※この作品はR-18です。

不自由と快楽との狭間に   作:Anthony Blue

155 / 155
155.初めての口づけ

 咲恵と萌には、いずれ律子に会わせないと話が収まらないようだ。今、一番問題なのは節子のことかもしれない。咲恵達は、話題の中心にはしていなかったけれど、律子との関係がうまくいってこれから長く付き合うことになれば節子とも会わなければならない。節子にしてみれば、ボクはちょうどいい性の欲求のはけ口だと思われているだろう。節子は、咲恵達との約束除外の範疇からは外れている。咲恵達に、節子との関係を知られては大きな問題になるだろう。そのことを薄々感づいていて、節子は秘密の関係を迫ってくるだろう。継続的な女性との関係を、これ以上増やすと、ほころびが生じて収拾がつかなくなるかもしれない。表に出ない分、節子との関係は注意が必要だ。

 

 あれこれ考えているうちに、あっという間に一週間が過ぎてしまった。

 

「やさしくしてあげないとダメですよ。でも、あんまりやさしくするのも複雑な心境です」

 

「ちゃんとしてあげてね。でも、咲恵ちゃんとわたしが彼女だってことは忘れないこと」

 

 前日、咲恵と萌からありがたいエールを送られて、状況は理解しているけれど、内心では昇華し切れてないことを改めて心に刻んで眠りについたのだった。

 

 当日の朝は、緊張しているのかいつもより早く目が覚めてしまった。あまり食欲は無かったが、ちゃんと朝食を摂り、身支度を調えて家を出る。約束の駅で電車を降りて、先日と同じ待ち合わせの場所で待っていると、節子が運転する迎えの車がボクの前で止まった。

 

「おはようございます。瑞樹さん。早いですね」

 

「おはようございます。今日はよろしくお願いします」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします」

 

 節子は、リアゲートを開けてリフトを降ろしボクを車に乗せた。節子からは、特別な話もなく淡々と車を進めて律子のいる家に着いた。

 

「おはよう。瑞樹さん」

 

「おはようございます。律子さん」

 

 エントランスまで出てきて、迎えてくれた律子と共に客間に入った。

 

「今日はよろしくね」

 

「はい」

 

 ボク達は、少し緊張気味に言葉を交わす。

 

「さて、まずは二人でお風呂に入りましょう。もちろん、お母さんにサポートしてもらうんだけど、あくまでもお母さんがいないものだと思って、行動して欲しいの。普通のカップルがやるように、なるべくならしたいことはして、して欲しいことを二人でする。この前提で臨んでほしいの」

 

「わかりました。では、恋人が二人だけの部屋で最初にすることをしましょう」

 

「何をしましょう」

 

「最初は、抱き合ってキスじゃないですか」

 

「そうよね。わたしたちは、そこからスタートだわね」

 

 ボクは、律子に近づいて車椅子をすれ違う形で横に並べて、なるべくお互いのカラダが近づく体勢を取った。

 

「じゃあ」

 

 ボクは、両手で律子の肩を抱き、律子も自由になる右手を背中に回した。触れ合った胸に、お互いの鼓動を感じて顔を近づける。

 

「律子さん、目を閉じて」

 

 ボクは、鼻がぶつからないように顔を傾けて、律子の唇にキスをした。

 

「こんな感じなのね」

 

「はい。感想は後にして、もっとキスを楽しみましょう」

 

 初めは、軽く唇を重ねていたのだけれども、緊張で硬くなっていた律子の唇もやわらかくなり、ボクはそっと舌を差し入れた。戸惑いを見せていた律子の舌も、ボクの舌と絡め合うようになっていた。慣れてくると、律子も積極的に舌を絡めてくるようになり、少し息が荒くなったところで唇を離した。

 

「熱いわ」

 

 と言うと、律子はまた唇を求めてきた。ボクは、片方の手を肩から外して、ブラウスの上から隆起した乳房を手のひらに収めた。乳房の大きさを確かめるように、ゆっくりと膨らみをなぞってゆく。やわらかく揉むように指に力を入れると、熱い吐息が口移しにボクの中に流れ込んだ。

 

「ああっ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

【R18】大好きな姉が変わってしまった理由を思い知らされてしまうお話。(作者:如月 悠)(オリジナル:現代/日常)

仲が良くて、どこかおかしな姉妹のお話。▼※ノクターンノベルズさんにも投稿しています。


総合評価:274/評価:8.83/短編:1話/更新日時:2026年07月20日(月) 01:00 小説情報

【R18】セメギャル-僕の彼女は金髪黒ギャルの玲香さん-(作者:もすまっく)(オリジナル:現代/恋愛)

小柄な男子高校生・水崎拓斗と大柄な金髪黒ギャルのJK・花宮玲香▼この二人が送る身長差カップルの二人のイチャイチャラブラブな日常『性』活。▼予告通り、R15版をR18版へと修正しながらの投稿を進めて行きます。(R15版をベースにはしますが、そのベースとなる内容もいまいちだなと思ったところは更に大きく修正します)▼修正後のものは全てサブタイトルに『修正版』と付い…


総合評価:182/評価:-.--/連載:110話/更新日時:2026年10月11日(日) 08:32 小説情報

【R18】男女比1対100の彼女たちの世界で(作者:ののじん)(オリジナル:現代/恋愛)

男女比が 1対100。▼男が希少な存在として扱われ、恋愛もパートナー関係も、女性が主導する世界。▼前世の記憶を持ったままこの世界で生きる少年・天城隼人は、多くの男性が抱く女性への忌避感を持たない“例外”だった。▼彼は、この歪な社会を受け入れながら、沢山のパートナーを作って楽しく暮らしていこうと決意する。▼※本作品はカクヨムにも掲載しています。


総合評価:1849/評価:6.82/連載:238話/更新日時:2026年08月18日(火) 18:00 小説情報

【R18】【水星の魔女】地球寮の露天風呂でスレッタとミオリネに遭遇したら、俺の十数年分の『恥垢』を徹底的にお掃除されることになった件(作者:牛乳屋さん)(原作:ガンダム)

「いつまで私たちの目の前で、そんなモノを……ブラブラさせてるのよ……っ!!」▼深夜の地球寮、秘密の露天風呂。誰にも見せたことのない未剥けの巨大なアレを見られた結果、美少女二人に徹底的にお掃除されることになった件。▼自分の大好きな作品に、これでもかというほどフェチを詰め込んでみました。▼気に入っていただけたら、高評価、お気に入りしていただけたら幸いです。


総合評価:1431/評価:8.86/短編:5話/更新日時:2026年09月19日(土) 13:16 小説情報

【R18】キヴォトスで性欲に振り回される男子(作者:蟹の爪)(原作:ブルーアーカイブ)

キヴォトスの女の子たちに対して、性欲に任せてエロいことをしまくりたい男子の話▼


総合評価:2353/評価:8.91/連載:5話/更新日時:2026年09月15日(火) 02:59 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>