タイラズマ家 ~子宮妻 東と4人の娘たち~ 分割版 作:eronosuke
次は火曜日の2号……
浴室の湿気が充満する中、2号は跪いたまま平のモノを咥えていた。確かな手抜きだった。顎が疲れないよう浅い部分だけを刺激し、唇はただ形だけで押さえつけている程度だ。
「ん……ふぅ……」
喉を鳴らさない控えめな呼吸音だけが響く。舌はただ表面を舐めるだけで、まるで掃除のような機械的な動作だ。時折上目遣いで平を見上げる仕草には明らかな倦怠感が滲んでいる。それでも決して口を離さない律儀さが彼女の本質を物語っていた。
「2号……もう少し奥まで……」
促されれば従う。だが自ら進んで深く咥え込むことはない。頬の内側の粘膜で軽く擦る程度に留め、すぐに元の浅い位置に戻る。まるで課題を早く終わらせたい生徒のようだ。
「ぷはっ……もういい?」
短く息継ぎした隙間から漏れる声音には不満が滲む。16歳の元気なスポーツ少女は、今日も父親の欲望に付き合わされているのだ。
東はその光景を腕を組んで眺めていた。夫のモノを舐める娘を見るのは慣れているとはいえ、この反抗的な態度は珍しい。いつもならもう少し従順に従うはずなのに。
「どうした?今日は随分と冷たいじゃないか」
平が笑い混じりに問いかけると、2号は眉間に皺を寄せた。
「だって……パパ長いんだもん」
唾液で濡れた唇を軽く拭いながら反論する。しかしその手は次の指示を待つかのように宙で止まっている。
「パパはこうやって焦らされるのも好きけどな」
平は2号の頭を撫でる代わりに喉仏を軽く摘んだ。反射的に咳き込みながらも彼女は抵抗しない。痛みよりも不快感の方が勝っていた。
「本当は嫌なんじゃないのか?」
試すような平の問いかけに2号は微かに首を振る。
「……別に」
素っ気ない返答だが嘘ではない。義務感と家族への愛情が彼女をこの場に縛り付けているのだ。東はそんな娘の複雑な心情を読み取るように優しく微笑む。
「じゃあ少しは心を込めてくれ」
父の命令は柔らかな口調ながら絶対的な力を持っていた。
2号は小さく溜息をつくと再び顔を埋めた。
今度は先端だけを小刻みに吸い上げながら左右に捻る動きを加える。これだとまだまだ射精まで時間がかかることはわかっているけれど。
「んぐ……」
鼻から抜ける息が生々しい水音とともに浴室の壁を這う。両親の視線が刺さるのを感じながらも少女は表情を変えない。ただひたすら早く終われと願う心の内を隠すことなく行為を続けていた。
「この調子だと、あと15分くらいかな」
平が冗談めかして言うと東が苦笑する。しかし2号は何も返さなかった。この退屈な時間を乗り切るために次に読む本のことでも考えていたのかもしれない。
湯気に曇る鏡越しに映る2号を見つめながら、母・東は何かを決心するように頷いた。
東はゆっくりと浴槽の縁を跨いだ。タイルに触れた足先から冷たさが這い上がり、肌の表面が粟立つ。平の肩にそっと手を置くと、そのまま指を滑らせて顎のラインまで辿った。
「ほら平、もっと口を開けて」
声に含まれる甘美な支配感に2号が一瞬目を丸くする。母親のこんな姿を見たことがない。いつもの優しい声色ではなく、どこか意地悪さが滲む調子だった。東は膝立ちになると平の顔に覆い被さるように唇を重ねた。
「ん……っ」
最初は抵抗するように閉じていた平の口が、舌先でこじ開けられていく。東の右手は後頭部をしっかりと押さえつけ、左手で耳朶を弄びながら巧みに角度を変えていく。
平の喉仏が上下に動いた。高校時代の記憶が鮮やかによみがえってくる。
──あの日も確か雨だった。教室で彼女が突然振り向いて……
「ひひっ」
平の喉奥から漏れる特有の笑い声に東の眉が上がる。
高校の時を思い出してくれていたようだ。だったら尚更容赦はしない。
東はさらに深く舌を挿し入れた。唾液が糸を引いて垂れ落ちるのも気にせず、平の歯列を一本ずつなぞっていく。
2号は呆然と見ていた。いや違う──これは衝撃と興奮がない交ぜになった感情だ。父親に対する憧れと母親への嫉妬が胸の内で渦巻いている。
いつも凛としていた母がこんなにも淫靡な顔を見せるなんて。
「ほら平、思い出した?」
東が息継ぎしながら囁く。その吐息すらも平の鼻腔に媚薬のように作用する。
平の目が細くなった。あの日の放課後の薄暗い教室、制服のまま貪るように舌を絡め合った瞬間が蘇る。
「ああ……思い出した、最高だよ」
声が掠れている。東は嬉しそうに目を細めると再び唇を押し付けた。今度は唇全体を使って吸い上げるような動きだ。平の口内に唾液を注ぎ込みながら同時に耳朶を甘噛みする。
2号は我慢できなくなった。この二人の世界に入りたくて堪らない。もはや手抜きフェラなどしている暇はない。夢中で父親のものを口に含むと同時に強く吸い上げ始めた。
「んっ!」
平の声に反応して東が口角を上げる。狙い通りだったらしい。母親としては失格かもしれないが、女としては最高の計略だった。
「やっぱり東には敵わないな」
平が弱々しく言うと、東は満足げに微笑んで離れようとした──その時だった。
「──ッ!?」
不意打ちだった。2号が急に喉奥まで飲み込みながら吸引したのだ。予期せぬ刺激に平の腰が跳ね上がる。東が慌てて支えた瞬間──
どぴゅっ!!
灼熱の塊が勢いよく2号の口腔内に迸った。彼女は目を丸くしつつも躊躇わず嚥下していく。粘ついた液体が喉を通る感覚に全身が震えた。
「あぁ……」平が脱力するのを見て東は優しく愛し気に頭を撫でた。
「ご褒美よ」そう言って今度は本当に深い口づけをする。
夫婦の営みを目前にして2号の呼吸が荒くなっていく。彼女の瞳孔は完全に拡大していた。今夜はきっと眠れないだろう─新しい扉を開いてしまったから。