私は虫を産むことは出来ない。そう考えていた時期が私にもあった。
そもそも人間の卵子と虫の精子が受精するなんて研究結果はこの世に存在していなかった。そもそも試した人も居ないだろうが、遺伝形質的にどう足掻いてもこの2つが結ばれる可能性は0に等しいのだ。
だが現実は違った。私は見事に親蜘蛛の子供を孕んでいた。どういった過程でそうなったかは分からないが、確かに子宮に卵があるのを感じるし、卵がかなりの数あるせいで僅かながら私のお腹は妊婦のように膨らんでいた。
「んんっ……お前だけのものじゃないんだぞぉ……っ」
そして蜘蛛の子供を孕んだせいかおっぱいから母乳が出るようにもなった。まぁ今は親蜘蛛が夢中になって吸っているのだが。どうやら昆虫達にとって私の母乳は格別な味わいらしい。量も尋常では無い量が出るせいで蝶達が吸い付く機会も増えてしまった。人類史上初めてだと思う、蝶の口でおっぱいから母乳直飲みされる女性なんて。
子蜘蛛たちは私の膨らんだお腹に興味があるのか、ツンツンしたりして遊んでいる。実質このお腹の中にある卵はこの子達の弟に当たる存在なんだろう。
え、なんでそんなに冷静なのかって?私自身もよく分からない。だが、自然と彼らの子供なら産んであげたいって気持ちになったのは事実だ。
私が今ここで生きていられるのは彼らのお陰でもあるし、そもそも私はもう元の場所には戻れない。それに何度も言うようだが彼らは私に対しては優しいのだ。時折えっちでいじわるなところもあったりするけど、私が心を許すには十分過ぎる要素が揃っていたのだ。
「あっ、なんかお腹の中で蠢いて……っ」
ふとお腹の中で変化が起きた。お腹の中で何かが歩いているような感覚がしたのだ。もしかしたら子供達が生まれたのか?分からないが、彼らは本能的に出口を目指そうと子宮口に殺到し始める。
「あっまってこれきもちよすぎて……やぁぁぁんっっ!!!」
子供達が次々と子宮を脱出して外に出てくる。サイズは子蜘蛛たちのさらに半分以下の大きさだろうか。おまんこから蜘蛛が湧き出てくる様は中々に壮絶だが、今の私は快楽でそれどころでは無い。
「あ、あ、私虫を産んで……ひゃあぁぁんっっ!♡」
その事実を認識するだけで絶頂してしまう。生まれたばかりの子供達は一斉に私の身体を登って、絶賛母乳を吹き出している乳首に殺到してくる。子供達は我先にと乳首に集まり私の母乳をごくごくと飲み始めた。
今私は、自分で産んだ子供に母乳を飲ませている。産んだのは人間ではなく虫だけれど、それでも私がお腹を痛めて産んだ大切な子供には変わりない。そう思うと異常だと思うのに母性のようなものが湧き出てくるのを感じた。
そんな激烈な初出産からはやくも1年が経過しようとしていた。私は完全にこの森林地帯の仕組みを解明したように思う。
そもそもだが、ここは私がいた世界とは明確に区別された場所らしい。昆虫達の力を借りて色んな場所に飛んで散策してみたが、私の知る地形は一つとして見つける事が出来なかった。恐らくだが何かしらの時空間異常でも踏んでしまったんだろう。そんなものが実在するかは知らないけどな。
そしてやはりと言うべきか、この森の昆虫は全員がオスだった。私から生まれてくる子供達もまた全てがオスとしてその生を迎えることになる。
あれから私は沢山の虫たちと交尾し子供を産んできた。どうやら私は昆虫との出産に適した身体構造をしてるらしい。理由は分からないけど、中出しされたら一発でおめでたするくらいには的中率が高い。蜘蛛も蜂も百足も蝶も蟻も、どう考えても子宮だけでは育たない奴が混じっているのに出産出来たのだ。
それに私の身体は決して壊れなかった。中が見えないから何されてるかはほんとに分からなかったけど、少なくとも蟻に関しては子宮内を勝手に巣にして卵子を勝手に受精させていた。でも私の身体は壊れなかった。何でかは本当に分からない。
そして嫌悪感を抱くことも無かった。普通の女性だったら100万回は発狂しているだろう絵面だが、何せ私からすれば虫たちが可愛くて仕方が無いのだ。恋は盲目とはよく言うがそんなレベルでは無い。そもそも第1世代が全員死亡して今は私が産んだ第2世代が主流になっているのだ。実質この森の昆虫全員が私の子供だけで構成されているし、皆家族だから嫌悪感なんて抱くはずも無かった。
「それにしてもお前はほんとにでかいなぁ」
今は超巨大な蜂の背に乗って空を飛んでいるところだ。私身長160cmはあるのになんで蜂に乗れているんだろうと聞くのは禁句だ。多分僅かにも人間の遺伝子が入っているからより巨大化したのだろう。知らないけど。この子も私がお腹を痛めて産んだ子である。そろそろ禁断の親子えっちの時期が近づいていて背徳感で可笑しくなりそうだ。虫と人間の近親相姦について研究した資料なんて存在しないってかむしろ存在しないで欲しい。
今の私は、この森の昆虫達の唯一の女王みたいなものだ。蜂の巣で考えるのが分かりやすいだろう。この森は超広大な蜂の巣で、私はその中に一匹だけいる女王バチ、周囲の昆虫達が働き蜂などと考えれば良いのだ。
「おぉ、あれはまた巨大な蜂の巣だな。あれが新しい住居か?」
私の目の前にビル3階に匹敵しそうなほど巨大な蜂の巣が現れた。私は既に蜘蛛たちの拘束は受けておらず、どうせなら新しく屋根のある場所に住みたいと子供達にお願いしていたのだ。
そうしたら蜂の子供達があっという間にあの巨大な蜂の巣を作り上げてくれた。人間界にあんなのが顕現したら大パニックになること間違い無しだろう。まぁ私からすればアレはただのマイホームのようなものなのだが。
中に入るとまさに蜂の巣構造と言わんばかりのハニカム構造だが、その一部屋当たりの規模感がもはや段違いである。床から天井までが4mってほんとに部屋みたいな高さになってるし、横幅も同じくらいなのだからスケールが違いすぎる。
「ここが女王の部屋……もとい私の部屋か」
私が到着したのは他のハニカムとは一線を画した超巨大な部屋。縦横が目測で60mはあるんじゃないかって思ってしまうほど広大で、中でどんな活動をしても問題なさそうだ。
この中は排気もしっかりされてるみたいで、中で火をおこして料理をしてもまったく問題なかった。ばっちり耐火性もあるなんていよいよ自然由来のものなのかも分からなくなってきた。
「椅子っぽいものまである……よいしょっと」
私は蜂から降りて玉座っぽくなっている場所に座った。これじゃあ本当に女王みたいだなと内心思う。まぁでも私と子供達は主従の関係じゃなくて家族かそれ以上に親密だがな。一体だれにマウントを取っているんだろう。
「ふふ……ありがとう。こんな立派なものを作ってくれて私は嬉しいよ」
私は子供の頭を撫でて褒めてやる。それにタイミングが良かった。丁度今は蜘蛛たちの第2世代がお腹の中に居るんだ。ここなら虫たちの出産も安心して出来るだろう。既に禁断の親子えっちしてるじゃないかというツッコミはしないでもらおうか。子供のころから私を苛め抜いて来ただけあってとってもえっちが気持ちよかった事だけは伝えておこう。
読了お疲れ様でした。エゲつめの内容だと思うか、シコいと思うかで貴方の性癖の程が分かると思います。私ですか?創作限定なら流石にシコいと言わざるを得ません(重症)
次章はちょっと今回と似たような、違う内容になるやもしれません。相変わらず閲覧の方は自己責任でお願いします。私はただ投稿するだけの存在ですから。