「だめだわ」
「わたしもです」
「これは怒るべきだよね」
「その方があとあといいと思います」
咲恵と萌は、お互いに目配せしながら頷いた。
「瑞樹、今はお風呂の時間なんだからさ」
「瑞樹さん、わたしたちに火を付けたりしたらいけませんよ」
二人は、ボクから体を離して、どこか焦点の合わない眼差しを一度閉じた後、もう一度目を見開いて言った。
「ボクが結局。悪者になってしまったんだ。自分たちで、おっぱい擦り付けてきたくせに」
「あれは、瑞樹がおっぱいを触ってくるからじゃない」
「そうですよ。瑞樹さんが、あんな気持ちのいいことしてくるから、ついその気になってしまったんですよ」
「でも」
「ごちゃごちゃ言わないの」
「さあ、真面目にカラダ洗いますからね」
咲恵は、ボクの首筋から胸にかけて手を滑らせてゆく。萌は、太ももから股間へと指を這わしてゆく。
「ねえ、せめてスポンジで洗ってよ。じゃないと刺激が強すぎて、また変な気持ちになっちゃうよ」
「スポンジの方が肌への刺激が強いでしょ」
「そうだよ、素手の方が優しいでしょ。それに、せっかくだしもったいない」
萌は、そう言って泡まみれの手でペニスを包み込んだ。ゆっくりと表皮をめくりあげて、そのままお尻の割れ目にまで手を伸ばす。萌は、うれしそうな顔をして目を細める。
「あーあ、やっぱりそっちがよかったですよね」
横目でそれを見ていた咲恵が、ため息交じりの言葉を吐き出した。
「じゃんけんで決めたんだから、仕方ないだろ」
「そりゃあ、そうですけど。交代オプションを付けておけばよかったです」
「いまさらでしょ」
ペニスを握りながら、丁寧に洗っている体で萌は言った。
「ずるいです」
咲恵は、ボクの耳に限りなく近づいて小さな声で鼓膜をくすぐった。そして、悔し紛れのように半開きの口から舌を出して耳を舐めた。ボクのカラダがピクンと反応して、萌に伝わった。
「あんた、今、なんかしたでしょ?」
「えっ、何にもしてませんけど。萌さんだって、いつまでおちんちんばかり洗ってるんですか。足もちゃんと洗ってくださいね」
「そんなことないよ。大事なところだから、しっかり洗ってるだけだし」
「ほんとですか」
咲恵は、洗われているであろう股間をのぞき込んだ。
「あっ、なんか反応してるじゃないですか」
萌に洗っていることに称され刺激を受け続けて、ボクのペニスは少し大きくなりかけていた。
「しょうがないでしょ。洗い残しがないように皮を捲って洗ってるんだから」
「本当に、きれいになってますか」
そう言って咲恵がペニスに触ろうとした瞬間
「だめ、ここはわたしの担当だから。約束したでしょ」
出された手を、素早く退けた。
「わかりましたよ。さあ、泡を流して瑞樹さんを浴槽に入れてあげましょうね」
ようやく、ボクは洗われる身から解放されて、今度は目の前で繰り広げられる二人の泡にまみれた裸を見ていた。
「ねえ、二人で洗いっことかしないの」
「しないよ」
「するわけないでしょ。恥ずかしいからこっち見ないでください」
と、再び怒られた。