※この作品はR-18です。

強化人間がSEEDの世界で活躍します   作:ナラティブ

95 / 119
3話オリジナル編

キラたちとの温かい時間を終え、私たちは名残惜しくも彼らと別れた。再びカガリと一緒にシャトルへと乗り込み、私たちは最終目的地であるプラントの首都へと向かった。

やがてシャトルはプラントの首都へと到着した。港湾区から一歩街へ出ると、近代的な高層ビルが立ち並ぶ美しい都市の空を、見たことのない新型のモビルスーツがゆっくりと飛行し、街の巡回警備を行っていた。

ゴォォォォ……ッ!

巨体が頭上を通り過ぎる際、凄まじい風圧が吹き抜ける。

「わわっ……!」

「うおっと!」

私とカガリは慌てて手で頭を押さえ、お気に入りの帽子が風で飛ばされないように身をすくめた。見上げると、その機体は滑らかな動きでビル群の合間をパトロールしている。

プラント首都 警備モビルスーツ

エイジャックス

特徴: モノアイの上にバイザーを装着した、独特な頭部形状を持つ最新の試作型モビルスーツ。現在はプラント首都の治安維持および巡回警備任務に就いている。

武装: テロや不測の事態に対して、機体を過度に破壊せず無力化できる「対モビルスーツ用ライトニングウィップ(電磁鞭)」を主兵装としている。他には、頭部バルカン、ビームシールド、そして市街地での取り回しに優れた「90ミリショートマシンガン」を装備し、過不足のない高い防衛能力を誇る。

「あの新型、動きがすごくスムーズ……。首都の警備も、少しずつ新しい機体にシフトしてるんだね」

私が整備士としての目線でエイジャックスを見送っていると、カガリがふと、街を行き交う人々に視線を向けた。

「……なぁ、リン。見てみろよ」

カガリに促されて周囲を見渡した私は、ハッと息を呑んだ。

そこには、以前のプラントでは決して見られなかった、信じられないほど優しくて幸せな光景が広がっていた。

「あそこにいるの、連合の制服を着たナチュラルだよね……? プラントのコーディネーターの人と、笑いながらお茶してる……」

そう、今のプラントの首都では、かつて激しく殺し合っていたコーディネーターとナチュラルが、何一つ壁を作ることなく、ごく当たり前のように隣り合って笑い、仲良く生活することが主流になっていたのだ。手を繋いで歩く異種族のカップルや、無邪気に駆け回る子供たち。

ファンデーションとの戦いを経て、世界は本当に、誰もが望んだ「幸せな世界」へと生まれ変わり始めていた。

「すごい……本当に世界が変わっていくんだね。みんなが手を取り合って、こんなに優しく笑えてる……」

胸の奥から込み上げる強い感動に、私の視界が少しだけ潤む。

カガリもまた、その温かい光景を愛おしそうに見つめながら、感慨深そうにつぶやいた。

「ああ。本当に……変わったな。多くの犠牲を出して、泥をすすりながら進んできた道のりだったが……私たちがやってきたことは、間違いじゃなかったんだ」

二人の胸に平和への確かな希望が灯ったところで、SPの男性がそっとカガリに声をかけた。会談の時間だ。

「よし、行こうか。この平和を、もっと確かなものにするために」

「うん、行こう!」

私たちは小さく頷き合うと、引き締まった表情でプラント政府の迎賓館へと向かった。

ロビーに入ると、すでにプラント側の高官たちが、オーブの代表であるカガリと、コンパスの一員である私を歓迎するために、にこやかな笑顔で待ち構えていた。世界を繋ぐための、大切な未来への話し合いが、今ここから始まろうとしていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。