魔境群馬・桐生ダンジョン特区〜底辺ランナーのハクスラ&ハーレム生活~ 作:Potoooooooo
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ダンジョン特区生存wiki:初心者向けビルド構築ガイド
作成者:名無しの底辺ランナー/最終更新:昨日
ニュービーども、息してるか?
ここには公式パンフに載ってるようなピカピカの最新装備の話はない。
俺たち底辺が生き残るための、装備とビルドを紹介する。
■【重要】初心者が陥りがちな罠:ライフル信仰を捨てる
まず最初に言っておく。
「基礎ダメージの高いメジャー武器を持てば勝てる」という考えは今すぐドブに捨てろ。
アイギス・プライムの連中や東京のエリートが使ってるようなアサルトライフルやスナイパーライフル。確かに基礎火力は高い。だが、そいつらのメジャー武器の良MOD付きは、目玉が飛び出るほど高額だ。
おまけに弾代もバカにならない。フルオートで撃ちまくって稼いだ結晶の金が、全部弾代とクリアブルーに消えていく。これが借金まみれになるニュービーの黄金パターンだ。
■おすすめビルド案
案1:【量産型タンク】
メイン武器:ショットガン (スラッグ)または 単発系ライフル(妥協MOD)、スレッジハンマー
防具:物理耐性・HPアップ系を重視
必須MOD:『耐久値減少速度低下』『ヘイト上昇』
解説:
パーティーを組む前提の無難なビルド。ヘイトを集めて耐え、火力を出せる仲間に掃除してもらう。高火力系武器はヘイトを集めやすくて最初は焦りで外しがちだが、タンクがいることで落ち着いてエイムできるので、いると助かる。
毎日、防具の修繕費とにらめっこするハメになる。できれば予備の防具も用意したい。
案2:【SAP(Spray And Pray)】
メイン武器:サブマシンガン(ジャンク弾が撃てるやつ)
防具:防御力は無視。各部位に『クリティカル率アップ』をかき集める
必須MOD:『クリティカルダメージボーナス』(SMG固定MOD)
ランダムMODで『クリティカル率アップ』があると尚良し
解説:
サブマシンガンの固定MODを活かしたビルド。
エイム力に自信がない初心者の最適解。「
基礎火力が低くても、クリティカルさえ発動すれば格上のモンスターも溶かせる。防御力を捨てているため被弾すると痛い。特区のジャンク屋にはこの手の防御力皆無・クリ率アップ付きのゴミ防具が二束三文で転がっているから初期投資は安く済む。
案3:【エコノミー・ハンター】
メイン武器:クロスボウ、コンパウンドボウ
防具:軽量・スタミナ回復系
必須MOD:『矢弾回収率アップ』
解説:
貧乏ランナーの救世主。最大のメリットは撃った矢(ボルト)を死体から回収して再利用できること。銃器と違って弾代がほぼタダで済むため、稼ぎがそのまま手元に残る。
さらに発砲音がないため、別のモンスターをアクティブにしてしまうトレインを防げる。
弱点はリロードの遅さと対多数戦の脆さ。地形を利用して1体ずつ釣り出す、猟師のような忍耐力が求められる。
■防具の「セットボーナス」について
忘れろ。
同じシリーズの防具を揃えると発動するセットボーナスってものがあるのは有名だ。ロマンはあるが、あれは富裕層やトップランナーの遊びだ。
俺たち底辺は、見た目がツギハギの変態になろうとも、自分の戦闘スタイルに合ったMODがついた安物の中古品を各部位に装備する方が100倍マシだ。
[匿名ランナー]
クリダメ特大SMG手に入れたんだけどバカ高い専用弾しか撃てなくて死
[匿名ランナー]
あるあるww 大人しく弾の安い9mmかサブマシの良MOD探せ
[匿名ランナー]
パーティー組む前提のビルドってあれペイできんの?
装備の修繕費とかやばそう
[匿名ランナー]
野良はドロップ品の分配で揉めるのがオチ
コーポの下請けクランの募集に入るのがいいぞ
報酬安いけど揉めないから気が楽
[匿名ランナー]
ソロならハンタービルドがマジでコスパ最強
[匿名ランナー]
クリティカル特化試したけど、運ゲーすぎるだろ
[匿名ランナー]
SAPなんだから運ゲーに決まってる
[匿名ランナー]
紙装甲運ゲー火力ビルドを初心者向けで紹介するとか罠記事すぎない?
ワンパンされて死に戻りからの借金苦コースじゃん
[匿名ランナー]
お前はDPSチェック通らない絶望を知らないからそんなこと言えるんだ
[匿名ランナー]
火力足りなくてじわじわタコ殴りにされて死に戻るよかマシなんだ
悲しいけどこれが現実なんだ
[匿名ランナー]
被弾しない立ち回り極めるならステルスハンタービルドがさいきょーなんよ
[匿名ランナー]
それでは将軍様
回収率UPとステルスUPのついた防具をお出しください
[匿名ランナー]
そんなものうちにはないよ
[匿名ランナー]
隠密スキルあげんのキツすぎ
みんなどうやってんの
[匿名ランナー]
ひたすらゴブリンの前で屈伸する
[匿名ランナー]
知覚高いやつに隠密成功しないと習熟度上がんないからキツイ
ステルスアップ防具つけると火力捨てることになるし
どうにかならないんですか
[匿名ランナー]
ム
リ
▼桐生ダンジョン 第二層 PM04:00
(どうするかなぁ……)
クロウは廃墟の中で足止めを食らっていた。
理由は2つある。
1つは突然の猛吹雪。雪がちらつき出した時点で嫌な予感がしたクロウは、屋根を探して廃工場の中に避難したが、雪は止むどころか勢いを増して、完全にホワイトアウトしていた。浅層でここまでの環境変化は無いわけではないが、珍しい。
そして2つ目は、サーマル・ストーカーという熱源探知型のモンスターが外を徘徊していることだった。体長1メートルほどのトカゲが地面を這い回っている。奴らの感知が、こちらの隠匿歩法を抜けてくる可能性はゼロではない。
吹雪が止むのをひたすら待つ場合、暖を取れ無いのが致命的だ。火を焚こうものならあのトカゲの群れと戦闘に入るのは避けられない。となれば、工夫して第二層を脱出するしかないのが現状である。ポータルまでのルートは分かっている。あとはどうやってトカゲの群れの感知網を抜けるかだが。
クロウはフードを深く被り直し、顔を半分布で覆い、ゴーグルを装着した。腰を上げ、廃工場の中を探索する。
(まともにやり合ったら赤字なんだよな……)
遠くでサブマシンガンの発砲音が響いた。他のランナーがトカゲたちと戦っているのだろう。しかしその音は、すぐに聞こえなくなる。仕留めたのか、あるいはやられてしまったか。銃器の故障かもしれない。安価な銃器はこうした激変環境では故障しやすい。
クロウはサバイバルナイフを使い、施錠されたドアの隙間に刃を滑り込ませた。手慣れた手つきでムリやり解錠して、中へ踏み込む。微かな薬品の匂いが鼻についた。中は旧時代の医療室のようだ。壁に据え付けられた未開封の医療パックを見つけ、中身を素早くあらためる。
「……使えるかな」
見つけたのは、寒冷地用の即席発熱剤だ。水と反応して急激な熱を発生させるタイプだが、これ単体ではトカゲたちを惹きつけるには出力が足りない。
とりあえず薬品を回収してさらに探索を続け、工場の隅に転がっている数本のガスボンベを発見した。急所看破が視覚化する情報のノイズによると、ボンベの継ぎ目やバルブの劣化具合から、まだ中身が残っていることがわかる。
クロウは頭の中で、サーマル・デコイの設計図を組み立てた。ボンベと、先程回収した薬品の組み合わせだ。クロウは手際よく作業を開始した。
工場の搬入口から最も遠い位置にガスボンベを固定する。次に発熱剤の中身の薬品を取り出し、ボンベのバルブ周辺に盛った。吹き溜まりから少量の雪を持ってきて、薬品に接触させる。
化学反応が始まり、じわりと熱が立ち上がった。そしてクロウの想定通りに、ボンベの密閉が緩み、ガスが僅かな音と共に少しずつ吹き出してきた。漏れ出したガスに化学反応の熱が引火し、小さくも極めて高温な発熱が起こる。
「よし……」
それを確認したクロウはフードを深く被り直し、ステルススキルを展開する。隠匿歩法。自信はあるが絶対はない。クロウは慎重に、音もなく工場の反対側にある裏口へと移動した。
直後、工場の搬入口が破壊され、赤いセンサーのような目をギラつかせたサーマル・ストーカーの群れが雪崩込んでくる。そのトカゲたちは工場の奥で激しく熱を放射しているガスボンベに向かって一直線に進み、狂ったように群がった。
クロウは猛吹雪の中へと飛び出し、ポータルを目指す。背後で、熱に耐えかねたガスボンベが派手な破裂音を立てるのが聞こえた。トカゲの断末魔と、大きな爆発音が響き渡り、吹雪の空をオレンジ色に染めた。
「……やば、思ったよりもでか」
もしかすると廃工場ごと吹き飛んでいるかもしれない。となると、廃工場のガスインフラが生きていて……というところだろうか。ダンジョンはそういうこともまあ、なくはない。ダンジョンの環境を分析し、常に利用するように立ち回る。師匠の教えだ。今回は少し、想定外だったが。
やがて、雪の壁の向こうにポータルが見えた。飛び込むと、そこは一層のセーフエリア。第二層の猛吹雪とは打って変わって快晴が広がり、避難してきたランナーが体を休めていた。
「ちょっと休んだら今日は切り上げようぜ」
「そうねえ」
二人組のランナーが話している脇を通り抜ける。クロウも少し休んでからここを出ようと、セーフエリアの隅に腰を下ろした。ぼーっと眺めていると、続々とポータルからランナーたちが戻ってくる。
「ひーっ、ひーっ」
「なんだよあの爆発!」
「いやぁ、でも助かった」
雪まみれのランナーたちがへたり込んでいる。無事で何よりだ。装備を見るに初心者だろうか? クロウは帰る前に善意で近づき、声をかけた。
「あの、すみません」
「わっ!?」
驚かせてしまったらしい。クロウは困ったように眉を下げた。
「雪……早く落としたほうがいいですよ。酔うので……」
「あ、え、魔力酔いか!?」
「はい」
ランナーたちは身につけていた上着を脱ぎ、急いで雪を払い落とした。地面に落ちた雪がじわりと融け、水になると共にキラキラとした粒子を撒き散らし、やがて消失した。
「……おっと、あんた助かったよ……ってあれ、いねえ」
ランナーは周囲を見回したが、声をかけてきた人物の姿はすでになかった。