咲恵があれだけ嫉妬の姿を、表に出したのは初めてだった。目と鼻の先で、違う女とエッチをしているのがわかっていたら、どんなに優しい女性だって心穏やかでいられるはずはなかっただろう。萌のあえぐ声だって、咲恵には届いていたかもしれない。もしかすると、部屋の外まで来てボクと萌の行為を覗き見ていたかもしれない。だからこそ、普段見せないような嫉妬をボクに向けたのかもしれなかった。ボクは、パンツを履きTシャツを着て、車椅子に乗り換えて萌が風呂場から出てくるのを待った。
「あーすっきりした」
風呂場のドアが開く音がして、萌の声が聞こえた。
「萌ちゃん、ノド渇いたでしょ。コーラでも飲む」
「あっ、ありがとう。いただきます」
二人の話し声が聞こえたので、ボクはリビングに移動する。
「ボクも。シャワーを浴びてこようかな。咲恵さん、ちょっと手伝ってよ」
「なに、瑞樹は咲恵ちゃんに甘えてるのかなぁ」
「いいじゃんか」
「咲恵ちゃん、一緒に入って瑞樹を洗って上げてよ。いろいろと汗もかいてるし。瑞樹一人だと、適当に洗って出てくるかもしれないし」
「えーいいのかな」
「いいよいいよ、咲恵ちゃんだってシャワー浴びてないんだし。ついでだから、二人でお風呂に入っておいで」
「じゃあ、萌ちゃんがそう言うなら、瑞樹さんをちゃんと洗ってこようかな」
「うん。そうして。わたしはコーラ飲みながら、テレビでも見てるからさ」
「瑞樹さん、そういうことになったから、洗って上げます」
ボクが言葉を挟む間もなく、話が進んで咲恵は車椅子を押して風呂場に移動した。咲恵は黙って、ボクのTシャツとパンツを剥ぎ取って浴槽の横のスペースに座らせた。
「咲恵さん、なにか怒ってます?」
「べつにぃ」
「黙ってたら、萌が変に思うかも」
「そうですかぁ」
咲恵は、一呼吸置いて息を吸い込み大きめな声を上げた。
「さあ、瑞樹さん、洗ってあげますからね。足を開いてくださいね」
と、言った後、耳元で
「これでいいんでしょ」
と、囁いた。
「そうですけど」
「さあ、本当に洗いますよ」
咲恵は、ボクにお湯をかけて、自分のカラダも流した。スポンジに多めのボディーソープをつけて手で何回か握って沢山の泡を立てた。泡にまみれた手を、他には見向きもしないでボクの股間に塗りたくった。股を大きく開かされ下腹部からペニス、そしてお尻の割れままで指を入れられてアナルまで泡にまみれた。両手で、ペニスを包み込み表皮を最大限まで押し下げられカリの溝まで丁寧に擦られしごくように全体を洗われた。その刺激に耐えかねて、ボクのペニスは硬くなり始めていた。
「瑞樹さんて、本当にいやらしいですよね。すぐに、こんなに大きくするんですから」
「仕方ないでしょ」
「さっき、萌ちゃんの中にいっぱい出したくせに。裸でリビングに来た萌ちゃんは、あそこに挟んだティッシュを取ったら、床に瑞樹さんの精液がまだ垂れてたんですよ」
「そうなんだ」
「そしたら、萌ちゃんが『こんなにいっぱい出されちゃった』って笑顔で言うんですもん」
泡にまみれたペニスを、洗っているのかしごいているのかわからない手の動きで、ますます大きく硬くなっていった。
「もう、いいですよね」
咲恵が言った言葉の意味を理解しないうちに、ボクを跨いで自分の割れ目にペニスを押し込んだ。
「うぅうっ」
唇を噛みしめて、あえぎ声が声にならないよいに頭を仰け反らせた。
「な、なにしてるの」
「ちょっとだけですから。すぐに抜きますからいいでしょ」
その言葉とは裏腹に、座位の格好でゆっくりと、しかしスピードを上げながら腰を振ってゆく。ボディーソープのヌルヌル感と咲恵の粘度の高い愛液の相乗効果で、快感の絶頂へと上り詰めていく。
「咲恵さん、もうだめだよ。出ちゃいそうだから」
「いいの。今日は欲しいの。お願い、わたしにもください」
咲恵は、そう言うと膣を締めるように力を入れて、大きく腰を振り始めた。
「あっあっ、逝きそうです」
「ボクも」
ボク達は同時に、カラダを震わせてさざ波のように繰り返される快感に浸った。
「わたし、もう動けないです。どうしよう。困ったわ。萌ちゃんが来たらどうしよう」
「ボクには、どうしようも出来ないです」
「もうすこし、このままでいてください」
咲恵は、ボクのペニスを入れたまま、なんとか息を整えようとしている。その時、近づいてくる萌の声がした。
「ねえ、大丈夫?静かだけど、ふたりで溺れてない?」