魔境群馬・桐生ダンジョン特区〜底辺ランナーのハクスラ&ハーレム生活~ 作:Potoooooooo
▼桐生ダンジョン 第二層
先日の環境激変の影響で、第二層には見渡す限りの雪景色が広がっていた。雪自体はすでに止んでいたが、分厚い雪に覆われた廃工場エリアはすべての音が吸い込まれるような異様な静寂と、肌を刺すような冷気に支配されている。防寒装備に身を固めていても、それを貫通する寒さが容赦なく体温と体力奪っていく。
「うー、さむっ」
ステルスクリティカルで仕留めたスノーウルフからドロップを回収しながら、クロウはぶるりと身を震わせた。この極寒の中での活動は、あまりにも過酷だ。低温でハンドガンが誤動作を起こす懸念もある。今の第二層は、環境適応装備を手に入れたランナーにとっては良質な狩場と化したが、環境迷彩を駆使して奇襲をかけてくるスノーウルフなどの出現モンスターの変貌が、探索の難易度を跳ね上げていた。
(地下に行ってみようかな……)
クロウは、この過酷な静寂の世界から逃れるように足早にその場を離れ、地下へと続く入口を探し始めた。地上の廃墟群の下に広がる地下世界。それは、桐生ダンジョン第二層のもう一つの顔であり、地下街や下水道が複雑に絡み合って形成された、広大な迷宮である。
クロウは、雪と氷に閉ざされた廃墟群を注意深く進み、崩れたビルの地下駐車場へのスロープを見つけた。冷たい風が雪を舞い上げながら、地下へと吸い込まれていく。銃とナイフを構え、彼は躊躇なく一歩踏み出した。地面を踏みしめる度に、地上とは違う埃とカビの匂い、不気味な湿気が立ちこめる。地上を支配していた異様な静寂はここでは湿った反響音に変わり、闇の深さとともに迷宮がクロウを迎え入れた。
地下はあちこちに高濃度の瘴気が淀んで溜まっており、迂闊に足を踏み入れば魔力酔いへ真っ逆さまである。それでも地上の寒さと比べればだいぶマシな環境であり、クロウは隠匿歩法を活用しながら闇に紛れて迷宮を進む。
瘴気を噴き出す正体不明のキノコの群生地を避けながら、時折見つかるスライムなどを倒してゴミドロップを回収する。そうしている内にランナーの有志が作った簡易な拠点に辿り着いた。ドラム缶ストーブの周りに、簡易なベンチが設置され、ランナーが何人か座って休憩していた。クロウもその輪に加わり、体を温めながら、聞き耳を立てる。
「ったく、あの雪には参ったな。上は寒すぎてもうやってられねえよ」
「ああ、先週までは楽勝だったのに。
切実な愚痴が聞こえてくる。クロウも彼らのぼやきに内心で同意しつつ、ドラム缶ストーブの残り火で凍えきった体を少しだけ温める。短い休憩で息を整えると、彼らの輪を離れ、探索を再開した。
あえて人のいない方向へ向かう。ランナーたちが頻繁に行き交う安全なルートは、瘴気が拡散し、壁にはチョークのマーキングや真新しい弾痕などの痕跡が残るものだ。だが、クロウが選んだ通路はひどく粘り気のある瘴気が重く淀んだままで、他者が踏み入った形跡が一切なかった。それはリスクが高い反面、他のランナーに漁られていない手付かずの宝箱が眠っている可能性が高いことを示している。ハクスラだけでなく、トレハンも貴重な収入源だ。
やがて、天井が大きく崩落した広大な地下駐車場跡へと出た。瘴気を養分にして異常繁殖した毒々しいキノコに埋もれた、原形を留めていない廃車の陰から広場を覗き込む。
コンクリートの床はところどころが大きく陥没しており、ぽっかりと口を開けた複数の大穴の底からは、濁流が激しく渦巻く轟音が不気味に反響して聞こえてきた。足場が極端に悪く、一歩踏み外せば奈落へと呑み込まれてしまうだろう。
そして、崩落を免れた狭い足場の向こう側には、ミノタウロスがいた。筋骨隆々の巨躯とバッファローのような頭部を揺らし、威圧的な鼻息を噴き出している。
さらにその向こうの小部屋には、宝箱が見えた。どうにかしてあれを掠め取れないだろうか。クロウは周囲を見回し、向こう側に渡る方法を探す。
(……ムリだな)
どうやってもあの狭い一本道を通るしかないようだ。だがここで引き返すという選択はしない。クロウは隠匿歩法を発動させ、ゆっくりと足を踏み出した。気配を極限まで殺し、崩れかけのコンクリートの足場を音もなく進んでいく。巨獣の荒い鼻息がすぐ横を通り過ぎるほどの距離まで接近し、心臓が警鐘を鳴らすが、クロウは冷静に歩みを進める。
あと数歩でミノタウロスの死角を抜けきれる。そう安堵しかけたその瞬間。
周囲に群生していた毒々しいキノコたちが、一斉に胞子を孕んだ濃密な瘴気を噴き上げたのだ。周囲の魔力濃度が一気に跳ね上がり、視界が紫煙で染まる。
(マジか!?)
声にならない焦燥がクロウの脳裏を駆け抜けた。強烈な衝動が身体を突き抜け、集中力を乱した。完璧だった隠匿歩法の気配にわずかなほころびが生じる。
それがミノタウロスの感知に引っかかったのだろう。その巨体がピクリと反応し、濁った赤い双眸がクロウを捉える――その前に。
クロウは銃弾をミノタウロスの脛に向かって撃ち込んだ。
「ブモおおおおおおっ」
ステルスアタックボーナスに加えてクリティカルが発動し、跳ね上がったダメージが、ミノタウロスの脚部を無力化した。大音量の叫びが響き渡り、それに呼応するかのようにキノコが再び瘴気を噴き出す。それは先ほどよりもさらに濃い。
クロウは駄目を押すかのように、二発三発と足首に銃弾を撃ち込んだ。ミノタウロスの巨体が揺らぐ。バランスを崩した巨獣は、ふらふらとよろめき、そのまま後方にあった崩落した床の大穴へと背中から吸い込まれていく。
「あっ」
はるか下方の濁流に重い水音が響く。ドロップ喪失。生き延びたという安堵と、推定莫大な利益が文字通り水の泡になったという絶望で、頭の中がごちゃごちゃになった。クロウはしばらくの間、得体の知れない徒労感に縛り付けられたかのように、その場で呆然と立ち尽くしてしまう。
「……
クロウは首を振り、意識を奥の小部屋へと切り替えた。しかも周囲の魔力濃度は、キノコの胞子が一斉噴出されたせいでとんでもなく高くなっている。それどころか、さらにだんだんと濃くなっているようだ。キノコが元気にぼしゅっ、ぼしゅっ、と紫煙を吐き出し続けている。
急ぎ足で奥の小部屋へ向かう。無造作に鎮座している宝箱の前にしゃがみこみ、ズシリとした重みのそれをゆっくりと開いた。
▼桐生ダンジョン特区 メインエリア『一滴堂』
宝箱から戦利品を手に入れたクロウは、どうにかこうにかダンジョンを脱出して、メインエリアに戻ってきた。
体は濃い瘴気を吸って重い気だるさを訴えている。主に重いのは金玉だが、クロウはシズクの店に向かった。馴染みの気軽さでドアを半ば乱暴に開け放ち、フラフラとカウンターへと近づく。
「なんじゃクロウ。だいぶ調子が悪そうじゃな」
「すんませんシズクさん、ちょっと休ませてください。瘴気にやられちゃって……」
カウンターの奥にいた中華風ドレス姿の小柄な店主は、崩れ落ちるように椅子に倒れ込んだクロウを見て、目をぱちぱちとさせた。
「ほう、珍しいのう。エーテルキノコのベッドに飛び込みでもしたか?」
「……そんな感じです」
「ムリは禁物じゃぞ。しかし、成果はあったんじゃろうな?」
「まあ、これは手に入れてきましたけど……」
「どうれ見せてみい」
クロウがバックパックから取り出した戦利品を、シズクは手にとって眺めた。
アイテム名:【狐のバリスティックマスク】
タイプ:頭部防具
レアリティ:アンコモン
基本性能:頭部装甲・小
固有MOD:『視野確保』(暗闇や煙の中でもクリアな視界を確保する)
ランダムMOD:『空き』『空き』
「なかなか良いではないか。わしにエンチャントしてくれと言っておるかのようじゃ」
基本性能はともかく、ランダムに付与されるはずのMODの空き枠が二つも空いている。これはベース装備として非常に優秀であり、付与職人の腕次第で化ける可能性を秘めた希少な逸品だった。
かっか、と冗談を言って笑うシズクだったが、クロウの反応は意外なものだった。
「それもいいかも……」
「……ほーん? どういう風の吹き回しじゃ。実は熱でもあるんじゃなかろうな」
「熱はあるけど風邪じゃないです。それにシズクさんにはずっとエンチャントしてもらおうとは思ってたし……」
「ほほう! 殊勝なことを言うようになったではないか。ういやつじゃの~こやつめ」
シズクが機嫌よくクロウの脇腹を肘で軽く小突く。クロウは小さく笑みを浮かべて続けた。
「何が良いと思います?」
「そうじゃのう……おぬしの場合は『認識阻害』や『気配遮断』のようなMODと相性が良いじゃろうな」
「なるほど……でもそういうのって高そう」
『ステルスUP』などのような単純なMODと異なり、そういった高度なMODは『スキルMOD』だとか、『複合MOD』などと呼ばれている。スキルを代替したり、あるいは複数のMODが組み合わさっていたりと、強力だが付与コストも跳ね上がるというわけだ。
「ばかもん。せっかく好きにあれこれ付与できる装備があるのにケチってどうする」
シズクは呆れたように鼻を鳴らすが、すぐに渋い顔になった。クラフト素材の在庫はたくさんある。一方で良質なMODは付与する際に魔力をドカ食いする。つまり、付与職人への負荷が大きい。DM結晶でエーテルエンジンを動かして補助する方法も、財布へのダメージがでかい。だから、付与職人は高額な報酬を要求する。馴染みの相手といえど、シズクもそこは手心を加えたりはしない。
「……高いが、一つくらいなら手が出んほどではないじゃろ」
「うーん迷うなぁ……実験はうまくいってないんですか?」
「うむ。エーテルエンジンの改良は頭打ちじゃし、付与術式も弄れば弄るほどギャンブル性が高くなるからのう。もうこれ以上安くはできん。すまぬな」
ここのところシズクは、魔力の消費を抑えて付与を行う研究をしている。だがやはりこればかりは、一朝一夕でどうにかなるものではない。
「ううーん……『気配遮断』かなあ……強化すればステルスアタックボーナスがつくって前に見たんで」
「それがよかろう。……しっかし、本当に辛そうじゃのう……」
クラフト素材を準備しながら、ぐでぇ……となっているクロウを見ていたシズクは、ふと思い立った。
「そうじゃ、エンジンに魔力を注げば多少楽になるかもしれんぞ」
「え、そんなことできるんですか」
「できるのじゃ。瘴気は抜けんからマジの応急処置程度にしかならんが」
クロウは立ち上がり、重い体を引きずってシズクの後ろを工房へとついて行った。彼女の危険な色香を放つ肢体が目に入り、白く艶めく長髪の隙間から覗くうなじに吸い込まれそうになる。
「ここに手を置くんじゃ」
声をかけられて、クロウはハッと意識を現実に引き戻された。作業台の上に【狐のバリスティックマスク】とクラフト素材を置いたシズクが、起動済みのエーテルエンジンを指さしている。エンジンは静かに唸りを上げ、魔力が注がれるのを待っているようだった。
「……不純物混ざって失敗したりとかしないですよね?」
「せんわい。クズ結晶でも動くんじゃぞ」
言いながら、シズクはエンジンとのパスを構築するために袖をめくり上げた。彼女が白磁のような手のひらを、エンジンから伸びる青白いシリンダーにかざすと、クロウは自分の体の中から魔力が引っ張られていく感覚を覚えた。
「そうれ、ちとくすぐったいかもしれんが我慢せい。なに、ちょっとばかし――」
グイィィィ、と魔力がエンジンに吸い込まれていくと同時、エンジンがけたたましい音を立てて、青白い励起光を発しはじめた。
「あの、シズクさん? これ大丈夫なんですか!?」
「かかか! 今日は調子がいいようじゃの! さあてエンチャントをしてやるのじゃ!」
彼女の発動した付与術式が狐のお面を中心に展開され、クラフト素材が吸い込まれていく。そして、エンチャントのコストとして魔力を込めていく。
「そぉれ!」
シズクはエンジンから魔力を引き出そうと、パスを全開にした。その瞬間、エーテルエンジンで濃縮されたクロウの超高純度魔力が、一気にシズクの体内に殺到した。
「!?!!??!?!?!?!?!???♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
体の中が濃厚なクロウの魔力で満たされる。彼がダンジョンから持ち帰った瘴気は、適合体質によって急速に代謝され、膨大な純粋魔力として体内に蓄積されていた。
それがエンジンを経由して濃縮され、パスを通じてシズクの体にダイレクトに叩き込まれたのだ。彼女の全身は、一瞬でクロウの魔力で塗り潰された。脳髄を直接かき混ぜられるような、暴力的な快感がシズクの全身を駆け巡る。未成熟な子宮が直接魔力で殴りつけられ、あっという間に屈服した。細胞レベルで、クロウの雌奴隷へと。
「んお゛っ♡♡♡♡♡♡♡♡♡お゛っ♡♡♡♡♡♡♡♡ お゛っ♡♡♡♡♡♡♡♡」
バチンッ、と雷が落ちるような音がして、付与術式の中央に置かれた狐のお面が激しく光を帯びる。
一方のシズクはオホ声を上げながら股間から大量の愛液を噴き出し、ガクガクと痙攣していた。ぽたぽたと太ももを伝って床へと愛液が滴り落ち、水たまりをつくる。勃起乳首が固くシコリ立ち、ドレスの胸元を押し上げていた。
そして部屋の中を満たすような光がようやく収まると。
「お゛っ……♡♡♡ ぉ゛……♡♡♡ ぉ゛ぉ゛……♡♡♡♡♡♡♡」
へこっ♡へこっ♡
クロウの魔力でオーバードーズしたシズクは、瞳を上に向けて腰を小刻みに振る、浅ましいメスへと堕ちていた。
アイテム名:【狐のバリスティックマスク】
タイプ:頭部防具
レアリティ:エピック
基本性能:頭部装甲・小
固有MOD:『視野確保+』(暗闇や煙の中でもクリアな視界を確保する。不可視状態のモンスターや、隠された宝箱を視認可能)
ランダムMOD:
『気配遮断+』(ステルス効率UP・中、ステルスアタックボーナス・中)
『空き』