貞操逆転世界で異能と体質で差別され男性の精液を定期注入されないと動けなくなる ”眠り戦姫” たちを性欲にまかせた婚約セックスで救いまくる話 作:ぽぶきち
「良いのですか。ガイダンスは終わっておりますので、入学式に出席しなくとも問題有りませんが」
「僕が行きたいんだよ」
入学式当日。
僕は、10時くらいからの重役出勤で学び舎に来ていた。
今日から寮での生活が始まる。
そして、夢にまで見た学園生活が始まる。
これまでの義務教育期間は、ほぼどこかの教育機関に触れることなく過ごしてきた。
多くの男性がそのように自宅学習で義務教育を終えるのだが、前世の記憶がある僕としては青春が奪われているような気がして違和感があるところだ。
本当は朝から来たかったのだが、アオイ先生から「女子のみにしかできない話などをすることになるから」という理由で少し登校時間を遅らせたのだ。
体育館に入ると、喧騒が広がっていた。
女子生徒たちが、なんだか楽しそうに話している。
「賑やかだね」
「ずっとこうだったのではなく、ユウキ様がやってきたからだと思われます」
「あっ、そうなんだ」
どことなく磨き上げられている気がする椅子に座る。
こういうのって例え保護者であったとしてもパイプ椅子だと思うのだが、なんか校長室からそのまま持ってきたみたいな椅子が一つ置いてあった。
誰か高貴な人でも来るのかと思ったが、呉井さんが当たり前のようにその椅子に僕を案内する。
戸惑いながら座る。
周囲には少し間隔をおいて女生徒たちが座っている。
なんかじりじりと近寄っている女の子もいる。あっ隣の子に蹴り戻された。
ドーナッツのように周辺円から人がいなくなった状況に、どこか疎外感を感じずにはいられない。
ずっと恐縮しつつ開始を待っていると、アナウンスが始まる。
入学式は、前世の学校とそこまで変わらないものだった。
校長の少し長めの話。
生徒会長の四角四面な挨拶。
保護者のなかで挨拶をしている人が着物を着ているのが若干珍しいだろうか。どこかの名家だったりするのだろうか。
男性への教育においては不都合なことが伏せられているようで、僕はまだこの世界について何も知らない。
《続きまして、新入生代表挨拶。
ふと興味を惹かれる。
壇上に一人の少女が上がった。
ふんわりとした紫髪。
白磁のような肌。
そして、どこか引き込まれるような目。
真新しくもよく似合った制服を着たその少女が、壇上に上がる。
「──春の風に誘われて、桜花舞う今日の良き日に、私たちは──」
鈴を転がしたような声を聞きながら聞いていると、
突然、
ぎょっとする、その涙は普通のものではなく、血涙だった。
おもむろにハンカチを取り出して、彼女は片目を拭った。
「失礼──。
私たち
このヒノモトが大陸の魔の手に沈まぬよう、尊き日本男児が大陸で贄とされぬよう、我々は情を胎に受け、最後の一兵となっても戦い続ける義務があります。ゆめゆめ忘れず、励むことを、ここに誓います」
この前まで中学生だった少女が出して良い覚悟ではなかった。
どこか悲壮感さえも感じてしまうが、ちらりと見た限り教員や保護者たちはうんうんと頷いているようだ。
少し、悲しくなってしまう。
ぎゅっ、と、手が呉井さんに握られた。
驚いたが、ゆっくりと握り返す。
♢
男性において、高校で履修すべき科目というのはほぼ存在しない。
ほとんどの場合、関係を持った女子から話を聞けるため、情報制限なども存在しないが、同じように知るべきこともほとんどないのだ。
無論、やろうと思えば女子と同じ授業をうけることもできるが、そのようなめんどくさいことをわざわざする男子はいないと聞いている。
特にこの高校では、
それでも、僕はぜんぶ出席するのだが。
入学式が終わって、入学初日の工程も終了し、授業日。
僕はいま、クラスで数学の授業を受けている。
視線がちらちらと刺さるのがわかる。
配属されたクラスは1-12。
どうやらこの学校には1学年なんと大体20ほどのクラスがあるらしく、東京都全域の
1クラス20人の女子と、1人の男子。
僕は黒一点というわけだ。
ちらりと、隣を見る。
黒髪のおさげと黒縁眼鏡が特徴的な女の子。
一限目の係決めで委員長に推薦されていたようだから、ここでは委員長と呼ばせてもらおう。
スタイルはとてもよく、前世の観念との違いか短めのスカートからは大きな太ももがみえ、胸も豊満だ。
隣で見れる横乳が実に眼福だった。
頬にかかる姫毛も妖艶だなと見ていると、目があった。
どうやら、向こうも定期的にこちらを見てきていたらしい。
バッチリと視線と視線がぶつかる。
ちょっと迷ったが、からかい半分で舌をべっと出して笑いかけてみた。
赤面した彼女があわてて俯き、ノートに板書しようとしてシャー芯を何回も折っていた。
ちょっと楽しいぞこれ。
昼休みになると、何人かが学食に向かう。
僕は呉井さんの作ってくれた弁当を食べていた。
呉井さんは
呉井さんとメグの警護官二人は交代制のようで、いまは呉井さんが教室前で張っていた。
正直な話、教室前で待機するというのはかなり辛そうだと思ってしまう。
退屈とは体に毒だ。
眠ってもいけない、動いてもいけないとなると、その心身にかかる負担は想像に難くない。
イギリスの番兵のようなものかもしれないが、僕は自分のことをそれほどたっとぶべき存在とも思えない。
あとで先生も含め話し合って警護官とも教室内でいっしょにいられるようにしよう。
「ここに男子がいるって聞いたんだけど、いる?」
低い声が聞こえた。
男子のものだ。
教室の扉のまえで、一人の男子が女子に話しかけていた。
相手は委員長だ。
「僕のこと?」
立ち上がり、件の男子を迎える。
「あー、そうそう。俺、となりの1-11クラスの高柳。よろしくな」
差し出された手を握る。
「こちらこそ、よろしく高柳くん。僕は兼高ユウキっていいます」
この世界は女性に萎縮している人がほとんどだと思っていたのだが、そういうわけでもないようだ。
「ちょっと相談ごとがあるんだけどいいか?」
「うん。問題ないけど、お弁当食べないとだから長時間は難しいよ。場所変える?」
「大丈夫だって。ここですますし。というのもだな、お前もこの学園に来たからには、"アレ" が目的なんだろ?」
「あれ?」
なんのことはわからず、近くにいた委員長をおもわず見る。
彼女はさっと顔を青ざめさせていた。悪いことをしてしまったのかと思ったがどうやら違うようだ。話題の内容に恐怖している?
廊下にいた呉井さんをみると、少し警戒と不安の目で高柳君を見ていた。
「ま、あんまそっちのほうは大声では言えねぇけどよ。
相談っていうのなんだが……お前のクラスの
言われた内容を反芻する。
どういうことだ?
男性は
「源液提供の金はお前持ちでいいから、仲介して俺に女を回してくれよ。俺が提供すっから」
「どうして? 高柳君は女の子が好きなの?」
「はっ」
彼は嘲るように笑った。
「好きなわけねぇだろ、こんな卑しいやつら」
教室内を見回し、どこか達観したかのような顔で言う。
僕は少しだけ怒りを覚えた。
が、胸中に留める。彼にも彼なりの理由があるかもしれないからだ。
「わからないよ。女の子と仲良くしたいなら源液提供にかかわらずクラスの女子たちに声をかければいいじゃないか。君のタイプの女の子が君のクラスじゃなくて僕のクラスにいたとするなら、名指しで伝えてくれれば、本人の合意を得てからだけど紹介くらいはするよ。でも君はただ、源液提供を申請してきた人とだけ提供がしたいってことだよね。社会貢献値?っていうのもそれじゃ上がらないだろうし、僕には君の目的がわからないよ」
・女好きの可能性
・好みの女の子がこのクラスにいた可能性
・社会貢献値を早急に稼ぎたい可能性
それぞれを考えたが、やはりピンとこない。矛盾している。
呉井さん曰く、
「お前、少しは頭回るようだが、何も知らねぇのな」
凄むように高柳君がこちらを見る。
僕も負けじと見つめ返した。
そんな二人の男子の間に、委員長が割り込む。
「あっ、あの! そういうのはまず先生と相談して……」
「うるせぇよ」
高柳君は、彼女の頬を当たり前のように、パンとはたいた。
そして、突き飛ばした。
「きゃっ」
倒れそうになる彼女を抱きとめる。
僕は、高柳君を睨みつけた。
「何を……してる?」
「あぁ?
僕は委員長を後ろに移動させ、高柳君に詰め寄った。
身をひこうとした彼の胸ぐらを掴む。
実は、僕のほうが身長が高い。
「謝れ」
「はっ?」
「謝れよ。委員長に」
この男子にも言い分があるのかもしれない。
世界がそのように回っているのかもしれない。
だが、僕は怒っている。
僕は自分勝手な男だ。だからこれが僕らしい行動だ。
「なにマジになってんの?」
「マジだよ。謝らないなら僕が君をビンタする。僕は意外と力が強いんだ」
ギリギリと、彼の襟元を掴んだ手に込める力を増やす。
彼は離れようとしたが、それもできないようだった。
本来なら彼の警護官が近くにいるはずだが、その気配もない。
本当にどうして彼はここにいるんだ?
「あー、その、そこの女、悪かったな」
冷や汗を垂らしながら、高柳君が両手をあげて降参のポーズを取りつつ言った。
「ほら、謝っただろ?」
僕は委員長の方を見る。
彼女がこくりと頷くのをみて、彼から手を離した。
「ってぇな、くそ。何なんだよお前」
「相談への答えだけど、僕は断るよ。そもそも、源液提供で誰を選ぶかなんてのは僕じゃなくて提供を望んだ女子の権利だ。だからその女子が僕より君を選んで提供の話を持ちかけるなら、僕にそれを止める権利はない」
顔を歪ませてこちらを睨む高柳君を見る。
すると、彼の後ろに1人のスーツを着た女性がやってきた。
「高柳様。廊下まで声が響いております」
「あぁ? やっと来たのかよ無能。もう終わったよ、意味わかんねぇ、帰るぞ」
その女性はどうやら警護官のようだった。
しかし、なぜか顔に包帯を巻いており、片目は完全に隠されている。
背を向けて教室へ戻っていく高柳君を、僕は見届けた。
スーツ姿の女性は、一度こちらにぺこりと礼をして、その背を追った。
だが、足取りが遅い。
右足を引きずっていて、どうやら怪我をしているようだった。
「ユウキ様」
呉井さんが、警戒を続けたまま僕の側に来ていた。
「ご警戒ください。あの
「でも、怪我している……」
「はい。そのうえ、おそらく長らく源液提供を受けていないので、白兵戦では勝ち目があるでしょうが、嫌な予感がずっとしています」
呉井さんの勘なのだろうか。だが、きっとその勘が戦場で彼女を何度も救ったのだろう。
あくまで忠告として、受け取ることにする。
僕はとりあえず、委員長に向き直った。
「とりあえず、保健室にいこうか」
「え、あ、でも、これぐらいなら」
「委員長の可愛い横顔が腫れちゃったら大変だからね。僕の授業中の楽しみが損なわれてしまう」
「なっ」
彼女の手を引いて、保健室への道を辿った。
委員長はなぜか終始無言だったが、僕の手をぎゅっと握っていた。