「『ゆっくり入れるんですよ』お母さんは静かに言ったわ。わたしは、自分で自分の処女膜を破ることを決意して右手に力を入れたの。でもね、少しの痛みと大きな不安でなかなか押し入れられなかったの」
「やっぱり怖いですもんね」
「でも、ここでやめたら、二度と進めないような気がして、お母さんに手伝ってくれるように頼んだのね。さすがにお母さんも困って悩んでるようだったの」
「大事な娘の処女を奪うなんて、本意ではないでしょうからね」
「迷っているお母さんに『お願い、わたしを女にして』って叫んだの。そうしたら、お母さんは黙って、わたしの握っているバイブレーターをつかんで一気にヴァギナに押し込んだの。一瞬だけわたしの鈍いカラダにも、鋭い痛みがわたしの意識を貫いたの。恐る恐る視線を落とすと、根元まで刺さったピンクの蛍光色のバイブが見えたわ」
「最初だから、大変でしたね」
「お母さんに『ありがとう』って伝えたら、わたしの頬にお母さんの涙が伝って落ちてきたの。『ごめんね』って言ってわたしを抱きしめたわ。ねぇ、処女の女の子って入れる時に処女膜の抵抗感てあるの?」
「個人差は、もちろんあると思いますが、彼女に初めて入れる時は、痛みと恐怖で腰が引けてましたね」
「瑞樹さんは、その時は無理矢理に進んだの?」
「彼女が、続けるように頼んできましたからね」
「じゃあ、わたしの処女喪失の時の反応はある意味、普通だったって事よね」
「だと思いますよ。その後は、どうされたんです」
律子は、ボクの質問の意味を図りかねて言った。
「その後って、わたしの処女を奪ったバイブをどうしたかってこと?それとも、そのバイブは使ってますか?ってこと」
「はぁ、その根元まで刺さったバイブはどうされたのかと思いまして。もちろん、その後のバイブの行方も気にはなりますが」
「あなたって、結構おもしろい人なのね」
「そうですか。興味はありますからね」
ストローにアイスティが吸い上げられて、律子の口に運ばれてから言葉を続けた。
「本当なら、わたしのヴァギナの刺さったバイブを動かして快感を味わうべきだったのかもしれないけれど、お母さんが『今日はここまでにしておきましょうね』と言ってわたしの中から抜いてしまったのよ。処女の証しである少しの血液が付いたバイブは、お母さんが綺麗にしてくれたわ。その後のバイブのお仕事は、ちゃんとしてもらってるわよ」
「使ってらっしゃるのですね」
「そうそう、それについては後日談があってね。わたしのことを気遣って、お母さんがすごいカミングアウトをしたの」
「なんて?」
「お母さん曰く。『あなたも大人の女性になったんだから言うけど、お母さんもああいうの持ってるし使ってるの。あなただけじゃないから、安心しなさい』って聞かされたのよ。まあ、そりゃそうよね。父親との夫婦関係なんて、とっくに破綻してたんだし。そういう欲求が溜まるのは当たり前よね。それに、わたしみたいな娘の母親なんだものね」
ケラケラという乾いた笑い声が部屋に響いた。
「律子さんが、心配だったんですよ。たぶん」
「そのバイブは、使ってるわよ。何回かはお母さんがついて使ってたけど、わたしが快感を得てるのを見たら、ベッドのナイトテーブルの引き出しに入れてくれるようになったわ。使ったら、ナイトテーブルの上に置いておけばお母さんが綺麗にしてくれるの。わたしのオナニーの頻度は、お母さんが一番わかってると思うわ」