オーブの海洋ドックでナラティブガンダムB装備の調整を終え、水中MAシャンブロの建造を技術者たちに託してから2日後。
リン・ベルナルは、情勢調査のため急遽、【大西洋連邦の領域にいた】。
しかし、その地でリンのパーソナル通信機に、秘匿回線から予期せぬ緊急信号が飛び込んできた。
発信源は、オーブにいるはずの――【キラ・ヤマト】。
画面の向こうのキラは、いつになく険しく、しかし揺るぎない**【ある決意を固めた】瞳をしていた。オーブが地球連合へと傾き、カガリが望まぬ政略結婚を強いられようとしている現状。それを変えるため、彼は静かに、だが熱く【リンに通信を送り、ある無茶な願いを頼んできた】**。
「――リン、勝手なお願いだってことは分かっている。でも、僕はカガリを……オーブをこのままにはしておけないんだ。力を貸してほしい」
独立艦隊ロンド・ベルの最高指揮官という立場を考えれば、この独断専行に手を貸すことは許されない。しかし、リンは迷うことなく、穏やかに、だがハッキリとした口調でキラに告げた。
「キラ。【今回の件にロンド・ベルは関係ないわ。私はロンド・ベルの指揮官としてではなく、あんたの『親友』として協力する】。だから、その無茶、喜んで乗ってあげる!」
「リン……ありがとう!」
リンは即座に大西洋連邦から機体を駆ってオーブへと急行、密かに潜航していた**【アークエンジェルと合流し、キラたちと一緒に】**、オーブの動きを鋭く監視し始めた。
そして――【ついに、婚礼の日がやってきた。】
ウズミ・ナラ・アスハの遺志を継ぎ、ユウナ・ロマ・セイランとの結婚を受け入れたカガリ。しかし、【カガリの顔には花嫁らしい晴れやかさは微塵もない。今の彼女には、アスランとの日々を思い出しながら、諦めの表情を浮かべるしかないのだ。間もなく、結婚式が始まる…。】
「これで、いいんだ……。オーブが、みんなが助かるなら……」
白いドレスに身を包み、絶望の淵にいたカガリが誓いの言葉を交わそうとした、その瞬間だった。
轟音が式場を揺るがす。
【その頃マリューらは、密かに改修したアークエンジェルを発進させていた。】 そして、【キラの駆るフリーダムは、オーブ市内へ飛び立っていく。】
大空を割って、純白の翼が式場の天蓋を突き破った。
【突然式場に現れたフリーダムに、唖然とするカガリ。】
「キラ……!? なんで……っ!」
「カガリ! 迎えに来た、行こう!」
フリーダムは驚愕する新郎のユウナやセイラン家の警備兵をものともせず、優しく、しかし強引にその巨大な手でカガリを抱え上げた。
「追え! 捕らえろ! 国家反逆罪だぞ!」
喚き散らすユウナの命令で、オーブ軍のM1アストレイが慌てて追撃に移ろうとする。だが、その頭上から、一条の激しい深紅の光が降り注いだ。
ナラティブガンダムB装備の有線式ドラグーンが放った、精密きわまる威嚇射撃。追撃を行おうとしたアストレイの足元を正確に撃ち抜き、その進路を完璧に塞ぎ止める。
「な、何なんだこの機体は!? 軍のデータにないぞ!」
驚天動地するオーブ軍の通信網に、リンの凛とした力強い声が響いた。
『これはロンド・ベルの任務じゃない。私が私の意志で、親友のためにやっていることよ! カガリは連れて行くわ!』
組織を離れ、ただ一人の「親友」としてキラとカガリを護るために奔走する深紅の少女。ナラティブガンダムB装備による圧倒的な殿(しんがり)のバックアップを受けながら、【キラはそんな彼女をさらうと、警備していたオーブ軍を尻目に】一気に加速。待機していた【アークエンジェルと共に、青い海中へと姿を消すのだった……。】
波飛沫が上がり、すべてが水面下へと隠蔽される。
世界を揺るがすカガリ・ユラ・アスハ誘拐事件。しかしそれは、大切な友の笑顔と未来を護るために、キラと、そして親友として動いたリン・ベルナルが選んだ、新たなる戦いの幕開けだった――。
DESTINY編にて生産予定のモビルスーツ、
ジェガン初期型
アンクシャ
デルタプラス
ムラサメ(長距離仕様)
ウィンダム(近接戦闘仕様)