「ダメに決まっているでしょ」
とボクが言うと、律子は猛然と反論をした。
「えっ、綺麗にしたら、触っていいって言ったでしょ?」
「そんなこと言いましたっけ」
「そんなこと、はっきり言いましたよ」
「律子さんは、今日は見学だと、お母さんが言っておられましたけど」
「見学って言ったのは、本番は後日ということで、ちょっとくらいお触りしても問題はないでしょ?」
「ボクはまだ、お母さんに合格通知をもらってませんし」
必死さが伝わって来る律子の言葉に、ボクは少しだけ意地悪してみたくなって言っていた。
「お母さん、瑞樹さんがこんなに意地悪だとは思わなかったわ。生まれて初めての処女の乙女が、生のおちんちんに、ちょっとだけ触りたいってお願いしてるだけだって言うのに。ねぇ、お母さんからもお願いしてよ」
甘えん坊のお姫様感を全開にして、律子は母親に助け船を出すように言った。
「瑞樹さん、この子は普段はこんなわがままを言う子ではないんですよ。やっと、自分に訪れたチャンスを逃したくないんだと思います。少しだけでいいので、その大きくなったモノを握らせてやってはもらえないでしょうか」
勝手に勃起したのだから、触るというか握らせてやってくれてもいいのではないのという、本音の字幕が透けて見える援護射撃をされて、ボクは慣らし運転を許可することにした。
「わかりました。お母さんがそこまでおっやるのならいいですよ。緊張しすぎて、強く握ったりしないでくださいね」
律子は、やったねというような顔をして、ほんとうにうれしそうに笑った。
「ありがとう」
全方位に響き渡るような声が、ボクの耳にも届いた。が、その後の言葉に律子のしたたかさをも感じる言葉を吐いた。
「ねぇ、触るんじゃなくって、握ってもいいんだよね。そんなふうに聞こえたんだけど」
ワードのレベルを上げたのは節子だが、それに同意したのも事実なので仕方ない。
「はいはい。どうぞ」
投げやり気味にボクが応えると、律子はもう一段テンションの上がった声で言った。
「じゃあ、いただきます」
肩から腕を上げて、律子の手がボクのペニスに触れようとしていた。指先に亀頭が触れると、一瞬怯んだように、指に距離が空く。しかし、もう一度、今度はしっかりとペニスをなぞるように人差し指が動く。実態を確かめた後、手のひらを開いてペニスをゆっくりと握って我が物にした。
「あったかいのね。個別の生き物のように鼓動が手のひらに感じるの」
感動が感想として言葉に出ている。
「でも、ガチガチに硬いわけじゃないのね」
「それは」
それは、節子から受けた刺激からすこし時間が経って、少し気が抜けているから、と応えようとした時、そこそこの力でペニスを握って上下に動かし始めた。
「それはダメ」
「あっ、ごめんなさい。わかるでしょ。これは不随意運動なのよ」
「障害者あるあるで、言い訳するんですね」
「ちがうの。あっ、でも、なんか硬くなってきてる。わたしが、勃起させてるってことよね。やったぁ」
無邪気な子供のように喜ぶ律子を見ていると、結局なにも言えなくなる気がした。
「不思議ね。ガチガチに勃っていても、どこかしなやかさというか、柔軟さがあるのね。無機質なバイブとは雲泥の差だね。これをわたしに入れたらどんな気持ちなんだろう。ますます楽しみになってきたわ」
「形とか大きさ、硬さなんて同じ物なんてないですからね」
「うん。でも、初めての男性のモノがこんなにステキなモノでよかったわ」
「褒めてくれてありがとう」
律子は、もう手の動きはやめて、握る力を変えて手のひらでペニスを味わっているようだった。そのうち、急にペニスに顔を近づけて真顔で言った。
「ねぇ、舐めたりするのはダメなのかしら」