探索だ。メアや双子はともかく、ダリアもいないのは昨晩念入りに子宮DVをされたせいである。寝バック生ハメ長チンピストンで「やだ♡やだ♡」って言いながら悦んでいたダリアは、愛を囁かれながらどぷどぷと濃いザーメンを注がれて何度もアヘイキし、それでも「やだやだ♡」って言うものだから、徹底的な子宮理解らせスローピストンを食らって酷いことになっていた。

 

 とはいえ、主な目的はスミレの新装備テストであったので、大きな問題ではなかった。

 

(ああやって誘い受けするんだ……)

 

 昨晩のダリアの痴態を思い出していたスミレは、また一つ賢くなっていた。その横でマキが軽い調子で言う。

 

「どーする? キャンプいっとく?」

「なるべく多いほうがいいですしね」

「おっけー。んじゃスカウトくん、レッツゴー!」

 

 クロウが答えると、マキはさっそくスカウトくんを呼び出した。スカウトくんは飛び上がって廃ビルの上に乗り、周囲のスキャンを開始した。

 

「どれどれ」 

 

 マキの手元のタブレットに、スカウトくんがスキャンした情報が映し出された。周辺の地形まで反映された簡易地図である。

 

「パトロールばっか」

 

 マキが口をとがらせる。第一層には小規模なゴブリンの群れが点在しているが、新装備の効果を確かめるなら、数匹を見つけて狩るだけでは足りない。

 

「待ってねえ~もうちょっと索敵範囲伸ばしてみっから」

 

 そう言うとマキはスカウトくんに合図を送り、スキャン範囲を円形から扇状に切り替えた。周囲をくまなく調べる精度は落ちる代わりに、そのぶん遠くまで索敵できるのだ。

 

 しばらくすると、簡易地図の端にまとまった反応が浮かび上がった。廃ビルが密集する一画に、三十を超える赤い点が集まっている。

 

「あったあった」

「お、多い……」

 

 タブレットを覗き込んだスミレは、首をすくませた。そんな彼女にクロウは声をかける。

 

「大丈夫だよスミレちゃん」

「はひぃ」

 

 肩に手を置かれて、スミレは顔を赤くした。サッ、と胸元に腕をやり、条件反射で屹立してしまった乳首がバレないよう隠す。マキはニヤニヤが止まらないようだった。

 

「そんじゃ近くまで行くぞ~」

 

 マキの号令で、三人は廃墟の合間を縫ってゴブリンキャンプへ向かった。やがて、道路を挟んで向かい合う二棟の廃ビルが見えてきた。

 

 ビルの間には鉄板や木材を継ぎ合わせた粗末な橋が架けられ、窓や壁には獣皮や布が張られている。道路は廃車とバリケードで塞がれ、その内側がゴブリンたちのキャンプになっていた。

 

 地上では十数匹がもうもうと黒い煙を吐き出すタイヤキャンプファイヤーの周囲に集まり、橋の上や割れた窓辺にも見張りらしいゴブリンの姿がある。建物の奥にもまだ反応があり、二棟のビル全体を住居として使っているようだった。

 

 三人は別の廃ビルに隠れ、マキが飛ばした配信用ドローン(ストリームくん)が送ってきた映像をタブレットに映し、囲んで見ていた。

 

「ほ、ほんとうに多い……」

 

 その見たこともない数のゴブリンにスミレは目眩がするようだった。通常ならば、三人で挑むような規模ではない。

 

「建物の中と、上の橋にも結構いるねえ」

 

 マキはタブレットを確認して、スミレに顔を向けた。

 

「ま、いけるっしょ。霧ってどれくらい届くん?」

「えっと……前は10メートルくらいでしたけどぉ……」

 

 スミレは杖を握りしめてもじもじとしながら、クロウをちらちらと見た。クロウは聞き返す。

 

「けど?」

「今は……50メートルくらい……かも……」

 

 その言葉を受けて、マキが笑いながら声を上げた。

 

「なっげ」

「ドレスの魔力効率とぉ……そのぉ……クロウさんの……その……魔力のおかげで……」

 

 最後のほうは消え入りそうな声で、そこまで射程が伸びている理由を説明した。

 

「あー、やっぱりスミーも? クーくんの魔力ってめっちゃ体に馴染むんよね。アタシもマジでチョーシいいし」

 

 マキがその理由に納得して頷く。クロウの口から、思わず心の声が漏れた。

 

「そうなんだ……」

「そうなんですぅ……」

「そーなんよ。マジでクーくんのザーメン『キく』から」

 

 クロウは、以前にシズクから言われたことを思い出していた。パワーアップがどうとか、その時は半分聞き流していたが、マキとスミレも同じだという。彼女たちが悦んでくれるなら、これからもたくさん注いであげよう、と決意を新たにするクロウであった。

 

「……ともかく、その射程なら、ここからでも届きそうですね」

「んだね。それじゃスミー、やってみ」

「はい……っ」

 

 若干緊張の面持ちのスミレ。直接『まがまが』を当てられるのは、せいぜいキャンプファイヤーを囲んでいる連中だけだが、黒後家の祝宴が想定どおりに働くのなら、さらに連鎖して内部のゴブリンにも届くだろう。

 

「えいっ」

 

 スミレが『まがまが』を放つ。杖の先から吐き出された黒い霧は、足元でひと塊になると、獲物の気配を嗅ぎつけた怪異のように身をうねらせ、地面を滑りながらゴブリンキャンプへ向かって進み始めた。

 

「あっ、こんな感じなのね」

 

 その魔法を初めて見たマキが、興味深そうに声を漏らす。クロウも遠ざかっていく黒い霧を目で追いながら、以前との違いに気づいた。

 

「前見た時よりも移動が速い感じがするね」

「えへへ……」

 

 霧は自転車ほどの速さで荒れた道路を這い、瓦礫に行く手を塞がれても止まることはなかった。黒い靄が段差に沿って盛り上がり、こぼれ落ちることなく乗り越えていく。倒れたコンクリート壁にぶつかると、その表面を這い上がり、反対側へ流れ落ちると、再びひと塊になって先へ進んだ。

 

 やがて霧はゴブリンキャンプを囲むバリケードへ辿り着いた。板や廃材の隙間から何本もの細い流れに分かれて染み込んだかと思えば、内側で再びひとつの塊に戻り、何も知らずにキャンプファイヤーを囲んでいるゴブリンたちへ忍び寄っていった。

 

「ギャ?」

 

 ゴブリンたちがそれに気づいた時には、既に手遅れだった。塊だった黒い霧が拡散するように広がって彼らを覆い尽くし、ゴブリンたちの身体に呪いを示す黒い斑紋が浮かび上がった。それだけでは終わらず、『まがまが』は気まぐれに異なる状態異常を撒き散らしていく。

 

 あるゴブリンは脚が灰色に変わり、膝から下を石化させられて、その場から動けなくなった。別の一匹は急に視界を奪われたらしく、手探りで仲間にしがみつき、驚いた相手ともつれ合って地面に転がる。武器を手に立ち上がったゴブリンは、腕から力が抜けたようにハンマーを自分の脚に取り落として悲鳴を上げた。

 

「えぐぅ」

 

 マキがその光景を見て思わず呟いた。しかし、スミレの『まがまが』の真価はこれからだ。

 

 錯乱を引き当てた数匹のゴブリンが、仲間を押しのけて、廃ビル内へと走り出した。ゴブリンは意味のない叫び声を上げながら、四方へと散り散りになって、別の集団へと飛び込んでいった。それがどのような結果をもたらすのかを、クロウは観測した。

 

「あ、爆発した」

 

 力尽きたゴブリンから、黒い瘴気が円形に噴き上がり、周囲にいたゴブリンたちをまとめて呑み込む。瘴気爆発である。その爆発そのものに大した威力はない。だが、倒れたゴブリンを蝕んでいた呪いと状態異常は、爆発に巻き込まれた者たちへそのまま受け継がれる。

 

 新たに錯乱したゴブリンが仲間へ襲いかかり、別の一匹は逃げ込んだ橋の上で力尽きた。そこでも再び黒い瘴気が弾け、今度は橋を渡っていたゴブリンや、窓辺から様子を窺っていた者たちにまで『まがまが』が連鎖する。錯乱が錯乱を呼び、逃げ惑うゴブリンたちが自ら呪いをキャンプの奥へ運んでいった。

 

 もちろん、伝播した状態異常は、連鎖を重ねるほど弱まっていくから、連鎖が永遠に続くわけではない。それでも、ゴブリンキャンプひとつを壊滅させるには十分だった。やがて、悲鳴も物音も途絶え、キャンプから動くゴブリンの姿は一匹残らず消えた。

 

「こーれ、すんげぇ悪いやつが使う魔法じゃーん」

「あは、あは……」

 

 マキの言葉に、スミレは乾いた笑みを浮かべた。

 

「ウルトラ・スーパー・アルティメット・スミレちゃんだね」

「クロウさんまでぇ。やめてくださぁぁい……」

 

 三人はそんなやり取りを交わしながら、戦利品を回収するため、静まり返ったゴブリンキャンプへ近づいていった。

 

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