目の前で腰を振っている美貴を見ながら、ボクはどこか他人事のように漠然と眺めていた。決して感じていないわけでもなく、快感はボクの体には伝わっている。しかし、ボクの脳には快感の高まりというモノが湧いてこなくなっている。咲恵と交わした、めくるめく快感の渦が今は感じられなくなっていた。
「ねぇ、別の女の子のこと考えてるでしょ。最初のように私にことを燃えさせてよ」
「だから、今日はやめておこうって言ったじゃないですか」
「だって、あなたのモノ、こんなに硬くて大きいままじゃないの。私だって、満足させてあげたいのよ」
美貴は、ボクのペニスを自分の膣に咥え込んだままリズミカルに上下運動を繰り返していた。少し形が崩れかけている乳房も、肉付きの良いお腹も揺らしている。
「気持ちよくないの」
「そんなことないけど」
「また、私ひとりで逝っても文句言わないでね」
そういうと美貴は、腰を前後にグラインドさせるような動きに変えてボクを責めてきた。
「はっはっ」
呼吸の間隔が早くなり、今度は腰を回すような動作に変えた。確実にボクの下半身に体重はかかっているのだけれど、柔らかさの増しているお尻と太ももがクッションとなって重いという感覚はなかった。
「もっ、もうぅ」
ボクの上で動くたびに、花弁から溢れ出す愛液で下腹部から太ももにかけて生暖かく濡れている。動きのたびに見え隠れするボクのペニスは根元から蚕の繭糸が纏わり付いているかのように白濁した愛液によって白く見えている。グチュグチュと、微かな音を立てながらペニスを包む力が強まった気がした。
「あっあっ」
あえぎ声が大きくなって、腰の動きも最初の上下運動に戻ってスピードを上げていく。美貴はもう、自分の欲望を優先させているとボクは感じた。
美貴は、苦しそうに目を瞑り、開かれた唇の端からは唾液が垂れていた。上下運動のスピードを上げていくと、状態を支えられなくなり美貴はボクの胸に両手をついていた。
「すぅすごい。また、逝っちゃいそぉ」
大きく声を上げた美貴のカラダは、ガクガクと震えだし上体をのけぞらせて後ろに倒れ込んだ。それでも、ペニスは抜かれることはなく頭で支点を作るようにそり上がってまだ腰を振っていった。肩も胸も太ももも、そして膣までもピクピクと痙攣させて甘美な快感を味わっているようだった。
「はぁはぁ」
収まる気配のない痙攣を繰り返して、荒い呼吸で肩を揺らしている。美貴は、ボクの足の間で仰向きになっているカラダに力を入れて、自分の膣に刺さり続けているボクのペニスを抜こうとした。愛液でベトベトになったペニスは、少しずつ姿を現して完全に自由を得た時、反動で愛液を散らしながらボクの腹を打った。
「まだ、そんなに元気なんですね」
「そうだね」
「私、もう今日はダメかもしれない」
「もういいよ」
「あなたを満足させられませんでしたね」
疲れたような声で、美貴が言った。