「小春さん、ごめん。今日残業できそう?」
「え…。あ、はい、大丈夫ですけど…」
「ごめんねー…。吉岡くんが食中毒で休んじゃったからさ…、完成まで行く必要ないけど来週頭に目処立てられるくらいには進めておきたくてさ…。ごめんね?」
「あ、いえ…。そういうことなら仕方ないですよね…。分かりましたー…」
「うん、ありがとー…」
キーボードを叩きながらPCからは目を離さずに、しかし少なくとも声色だけは申し訳なさそうな喋り口で告げてくる先輩の様子に、六花は漏れそうになる溜息をぐっと堪えて承諾の返事を返す。力ない感謝の言葉が返ってくるのにいよいよ耐えられそうにない溜息を抑え込もうとぐっと手元のコーヒーを飲み干した。
小春六花、本日で丁度二十九歳。エンジニア系の仕事で現在社畜真っただ中。趣味は音楽であるが、仕事に忙殺される中では自分で演奏することなど夢のまた夢で最近はもっぱら聞き専。彼氏は無し。なんとも悲しくなる現実を見ないようにして、手元のキーボードを叩く日々。だが、実はそんな日々の中で、今日だけは残業の誘いが有難かった。この年齢にもなると、誕生日などそれほど嬉しいものでもない。むしろ、年々一つづつ重ねられる歳の数に憂鬱になる。だから、それを忘れられるなら悪いものでもないな、なんてすっかり乾いた感情を抱きながら、先輩から送付されたメールから作業用のファイルを引っ張り出す。現在時刻は午後三時。終電までには終わるといいな、なんて思いながら指を鳴らして作業への気合を入れ直した。
***
あれから結局六時間以上。もうすぐ十時になるという頃に漸く完成の目処をつけて六花は仕事を切り上げた。先輩にいいところまで終わりました、と報告すれば、じゃあ戸締りはやっておくから帰っていいよ、とお疲れ様の労いの言葉と共に帰りを促される。あの様子じゃ先輩ももう暫くかかりそうだな、と少々の申し訳なさと哀れに思う感情を覚えながら荷物をまとめて部屋を出る。今日は所謂華金だけど、そこまで飲みに行く気分でもない。でも、このまま帰るのは帰るので勿体ない気もする。そんな感情を持て余しながらビルの外に出たところで、六花は酷く驚いた顔を浮かべた。
「はは、何その顔。相変わらず間抜けなんだから」
「…なん、でいるんですか。花梨先輩」
ビルの前で自分と同じスーツ姿でスマートフォンを退屈そうに弄りながら、推定自分を待っていたと思われるのは、高校と大学で先輩であり、今でも交友のある夏色花梨であった。
「なんで…って。今日、あんたの誕生日でしょうが。仕事終わりにライン飛ばしても全然反応しないし、全く」
「ライン…?…うわ、めっちゃ飛ばしてるじゃないですか」
呆れたようにポケットを指さす花梨に促され、そういえば暫く見ていなかったスマートフォンを取り出せば十件近いラインのメッセージ。六時終わりからおよそ三十分おきに贈られていたことから察するに、四時間近く目の前の先輩を待たせていたことになる。
「す、すみません…。急ぎの案件に追われていたもので…」
「まぁ、こっちはあんたの事情知らずに勝手にメッセージ送ってたんだから責められるはずもないけれど…。まぁ、いいわ。折角だし、どっか飲みに行きましょ?今日は私が奢るわ。あんたの誕生日だもの」
今日もじゃないですか。いつも私に奢らせてくれた試しないじゃないですか。そんな呟きを無粋だと閉じ込めて、六花はお願いします、とだけ返して歩き始めた花梨の後ろに続いた。どうしようもなく、嬉しさが止まらなかった。
「…それで。やっぱりここなんですね?いつもの居酒屋…」
「いいじゃない。変に気取ったところで失敗するより。それに、ここの桜ユッケ美味しいもの。それじゃ、誕生日おめでとう、六花。かんぱーい」
「…ふふ、ありがとうございます、先輩。かんぱーい」
そう何でもないように笑って花梨はグラスを掲げながら六花に祝いの言葉を投げかけた。それに感謝しながら六花もグラスを掲げる。
「んで、今日も仕事お疲れ様。どう?仕事は。やっぱり相変わらず忙しいの?」
「はい、全くもって…。お給料いいからって入ってそれ相応は貰ってますけれど、それ以上に疲れも溜っちゃって…。休みも碌にないし、貯金ばっかり貯まっちゃってどうしたもんかと…」
「そっか、相変わらずね~…。まぁ、こっちも似たようなもんよ。流石に六花ほどじゃないけどこっちもずっと忙しいし、私の場合はなんでか碌に貯金も貯まらないし…」
「それは、花梨先輩が男に貢いで失敗ばっかしてるからでしょ?年度末に飲み会した時もおんなじこと愚痴ってましたよ?」
「…うるさいわね、割り勘にするわよ?」
「あぁ、ごめんなさいごめんなさい!」
そう六花が笑い交じりで平謝りをすれば、まったくと言いつつ花梨も苦笑を浮かべて次のお酒の注文をしようと店員を呼んだ。
「すいません、ハイボールください。六花はどうする?何か頼む?」
「あ、じゃあモスコミュールで…。でも、本当にどうしようかと思ってるんですよね…。もう来年には三十歳にもなるのに出会いもなくて、このまま一人寂しく死んでいくのかと思うと…」
「何言ってんのよ、あんた。一個とはいえ私より若いくせにへばってんじゃないわよ、まったく。まだまだ若いんだから、これからを見なさいこれからを」
「いや、三十路はもう若くは…。まぁ、そうなると花梨先輩なんかもっと大変に…」
「あー、聞こえない聞こえない!寂しいなんてこれっぽっちも思ってなーい!」
そう叫んで、花梨は驚いた店員から手渡されたハイボールを喉を鳴らして半分程一気に飲み干した。それに苦笑しながら、六花は少々の心苦しさを覚えながら自分も渡されたカクテルにぐいと口付けた。
***
「…んで、今日もこうなるわけですよね。お邪魔しまーす…」
「まぁ、飲みに誘われた時点で諦めなさいな。ほらほら、入って」
二人で暫くの飲み会を過ごして気付けば終電の時間などとうに過ぎていて、程よく酔っぱらった二人はタクシーに揺られながら飲み屋からそう遠くない花梨の家へと辿り着いた。仕事が終わるのが遅い六花に合わせたときのお決まりのルーティンで、電車で三十分ほどの距離をタクシーで帰らせるのは流石に如何なものかという花梨なりの気遣いでもあった。
「ほら、とりあえずスーツ脱いじゃいなさいよ。それ着てると気も休まらないでしょ?はい、ハンガー。あと、着替えはスウェットでいいわよね?」
「あ、この前来た時に置いてったやつありませんでしたっけ?あと、ハンガーありがとうございます」
「あー、あったわね。じゃ、それと替えの下着も一緒に持ってくからアンタ最初にシャワー浴びてきなさいよ?私は後でいいから」
「すみません、何から何まで」
「いいわよ。今日はあんたの誕生日なんだから。まぁ、もう昨日なんだけどね」
そう笑う花梨に促されて六花は脱衣所に入る。何度も訪れたこともあり勝手知ったるそこで衣服を脱いでいると、ふと目に留まった綺麗に折りたたまれた男性ものの衣服。また、彼氏作ったのかな、なんて筋違いな胸の痛みを感じながらシャワー室に入る。熱いシャワーを浴びて雑念を取り払おうとするけれど、花梨に対する邪と言ってもいい想いは募るばかりでシャワーを強くするほどに比例するように強くなった。
「…ふぅ」
そんな気持ちを落ち着かせるまでにはそれなりの時間を要したが、なんとか落ち着いてくれた恋情を持て余しながらも脱衣所に戻って花梨が用意してくれた着替えに袖を通して部屋に向かおうとしたときだった。
「…だから、今日は後輩の誕生日だからいけないって前から言ってたじゃない!」
およそ時間帯に似つかわしくない大きい花梨の声が聞こえる。電話をしているのだろうか、相手の声は聞こえない。
「そもそもあんたは自分の都合ばっかりで…!ちょっと、聞いてる!?」
ここまで聞いて、六花にもおおよそ口論の内容は想定できた。恐らく電話口は彼氏で、自分を優先されたことに対する嫉妬か怒りかを花梨にぶつけて、それに花梨が反論してというもの。
「…あぁ、もう!いいわよ!あんたのことなんか知らないんだから!」
そう叫んでそれっきり声は聞こえなくなった。でも、何となく殺気立った花梨の気配は感じられて出て行くのが少し躊躇われたが、意を決して六花は脱衣所から飛び出る。
「…っ!あ、り、六花?シャワー終わった?今度私入ってもいい?」
「…えぇ、大丈夫です。こちらこそ、シャワーありがとうございました」
「そ、そう!じゃ、失礼するわね?」
そう言って、交代するように脱衣所へと飛び込んだ花梨の背を視線で追おうとしてすぐに閉じられた扉に六花は思わず溜息を漏らす。また、駄目な男に引っかかったんだな、と呆れながら部屋に置かれたドライヤーを借りて髪を乾かさせてもらった。そうして、ひとしきり髪を乾かしたところで、
「ふぅ…。すっきりしたー…」
「うわ、着替えとか持ってってなかったんですか?裸で歩かないでくださいよ…」
「いいじゃない、六花なら何度でも見てるでしょう?」
そう言ってバスタオルすら纏わず頭にハンドタオルだけを乗せて箪笥を物色する花梨の身体から視線を逸らして六花は着替えが終わるのを待つ。
「ふぃー…。あ、六花、ドライヤー貸してもらっていい?まだ、乾かしてた?」
「いえ…。あ、それなら私が乾かしてあげますよ、久しぶりに」
「ほんと?じゃ、お願いしようかしら」
そう言って自分の前に座ろうと歩み寄る花梨にスペースを空けようと六花がベッドに座ると、花梨は安心して自分の前に座りクッションに身体を預ける。大学の頃よりは短くなったが、それでも肩の辺りまでは伸ばされた赤茶色の髪を乾かしながら六花は花梨に問う。
「…そういえば、さっきの電話。彼氏さんですか?」
「…あー、聞こえてた?」
「はい、それはもうはっきりと」
「あちゃー…、そっか…」
恥ずかしそうな、気まずそうな表情を浮かべながら花梨はクッションの隣に座っていた熊のぬいぐるみを抱き締めた。六花も、花梨の後姿しか見えてはいないがその表情はおおよそ予測はできた。
「…私が喧嘩の原因だったりします?…それだったら、申し訳ありません」
「いや、六花が気にすることじゃあないから!悪いのは狭量なあいつだし!ほんとに、あんなに自分勝手なやつだとは思わなかった!もう、あんな奴なんか知らないんだから!」
そう言いながら六花に身を任せる花梨の様子からは、六花に対する悪感情など微塵にも感じ取れない。六花に対して気にするなと告げたのも、額面通りの意味だろう。
「まぁ、あいつのことはもういいのよ!もう終わった話だから!それより、一日過ぎたとはいえ誕生日のことよ!ねぇ六花、何かお願いとかないの?何でもは無理だけど、私にできることなら大体何でもしてあげるわよ?」
「…本当に、何でもしてくれるんですか?」
その花梨の言葉に、六花の心がぐっと動く。目の前に急に表れた獲物を逃がすほど、心の中の獣は有情ではなかった。
「あんま、無理なのはやめなさいよー?まぁ、六花ならそんなこと願いもしないか…」
「なら、花梨先輩。本当に久しぶりですけれど…、抱かせてもらえません?」
「…は?」
***
「えぇと…。六花、本気?」
「本気ですよ?大体、大学の頃に飽きるほどやってたじゃないですか?今更恥ずかしがらなくてもいいでしょう?」
「いや…、あれから何年経ってると思ってんのよ…?」
既に寝巻から下着まで脱ぎ去って準備万端の状態でベッドで待ち構える六花とは対照的に、花梨は躊躇いがちにスウェットを脱いで漸く下着に手を掛けたところだった。その状態でも暫く迷っていた様子の花梨だったが、六花の期待するような眼差しを向けられて覚悟を決めたらしく、溜息を付きながらも下着のホックを外した。
「おぉ、相変わらずスタイルいいですね、花梨先輩」
「そりゃーどうも…。…でも、体重も昔よりは増えたりもしてるのよね…。あの頃よりは絶対プロポーションも悪くなってるし…」
「…いや、全然そんなことないですよ。胸がおっきくなっただけじゃないですか?」
六花がそう指摘したのは世辞でもなんでもなく率直な感想だった。少なくとも、大学時代と比べて分かるほどスタイルが変化した様子はない。あの頃と変わらず細いところは細いままであるし、出るべきところは大きく膨らんだままだ。強いて言えば、膨らみが幾らかその体積を増したように感じるくらいだ。
「ほら、早く来てくださいよ花梨先輩?何でもしてくれるんでしょう?」
「うぅ…。なんであんたはそんなにノリノリなのよ…。恥ずかしい…」
「そりゃあ私は抱かれるわけじゃなくて、花梨先輩の身体を堪能する方ですもん。うわぁ、やっぱあの頃より柔らかい…」
「わ、ちょ…!?も、もう…」
ベッドに身体を乗せた花梨の胸元へ六花は無遠慮に顔を埋める。ふよん、と柔らかい感触が多幸感を生み、それをより深く堪能しようと六花は手と舌を這わした。
「ふぅん…!さ、触り方いやらしいわよ…!なんで、こう人の胸に夢中になれるのかしら…。こんなの、ただ重いだけの脂肪の塊だってのに…」
「んちゅ、れるれる…。いやぁ、こんなに大きなおっぱい見たら誰だって堪能したくなりますって…。それに、花梨先輩のおっぱいだからいいんですよ、付加価値数倍ですよ、数倍…。はむっ、れ…ぇ」
「はぅ…っ!?あ、あんた…、大学生の頃より触り方ねちっこ…ぅんっ!」
花梨の喘ぐ様子に気を良くして六花は舌先と唇で花梨の胸の頂でぷっくりと膨れ上がった蕾を味わい、もう一方も指先でかりかりと引っ掻くようにして弄ぶ。多少酔いが回っているおかげか花梨の感度も高くなっている。ここが責め時とばかりに六花は舌先と指の動きを激しくした。
「ちょ、りっか、まっ…、ん、んぅううっ!」
「ちゅ、は、ぁ…。…花梨先輩、今、イきましたよね?」
「…うるさい」
「…かわいい、です」
顔を赤く染めて視線を逸らす花梨の耳元で囁く様に六花は告げる。くすぐったそうに身を捩る花梨の脚の付け根に六花は短く切り揃えられた左手の中指を這わす。
「ちょ…っ、六花…!」
「花梨先輩」
凛とした調子で告げれば怯んで二の句を告げられなくなった花梨の様子に勝気な笑みを返して六花は指先を花梨の熱い膣内へと滑らせる。
「ぁ…っ!ふっ…!」
花梨は膣内に侵入した、それまで咥えてきた男のモノと比べれば細く些細である筈の質量にしかし熱い吐息を漏らして小さく喘ぎを漏らす。こんな小さな刺激でもちゃんとかんじてくれているのか。心で感じるというのは花梨にも当てはまるのだろうか、そうであれば嬉しいと六花はぼんやりと思いながら指先を曲げて膣壁の前方に刺激を与えてみる。
「り、っか…!りっかぁ…!」
「大丈夫ですから、気持ちよくなってください…。久しぶりに、私で…!」
「はぁんっ!あ、ぁぁああっ!あぁん!」
六花はもう一本の、中指と同じように短く爪を切り揃えていた薬指も挿し込んで膣壁をばらばらと動かしてかき乱す。それに花梨も呼応するかのように喘ぎ声を激しくしながら六花の背に腕を回してしがみつく。ぎり、と背中に食い込む痛みに六花は顔をしかめたが、それも花梨が与える痛みだと思えば悪い気はしなかった。むしろ、自分が気持ち良くしたことでつけられた跡であるならば、もっと欲しいとさえ思えてしまう。
「り、っか…!イ、イく…!もう、わたし、イっちゃ…!」
「いい、ですよ…!イっちゃえ、先輩…!」
「あ、は、はぁあああうぅううんっ!」
あの頃よりいくらか敏感になったであろう身体で、花梨は六花の数年ぶりの愛撫を全身で受け止めながら絶頂に身体を震わせた。それに合わせて、ぐっと六花の背に刻まれる痛みに六花は表情を険しくしつつも一方で口角を上げてその痛みを甘んじて受け入れた。そのまま唇を寄せそうになるのをすんでのところでぐっと堪えて、六花は荒く呼吸を整える花梨の耳元で囁いた。
「…ねぇ、花梨先輩。わたしじゃ駄目ですか?」
「は、ぁ…。ふぇ…?」
「私なら、先輩のこと幾らでも優先してあげられますし、男と違って独りよがりじゃない、先輩を気持ちよくしてあげられるセックスもできますよ?悪い男に引っかかってこれからも喧嘩とか涙を重ねるぐらいなら、いっそ私にしてくれませんか…?」
そう、真剣な表情を浮かべる六花の様子を見て本気だと察したのだろう。花梨も戻ってきた呼吸を一層落ち着かせながら、その表情に確かな真剣さを宿して告げる。
「六花…、とっても嬉しいけれど、駄目よ…。そんなこと言っちゃ…」
「…なんで、ですか?…迷惑、でしたか?」
表情に小さな絶望を浮かべながら六花は花梨に視線を向けた。その表情を受け取って、花梨も悲痛な面持ちを浮かべるが表情に浮かぶ真剣さは変わらない。
「…いや、私の問題。そんなこと言われたら…、私、もう戻れなくなる。ずぶずぶに六花に依存して、束縛して、きっと酷いこともしちゃう…。今だって散々振り回してるのに、これ以上六花に迷惑かけたら…」
「…そんな、ことですか?」
そう苦しそうに告げる花梨に六花は笑いかけた。その瞳から涙を零して。
「そんなの、迷惑じゃないですよ…、私…。花梨先輩に構ってもらえて、振り回してもらえて…。むしろ、もっともっと花梨先輩に甘えられて、振り回されたいです…!だから、だから…!」
「…ありがとうね、六花。でも、今の私は応えられない。だから、もし待ってくれるのなら、もう少し時間を頂戴。…お願い、できる?」
「ぐずっ、何年片思い続けてると思ってるんですか…?それくらい、余裕で待ちますよ…。ぐず…。でも、約束、ですよ…?」
「もう、そんな泣かないの。あんたも、もういい歳なんだから」
そう言って零れ落ちた涙を舌先で掬いあげて、花梨は六花を抱き締める。汗に塗れた身体を押し付けるのに少し抵抗はあったが、それよりも何よりも、今は目の前のどこまでも自分想いな愛しい後輩の涙を堰き止めるのを優先したかった。