※この作品はR-18です。

境界線の向こう側 〜配信中の銀色の聖女を、俺だけが穢す〜   作:与次郎

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25:共犯者の契り、奉仕の二重奏

 

 配信を終えた後の部屋は、柔らかい間接照明に包まれ、どこか物憂げな静寂に満ちていた。

 光莉はベッドの上で、自分と瓜二つの容貌を持つ銀髪の聖女――ルミナと向かい合って座っていた。

 

 少し離れた椅子では、零が足を組み、煙草を燻らせるようにして二人の「作品」が語らう様子を静かに、しかし冷徹に観察している。

 ルミナは、光莉の震える指先をそっと包み込み、慈しむような瞳で彼女を見つめた。

 

「光莉……。配信中のあなた、とても素敵だったわよ。あんなに弄ばれて、中をかき回されていたのに、皆には一滴の汚れもない聖女として振る舞って……」

 

 ルミナの指先が、光莉の頬を滑り、耳たぶを甘く甘噛みするように弄る。

 

「……本当に、あなたは私なの? 私が作り上げた、ただの虚像だったはずなのに」

 

 光莉は、ルミナの青紫色の瞳に吸い込まれそうになりながら、掠れた声で問いかけた。

 

「ええ、そうよ。私はあなたの『願望』。あなたが清楚な仮面の裏で押し殺してきた、汚されたいという渇望、零さんに全てを委ねたいという本能……。その全てが形を成したのが、今の私なのよ」

 

 ルミナは優しく微笑み、光莉の手を自分の胸元へと導いた。そこには、光莉自身の心臓の鼓動と共鳴するかのように、確かで力強い拍動があった。

 

「恥ずかしがることはないわ。あなたが零さんに犯される時、私も同じ場所で熱を感じている。あなたが一人で自分を慰めていた夜の、あの虚しい疼きも、今は私が半分背負ってあげられる。私たちはもう、二人で一人の『零さんの女』なのよ」

 

 光莉の目から、一筋の涙が溢れた。

 それは絶望の涙ではなく、長年背負い続けてきた「理想の自分」という重荷を、もう一人の自分が分かち合ってくれたことへの、倒錯した安堵の涙だった。

 

「……最近ね、あなたが私の身体を愛撫してくれる時……すごく怖いくらいに、安心するの。あなたが一緒にいてくれると、零さんの激しい刺激も、二人で分け合って、溶け合っていける気がして……」

 

「ふふ、いい子ね、光莉。それでいいの。あなたはもう、自分を律する聖女じゃなくていい。淫らな部分は私が、清楚な部分はあなたが……。でも、その境界さえ、もうすぐ消えてしまうけれど」

 

 ルミナは光莉の顎を優しく持ち上げ、鏡合わせのような距離で見つめ合った。

 光莉は、ルミナの銀髪に指を絡め、自らその唇へと顔を近づけた。

 

「ルミナ……私……もう、抗わない。あなたと一緒に、零さんの望むままに堕ちていくわ……」

 

 二人の唇が重なった。

 それは、自分自身との和解であり、同時に「人間」としての尊厳を捨て、「所有物」としての至福を選ぶための儀式だった。

 その様子を眺めていた零が、ゆっくりと立ち上がり、ベッドへと近づいてくる。

 

「ようやく、心と体が一致したようだな。光莉、ルミナ……。お前たちが互いを受け入れた今、俺が与える快楽は、かつての比ではないぞ」

 

 ルミナは零の脚に縋り付き、光莉を誘うように手招きした。

 

「零さん……今夜は、私たちが競い合うように、あなたを悦ばせてあげます。光莉の身体と、私の心……二人分を使って、たっぷりとお仕えしますわ」

 

 光莉もまた、羞恥に頬を染めながらも、その瞳にははっきりと従属の光を宿し、零を見上げた。

 

「……零さん……。私を、私たちを……あなたの好きなように、壊してください……」

 

 境界は完全に融合した。

 二人の聖女は今、一人の支配者の前で、競い合うようにその身を捧げる共犯者となったのである。

 

 

---

 

 

 夕食後のリビングは、穏やかなオレンジ色の間接照明に包まれていた。

 

 かつては光莉が一人で明日への不安を抱えながら予習をしていた場所。だが今、そこは至高の快楽と絶対的な支配が渦巻く、密やかな神殿と化していた。

 

 零はソファの中央に深く腰を下ろし、王者のような風格で脚を組んでいる。その両脇には、一対の美しい翼のように、光莉とルミナが寄り添っていた。

 

 光莉は、肩に流れる黒髪を指で弄りながら、零の逞しい太ももにそっと掌を置いた。

 ルミナは銀糸の髪を零の肩に預け、少しだけ胸元を緩めたドレス姿で、彼の首筋に甘い吐息を吹きかける。

 

「零さん……今日もお疲れ様。私と光莉で、心ゆくまで癒やしてあげましょうか……?」

 

 ルミナの滑らかな言葉に誘われるように、光莉もまた、潤んだ瞳で零を見上げた。最近の彼女は、ルミナという「もう一人の自分」が隣にいることに、言いようのない充足感を覚えていた。

 

「……零さん。今日は……どちらを、先に……?」

 

 その問いかけには、かつての躊躇(ためら)いはない。あるのは、どちらがより主を悦ばせられるかという、微かな、しかし熱い競争心だ。ルミナがくすくすと、鈴の鳴るような声で笑った。

 

「ふふ、光莉ったら、積極的ね。いいわよ、あなたが先に零さんのオチンポを味わいたいなら、私は後回しでも。……それとも、我慢できないのかしら?」

 

「そんな……っ。私はただ、零さんに気持ちよくなってほしくて……」

 

 赤面する光莉を愛おしむように、零は二人の頭を大きな手で引き寄せた。

 

「今日は二人同時だ。交互に、あるいは重なり合うように……。お前たちの『奉仕の質』を、じっくり見せてもらおうか」

 

 零の手が、慣れた手つきでズボンのファスナーを下ろす。そこから溢れ出した猛々しい剛直は、すでに二人の「愛娘」たちを迎え入れる準備を終えていた。

 

 ルミナと光莉は、示し合わせたようにソファから床へと滑り落ち、零の膝の間に跪いた。

 銀髪と黒髪が混ざり合い、零の股間を囲む。その光景は、背徳的でありながら、どこか完成された芸術のような美しささえ湛えていた。

 まず、ルミナが手慣れた仕草で先端を舐め上げ、ぬるりとした水音を立てる。

 

「ん……今日も、こんなに熱くて硬い……。光莉、一緒に味わいましょう?」

 

 光莉はルミナに促されるまま、震える舌を伸ばし、肉棒の側面をなぞった。熱い。拍動する生命の力が、舌を通じて脳髄を直接揺さぶる。

 二人の舌が、零の肉棒の上で複雑に絡み合い、ぬるぬるとした温かい感触が幾重にも重なっていく。

 

「ふぅ……いいぞ、二人とも……。そのまま丁寧に、根元まで貪(むさぼ)れ」

 

 零の低い喘ぎが、二人の頭上から降ってくる。

 ルミナは光莉と視線を合わせ、妖しく微笑むと、今度は肉棒を深く口に含んだ。光莉もそれに続き、ルミナの唇のすぐ隣から、自身の口を寄せる。

 

「んむ……っ……んんぅ……ッ!」

 

 二人の唇が、一つの肉棒を分かち合うように蠢く。

 ルミナが喉の奥まで飲み込めば、光莉がその隙間を埋めるように舌を這わせる。

 銀髪の聖女と黒髪の女子大生。二つの異なる個性が、一人の男への奉仕という一点において、完璧なまでに融合していた。

 

「光莉……上手よ……。零さんの脈動、あなたも感じているでしょう? 零さんのために、もっと……もっと喉を使って……」

 

 ルミナに導かれ、光莉は夢中で頭を動かした。鼻腔に満ちる零の匂いと、ルミナの甘い香りが混ざり合い、意識が朦朧としてくる。

 

 これが、彼女たちの新しい日常。

 一人の男の足元で、自らを捧げ、競い合い、溶け合っていく。

 境界が消え去ったリビングで、淫らな二重奏は夜が深まるまで、いつまでも響き続けていた。

 

 

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