貞操逆転世界で異能と体質で差別され男性の精液を定期注入されないと動けなくなる ”眠り戦姫” たちを性欲にまかせた婚約セックスで救いまくる話 作:ぽぶきち
僕とレイアは、こっそり服を着た。
少し着崩れているが、大丈夫だろう。
そのまま、まだ頭がふわふわしているらしいレイアを、本人の席に座らせる。
どうやら椅子を引く音も聞こえていないようだった。本当にすごい能力だ。
会話していた三人のうち、二人が自分の教室に戻っていった。
どうやら荷物を整えてからもう一度こちらに来るらしい。
僕はレイアから離れ、透明化を解く。
いまだ念入りに僕の机を掃除している、ギャルめいた女子に声をかけた。
「ユウキ、様…………?」
「掃除してくれてありがとう。ごめんね迷惑かけて」
「あっ、これは、違います、アタシじゃなくて」
「わかってるよ」
僕は彼女の異能によるものだろう、特徴的な身体に目を奪われそうになりながらも、謝罪と感謝を述べた。
彼女はあわあわしていた。
「確か……
「覚えてくれてたんですね」
「うん。ちょっと話したいことがあるんだけど、耳、いいかな」
大きな声では話せないからとジェスチャーすると、沙汰峰さんが頭を少し近づけた。
そっちなんだ、と思いながら、僕は事情を述べる。
「えっ……はっ……? …………ふぁ?」
僕とレイアが教室えっちしていた。まとめるとそういう話なのだが、
沙汰峰さんは目をぐるぐる回して混乱していた。
「な、なんかの冗談ですか……?」
「いや、ぜんぶ本当だけど」
「……………………ドスケベすぎる…………」
今度は頭を抱えだした。
「女子……怖くないんですか?」
「どうだろう。少なくとも、僕は沙汰峰さんのことは好きかな」
「すっ、う、え…………」
こんなに人のために動ける人を嫌いになるわけがない。
あと、目を引く特徴をしているのもあって、僕の関心が引かれまくっている。
「あ、あのさ、さ、沙汰峰さん!」
「は、はい! なんでしょう!?」
「それ、触らせてもらっても……よかったりしない?」
「それ…………?」
僕は、沙汰峰さんの頭を見る。
ぴこぴこと動く、猫の耳が生えている。
沙汰峰さんの短いスカートからは、尻尾が一本、伸びていた。
「触る、って……、これ、気持ち悪いでしょう……?」
「誰かに言われたの? それ」
「いや、男子には絶対にキモがられるって、医者から……」
もしかすると、この世界の男子は、動物に忌避感があるのかも知れない。
こんな素晴らしい猫耳を気持ち悪がるなど、モフリストの僕としては誠に遺憾である。恨みまで抱く。
「じゃあ、触って良い……?」
「へ…………ユウキ様が、お嫌じゃなければ……」
突き出された頭の、もふもふとした耳を撫でる。
触れた瞬間に、ぴょこと動くそれが、なんとも愛らしい。
どうしよう。
ずっと撫でていたい。
マッサージするように、何かしらのリンパを流すかのように撫でていると、
沙汰峰さんの喉から音がなった。
猫のように、ゴロゴロと喉元から音を鳴らしている。
「やっ、これっ、ちがっ、ちがって」
沙汰峰さんは自分の喉をおさえて、なんとか音を止めようとしていた。
「とまって、とまってよぉ……」
僕は、そんな沙汰峰さんの頭をぎゅっと抱きしめる。
「沙汰峰さん、かわいすぎる……。何そのエンジン……僕をとりこにしたいの?」
「あ、え……」
「もっと聞きたい。好きなだけリラックスして?」
髪と猫の耳を同時に撫でながら、余った手で寝かしつけるように背中をやさしく叩く。
本領を発揮したゴロゴロ音を鳴らしながら、沙汰峰さんの体からゆっくり力が抜けていく。
「すん、すん……」
僕の制服のシャツの間に鼻を近づけて匂いを嗅いでいる。
もしかして嗅覚も優れているのだろうか?
人間の方の耳もついている。
そちらはどうなっているのか気になって、少し触る。
体がびくりと震えるが、抵抗はなかった。
どうやら、人間の耳と猫の耳を同時に触るのは刺激が強かったらしい。
沙汰峰さんは舌を垂らしながら脱力していた。
その口元に、目を奪われる。
「沙汰峰さん、かわいい」
「ぇぁ…………」
「キス、していい?」
「………………はぃ」
沙汰峰さんの口元に、唇を近づける。
どこか夢見心地のような、とろけた瞳が、こちらを捉えている。
見つめ合う距離が小さくなって、唇が触れ合う、その瞬間──
「アキネー? かえろー」
教室に、さきほどの二人がやってきていた。
二人は唇が触れ合う寸前の僕たちをみて、止まる。
持っていたカバンが、どさりと床に落ちた。
「っと、ごめん。少し沙汰峰さんとお話してたんだ。
沙汰峰さん、動ける?」
「へぇ……ぁ……、うん」
まだ小さくゴロゴロと喉を鳴らしながら、沙汰峰さんは僕にしがみついて、後ろ手でバッグを手にした。
「ほら、お友だちが来たよ」
「ぅぅ…………。あの、また、よかったら……」
「僕もまた沙汰峰さんの耳触りたい。いいかな?」
「…………っ、うん……、うん! ま、また!」
少しだけ調子を取り戻したらしい沙汰峰さんが、ガバっと姿勢を正す。
「ふ、二人には私から説明しといてもいいですか? その、机のこととかも」
「うん。でも少しぼかしてくれると……僕は良いけど、レイアがね」
「わかっ、わかりました!」
「あと、敬語難しいなら要らないよ? 沙汰峰さんには自然体で喋ってほしい」
「えあ、ホント……? じゃあ……またねーユーくん!!」
ユーくん。
いつのまにかついていた愛称に苦笑しながら手を振った。
教室を出た瞬間、女子二人にがっしりを肩を掴まれ、何かしら質問攻めにされながら沙汰峰さんは去った。
僕は透明化しているレイアに触れて、状態を確認した。
「へへ、おさんぽいきたいわん……わん……」
どうやらまだトリップしているようだ。
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「そろそろ、夏季休暇が近づいてきています」
レイアと教室えっちをし、沙汰峰さんのお耳をなでなでした翌日。
青桐先生が、ホームルーム中にそんなことを言った。
「夏季休暇明けには体技大会も予定されています。そのため、演習場は予約が混むことが予想されます。余裕を持って申請しておくか、部活単位での申請を考えるのが良いでしょう」
体技大会ってなんだろう。
体育祭みたいなものだろうか?
配られたプリントには、演習場の予約方法が書かれている。
どうやら団体であればあるほど予約が通りやすく、個人申請の場合は時間によっては料金がかかることもあるらしい。
教育機関の施設と言うよりは、ジムのような立ち位置なのだろうか。
「また、夏季休暇中には
教室の空気が若干ぴりついている。
委員長がぎゅっと拳を胸の前で握りしめていた。
頑張ります、みたいなポーズでこちらを見てきたので、よくわからなかったがサムズアップを返しておく。
教室の雰囲気が少しだけ剣呑なのは、体技大会だけではないと思う。
青桐先生が授業を行うときや朝の連絡をするときは毎回こんな感じだ。
みんな、青桐先生を心のどこかで怖がっているようだ。
僕たちが病院でルティエたちと交戦した時に何があったのかは聞いているが、実際にその場にいたわけではない。
青桐先生は、ほとんど一人で避難目的で脱走しようとした生徒や、僕の身を案じて駆けつけようとしたメトリなどを食い止めた。
だから畏怖されているのだろう。
ホームルームが終わって授業が始まり、そして授業も終わって、放課後。
僕は、日直のアジサの手伝いで、黒板を綺麗にしていた。
最初は黒板消しを使うだけでも恐縮されたものだ。
「
アジサがぼんやりと呟いていた。
僕も考えてみたが、何も思い浮かばない。
みんな素手で効果を発揮するものが多いし、武器を扱う呉井さんは刀使いだから少し物騒だ。その体技大会とやらでもこういった刃物類の
「異能伝導率?っていうのがあるんだよね。それが高いものを探せば良いのかな」
「そうね。もしかしたら遠隔で相手の異能を拒絶できるようになるかも」
思い出したように、アジサが手を叩いた。
「そういえば、青桐先生は三節棍を使ってるって聞いたわ」
「三節棍?」
「相当怖かったらしいわよ。触れた人は全員力が抜けて倒れるらしいわ」
三節棍ってなんだっけ。
ヌンチャクみたいなものだっけ。
青桐先生はブルース・リーなのだろうか。
ふいに、黒板前の教卓に目をやった。
朝のプリントが置きっぱなしだ。
僕たちに配られたものと同じもので、付箋が貼ってある。
先生用の余分だろう。
「ん?」
僕は少しだけ疑問を感じた。
そのプリントには、ボールペンの手書きで、
『追記、1-21は体技大会不参加の旨、伝えること』
と書かれている。
もしこれが僕が欠席した日にも伝えられていない初出しの情報なら、なぜ青桐先生はみんなに周知しなかったのだろうか。
青桐先生の表情の淡い顔を思い浮かべながら、そんなことを思った。