【ラブライブ μ's物語 Vol.7】 にこ姉ぇの親友に手を出した話 作:スターダイヤモンド
男として警戒されてない…
男として警戒されてない?
男として警戒されてない!
ごめんなさい、花陽さん。
俺、この状況に耐えられないかもしれないです…。
ポケットから再びスマホを取り出し、ライトを点けて、花陽さんを照らす。
彼女は…壁にもたれ、手はお腹の前で組み、体育座りのような格好で寝息を立てていた…。
停電が復旧するまで、どれくらいの時間が掛かる?
5分か?
10分か?
30分?それとも1時間?
いや…半日か?
俺が花陽さんとエッチなことをするだけの時間はあるのか?
いや正直、一発目を撃ち出すだけなら…1分もあれば十分だ。
すでに『相棒』の準備は出来ている。
引き金を引けば、すぐに発射するだろう。
だが…
それはどこに向かって放てばいい?
花陽さんの体内に『俺の魂を注入する』という行為を成し遂げるには、色々ハードルが高い。
かと言って『独りでする』にはもったい。
確かに、目の前に彼女がいるというシチュエーション…それはそれで興奮の度合いは全然違うが…。
た〜がしかし、だがしかし…
彼女に手を出していいものなのだろうか…。
「おい、虎太郎!
神様がくれたチャンスだぜ。
みすみす逃していいのかい?」
悪魔の囁きが聴こえる。
「お前の魂とやらは、一度の発射で空になるのかい?
すればいいじゃないか、何度でも。
それこそ、魂が抜けるまでやっちゃえよ!!」
したい!
したい!
したい!
したい!
花陽さんと…繋がりたい!!
「なら、今しかないだろ!一気にいっちゃえよ!!」
おぉ!!
俺は見えない悪魔に返事をした。
でも…
にこ姉ぇの顔がチラつく。
ころ姉ぇもこあ姉ぇも、俺の前に出てきて邪魔する。
そして何より…花陽さんが悲しい顔で俺を見る。
「最低!!」
それは辛い。
嫌われたくはない。
いや、もしかしたら…怒りに満ちた表情でボコボコにされるかも知れない。
「てめぇ、こらぁ、どういうつもりだぁ?殺されたいのかぁ!?」
何せ彼女は、あんな車に乗ってる人だ。
本当の性格は、俺が思っているような温厚な人じゃないかも知れない…。
う〜ん…まだ死にたくはない…。
…で、あるならば…
ここは思い留まろう。
まっとうに生きていれば、エッチなんて、この後、何百回、何千回とできるハズだ。
この一撃で、すべてをフイにする必要はない。
いやいや…
待て待て…
本当にそうなのか…
そもそも、このまま助かるなんて保証はどこにもない。
密閉された空間に何時間も閉じ込められたら、酸欠で死ぬかも知れない。
だとすれば…今この状況は…俺がこの世で与えられた『ラストチャンス』ということになる。
ラストチャンス…
そうか!
そうだ!
そういうことか!!
『俺たち』は今、死ぬかも知れないんだ!
だから最後の思い出として…。
うん、そういうことにしよう。
そういうことに違いない。
それなら…花陽さんだって許してくれるハズだ。
母親から使いを頼まれた時から、すべては始まっていた。
運命はそうなるように導かれていたのだ。
遡れば、にこ姉ぇがアイドル活動を始めた時から、そうなっていたのかも知れない。
つまり俺は…花陽さんと繋がる権利を持って、これまで、生きてきたんだ。
それを行使する時が来た。
それがこの瞬間なんだ!!
〜つづく〜
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