貞操逆転世界で異能と体質で差別され男性の精液を定期注入されないと動けなくなる ”眠り戦姫” たちを性欲にまかせた婚約セックスで救いまくる話 作:ぽぶきち
寮には地下室がある。
いざというための避難先という名目だが、その用途で使っている男子は少ないのだという。
その場所に、襲撃者の少女は安置された。
少し無理を言って毛布や水・食料を置かせてもらったが、腕を拘束されて壁に繋がれているため、あまり意味はないかもしれない。
気がかりだ。
だけどその前に解決すべき問題がある。
「あの者の名前は、
メトリはそのように語った。
彼女は少女に対しいくつか質問したが、少女は何も答えなかった。
それでも脳内では違ったらしい。メトリは何も聞かずにすべての情報を引き出した。
少し可哀想だと思ってしまうが、それは僕に危機感がないからだろうか。
もしアジサやメトリが対応していなかったら、僕は重症を負っていたかも知れないのだ。
「制服を着ていたのは、万が一見られてもいいように、ということでしょう。年齢はユウキ様と同年代ですね。学園に通わず、そのまま
それを聞いた呉井さんが、何か考え込んでいる風だった。
「
「知っているの? 呉井さん」
「いえ、ですが、七歌といえば観察官および警護官の名門だったはず」
名門?
僕の周囲の警護官はみな
本当はそのような信頼できるところから派遣された警護官を雇うのが常なのかもしれない。
「ええ、
もしかして、
いや、そんなことするだろうか。
「七歌といっても分家です。本家ほどではないにせよ訓練を積んでいますが、
「そこまで、読み取れるんだ……」
「ユウキ様が許すのなら、さらに丸裸にしてみせますが」
「いや、いいよ。十分すぎる」
メトリには嫌な役回りを押し付けてしまったかも知れない。
僕が本当に善人だったなら、彼女を止めているだろう。
「あの子、僕を積極的に傷つけようとしていたのかな?」
「いえ。むしろ傷は最小限に止めようとしていたかと。暗殺ならもっと簡単に実行できたはずです。
おそらく嘘偽りなく答えてくれるメトリの言葉に、少しだけ安心した。
本人に害意があるのなら、ここから出すのは難しくなるだろう。
でもそうでないなら、まだやりようはある。
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地下室を下りると、息を呑む気配が聞こえた。
「ごめん、びっくりさせたかな」
僕は地下室の壁際で腕をあげたまま拘束されている少女に語りかける。
本当は拘束をもっともゆるくしてあげたいが、そうすると感覚を共有しているメトリが呉井さんを連れてやってくることは間違いない。
彼女の前に座り込む。
「その、
ミコは異能を使えなくさせることができるが、同時に異能を使えるように戻すこともできるらしい。
あまり使わせたら異能解除を求めてミコの命が狙われそうで怖い。
一時的に使うもの、というくらいに認識しておいてもらったほうが良いだろう。
「……なんで」
訴えると言うよりは、純粋な疑問のような声色でそう問われる。
「なんで、か」
僕は彼女を見た。
服はところどころが汚れている。
髪もかなり傷んでいる。
表情は明らかに憔悴していて、おそらく襲撃時のダメージだけが原因ではない。
ライカたちによって、この寮の空いた一室に、人が住んでいたような形跡があったらしい。
ちょうど僕たちを監視できるような位置。
その部屋にあったのは少しばかりの水と、半日分の食料。
おそらく、元々数日分くらいしかないものを、細かく分割して摂っていたのだと思う。
僕の監視自体はかなり前から行われていたらしいのだが、呉井さんの妙な勘やアジサの異能などを危惧して近づけていなかったようだ。
言われてみれば、確かに僕はこれまで長時間一人になることはなかった。
夜だって誰かと一緒にいたのだ。
普通の男子なら夜は一人で寝ているので、そこが誤算だったのかもしれない。
「僕は、君が敵だとは思えないんだ」
「…………」
「ああ、いや、敵にもならないって意味じゃない。君が、本当に僕を傷つけたいと思っているようには見えないんだ。違うかな?」
「…………」
少女、七歌レイアは、俯いたまま何も言わなかった。
‐‐‐
僕は、1-3を訪れていた。
もちろん、
いつも教室にいて学食や課外活動にも顔を出さないというから、会えると思った。
実際、会えたんだけど……
「それで雅楽川。俺がやったという証拠は」
「ないけれど、確率が低いことは対策をしないことと同義じゃあ、ないよね?」
雅楽川レオ君と、
他の生徒は遠巻きにそれを見ている。
よくわからないけど、僕も参加して良いのだろうか。
聞いてみよう。
「僕も話に入っても良い?」
「お前は……」
「ユウキ君……?」
教室にいた女子の誰かが「王子様……」というのが聞こえた。
僕は別に金髪碧眼でもないのでそういう風に言われるのはちょっと抵抗がある。
いや、もしかしたら僕のことじゃないのかもしれない。
雅楽川君や
初めまして、と
「1-12の王子と手を組んでいたのか?」
「いいや、ボクとユウキ君は何も結託していないよ。ユウキ君、どうしてここに?」
どうやら、示し合わせて教室にやってきたと思っているらしい。
「
「内容は?」
「預かっている子がいる。引き取ってくれないかな」
固有名詞は出さなかった。
だがそれでも伝わったと思う。
「はっ、なぜ俺が?」
「彼女はいま能力が使えない。無害だ。君に返したい」
「僕の婚約者が、異能を使えなくさせる異能を持っているんだ」
それに驚いたのは、
クラスの女子、
そして雅楽川君の警護官の山折ヒバリさんだ。
「お前……まさか最初から」
「違うよ。偶然だ。でも結果的に彼女は異能を使えなくなった。僕と君との間で望まぬ齟齬があるみたいだけど、彼女に罪はない。僕に貸しをつくるという意味でも、引き取ってもらえないかな?」
雅楽川君が、
「既に手を出して、いたんだね」
「知らないな。何のことか」
もしかしたらここでは言えないだけなのかも知れない。
「言っておくが、もし俺の目の前に知らない女子が配下と偽ってやってきたら、躊躇なく殺す。処分する」
目を見る。
多分、本気で言っている。
レイアをそのまま彼のもとに送れば、殺されてしまう。
僕は少しだけ迷って、だが切り出した。
「今週土曜、17時。僕は彼女といっしょに、僕の寮の前で君を待つ。君がもし彼女について思い出してくれたなら来てくれ」
「ふん」
雅楽川君が、山折ヒバリさんにいって1枚の紙をもらっていた。
どうやら即席で僕の寮の場所を書いたものらしい。ありがたい。
その紙を雅楽川君から受けとった
「お前はなんでこの学園に来た」
「
「はっ、そうか」
教室から出る直前に、
「俺は
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週末。
僕は、拘束具をつけたままの彼女と、そして警護官たちともに彼を待ち続けた。
「みんな、もう遅いから部屋に戻っていいよ」
「ユウキ様が起きていらっしゃるのに、眠るなどということは」
時刻は深夜2時。
僕はそれだけ待っていたのは、七歌レイアにまだ希望の色が見えたからだ。
メトリ曰く、今回の襲撃が成功しても失敗しても、この子は
対価が何も無い、ただの特攻だ。
深夜三時になって、彼女は
膝を屈して、泣き出した。
少し躊躇したが、僕は彼女を抱きしめた。
約束したのは一七時。
彼女が諦めたのは深夜三時。
そして彼女が泣き止んだのは、深夜五時のことだった。