貞操逆転世界で異能と体質で差別され男性の精液を定期注入されないと動けなくなる ”眠り戦姫” たちを性欲にまかせた婚約セックスで救いまくる話 作:ぽぶきち
混乱したミナミさんをシズさんとともになだめたあと、僕たちはアジサたちを探した。
確か、演習場の模擬戦用の武具を借りて色々と確かめると言っていたはずだ。
数回授業で使ったことのある演習場へと向かう。
この学園の敷地には演習場が他にもいくつかあるらしく、そのなかでも広い場所はいくつかの部活や生徒が共用できるようだ。
「より専門的な演習場は高学年の男子の傘下にある生徒たちが貸し切りにしていることが多いようです」
「男子だったら、寮のトレーニングルームが使えるんじゃない?」
「そうですね。ですが例えばとある男子と婚約している生徒が他の多くの同じチームの生徒に技術を教えるなどという状態であれば、より広い演習場のほうが適切なのでしょう」
「なるほど……」
確か予約のためには料金がかかるなんてことも言っていた。
だとすれば男子の庇護下にある生徒が有利になるのは自然なことなのだろうか。
「ゆえに、部活に入る生徒が存在しているのです」
呉井さんが手を伸ばした方向を見ると、そこには走り込みをしている陸上部の姿があった。
この学園でも普通の学校のような部活は存在するが、その多くは、戦地での活躍を目的としている。
陸上部の活動も、徴兵後の強行軍に耐えたり戦闘中の機動力を上げるためのものなのかもしれない。
走る人々のなかに見知った人物をみかけた。
僕は自販機で買ったスポーツドリンクを持って、彼女がこちらに気づくのを待った。
目があって手招くと、彼女は少し他の部員に断りを入れて、こちらにやってくる。
「ゆう……ユーくん、ユーくんだ! なんでここに!?」
「走るのすごく速かったねアキネさん。アジサたちを待ってるんだ」
沙汰峰アキネさんだ。
レイアとステルス教室えっちしているときに遭遇した同じ1-12クラスのクラスメイト。
ちょっと陸上部の服が目に毒かもしれない。
猫系の見た目のはずなのに、尻尾をぶんぶんと振っていた。
スポーツドリンクを渡す。
なぜか恐縮しながら受け取る彼女の、そのペットボトルを大事そうに受け取った両手を、僕の両手で包む。
「えっ、ちょ、汗かいてるから汚いよ……」
「汚くないよ。体技大会、良い結果になること願ってる」
「え、う、うん! ユーくんたちと優勝できるように、もっと練習するね」
「体を壊さないようにね」
踵を少し踊らせながら戻っていく沙汰峰さん。
陸上部の部長らしき人物が、「!?!?」の表情をしながら僕と沙汰峰さんとを交互に見比べていた。
メトリが、あくどい笑みを浮かべながら僕に尋ねる。
「やはり、政治家になる気はありませんか? 才能がお有りかと」
「嫌だよ。そんなことしたらメトリたちと過ごす時間が少なくなりそうだ」
「…………」
顔を隠してその場にうずくまったメトリを尻目に、僕は近づいてくる婚約者に気づいた。
「おまたせ」
アジサとミコが、それぞれグローブや剣のようなものを抱えながら僕たちと合流する。
しかし、その側に見知らぬ人物がいた。
「この人は、撃剣部の副部長、
「お初にお目にかかります。三年の黒鉄クラハと申します。
兼高ユウキ様、お目通り叶い、恐悦至極です」
背筋がピンとはった礼儀正しい道着姿の女性が、僕に一礼した。
撃剣部。
剣道部のようなものだろうか。
僕はなんとなく、彼女の意識が僕ではなく警護官に向いているような気がした。
「アジサとミコがお世話になったようで、こちらこそありがとうございます」
「…………!?」
「それと、僕はあまり礼儀は気にしないタイプの人間です。よければ、警護官たちとも話してください」
「……よろしいのですか」
構わない。その意を伝えると、
「呉井マナ殿、ですよね。伝説の……」
「そうですが、ご存知で?」
「知らないはずがありません。私たちのような者の間では、憧憬の存在です」
呉井さんが若干怪訝な表情をしていた。
彼女を知るこの学園の教師などからは恐怖の目で見られていたのだ。いきなり尊敬の眼差しを向けられたことに戸惑っているのかも知れない。
「よろしければ、私たちと合同で演習をいたしませんか、なにぶん武闘演習のため、ここではない場所になりますが……」
その厚意に甘えることにする。
僕たちは彼女の後ろについて、撃剣部が使用している演習場へと向かった。
背後を見ると、若干緊張しながら歩いているミナミさんに、ライカが肩をもみながら声をかけていた。
「呉井殿。私は虎清流の元門徒です。恥ずかしながら
「……三門家専属の顧問道場、の一つですか」
「呉井殿は、いずこかの門徒でいらっしゃいますか?」
「…………」
道中でのやり取りのなかで、呉井さんの表情がほんの少しだけ沈むのがわかった。
「ごめんね。呉井さん、言わなくていいよ。先輩も、すいません、ちょっと色々あって」
「……も、申し訳ありません。つい、わきまえぬ質問を…………」
これが同じ立場の人間どうしだったら、呉井さんは
でも僕の警護官という立場があるから、気を使ってしまったのだろう。
呉井さんの生まれた家は、そこまで有名な道場ではなかったらしい。
でも、とある大道場の分派のようなもので、再興を目指して呉井さんの母は呉井さんに苛烈な指導を行っていた。
渡り廊下を歩きながら、僕はふと思った疑問を口にした。
「先輩は、どうやって呉井さんについて知ったんですか?」
「ほぼ部内での伝承からです。加えるなら、顧問からの言い伝えなどもあるでしょうか」
どこからか、喧騒が聞こえる。
「顧問というのは?」
「ああ、そうでした。皆さんに馴染み深い方です」
扉に手をかけて、先輩が口にした。
「青桐アオイ顧問です」
扉を開く。
喧騒が大きくなり、それが部活の掛け声だと気づく。
道着姿の一人の教師が、こちらに気づいてちらりと見る。
広い演習場、その奥に、無表情な青桐先生がいた。