元公爵令嬢のTS聖女ちゃんがひたすら犯されたり辱められたり狂気に染め上げられていくだけのお話。 作:東口ゆゆ
ファルバレル公爵の葬儀が終わり、ガレオス様が正式に新公爵として就任してから数日が過ぎた。
屋敷の空気は一変した。
重苦しい重圧の中で支配されていた空気は消え、若く清廉な新当主を称える希望の光に満ちていた。
だが、その光の裏側で、真の支配者が嗤っていることを知る者は、この屋敷に二人しかいない。
「ふふ〜ん♪ 次は内装を変えようかしら。あの趣味の悪い豚の肖像画は全部燃やして、代わりにお姉様の肖像画を飾らなきゃ♡」
主人が消え、今はリリアの私室となった最も広い部屋。
リリアは窓辺で紅茶を飲みながら、上機嫌で鼻歌を歌っていた。
その指には、ガレオス様から正式に贈られた婚約指輪が輝いている。
全ては、彼女の脚本通り。
邪魔だった公爵様を殺し、ガレオス様を傀儡にし、この家の実権を握る。
あまりにも完璧な勝利だった。
「……リリア」
その部屋の扉を、俺は恐る恐るノックした。
リリアは振り返り、花が咲くような笑顔を向ける。
「あら、お姉様。どうしました? 顔色が悪いですよ」
「……話があるの」
俺は震える足で部屋に入り、扉を閉めた。
心臓が痛い。罪悪感が、内側から食い破りそうだ。
「リリア……本当に、これでよかったの……?」
「何がですか?」
「公爵様を……あんな残酷な方法で殺して……。何も知らないガレオス様を騙して……。こんなの、間違ってるよ……ッ!」
俺は精一杯の勇気を振り絞って訴えた。
ガレオス様は今も、父の死を悼み、その遺志を継ごうと必死に努力している。
その純粋さを踏みにじっている自分たちが、どうしても許せなかった。
「いつかバレるよ……。そうしたら、私たちは……」
「バレませんよ」
リリアは紅茶のカップを置き、冷徹な瞳で俺の言葉を遮った。
「死人に口なし。兵士たちも、多額の報酬と復讐の達成感で満足しています。この秘密を知っているのは、世界でわたくしたち二人だけ」
リリアがゆっくりと近づいてくる。
その圧迫感に、俺は後ずさりする。
「それに、お姉様。間違ってるなんて、よく言えますね?」
「え……?」
「だって、お姉様も救われたじゃないですか。……あの豚が生きていたら、今頃お姉様はまた、あの部屋で犯されていたんですよ?」
リリアの手が、俺の肩に置かれる。
「わたくしが手を汚したおかげで、お姉様は自由になれた。……感謝こそすれ、文句を言われる筋合いはありませんよね?」
「そ、それは……でも……っ」
「でも、なに?」
リリアの顔が近づく。
甘い香りと、底知れぬ狂気が、俺の思考を麻痺させる。
「お姉様は優しすぎるんです。……いいえ、甘いんです。自分の手を汚さずに、綺麗な場所から文句だけ言うなんて、卑怯ですよ」
トン、と。
リリアが軽く俺の胸を突いた。
それだけで、足の力が抜けていた俺は、背後のソファに無様に倒れ込んだ。
「あ……っ」
「わたくしはね、お姉様のためなら地獄にだって落ちてあげる覚悟でやったんです。……それなのに、お姉様はその覚悟を受け止めてくれないんですか?」
リリアが俺の上に覆いかぶさる。
逃げ場はない。
「罰が必要みたいですね♡」
リリアの瞳が、妖しく細められた。
それは妹の目ではなく、獲物を追い詰めた捕食者の目だった。
「黙ってる時点で、お姉様も共犯者なんですよ。その事実を、身体に分からせてあげます」
「や、やめてリリア……っ! こんなこと……っ!」
俺は抵抗しようと手を伸ばすが、リリアはいとも簡単にその腕を押さえつけた。
腕力なら俺の方が強いはずなのに、今のリリアが纏う支配者としてのオーラに、身体が竦んで動かない。
「抵抗しないで。……ガレオス様には『お姉様は体調不良で寝込んでいる』と伝えてあります。誰も来ませんよ」
リリアの手が、俺の服のボタンを乱暴に外していく。
ブチブチッ、と音を立てて前がはだけ、豊かな乳房が露わになる。
「はぁ……♡ 相変わらず、だらしなくて素敵な身体。……あの豚に犯され続けたせいで、すっかりメスの匂いが染み付いてますね」
リリアは俺の胸に顔を埋め、深く息を吸い込んだ。
「すー、はー……っ♡ んっ、いい匂い。ミルクと、汗と、情けないお姉様の匂い……♡」
「ひぅっ……! なめないでっ……!」
リリアの舌が、俺の乳首を這う。
チュパッ、レロレロォッ……♡
ガレオス様には決して触れさせない聖域を、妹が我が物顔で蹂躙していく。
「ガレオス様はお姉様を可憐だなんて崇めてますけど……中身はこんなに、感度抜群の淫乱お姉様なのにねぇ?」
リリアの指が、スカートの中に滑り込む。
下着の上から秘部を愛撫されると、俺の腰は条件反射でビクリと跳ねた。
「ほら。……触っただけでこんなにビクビクして。口では間違ってるなんて言いながら、身体はわたくしに触られて喜んでるじゃないですか」
「ち、ちがうっ……これは、身体が勝手に……っ!」
「同じですよ。……お姉様の身体は、もう愛されることなしじゃ生きられないんです。……男じゃなくても、妹の指でも、こんなに濡らしちゃって」
ズリュッ。
リリアが下着をずらし、直接秘裂に触れる。
そこはすでに、愛液でぐっしょりと濡れていた。
「あはっ♡ すごい。糸引いてますよ。……ねぇ、お姉様。ガレオス様はわたくしのモノになりました。……だから、お姉様はわたくしのモノになってください」
「え……?」
「男なんていらないでしょ? わたくしがお姉様を気持ちよくしてあげる。一生、養ってあげる。……だから、わたくしだけのオモチャになって」
リリアの顔が、俺の股間に沈んでいく。
「い、いやっ! そこはダメっ、汚いからっ……!」
「汚いからいいんですよ。……いただきます、お姉様♡」
じゅるっ♡
ベロベロベロォッ♡
「ひギィッ!? ああぁぁぁッッ!!♡♡」
強烈なクンニリングス。
リリアの舌が、剣先のように鋭く、そしてナメクジのように執拗に、俺のクリトリスを吸い上げ、舐め回す。
ガレオス様が見たら卒倒するだろう。
可憐なリリアが、姉の股間に顔を突っ込み、獣のように貪っている姿なんて。
「んむっ、んっ、ちゅぷっ♡ ……あまい。お姉様のおまんこ、甘くてとろとろです……♡」
リリアは顔を上げ、口元を愛液でテカらせながら、恍惚と微笑んだ。
「いいですか、お姉様。……私たちは共犯者なんです。父殺しの罪も、ガレオス様を騙す罪も、二人で背負って生きていくんです」
「り、リリアぁ……っ、許してぇ……っ♡」
「許しません。……その代わり、愛してあげます。世界中の誰よりも深く、重く、逃げられないくらい愛してあげます」
ずぽおっ♡
リリアの中指と薬指が、俺の中に突き刺さる。
愛の告白という名の、呪いの楔。
「あ゛っ、ん♡ あ゛ぁっ♡ 深いっ、指、入ってるぅっ!!♡」
「感じて。……これがわたくしの愛です。この快感がある限り、お姉様はわたくしから逃げられない」
グチュッ♡ グチュグチュッ♡
パンッ♡ パンッ♡
部屋に響くのは、姉妹の背徳的な水音だけ。
俺は涙を流しながら、それなのにおまんこはリリアの指を締め付け、快楽の波に飲み込まれていった。
ファルバレル公爵への罪悪感も、ガレオス様への申し訳なさも、すべてがリリアの与える圧倒的な快感に塗り潰されていく。
「イくっ! イッ、イッ、お姉ちゃんイッちゃうぅぅぅッ♡♡」
「イってください。……わたくしの中で、堕ちて♡♡」
ドピュッ! ビクンッ!!
俺の身体が弓なりに反り、リリアの顔と指に、大量の潮を吹きかけた。
目の前が真っ白になるほどの絶頂。
それは、俺が完全にリリアの支配下――檻に堕ちた瞬間だった。
「はぁ……はぁ……っ♡」
痙攣する俺を、リリアが優しく抱きしめる。
その体温は温かく、恐ろしいほどに心地よかった。
「いい子ですね、お姉様。……これで契約成立です」
リリアは俺の耳元で、魔女のように甘く囁いた。
「これからは、表ではガレオス様を支える聖女として。……裏では、わたくしだけの可愛い性奴隷として生きてくださいね? ……大好きですよ、お姉様♡」
俺は虚ろな瞳で天井を見上げながら、力なく頷くことしかできなかった。
この狂った妹の愛こそが、俺に残された唯一の居場所なのだと、身体の芯まで理解らされてしまったから。
★
あの契約の夜から、数週間。
屋敷は、表面上は平穏そのものだった。
新公爵ガレオス様は、亡き父の遺志を継ぐ若き当主として、リリアはそれを支える美しき婚約者として、そして俺は、か弱く清らかな姉として。聖女として。
俺を凌辱していた人間達は、新しい公爵様に発覚された時を恐れて何もされなくなった。
それどころか、噂話すら上げない程だった。
誰もが完璧な配役で、上っ面だけの茶番劇を演じていた。
けれど。
その舞台裏で、リリアの愛は、俺の想像を遥かに超える速度で、腐敗し、発酵し、狂気へと変貌を遂げていた。
以前のリリアには、まだ理性という名のタガがあった。
ファルバレル公爵を排除し、家を乗っ取るという目的のために、冷徹に計算された狂気だった。
だが、目的を達成し、俺を完全に手中に収めた今。
リリアの愛は、ブレーキの壊れた暴走列車のように、常軌を逸し始めていた。
「……ねぇ、お姉様。どうして今日、庭師と目を合わせたんですか?」
ある日の午後。自室で刺繍をしていた俺の背後に、音もなくリリアが現れた。
「え……? あ、挨拶をしただけだよ……?」
「挨拶? 必要ありません。お姉様の視界に、わたくし以外の人間が入るなんて許せない……」
リリアが背後から俺を抱きしめる。その腕の力が、尋常ではない。骨が軋むほど強い。
「すーっ、はーっ……。あぁ、ダメ。他の男の視線が混じった匂いがする。……消毒しなきゃ♡」
リリアはいきなり俺の首筋に噛み付いた。
「いっ……!? リリア、痛いっ!」
「動かないで。……マーキングしてるんですから」
甘噛みではない。血が滲むほどの強さで、犬歯を突き立ててくる。
まるで、所有印を焼き付けるように。
それだけではなかった。
リリアの狂愛は、時と場所を選ばなくなってきていた。
★
晩餐の時間。
長いテーブルの上座にガレオス様が座り、その右隣にリリア、更に隣に俺が座る。
「今日の視察も有意義だったよ。リリア、君の助言のおかげだ」
「ふふっ、お役に立てて嬉しいですわ、ガレオス様」
リリアは完璧な貞淑の令嬢の笑みを浮かべ、ガレオス様と談笑している。
だが、テーブルクロスの下では。
「んっ……!?」
俺は息を呑んだ。
リリアの手が、隣に座る俺のスカートの中に侵入してきていたのだ。
「どうしたんだい、レイラ? 顔が赤いようだが」
「い、いえ……なんでも、ありません……っ」
ガレオス様に心配され、俺は必死に笑顔を取り繕う。
その間も、リリアの冷たく、細い指は、俺の太ももを這い上がり、下着の縁をなぞり、そして容赦なく秘部へと潜り込んでくる。
(嘘でしょ……!? こんな、食事中に……目の前にガレオス様がいるのにッ!)
俺は目でリリアに訴える。やめて、バレたらどうするの、と。
しかし、リリアはガレウス様の方を向いてニコニコと話しながら、テーブルの下で俺のクリトリスを親指と人差し指で器用に摘み上げた。
「んぐッ……♡」
声が漏れそうになり、慌ててナプキンで口元を隠す。
「……それでね、ガレオス様。今度の舞踏会ですが――」
リリアは平然と会話を続けながら、指で俺の敏感な突起をグリグリと擦り回す。
(あ……頭おかしい……っ! なんでこんなこと……っ!)
スリルと背徳感、そして妹に公共の場で弄ばれる屈辱で、俺の股間はあっという間に湿り気を帯びた。
「あら? ……お姉様、スープをこぼしてしまったの?」
不意に、リリアが俺の方を向いた。
その瞳は、底なしの沼のように暗く、濁っていた。
「いけませんね、そんなにお汁を垂らしては。……後でわたくしが綺麗に舐めとってあげますからね?」
ガレオス様には、少しはしたないスープの話に聞こえただろう。
だが、俺には分かった。それが、愛液で濡れた俺の股間に対する、卑猥な宣告だということが。
リリアはもう、隠そうともしていない。
ガレオス様という舞台装置の前で、俺という所有物を弄ぶスリルに酔いしれているのだ。
★
そして、夜。
ガレオス様が寝静まった後、俺の部屋にやってきたリリアは、完全にタガが外れていた。
「はぁっ、はぁっ……お姉様、お姉様っ……♡」
部屋に入ってくるなり、リリアは俺をベッドに押し倒し、貪るようにキスをしてきた。
愛おしむようなキスではない。呼吸を奪い、唾液を垂れ流し、俺の存在すべてを飲み込もうとするような、飢えた獣のようなキス。
「んむぅっ! ぷはっ……リ、リリア、苦しい……っ」
「苦しくていいんです! お姉様は、わたくしの愛で窒息すればいい!」
リリアの目は血走り、焦点が定まっていないようだった。
「昼間、ガレオス様のことを愛おしげに見てましたよね? あの男がそんなに恋しいですか? まだ助けてもらえるなんて期待してるんですか!?」
「ちがっ、そんなこと……!」
「嘘つき! 嘘つきッ! お姉様の心の中には、まだあの男がいる! 許せない、許せない許せないッ!」
バリバリッ!!
リリアが俺のネグリジェを引き裂いた。
露わになった胸に、リリアが顔を埋める。
「すーっ、はーっ! ……あぁ、でもいい匂い。お姉様の匂い。わたくしだけの、お日様の匂い……っ♡」
怒り狂ったかと思えば、次は陶酔したように甘える。
感情の振れ幅が大きすぎて、ついていけない。
「ねぇ、お姉様。わたくし決めました。……お姉様を、誰の目にも触れさせないようにします」
「え……?」
「この部屋から一歩も出ちゃダメ。ガレオス様にも会わせない。食事も、下の世話も、全部わたくしがしてあげる。……お姉様はずっと、ここでわたくしのお人形さんでいればいいの」
それは、完全なる軟禁宣言だった。
彼女は、ただリリアの愛玩物として飼い殺すという。
「そ、そんなの無理だよ……ガレオス様が不審に思う……」
「思わせればいいじゃないですか! あの男なんてどうでもいい! わたくしにはお姉様がいればそれだけでいいのッ!!」
リリアが叫び、俺の首に両手をかけた。
絞める気はないのだろうが、その力は強い。
「愛してる愛してる愛してる……っ! お姉様が綺麗すぎて、壊してしまいたい……っ! ねぇ、ねぇ……わたくしの一部になってよ……っ!」
リリアは、泣いていた。
泣きながら、俺の身体中を噛み、舐め、吸い尽くしていく。
首筋、鎖骨、胸、太もも。
至る所に、赤いキスマークと歯型が刻まれていく。
「あ、あっ……痛い、リリア、やめて……っ」
「やめません! これがわたくしの愛の形です! お姉様は、この痛みでわたくしを感じていればいいの!」
痛い。苦しい。怖い。
けれど、それ以上に。
(あぁ……もう、ダメだ……)
この狂気的なまでに重く、歪んだ愛に、俺の心と身体が、完全に屈服していくのを感じた。
公爵様の暴力とは違う。ガレオス様の盲目的な信仰とも違う。
俺という存在そのものに向けられた、逃げ場のない執着。
俺は、赤子のように泣き叫ぶ妹の頭を、震える手でそっと抱きしめた。
「……うん。分かったよ、リリア。……私は、リリアだけのものだよ……」
それは、共犯者としての諦めであり、同時に、この狂った楽園で生きていくための、最後の宣誓だった。
リリアのタガが外れた愛は、俺を完全に外界から隔絶し、二人だけの地獄へと閉じ込めてしまったのだった。