元公爵令嬢のTS聖女ちゃんがひたすら犯されたり辱められたり狂気に染め上げられていくだけのお話。 作:東口ゆゆ
深夜。
宴が終わり、男たちの欲望の掃き溜めと化した大広間から解放された俺は、重い足取りで自室へと戻っていた。
ペタッ……ペタッ……。
廊下を歩くたびに、太ももから冷たい滴が床に落ちる。
髪は精液でバサバサ、肌は酒と脂でベタつき、股間からは自分のお漏らしと愛液が混ざった強烈なアンモニア臭にイカの臭いが漂っている。
(……汚い。本当に、ゴミみたいだ)
けれど、不思議と心は死んでいなかった。
胸の奥にある、小さな温かい灯火。
ガレオス様との約束。あの優しい笑顔。
(大丈夫……。私には、待っていてくれる人がいるから……)
その希望だけを杖にして、俺は自分の部屋のドアを開けた。
温かいお湯で体を洗って、泥のように眠ろう。
そう思っていた、のに。
「――お帰りなさい、お姉様」
暗い部屋の中。
ソファに座って待ち構えていたのは、最愛の妹、リリアだった。
「ッ!? り、リリア……起きていたの……?」
「眠れるわけないでしょ? お姉様が豚どもの前で、あんなに可愛らしく発情して鳴いてた声……廊下まで丸聞こえでしたよ♡」
リリアがとろけるような笑顔で立ち上がり、近づいてくる。
俺は反射的に身を引いた。今の俺は、排泄物まみれで酷い悪臭を放っているからだ。
「ち、近づかないで……! 今の私、すごく臭いから……っ」
「なぁに言ってるんですか。……お姉様の匂いでしょ? わたくしが嫌がるわけないじゃない」
ギュッ……♡
リリアは躊躇なく、汚物にまみれた俺の身体を正面から抱きしめた。
新品のネグリジェに、俺の身体についた酒や精液、そしてお漏らしのシミが移っていく。
「あ、あぁっ……汚れる、よぉ……」
「いいの。……すー、はー……♡ んんっ、すごい匂い。精液と、潮と、おしっこの臭い。ぐちゃぐちゃにされたメスの匂いがします♡」
リリアは俺の胸元に顔を埋め、陶酔したように深呼吸をした。
そして、ベタつく俺の頬を、愛おしそうに撫でる。
「可哀想なお姉様。みんなのオカズにされて、お漏らしまでさせられて……。こんなに汚されて、世界で一番惨めで、可愛いですよ」
その瞳にあるのは、軽蔑ではない。
壊れた玩具を愛でるような、底知れぬ「狂愛」だった。
「でも……ん?」
不意に、リリアの動きが止まった。
俺の胸に押し当てていた耳を澄ませるように、ピクリと眉を動かす。
「……変ですね」
「え……?」
「心臓の音。……散々晒し者にされて、人間としての尊厳なんて粉々にされたはずなのに。……どうして、こんなにリズムが平穏なんですか?」
リリアが顔を上げ、俺の瞳を覗き込む。
その純粋な瞳が、俺の心の奥底にある「秘密」を探り当てようとしていた。
「まるで、汚い泥の中にいても、自分だけは綺麗な場所にいるつもりでいるみたいな……そんな、希望を持った音がします」
ドキリ、と心臓が大きく跳ねた。
バレている。
この子が持つ、お姉様限定の異常な勘の鋭さが、俺の深層心理にある「ガレオス様への恋心」というシェルターを嗅ぎつけている。
(だめ……! ここでガレオス様のことを悟られたら、リリアがどう思うか……!)
俺は必死に表情を引き締め、震える声で嘘を紡いだ。
「そ、そんなことないよ……。ただ、終わってホッとしただけ……。公爵様に、もっと酷いことをされるかと思って、怖かったから……」
「……ホッとした、ですか?」
「う、うん……。なんとか、生きて帰ってこれたなって……それだけだよ……」
俺は目を伏せ、従順な姉の演技をした。
心の中の宝石を、リリアの嫉妬から守るために。
沈黙が落ちる。
リリアの視線が、俺の顔に突き刺さったまま動かない。
ねっとりとした視線が、嘘を見抜こうと肌を焼き焦がすようだ。
やがて。
「……ふふっ。そっか♡」
リリアは花が咲くように笑うと、俺の唇にチュッ、と軽いキスをした。
「よかった。お姉様の心の中に他の誰かがいるのかと思っちゃいました」
「っ……!」
「もしそんなことがあったら、その相手を殺して、お姉様の手足を切り落として、一生お部屋から出られないようにしなきゃいけないところでした♡」
冗談のように聞こえる、本気の愛の囁き。
背筋が凍る。
「でも、違いますよね? お姉様は、わたくしだけの愛おしいお人形さんですものね?」
「……う、うん。そうだよ、リリア……」
「いい子♡ 信じてますよ、お姉様」
リリアは満足げに俺から離れると、ポンポンと背中を押した。
「さぁ、お風呂に入ってきてください。……今の汚いお姉様もゾクゾクするけど、やっぱりわたくしと同じシャンプーの匂いがするお姉様がいいな」
「う、うん……。すぐ、綺麗にしてくるね……」
俺は逃げるようにバスルームへと向かった。
背中に、妹の重たくて甘い視線を感じながら。
バタン、と扉を閉め、シャワーの蛇口をひねる。
温かいお湯が、冷え切った身体と、こびりついた汚れを洗い流していく。
(……よかった。バレなかった……)
俺は壁に手をつき、安堵の息を吐いた。
リリアは鋭いけれど、まさか俺がガレオス様に恋をしているなんて、思いもしなかったのだろう。
あの方との関係は、まだ誰にも知られていない。私だけの秘密だ。
(このまま、隠し通せばいい。……ガレオス様が助けてくれる、その日まで)
俺はシャワーのお湯に混じって流れる涙を拭った。
リリアの歪んだ愛も、公爵様の暴力も、すべては過去になるはずだ。
――そう、信じていた。
バスルームの外で、リリアが俺の脱ぎ捨てた衣服を拾い上げ、そこから漂う微かなガレオス様の匂いに気づいて、冷たく目を細めているとも知らずに。
俺は、上手く誤魔化せたのだと、愚かにも安心しきっていたのだった。
★
西の離れにある客室。
普段は使われることのないその部屋の重厚な扉は、招き入れるようにわずかに開かれていた。
「リリア……? 入るよ……?」
声をかけようとして、俺は喉の奥で言葉を凍らせた。
部屋の中から、異様な熱気と、甘ったるい香りが漏れ出していたからだ。
そして、その空気震わせる音。
――グチュッ、ズチュッ、パンッ、パンッ……♡
――はぁっ、はぁっ、んっ、リリア、リリアぁ……ッ!
耳を疑った。
粘着質な水音と、肌が激しく打ち付け合う音。
そして何より、その切羽詰まった、理性をかなぐり捨てたようなオスの喘ぎ声。
聞き間違えるはずがなかった。
俺の希望。“私”の光。
中庭で優しく微笑んでくれた、あのガレオス様の声だったのだから。
(え……? 嘘……だよね……?)
心臓が早鐘を打ち、全身の血の気が引いていく。
俺は誘い込まれるように、震える指で扉に触れ、その隙間から部屋の中を覗き込んだ。
そこには、俺の世界を粉々に破壊する光景が広がっていた。
「あはっ♡ すごぉい♡ ガレオス様、そんなに奥まで……♡ 子宮が壊れちゃいますぅっ♡」
「っ、くぅっ、すごい、なんて締め付けだ……っ! あぁっ、リリア、おかしくなるッ!」
夕日が差し込むベッドの上。
全裸の男女が、まるで一匹の獣のように絡み合っていた。
仰向けになったリリアが、その白く華奢な脚を大きく広げ、ガレオス様の腰に絡みついている。
ガレオス様は、リリアの幼い体に覆いかかり、一心不乱に腰を打ち付けていた。
俺が見たことのない、ガレオス様の顔。
あの理知的で、穏やかで、聖人のようだった瞳は、今はただ情欲に濁り、獣のように剥き出しになっていた。
口元からは涎が垂れ、妹の肢体を貪るように見つめている。
「リリア……ッ! 好きだ、大好きだ……ッ! 君の中、熱い、最高だ……ッ!」
「ふふっ♡ わたくしも大好きですよ、ガレオス様ぁ♡ もっと、もっと突いて♡」
ズプッ! ズプンッ! グチュチュチュッ!!♡
結合部が見えた。
リリアの小さく愛らしい秘裂に、ガレオス様の猛々しい肉棒が、根元まで容赦なく埋め込まれている。
引き抜かれるたびに、リリアの愛液が糸を引き、打ち付けられるたびに、白い泡が飛散する。
あの高潔なガレオス様が、俺の妹のおまんこに夢中になり、涎を垂らして猿のように腰を振っている。
(あ……あぁ……)
俺の足元から、世界が崩れ落ちていく音がした。
嫌だ。見たくない。
でも、目は釘付けにされて動かない。
「んっ♡ ねぇ、ガレオス様ぁ……♡ お姉様のこと、覚えてますかぁ?♡」
リリアが、ガレオス様の背中に爪を立てながら、甘ったるい声で囁いた。
その視線が、一瞬だけ扉の隙間――俺の方に向けられ、三日月のように細められた。
「レイラ……?」
ガレオス様は、腰の動きを一瞬だけ緩めた。
俺の名前。
呼んでくれた。思い出してくれた。
もしかしたら、正気に戻ってくれるかもしれない――。
そんな俺の儚い願いは、次の瞬間、無残に踏みにじられた。
「あぁ……そんなこと、今は考えられない……ッ! 彼女は美しく、穢すべき存在ではないッ! それにッ! 君が良すぎて、頭が真っ白だ……ッ!」
ズドドドドッ!!♡
ガレオス様は、俺の名前を出されて興奮したのか今まで以上に激しく腰を振り始めた。
悪口を言われたわけじゃない。
罵倒されたわけでもない。
ただ、「考えられない」と切り捨てられた。
リリアという極上の快楽の前では、俺の存在など、記憶の片隅に留めておく価値すらない塵芥なのだと、その行動が雄弁に語っていた。
(嘘……うそ……。あんなに、優しくしてくれたのに……)
涙が溢れ出し、視界が歪む。
俺が公爵様の汚い精液にまみれながら、必死に守り抜いた「約束」が。
心の支えにしていた「希望」が。
目の前で、リリアの膣肉によってドロドロに溶かされていく。
「あははっ♡ 聞こえましたかぁ?♡ ガレオス様、お姉様の事なんて、そんな事なんですって♡ かわいそう♡」
「リリアッ、リリアッ! 愛してる、愛してるッ!」
「わたくしも♡ 見て、ガレオス様♡ ここ、ガレオス様のモノが擦れて、クリトリスこんなに勃ってるぅっ♡」
リリアはわざとらしく自分の秘部を指で広げ、結合したままガレオス様に見せつける。
ガレオス様はそれを見て、さらに興奮し、獣のような唸り声を上げてリリアの唇に吸い付いた。
じゅるっ、レロレロォッ……♡
濃厚なディープキス。
互いの唾液を交換し合い、舌を絡ませる。
それは、中庭で俺に向けてくれた慈愛とは対極にある、生々しい「性愛」だった。
(やめて……。そのキスは、私にしてくれるはずじゃ……)
俺の手が、自分の胸を掻きむしる。
痛い。苦しい。
俺は毎晩、父親である公爵に犯され、汚されている。
なのに、妹は、俺が恋い焦がれる息子に愛され、快楽を与えられている。
どうして?
どうして、私だけがこんな目に?
私が汚れているから? リリアが可愛いから?
「あっ、あっ、ガレオス様っ、そろそろっ、きちゃいますっ♡ 奥っ、奥に熱いのくださいっ♡」
「くっ、僕もだっ、もう我慢できないっ! 出すっ、君の中に全部っ!」
クライマックスが訪れる。
ガレオス様がリリアの腰を強く掴み、最後のラストスパートをかける。
ベッドが悲鳴を上げ、肉と肉がぶつかり合う音が早鐘のように響く。
「イクッ! イクゥッ! リリアァァァァッッ!!」
「んひぃぃぃぃっっ♡♡♡」
ドプッ! ドピュッ! ドピュルルルルッ!!
ガレオス様が、リリアの胎内深くに、その身を震わせて種を放出した。
俺には決して見せなかった、恍惚と快楽に歪んだ、だらしない雄の顔で。
「はぁ、はぁ、リリア……っ」
射精の余韻の中、ガレオス様はリリアに崩れ落ち、その首筋に顔を埋めた。
リリアは愛おしそうにガレオス様の頭を撫でながら――ゆっくりと、顔だけを扉の方に向けた。
そして、覗き見ている俺と、完全に目を合わせた。
ニィッ……♡
三日月のような、残酷で美しい笑顔。
口パクで、リリアはこう告げた。
『愛しています、お姉様♡』
プツン、と。
俺の中で、何かが切れる音がした。
ガラガラと音を立てて、俺の心が崩落していく。
もう、立ち上がれない。
もう、どこにも行けない。
俺はその場に膝から崩れ落ち、声にならすない絶望の嗚咽を漏らした。
扉の向こうからは、事後の甘いピロートークと、二人の笑い声が、いつまでも聞こえていた。