ボクの指は、まるで吸い付かれているかのように、萌のカラダでうごめいていた。湧き出す泉のように、萌のふたつの穴からは大量の愛液が溢れ出して、シーツに大きなシミを描いている。
「瑞樹、気持ちいいよぉ。してもらいたい人にしてもらうと、こんなに気持ちいいんだね」
カラダを小刻みに震わせながら、萌は振り返りボクの唇を求めて来た。
「わたし、ちゃんとキスしたこと無いんだ。だから、瑞樹、キスしてよ」
「今まで大事にしてきたなら、大切な人が出来るまで撮っておいた方がいいよ」
「わたしにとって、今が一番大事なの。今日という大切な日に大切な人にキスをあげるの。瑞樹じゃダメなの」
あまりにも純粋すぎる言葉に、ボクは戸惑ってしまう。先ほどは、卑猥なことを平然と言い放ったかと思えば、乙女で純粋な言葉を漏らす、そんな萌に複雑な想いを抱いてしまう。細い時の橋を、ギリギリの精神で渡ってきたのだろうと思うと心が痛む。ボクの前に差し出された、細い指の手を振る払うことなんて出来ないだろう。しかし、安易に救ってやると言ってしまうにはハードルが高すぎる。
「ボクは、なにも出来ないかもしれないよ。キミのために」
「いいのよ。わたしは、崖の上から見えない海に飛びこんだの。その海が、わたしにとってどんな海になのかわからない。でも、飛び込むことだけを希望に生きてきたんだわ。だから、おねがい。今はわたしとキスして欲しいの」
萌は、ゆっくりと瞳を閉じる。ボクは、萌の唇に唇を重ねる。
「ありがとう」
瞳を再び開き、萌のカラダに突き立てられていたままのボクの手を取って、激しく動かし始めた。
「はぁー」
さっきキスをした可憐な唇からは、想像出来ないほどの淫靡な吐息が聞こえてきた。
「うっうっ」
愛液でベトベトになったボクの手を取り、激しく動かし続けている萌は、小刻みに痙攣してまたボクの胸を揺らしていた。突然、萌の足先がピーンと突っ張って、それが全身へと伝わって、大きくガクガクと震えた。
「あーっ、逝っちゃった。なにこれ、頭が真っ白になっちゃった」
太ももの痙攣が止まらないままの萌は、完全にカラダをボクに預けて、もう一度キスをしてとせがむような仕草をした。
「甘えん坊さんだね」
「いいじゃん」
もう、ボクの膝の上で仰向けになっていた体を起こして、キスをしてきた。
「しあわせって、こんな感じなのかな?」
「しあわせ?」
「うん、しあわせ」
「どうかなぁ。萌にとっては、これが安心出来てる空間なのは確かじゃないかな」
「そうだね。嫌なヤツらはいないし。穏やかに時間が、流れるこの雰囲気好き。瑞樹もいるし、瑞樹のおちんちんもあるしね」
「それは、なくてもいいかも」
「えー、これは大事だと思うよ。瑞樹とエッチ出来なくなるなんてイヤだ」
萌はカラダをずらして、ボクのペニスを握る。
「今夜は、寝るのがもったいないから、ずーっとやっていようね」
「その前に、お風呂に入らないとね」
「そうだった」
萌は、自分で濡らしたシーツのシミを跨いで立ち上がった。
「さあ、行こうね。わたしの首に腕を回してね」
そう言って、ボクと向かい合わせになり抱き合う格好でボクを抱え上げた。ブラジャー越しの萌の乳房が、ボクの胸に当たる。
「まだ、ブラをつけたままだったね」
「見たいの?わたしのおっぱい」
「うーん」
「なによ、それ」
「お風呂に入るんだから、どうせ見られるし」
「なんか、わたしのおっぱいに魅力が無いみたいに言わないでよ。いいわよ。わたしの味わってよ」
ボクを車椅子に降ろした萌は、後ろ手にブラのホックを外して胸を押さえた。肩紐を外して、大事そうにブラを畳んで、ボクに乳房を押しつけた。
「舐めて」
「う、うん」
カラダは細いのに大きめの乳房が、ボクの目の前にある。ピンク色の乳首に舌を這わす。
「どう?なんの味がする」
「えっとぉ、塩味かな」
「わっ、ごめん。わたし汗をかいてたから」
「うそ、萌の味がするかな」
「ふふっ。じゃあ、もっと味わって」
両方の乳房を持ち上げて、交互にボクに舐めさせた。
「はい、あとはお風呂でね。もう乳首が立ってきちゃった。また、逝っちゃったら瑞樹を抱えてあげられなくなっちゃうからね」
萌は、車椅子を押しながらそう言った。