※この作品はR-18です。

貞操逆転世界で異能と体質で差別され男性の精液を定期注入されないと動けなくなる ”眠り戦姫” たちを性欲にまかせた婚約セックスで救いまくる話   作:ぽぶきち

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第七十四話 監禁①(青桐アオイ)

 

 

 

 車のなかで、おおよその事情を青桐先生とみんなに話した。

 一週間、ないし一ヶ月監禁すること。

 その間、僕のことは抱き放題だが、睡眠負債薬は一切使用させないこと。

 青桐先生は唖然としていた。

 どうやら、尋問のために監禁するものだと思っていたらしい。

 

「なるほど、メトリ警護官の異能で……」

 

 だんだんと状況を受け入れ始めた青桐先生に、念のため薬についてのことが事実かどうかを確認する。

 校長先生の関わる部分はぼかしながら、青桐先生は薬の過剰な摂取を全面的に認めた。

 車内にいたアジサとミコはひどく驚いていた。

 

 寮につく。

 

 そのまま部屋に行こうとしたら、メトリに止められた。

 

「私の目を見てください」

 

 言われるがまま、メトリの瞳を覗き込む。

 

「……なるほど、おおよその理解できました。本気なんですね。睡眠負債薬の離脱症状についても正しく理解していらっしゃる」

「止めないでほしい」

「止められないですよ。そういうところが好きなのですから、

 ……ですが、一つ条件があります」

 

 メトリが、青桐先生をちらりと見た。

 

「青桐担任には一度、泥眠状態(アンアライブ)になっていただきます。それをユウキ様が回復させ、命令権を取得していただく」

 

 思わず顔をしかめてしまった。

 それは、あまりしたくない。

 

「睡眠負債薬の早期離脱にも後期離脱にも見当識障害、つまり幻覚が発生します。

 ユウキ様を敵と認識して青桐担任が暴力に走ることもあるかも知れません」

 

 そうだ。

 だから僕は、単身で青桐先生を抑え込めるようになる必要があったのだ。

 もっとも側にいることになる僕が、僕を守り、青桐先生を加害者にさせないために。

 

「最後のセーフティネットとして、命令権が必要なのです」

 

 僕は額を抑えて悩む。

 そっとお義母さんがお茶を側に置いてくれた。

 

 反対方向からも手が伸びる。

 

 青桐先生のものだった。

 

「差し出がましいのですが、私は、そちらのほうが、命令権ありのほうが、いいです」

「でも、……泥眠状態(アンアライブ)ですよ? 眠り戦姫(ソメイユ)のみんなにとって、何よりの恐怖の象徴であるはずだ」

「そう言ってくれるユウキ様がいるから、いいのです。助けてくれるのですよね?」

「……すぐに目覚めさせますからね」

「……むしろ私には、ユウキ様にも、ユウキ様に協力していただく男子様にも返せるものがありません」

 

 どうやら何か勘違いしているようだ。

 

「僕一人で、泥眠状態(アンアライブ)から覚醒させます。一晩で」

「…………御冗談、ですよね?」

「冗談じゃないです」

「私の睡眠負債は莫大ですよ」

「知っています。」

「……っ」

 

 青桐先生が、口を引き結んでそっぽを向いた。

 そんな彼女を、僕は抱きしめた。

 

「信じてくれますか?」

「…………ズルいです。私は、女を捨てたはずなのに」

「じゃあ、女を取り戻した青桐先生はもっと美人になるってことですか。それは僕が困りますね」

「…………もぉ……!」

 

 感情表現が薄い青桐先生が照れる姿はやはり新鮮だ。

 

 青桐先生が持っていたバッグには、常用するための睡眠負債薬が入っていた。

 校長と連絡をとるためのインカムも入っており、それを見てメトリがなにやら企んだ顔をしていたので、工作はしないように釘を刺しておく。

 

 バイブレーションの音がする。

 どうやらメトリに連絡が入ったらしい。

 

「呉井マナからです」

「どんな内容か聞いてもいい?」

「ユウキ様の室内にある監視カメラの起動許可をとってもいいかと」

 

 心配性な呉井さんだ。

 僕はいいのだが、青桐先生がどうかわからない。

 

 見ると、青桐先生はメトリに「お願いします」と頭を下げた。

 

「では、呉井マナと他の警護官との持ち回りで監視することになるでしょう」

「わかった。なら、メトリの思考盗聴は外してもいいよね」

「……ですが、」

「体調悪そうだよ。お願いだから無理はしないでほしい」

「…………こちらのセリフです」

 

 その後、青桐先生を連れて自室へと向かう。

 

 僕の部屋に入った青桐先生はどこか申し訳なさそうな、挙動不審な様子だ。

 

 とりあえずベッドに座らせる。

 

「眠くなるまで、お話しましょう」

 

 枕を背もたれにして、僕は青桐先生を膝の上に対面で乗せた。

 頬に触れて、青桐先生を正面から見つめる。

 だがやはり、目が合っている気がしない。

 

「すいません、私、こんなにしてもらっているのに、うまく喜べなくて。いまも、夢かどうか、わかっていません」

「全部終わってから喜べば良いんです。

 視覚以外の五感も、あまり機能していないんですよね?」

「はい……聴覚は比較的働きますが、嗅覚と触覚は……」

 

 怖いだろうな。

 僕は前世で流行病にかかって嗅覚と味覚が機能しなくなったことがあるが、かなり怖かった。

 社会生物なのにみなが持つ原始的感覚を持ちうることができないというのは、それだけで恐怖だ。

 

 それに多分、

 

「幻覚、もう見えているんですか?」

「………………はい」

 

 睡眠負債薬の過度な使用がもたらす症状については、医者に連絡してできる限り調べたつもりだ。

 破綻した感覚の整合性をとろうとして、肉体が薬物的な幻覚を見せる。

 

「どんな幻覚か、聞いても?」

「すごく、気持ち悪いと思います。ご気分を害するかも」

「気にしません。」

「…………虫が、体中を這っています」

 

 青桐先生は、自分の手元を見た。

 そこに見えているのだろう。

 彼女に課された苦痛に、思わず顔を歪めそうになる。だが、表情を変えればそれを不快感の表れととられかねない。つとめて普通を装った。

 

「…………」

「ムカデとか、いろいろ……。

 羽虫もずっと私の周りを飛んでいて、わたし、腐っているんじゃ……ないかって…………」

「綺麗ですよ。青桐先生は」

 

 その唇にキスをする。

 青桐先生は、しばし呆然としたあと、目を伏せた。

 

「ぁ、ありがとう、ございます。うまく喜べなくて、その……」

「わかってます。僕がしたいからしたんです」

 

 青桐先生が、おそるおそる僕の服を掴む。

 いま脱ぐと我慢できなくなるから、僕も青桐先生も着服の状態だ。

 

「ユウキ様の声、落ち着きます」

「そうですか? 男子に生まれてよかったです」

 

 うつらうつらとする青桐先生を、静かに横に倒す。

 仰向けは嘔吐が詰まる可能性があるからよくないらしい。

 

 柔らかな青みがかった髪を撫でながら、僕は電気を消した。

 

 

 

 ‐‐‐

 

 

 

 青桐先生が寝たあと、泥眠状態(アンアライブ)になっているかどうかを確認した。

 

 念のため見ているであろうメトリに確認したが、完全に眠っているようだ。

 まさかこんな短時間で泥眠状態(アンアライブ)になるとは思っていなかった。

 半日おきに薬を摂取しなければならないのだろうか。

 

 泥眠状態(アンアライブ)は、肉体の活動を一時的に停止する。

 食事や排泄が停止する反面、摂取した毒素や罹患した病も自然治癒せず、保持される。

 青桐先生をここから起こすのが第一段階だ。

 

 暗い部屋の中で、僕は静かに青桐先生の服を脱がす。

 

 暗がりにあってなお、青桐先生の体は輪郭がわかるほど白い。

 

 僕も衣服を脱いで、青桐先生に側位で挿入する。

 処女だった。

 それはそうか。

 これまで傾眠性すべてを睡眠負債薬で押さえつけて来たのだから。

 

 青桐先生は死んだように眠っている。

 どこか穏やかな吐息だけが、先生が生きていることを証明していた。

 

 肌も、どこか冷たい。

 

 僕は青桐先生の膣内(なか)に三回、射精した。

 

 それでも起きなかった。

 

 四回目も起きない。

 

 アジサと同程度の高い傾眠性を、薬でずっと抑えてきたのだろう。

 きっと、それしか方法がなかったのだ。

 

 青桐先生の武術は、僕のような付け焼き刃とは違う、千日の鍛と万日の練が垣間見える研鑽の果てのものだった。

 僕が勝てたのは、青桐先生のそれらの鍛錬が、身体能力が常人に戻ったことですべて感覚を狂わせる方向に働いたから。

 

 そんな努力家でも、学生時代に男子の婚約者に選ばれることはなかった

 

 だから、金銭的な面で、廉価な睡眠負債薬を使うしか手段がなかったのだ。

 

 五回目。

 起きない。

 

 六回目、七回目。

 

 まだ眠っている。

 

 別に、一日で提供を終わらせる必要はない。

 でも、このまま青桐先生を眠らせておくのは嫌だった。

 うまく言語化できない感情だ。

 

 八回目。

 

「ん…………」

 

 少しだけ、青桐先生が声を零した。

 

「先生……?」

 

 返事はもちろん、以降の発声もなかった。

 幻聴や空耳だと言われたら信じてしまいそうだ。

 

 抽挿を続ける。

 

 九回目で、先生の手足が力んだ。

 もうすぐだ。

 

「青桐先生、好きです」

 

 額にキスをした。

 お尻を軽く掴んで、最奥に吐精する。

 

 十回目の射精が終わった。

 だが、青桐先生は起きる気配が無かった。

 

「よ、よし。もう一回」

「待ってください」

 

 目の前から声がした。

 青桐先生の声だ。

 

「……先生、起きて……」

「少し前から、意識はありました。ですが、驚いてしまって……」

 

 そうか、触覚が機能していないから、過剰返済(オーバーフロー)の影響がわかりにくかったんだ。

 

「いつから……」

「起きてから二回ほど、源液を頂きました」

 

 最初に身じろぎしたときか。

 あの時から起きていたんだ。

 

「とりあえず、傾眠性は解消されたと思うけど、どうですか?」

「……正直、まだ実感はありません。

 ですが、ですが、まさか、本当にお一人で……」

「そうです。でも、ここからですよ」

 

 僕は青桐先生を抱きしめた。

 

 これから睡眠負債薬の早期離脱が始まる。

 病院からは「手に負えない」と匙を投げられたものだ。

 

「これから一週間、ずっと僕が横にいますから」

 

 先生の頬に手を添えると、

 その手に、先生も片手を重ねた。

 

 

 




睡眠負債薬:泥眠状態を先延ばしにする薬。源液提供と異なり睡眠負債は解消されず蓄積されていく。安価だが対症療法的。
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