※この作品はR-18です。

貞操逆転世界で異能と体質で差別され男性の精液を定期注入されないと動けなくなる ”眠り戦姫” たちを性欲にまかせた婚約セックスで救いまくる話   作:ぽぶきち

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第三十七話 呉井マナと婚約指輪

 レイアに能力を戻すことにした。

 

 随分警戒していたメトリなどもすでに思考盗聴を切っているらしい。

 

「ユウキ様は自覚がおありでないかもしれませんが、あれで堕ちない女はいません。裏切ることはまずないでしょう」

 

 とはメトリの言だ。

 

「賭けても良いです。もし何か無体を働くことがあれば私が何でもします」

「じゃあ、一ヶ月僕とお互いにおさわり禁止とか?」

「干からびて死んでしまいます。私が」

 

 割とガチトーンで言われた。

 僕も我慢できないだろうからそもそも提案する意味がなかったかも知れない。

 

「んー、たぶんこれでよし」

 

 寮のトレーニングルームにて、

 レイアの頬に触れていたミコが、その手を離す。

 すると、すぅー、とレイアの体が透明になり始めた。

 

「驚いたな。デフォルト型なのか」

 

 メトリがぽつりとそう零す。

 異能にはデフォルト型とかアクティブ型とかあるらしい。

 僕は正直よくわかっていない。

 

 なかでも干渉型とか概念型とか、属性型とか操作型とか、色々ありつつそれが複合的に備わる異能もあるようだから、あまり深く考えないほうが良いのかも知れない。

 

 呉井さんやメグの異能がとても扱いづらいタイプだと言うのは知っている。

 確かクタシが保持しているガラスを操作する異能なども扱いが難しいのだっただろうか?

 

 委員長も同じタイプの操作の利く異能だと言っていた。

 彼女の異能は「風を起こす異能」らしい。

 一方に向かって風を起こす、増強するというのはできても、まだ方向の途中操作は難しいらしい。

 だとするなら、呉井さんたちが良い参考になるかもしれない。

 

 いまのレイアは、体だけでなく、身にまとっている服なども不可視化していた。

 

 なんとなく手を伸ばしたミコが、おそらくレイアに触れた。

 

 そして、そのミコの体も空中に溶けるように消えていく。

 

「触れた相手にも影響を及ぼす異能……」

 

 呉井さんが若干嫌そうな顔をした。

 なにか嫌な思い出があるのだろうか。

 そしてメトリも同じような顔で眉をしかめている。

 

「勘当されないわけだ……。

 貴方が過ごしていた部屋は適宜清掃が入っていたはずなのにバレていなかった。その気になれば無機物であろうと透明化と静音をかけることができるのでしょう?」

「……はい」

 

 レイアが段々と実体を表す。

 どうやら透明化を解除することもできるようだ。

 

「意識を向けた相手には声や見た目が届いてしまうことがあります。というより、まだ切り替えができて、ないです」

「解除ができるようになったのはもしかして」

「はい、最近です。それまでは、ずっと……。みんなに見つけてほしくて、なんとかできるように」

 

 見えない、音が聞こえない。

 認識されないというのは、精神を病むものだろう。

 

 僕はレイアを抱き寄せた。

 レイアに触れて、多分僕もみんなから見て若干透明になったと思う。

 

 しかし、レイアの顔がはっきりと見えるようになった。

 

「どうすんの? 私なら、別に、ずっと異能を封印できるけど」

 

 気にしていないかのようにミコが言う。

 彼女のことだから本当はレイアが心配で仕方ないんだろう。

 

「ちゃんと、使いこなせるように、なりたいです」

「……そ。」

 

 ミコがそっぽを向いて答える。

 レイアが柔らかく目を細めて彼女を見ている。

 関係は悪くなさそうだ。

 

「しかし、素晴らしいですね。

 工作向きの異能が二人。私とレイアが力を合わせれば大抵の組織は筒抜けですよ」

「えっ、あ、はい、頑張ります」

「まずは国家管理委員会というブラック行政組織を潰してみませんか? どうです? ともするとヒノモトそのものが傾くかも知れませんが、我々はユウキ様の陣中であれば属する国家を問いません」

「は、はい、そうです……!」

 

 なんだか変な思想を注入されている。

 レイアが革命に染まっては困るので、熱弁を振るわんとするメトリさんの頭を抱いて落ち着かせる。

 

「はいメトリおねーさん、よしよしの時間ですよー」

 

 僕の胸元でふがふがと言っているメトリだが、おそらくこれを狙ってやっている。

 極端なことを言うとこうやってあやして有耶無耶にするのだが、本人にとって癖になりつつあるらしい。

 

 

 

 ---

 

 

 レイアが能力を取り戻したところで、僕たちは夕食を取った。

 

 実は、委員長も同席している。

 九人がいっしょに暮らしても、この寮はまだまだ広い。

 もともと寂しくなるくらい部屋が空いていたのだ、この寮より大きな場所に住むようになるには、もっともっと人数が必要だ。

 

 夕食の間、委員長はどこかこわばった表情のままアジサなどと話していた。

 

 僕は委員長から目線を受け取ると、口元に手を当ててジェスチャーをした。

 

 食事のあと、みなが思い思いに散開するなかで、僕は呉井さんを呼び止める。

 

 そのまま、場所を考えて、できるだけ人が来ない寝室に案内した。

 

「今日の担当は桐一葉のはずですが」

「いや、そうじゃないんだ。ちょっとまってね」

 

 僕は懐から箱を取り出す。

 銘を見て、間違いがないことを確認した。

 

「渡すのを忘れていたんだ、委員長にはもう伝えたんだけど」

 

 僕は疑念を隠せない彼女の前に、膝をついた。

 

 呉井さんが何らかの反応を取る前に、箱を開けて中身を差し向ける。

 

「婚約指輪。僕と……、」

 

 どうしよう。少し恥ずかしい。

 あんまりこういったのには慣れていないんだ。

 

 流れでなら言えるんだけどな。

 

 ごくりとつばを飲み込んで、できるだけ誠意が伝わるように言葉を発する。

 

「改めて、マナ。僕と、婚約してください」

 

 やったのも自分だし考えたのも自分で、別にしなくてもいいことで、したほうがいいことだと思ったからやった。

 だというのに顔から火が出るくらいはずかしかった。

 

 婚約指輪は、相応のものを用意した。

 顔に出ない順に渡していく予定だ。

 

 呉井さんは、呆然としていた。

 

 数秒、そのままだった。

 

 そして、一気に茹でダコのように真っ赤になった。

 

「……!!」

 

 委員長曰く、指輪を渡したとき、十中八九行動の意味は伝わる、だが現実として受け止められるかは五分五分と言っていた。

 呉井さんはどうだろうか。

 

 婚約者に指輪を渡すのはこれが初めてだ。

 

 呉井さんに渡したら、次はメトリ。

 既に待つように伝えているので、もしかしたらもう部屋の外で待機しているかも知れない。

 それでもこの部屋は防音性が高い上に二重扉だから、声が聞こえるなんてことは相当大声を上げないかぎりないだろう。

 

「…………!!!」

 

 言葉にできず、口をぱくぱくとさせている呉井さんは少し新鮮だった。

 ここまで驚いた顔を見たことは初めて、いや久しぶりな気がする。

 

 僕は、指輪を取り出して、呉井さんの指に通した。

 

 他の婚約者に見られたらサプライズが台無しだが、一度つけるくらいはいいだろう。

 

 その細い指に、婚約指輪が光る。

 

 かなりの値はしたが、それでも抑えたほうだ。

 あまりにも高い指輪だとダイヤが大きすぎて目立ってしまう。

 それは警護官であっても学生であっても望ましくないと思った。

 

 そのため、できるだけ宝石部分以外に値をかけた。

 

 実は、結婚指輪ももう全員分用意している。

 これは委員長含め誰にも話していない。

 

 そして、シズさん、ミナミさん、クタシさんの分も用意している。これも秘密だ。

 宝石店の方と深く話して内密にしてもらっている。

 僕が成人してから、懇意であることを明かすことになると思う。

 

「どうかな……?」

 

 少し緊張しながら聞くと、呉井さんはぎゅっと指輪の嵌った左手を抱きしめて問うた。

 

「今日はこのままつけていても、いいでしょうか……?」

「うん。でも他の子はまだだから、バレないようにね?」

「承知しました」

 

 すっごいなにかを我慢している表情で、呉井さんは頷いた。

 指輪を見せびらかすというものではなく、もっと別のなにかを我慢しているようだ。

 それがさすがに何かまでは、僕には読み取れない。

 

「他には……?」

「えっと、これだけ、だね」

「なるほど」

 

 何かを自分に言い聞かせるかのように頷いて、呉井さんは僕に向き直った。

 

「では、失礼させていただきます」

「え、あうん。おやすみ」

 

 いつもと変わらない背中で去る呉井さん。

 違うのはポケットに片手を入れていること。

 

 呉井さんと入れ替わるように、メトリがやってきた。

 

「さきほど凄まじい形相の呉井マナとすれ違ったのですが、なにか、あいつを怒らせたのですか……?」

「いや、どうなんだろうね……」

 

 お互いに顔を見合わせる。

 とにもかくにも、メトリにも指輪を渡さなければならない。

 

 バレないように部屋の奥に隠しているので、僕はそれをとりに向かった──、

 

 向かおうとした。

 

 ドアが強く開かれる。

 

 そこには部屋に戻ったはずの呉井さんがいた。

 

「やっぱり無理!!」

 

 呉井さんは高速で僕に近づき、僕を抱えたままベッドに飛び込んだ。

 

 指を絡ませられ、口元で器用にボタンを外した呉井さんに、首筋を甘噛される。

 

「はっ♡ はっ♡ もうっ♡」

 

 ジャケットが無造作に脱ぎ捨てられる。

 手を取られ、胸に誘導された。

 何度触っても飽きないその柔らかなバストを、手が自然と揉みしだく。

 

 呉井さんの舌が、僕の口内に侵入する。

 

 手を絡めたまま腕を後頭部に回される。

 そのせいで離れられない。

 

「んんっ♡♡♡ んろっ♡♡ む♡♡ んれぁ♡♡」

 

 これまでこんな興奮した呉井さんを見たことはなかった。

 中学時代の互いに自制が利いていなかったときもここまでではなかった。

 

 舌が絡め取られ、凄まじい勢いで蹂躙される。

 

 やばい、

 僕、

 食われる。

 

 

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